弊Yahooブログで「緊急アンケート」始めました。
5月30日~6月15日まで!


【お題】
北朝鮮の賢い<料理法>は?
(5月25日の二回目の核実験後に対する決議の、その次の安保理決議まで
 射程に入れてお考えください)

【選択肢】
1)軍事制裁含みの安保理決議を可決→先制攻撃→韓国に併合させる/韓国も含め支那に併合させる
2)軍事制裁含みの安保理決議を可決→軍事&宮廷革命→多分今よりはまともな新独裁体制樹立へ
3)強固な安保理決議安を支那に否決させ→軍事&宮廷革命→支那の正式な属国に
4)強固な安保理決議安を支那に否決させ→瀬戸際路線撤回→三代目の王朝でダラダラと・・・
5)その他(例えば、軍事制裁含みの安保理決議を可決→市民蜂起→韓国に併合または韓国との二重国家へ、等々)





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(2009年5月30日:英語と書評de海馬之玄関ブログにアップロード)

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テーマ : 北朝鮮問題
ジャンル : 政治・経済

unitednations


●国連は世界連邦や世界国家、まして、「地球国家」なるものの萌芽ではない
●国連は安全保障に関する一般的なルールを形成するための常設の
 国際会議場組織である。それはいわば、主権国家が会員権を持つ半官半民の
「結婚式場組織」「葬儀場組織」、すなわち、<国際的な玉姫殿>にすぎない
●国連憲章には三種類の安全保障制度が規定されている。すなわち、
 集団的安全保障・自衛権・地域的取極の三者である
●集団的自衛権と個別的自衛権はいずれも主権国家の固有の権利であり、
 世界における現在の国際法学の通説と実務では両自衛権の区別はない 
●集団安全保障制度に貢献することは国連加盟国の法的義務である
●集団安全保障制度は画餅にすぎなかった
●集団安全保障制度が作動しない以上、自衛権・地域的取極という
 バックアップシステムの起動は必然である
●冷戦構造崩壊により国連の実質的役割も終焉した



■国連と主権国家
国際連合(国連:United Nations)は、国連公用語の一つである中国語で「連合国」と表記されているように、周知の如く第二次世界大戦時の「連合国:United Nations」を母体にしたものです。国連自体の成立は1945年10月24日と第二次世界大戦後ですが、その成立の法的根拠である国連憲章は連合国がまだ日本と交戦中の1945年6月26日に制定されたこと、また、国連憲章に日本やドイツ等を意味する「敵国条項」(53条、77条、107条)が存在することが「国連=連合国」であった経緯を雄弁に物語っていると思います。

けれども、この「国連=連合国」という認識は法的には間違い。第二次世界大戦中の連合国と国連はそれぞれ別個の法的根拠に基づく存在だからです。他方、国連を巡ってはそれがあたかも「世界連邦や世界国家の萌芽」であるかのように捉える論者が日本にはまだ存在しています。実際、(現在は過渡期であり、一応、「主権国家」のみが国連の正式な加盟メンバーであるけれども、多くのNGOが多くの国連の委員会や会議にオブザーバー参加資格を認められているように)本来、国連とは主権国家を超えて個々の「地球市民」が形成し運用すべきもであるという言説もこの国ではしばしば耳にするものではないでしょうか。

国際法上は、そして、国際政治の現実においても国連はどのような意味でも世界連邦や世界国家とは関係ありません。また、現在に至るまで(否、グローバル化の荒波からその国民を護るためにも、主権国家の役割が一層高まっている現在では)、国際法の(少なくとも、安全保障領域での)主体は独り主権国家でしかない。而して、このことは国連憲章自体にも明記されていることです。すなわち、

2条1項
この機構は、そのすべての加盟国の主権平等の原則に基礎をおいている。

2条7項
この憲章のいかなる規定も、本質上いずれかの国の国内管轄権内にある事項に干渉する権限を国際連合に与えるものではなく、また、その事項をこの憲章に基く解決に付託することを加盟国に要求するものでもない。但し、この原則は、第七章に基く強制措置の適用を妨げるものではない。


この2条7項但書を根拠に、国連憲章第7章「平和に対する脅威、平和の破壊及び侵略行為に関する行動」については、各主権国家はその主権の一部を国連に移譲しているのではないか、少なくとも、国連安保理に安全保障政策にかかわる主権の一部を委譲しているのではないかとする向きもある。しかし、これは、論者の願望の表明にすぎず、大甘に見てもこの議論は「主権」や「移譲」や「委譲」の意味をどう捉えるかという<用語法の問題>に収斂すると思います。

一般論として、ある国家がその締結する条約によって通常は主権国家として取り得る選択肢の幾つかを自ら禁じて、ある国際機関にその権利行使の権限を委任/委譲することは別に珍しいことではありません。けれども、この委任や委譲によって、当該の国家がその最高独立の国家主権を持たなくなったと考える論者は少ない。なぜならば、主権国家はそれが自国の国益を毀損すると考える場合には(例えば、北朝鮮が1993年3月、核兵器不拡散条約(NPT)からの脱退を表明した如く)、いつでも、当該の国際機関を脱退して、自分が一度委任/委譲した権利を回復することができるからです。而して、国連憲章「第7章に基づく措置の適用」に納得できない加盟国は国連を脱退すればよいのですから(あるいは、除名されるまで(第6条)その第7章に基づく措置を無視すればよいのですから)。


■国連とは常設の国際会議場
国際連合は、第二次大戦の連合国が、戦争に勝利した時点の(当然、自分達に有利な)国際秩序を保持するために造った安全保障に関する多国間外交交渉のための常設の国際会議場システムです。繰り返しますが、国連は主権国家の上に聳える世界国家や世界連邦の萌芽とかではなく、それは主権国家が加入する多国間交渉のサロンであり、それは主権国家が会員権を持つ半官半民のいわば「結婚式場組織」「葬儀場組織」にすぎません。蓋し、「国連=玉姫殿」という理解が国連の実相に近いと思います。


■国連憲章に規定された安全保障制度の種類
国連憲章は<平和を維持し回復するためのシステム>を第7章「平和に対する脅威、平和の破壊及び侵略行為に関する行動」で規定しています。国連憲章が想定する原則は、安保理が主導する集団的安全保障制度です。そして、いわば、集団的安全保障制度を補完し<平和を維持し回復するためのバックアップシステム>として、国連憲章は個別的と集団的の自衛権の行使を定めており、また、国連憲章第8章「地域的取極」において、(集団的自衛権と相まって)地域の軍事同盟が国連憲章下でも有効な<平和を維持し回復するシステム>とし機能する道を開いています。すなわち、国連憲章には三種類の安全保障制度が規定されている。尚、日本ではいまだに、集団的自衛権が「固有の権利=自然権」であることを否認して、個別的自衛権と集団的自衛権を区別する論者が存在しますが、そのような議論が成り立たないことについては本稿末尾のURL記事をご参照ください。

◎国連憲章の定める三種類の安全保障制度
(a)集団的安全保障(第7章:42条乃至50条)
(b)自衛権(第7章:51条)
(c)地域的取極(第8章:52条乃至54条)


以下、主な条文根拠を掲げておきます。

42条【集団的安全保障】
安全保障理事会は、第41条【非軍事的強制措置のこと】に定める措置では不充分であろうと認め、又は不充分なことが判明したと認めるときは、国際の平和及び安全の維持又は回復に必要な空軍、海軍又は陸軍の行動をとることができる。この行動は、国際連合加盟国の空軍、海軍又は陸軍による示威、封鎖その他の行動を含むことができる。

43条1項【集団的安全保障】
国際の平和及び安全の維持に貢献するため、すべての国際連合加盟国は、安全保障理事会の要請に基き且つ一又は二以上の特別協定に従つて、国際の平和及び安全の維持に必要な兵力、援助及び便益を安全保障理事会に利用させることを約束する。この便益には、通過の権利が含まれる。

51条【自衛権】
この憲章のいかなる規定も、国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持に必要な措置をとるまでの間、個別的又は集団的自衛の固有の権利を害するものではない。この自衛権の行使に当って加盟国がとった措置は、直ちに安全保障理事会に報告しなければならない。また、この措置は、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持又は回復のために必要と認める行動をいつでもとるこの憲章に基く権能及び責任に対しては、いかなる影響も及ぼすものではない。

52条1項【地域的取極】
この憲章のいかなる規定も、国際の平和及び安全の維持に関する事項で地域的行動に適当なものを処理するための地域的取極又は地域的機関が存在することを妨げるものではない。但し、この取極又は機関及びその行動が国際連合の目的及び原則と一致することを条件とする。

52条2項【地域的取極】
前記の取極を締結し、又は前記の機関を組織する国際連合加盟国は、地方的紛争を安全保障理事会に付託する前に、この地域的取極又は地域的機関によつてこの紛争を平和的に解決するようにあらゆる努力をしなければならない。

52条3項【地域的取極】
安全保障理事会は、関係国の発意に基くものであるか安全保障理事会からの付託によるものであるかを問わず、前記の地域的取極又は地域的機関による地方的紛争の平和的解決の発達を奨励しなければならない。

53条1項【地域的取極】
安全保障理事会は、その権威の下における強制行動のために、適当な場合には、前記の地域的取極又は地域的機関を利用する。但し、いかなる強制行動も、安全保障理事会の許可がなければ、地域的取極に基いて又は地域的機関によってとられてはならない。



■加盟国の安全保障を巡る法的義務
国連憲章の規定に基づいて「国際の平和及び安全の維持に貢献する」ことは加盟国の義務です。つまり、憲章42条と43条1項による安保理の決定は、(それ以外の条規を根拠とする)国連総会や安保理の決議とは異なり加盟国に一般的に法的な義務を課すものなのです。ちなみに、通常の安保理の決議や議長声明は白黒はっきり言えば加盟国に対する勧告にすぎず、加盟国すべてを法的に拘束する効力はありませんが、そのような安保理の決議にも、ある加盟国がその軍事力の行使を正当化する「効果」はある(このことは湾岸戦争-イラク戦争の経過を想起されれば分かりやすいと思います)。これらの経緯を関連条項で確認しておきましょう。

24条1項【安全保障理事会】
国際連合の迅速且つ有効な行動を確保するために、国際連合加盟国は、国際の平和及び安全の維持に関する主要な責任を安全保障理事会に負わせるものとし、且つ、安全保障理事会がこの責任に基く義務を果すに当って加盟国に代って行動することに同意する。

24条2項【安全保障理事会】
前記の義務を果すに当っては、安全保障理事会は、国際連合の目的及び原則に従って行動しなければならない。この義務を果すために安全保障理事会に与えられる特定の権限は、第六章、第七章、第八章及び第十二章で定める。

25条【安全保障理事会】
国際連合加盟国は、安全保障理事会の決定をこの憲章に従って受諾し且つ履行することに同意する。

44条【集団的安全保障】
安全保障理事会は、兵力を用いますことに決定したときは、理事会に代表されていない加盟国に対して第43に基いて負った義務の履行として兵力を提供するように要請する前に、その加盟国が希望すれば、その加盟国の兵力中の割当部隊の使用に関する安全保障理事会の決定に参加するようにその加盟国を勧誘しなければならない。

48条1項【集団的安全保障】
国際の平和及び安全の維持のための安全保障理事会の決定を履行するのに必要な行動は、安全保障理事会が定めるところに従つて国際連合加盟国の全部又は一部によってとられる。

48条2項【集団的安全保障】
前記の決定は、国際連合加盟国によつて直接に、また、国際連合加盟国が参加している適当な国際機関におけるこの加盟国の行動によって履行される。




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■集団安全保障制度は画餅にすぎなかった
国連憲章が<平和を維持し回復するためのシステム>の基本形と想定した集団的安全保障の仕組みは国連史65年間ついに一度も機能しませんでした。朝鮮戦争の<国連軍>派遣を唯一の、例外的事例として国連が法的に発効した1945年10月24日以来一度も集団安全保障制度は現実化したことはない。集団安全保障制度を作動させるための二つの条件。すなわち、(イ)大国(≒国連安保理の常任理事国)の協調体制と、(ロ)国連がイニシアチブを取って運用できる、国際紛争を解決するに足る軍事力が65年間一度も揃わなかったからです。

要は、国連の設立時の前提。すなわち、大国の協調によって集団安全保障の実効性確保は可能という国連設立時の目論見は完全に外れたのです。ならば、前提が崩れ原則が機能しないのなら、例外としての自衛権と地域的取極、就中、集団的自衛権と地域的取極の融合した古典的な<軍事同盟>が国連体制下でも安全保障システムのスタンダードになったのは当然であったと言うべきだと思います。メインシステムが作動しない以上、バックアップシステムを起動することは必然だからです。

畢竟、旧ユーゴ紛争、特に、コソボ紛争では国連の無為無策を尻目に当該地域に秩序を回復したのはNATO、就中、米国の軍事力でした。また、なんらかの「国連の決議」を受けて行われた武力行使は、朝鮮戦争と湾岸戦争とアフガニスタン攻撃を含めても五指に届きません。蓋し、国連安保理の決議などは国際紛争を解決し秩序を回復する加盟国の行動に正当性を与える根拠にはほとんどなっていないのです。ならば、世界の総ての国と同様に、日本もまた米国でさえも自国の安全保障を維持向上する際に国連に期待などできず、他方、その行動選択を国連などに干渉される筋合いは毫もないと考えるのが当然でしょう。

このような認識に対して、しばしば「国連安保理での常任理事国の拒否権が国連機能を麻痺させてきた」「冷戦の終焉と唯一の超大国米国の衰退によって国連の機能は回復しその権威も復活するだろう」というような主張をこの国では聞くことがあります。「権威の復活」というのは、一度でも権威なるものを保持したことのない国連に対しては不似合いな言葉だという枝葉抹消の反論は控えるにしても、このような主張に対しては(集団安全保障制度が早期に瓦解しなかったらという、いわば英語の仮定法過去完了の話は論外として)、自衛権と地域的取極のみが現実の安全保障システムであるという状況認識からは、「常任理事国に拒否権があるからこそ、辛うじて国連は(それらの大国やその与力の同盟諸国の脱退という事態に遭遇することなく)存続できてきた」というパラドキシカルな現実を指摘するだけで十分であろうと思います。

而して、国連を中心とした集団安全保障のシステムによって世界平和の維持がいずれ可能になるという前提で語られてきた我が国の「国連中心主義」や「国連中心外交」なるものは、実際には、国連が誕生直後から(『北斗の拳』風に言えば)「すでにお前は死んでいる」主張だったわけです。国連憲章の根幹であった集団安全保障システムの早期の瓦解(否、むしろ「死産」と言うべきでしょうか、)とともに、国連はその存在理由を「常設の国際会議場組織」に限定せざるを得なかったと言うことです。


■国連の終焉-国連は二度死ぬ
集団安全保障制度の瓦解の後、国連は「国際会議場」に自己を純化することでその存在意義を担保してきました。けれども、その残された存在意義もまた冷戦の終結とともに雲散霧消したと私は考えています。いわば、国連は二度死ぬ、と。それは次のような認識に基づいています。すなわち、

グローバル化の昂進の中で国際紛争の発生が今後も尽きず、(領土主権の帰属、国家としての生存権等々のあるタイプの国際紛争においては)戦争に優る効果的な国際紛争解決の手段が発明されない限り、今後も国際社会において武力の行使や戦争がなくなることはないでしょう。なぜならば、紛争の主体は最高独立の(国内においては最高の、国際的には他の国家と対等で独立した)国家主権をその属性とする主権国家であり、法的にも政治的にもある主権国家が武力の行使を個別的自衛権や集団的自衛権に基づいて発動することを誰も止めることはできないからです。

而して、冷戦構造崩壊後の紛争は、冷戦下の大部分の紛争が東西両陣営の勢力均衡の変数であったのと異なり、いわば「万人の万人に対する戦い」の様相を呈しています。ことここにおいて、国連は「国際会議場」としての機能さえ失いかけているのではないか。蓋し、集団安全保障システムを担保する実力を国連自体がついに持てなかったにせよ、常設の「国際会議場」としての国連を成り立たせていたものは、少数の大国の競争と妥協により曲がりなりにも国際の平和が維持できるという構造でした。

ならば、少数の大国間の均衡が、具体的には、二超大国の均衡という第二次世界大戦後の国際関係のパラダイムが崩壊した以上、グローバル化の中で<超大国不在の資本主義世界システム=皇帝なき帝国>がその姿を漸次現してくるにともなって国連は国際紛争を解決するための意見調整を行う「国際会議場」としての機能も権威も持てなくなっている。畢竟、国連はその最後の役割も終えたと考えるべきだと思うのです。春秋の筆法で書けば、蓋し、「冷戦構造の崩壊が国連の終焉をもたらした」、と。



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■現行憲法と国連憲章
現行憲法はその9条1項で戦争と武力行使を禁止し、同2項では戦力の保持と交戦権を禁じています。而して、①交戦権の否定と自衛権規定の不在、そして、②戦争と武力行使の禁止に関して私はこう考えています。すなわち、

①正当防衛としての自衛権(ご存知の通り、フランス語やスペイン語では「自衛権」と「正当防衛」は全く同一の単語です。)を憲法典に書き込んでいる例は世界の憲法典の中にまずない。要は、日本が自衛権を保有していることは当然のことなので書かれていない。

②国連憲章2条4項により、これまたどこの国も「武力行使」を原則禁止されており(特に、日本の現行憲法は時間的にも内容的にも国連憲章を受けたものですから)、国連憲章の所謂「戦争違法観」の帰結として、同2条4項の意味での「交戦権」(自衛戦争以外の戦争を行なう権利)を現行憲法が否認しているのは当然、と。


つまり、現行憲法の9条の規範内容は、<9条真理教>の信者が唱える如き「絶対平和主義」とも、他方、八紘一宇型の<憲法無効論>の信徒がしばしば強弁する「旧憲法の所謂「講和大権」がいまだに効力を持っている」などとは無関係なのです。

後者について敷衍しておけば、八紘一宇型の憲法無効論の主張、例えば、現行憲法は()「9条で「交戦権」を放棄しており、(戦争をする権利として、戦争を終らせる権利をも含む)「交戦権」を保有していない以上、講和条約を結ぶ権限は日本政府にはないはずだ」→()「サンフランシスコ平和条約等の講和条約が結ばれた」→()「それは旧憲法の講和大権によるもの」→()「旧憲法が今でも現行憲法だ!」という主張は、国際法学の一般的な用語の定義、すなわち、「戦争=戦時国際法が適用される状態」「休戦条約=物理的な戦争状態を終結させる条約」「講和条約=先の戦争に起因する賠償・戦争責任の確定・領土の変更等々を法律的に一括処理するための条約」「交戦権=戦争を行なう権利:戦争状態に入る/戦争状態から出る権利」を確認するだけでもそれこそ噴飯ものの主張なのです。以下、国連憲章2条4項の条規を掲げておきます。

2条4項
すべての加盟国は、その国際関係において、武力による威嚇又は武力の行使を、いかなる国の領土保全又は政治的独立に対するものも、また、国際連合の目的と両立しない他のいかなる方法によるものも慎まなければならない。


畢竟、日本の現行憲法も世界の他の国の憲法と同様、自衛戦争を行なう権利を認めているし、その意味での<交戦権>を9条は否定していない。そう私は理解しています。しかも、それは私の個人的な理解にとどまるものではなく、憲法-国際法-法学方法論の専門的議論からは(誤魔化しではなく)集団的自衛権の行使も(核兵器を使用してする敵基地先制攻撃や報復攻撃を含む)自衛戦争も自衛隊も合憲と解することが自然なのです。

実際、どちらかと言わなくとも護憲側の最有力の憲法研究者も(そんな有力な研究者なら端から知っていたことでしょうが)この5年ほど、「自衛隊も自衛戦争も合憲」と世間に発信するようになりました。蓋し、それを認めた方が「憲法改正」自体を防げるからでしょうか。つまり、「自衛隊も自衛戦争も合憲なのだから改憲は不要でしょうよ」、と。而して、長谷部恭男東京大学教授を私が<護憲派の最終防御ライン>と呼ぶ所以です。

畢竟、国際法も憲法も法律である以上その規範の意味内容は専門研究者や専門実務家にしかわからないものなのです。例えば、上で述べた「旧憲法の講和大権がいまだに効力を持っている」という憲法無効論の主張は、(具体的には、ロシア革命後の革命政府が紆余曲折の末、旧ロシア帝国が締結したソ連の国制と矛盾する国際条約を継承することで対外権利義務を包括的に引き継いだように)革命等により国家権力(≒国家体制としての憲法)の連続性が途切れたとしても法的権利義務を引き継ぐことは国際法ではむしろ普通のことであり、採用する「交戦権」の意味にかかわらず、(例えば、法の効力と妥当根拠の双方において、停戦条約等、ある種の国際法は憲法に優位するという論理構成によって)旧体制が惹起した、現行憲法と矛盾する<法的に意味を持つ事実>を引き継ぐことも法的に説明できないことではない。蓋し、憲法・国際法・法哲学の素人がその「国語力」を頼りに国際法や憲法の意味内容を理解できたと考えることには慎重であるべきだと思います。


■結語
今後も、和平の仲介や戦争終結後の平和維持活動に国連は活躍するかもしれません(国連という常設の「国際会議場」でそのような企てが討議され決定されるかもしれません)。また、グローバル化の昂進により冷戦後の世界の唯一の超大国であった米国の国際政治における神通力も解体しつつある現在、平和を維持し回復するための規範が国連安保理を舞台に作り出されることも、逆に、増えるのかもしれません。しかし、それは、いわば「契約の内容」とは無関係な、「契約締結の祝賀会」にすぎないのだと思います。再々になりますが、世界全体の安全保障の枠組みが少数の大国の競争と妥協によって保たれる状況が消失した以上、国連を舞台に本質的な問題解決を行なうための妥協や合意がなされるはずはないからです。

蓋し、グローバル化の昂進がもたらした冷戦構造崩壊後の世界では国連という枠組みが紛争を解決する「契約の内容」を決める実質的な交渉に関与することは考えづらい。而して、実質的な交渉の後、それは契約締結を祝うパーティー会場に使用されるにすぎないということ。もっとも、国際連盟の時代や冷戦体制下とは違い、現在では安全保障を巡る「国際会議場」は国連以外にも多数存在するのだから、「契約締結祝賀会場」としての国連のシェアも漸減せざるを得ないでしょうけれども。私はそう考えています。

尚、日本の安全保障政策、就中、現行憲法における集団的自衛権の存在とその内容に関しては下記とそこにURLを記した拙稿をご一読いただければ有難いです。



・<神風>としての北朝鮮ミサイル発射☆「集団的自衛権行使違憲論」の崩壊の予兆
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/57476954.html






(2009年5月29日:yahoo版にアップロード)

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テーマ : 国家防衛
ジャンル : 政治・経済




本書『新島襄書簡集』(岩波文庫・1954年)の圧巻は巻末の「同志社設立の始末」だと思います。明治7年(1874年)、米国はバーモント州ラットランドでのアメリカ海外伝道師協会の大会で故国のために大学設立の肝要なることを訴え寄付金を募る演説の際の経緯描写。新島先生の求めに応じ多くの紳氏淑女が多額の寄付を申し出た直後のエピソードです。新島先生はこう書かれている。

既にして慇懃に良朋諸士の好意を謝し離別を告げ将に演壇を下らんとする時、一農夫あり、痩身襤褸を纏い徐に進て襄の前に至り戦慄止まず。懐中より金ニ弗を出し暗然涙を垂て曰く、余は碧山州北なる寒貧の一農夫なり、此のニ弗は今日余が帰路汽車に乗らんとして携えし所なり。然れども今子が演説を聞き、深く子が愛国の赤心に感激せられ自ら禁ずる能はず、仮令ひ余老ひたりと雖も、両足尚能く徒歩して家に帰るに堪ゆ、これ固より僅少数ふるに足らざるも、子が他日建設する大学費用の一端に供するあらば、余の喜び何ものか之に過んやと。(引用終り、286頁)


私は同志社大学OBの1人ですが、このような方々の助力によって建てられた同志社大学で学部時代をすごせたことを今でも誇りに思っています。蓋し、家庭と地域と社会の教育力とはこのような一農夫に支えられて始めて機能するものかもしれない。『新島襄書簡集』には収録されていませんが、これら多くの方々の共感と協力を得て大学を設立された新島先生が(バーモント州における演説から14年後に)書かれた文章を以下引用しておきます。すなわち、『同志社大学設立の旨意』です。

教育は、正に、一国の大業。而して、「努力することこそ人生の真善美」である。実に、戦後民主主義の教育観などによってこの学ぶことの貴さ、努力することの大切さは断じて毀損されるべきものではないのではないか。私はこの『設立の旨意』を読み返すたびにそう感じています。


●同志社大学設立の旨意
吾人が私立大学を設立せんと欲したるは一日に非ず、而して之れが為に経営辛苦を費やしたるも亦た一日に非ず、今や計画略ぼ熟し、時期漸く来らんとす、吾人は今日に於て、此を全天下に訴へ、全国民の力を藉り、その計画を成就せずんば、再びその時期無きを信ず、是れ吾人が従来計画したる所の顛末を陳し、併せて之を設立する所の目的を告白するの止む可らざる所以なり、

回顧すれば既に二十餘年前、幕政の末路、外交切迫して人心動揺するの時に際し、余不肖海外遊学の志を抱き、脱藩して函館に赴き、遂に元治元年六月十四日の夜、密に国禁を犯し、米国商船に搭し水夫となりて労役に服する凡そ一年間、漸く米国ボストン府に達したりき、幸いにして彼国義侠なる人士の助けを得て、アーモスト大学に入り、続いて又たアンドヴァ神学校に学び、前後十餘年の苦学を積めリ、而して米国文物制度の盛んなるを観、其大人君子に接し、其議論を叩き、茲に於て米国文明の決して一朝偶然にして生じたるものに非ず、必ず由て来る所の者あるを知る、而して其来る所の者、偏へに一国教化の敦きより生ずるを察し、始めて教育の国運の消長に大関係あるを信じ、心密かに一身を教育の事業に擲んことを決したりき、(中略)

茲に於いて明治七年の末、胸中一片の宿志を齎らし、十余年来夢寐の間に彷彿たる我が本国に帰着せり、明治八年十一月二十九日、同志社英学校を設立したり、是れ即ち現今同志社の設立したる創始なり、(中略)

斯くの如くにして同志社は設立したり、然れども其目的とする所は、独り普通の英学を教授するのみならず、其徳性を涵養し、其品行を高尚ならしめ、其精神を正大ならしめんことを勉め、独り技芸才能ある人物を教育するに止まらず、所謂る良心を手腕に運用するの人物を出さん事を勉めたりき、(中略)

教育は実に一国の一大事業なり、この一大事業を国民が無頓着にも、無気力にも、唯政府の手にのみ任せ置くは、依頼心の最も甚だしき者にして、吾人が実に浩嘆止む能はざる所なり、凡一国文化の源となる者は、決して一朝一夕に生じたる者に非ず、米国の如きは清教徒が寂寞人なく、風吼え、濤怒る、大西洋の海岸に移住してより十五年を出でざるに、早やハーバード大学の基ゐを開けり、(中略)

一国を維持するは、決して二三英雄の力に非ず、実に一国を組織する教養あり、智識あり、品行ある人民の力に拠らざる可からず、諺に曰く、一年の謀ごとは穀を植ゆるに在り、十年の謀ごとは木を植ゆるに在り、百年の謀ごとは人を植ゆるに在りと、蓋し我が大学設立の如きは、実に一国百年の大計よりして止む可からざる事実なり、(中略)

吾人が宿志実に斯くの如し、余の如きは実に力微にして学浅く、我が国家のために力を竭すと公言するも、内聊か愧る所無きに非ず、然れどもニ十年来の宿志は黙して止む可きに非ず、我邦の時務は黙して止む可きに非ず、又た知己朋友の翼賛は黙して止む可きに非ず、故に今日の時務と境遇とに励まされ、一身の不肖をも忘れ、余が畢生の心願たる、この一大事業のために一身を挙げて當らんとす、願わくば皇天吾人が志を好し、願わくば世上の君子吾人が志を助け、吾人が志を成就するを得せしめよ

明治二十一年十一月
同志社大学発起人

新島  襄

京都寺町通丸太町上



lettersniijima


◆備考
現在は、『新島襄書簡集』とは別版として『新島襄の手紙』(2005年)が同じ岩波文庫から出ています。文献学的には、この記事で俎上に載せた旧版『新島襄書簡集』は、「事実上個人編集」に近く、「恣意的な削除があったのでそれを批判検討して、新たにセレクトした96通」の書簡によって、新版の『新島襄の手紙』が編集されたとのこと。よって、今から購入されるのならば新版をお薦めします。また、Doshisha University Pressから1980年に出ている”Life and letters of Joseph Hardy Neesima”も参考になると思います。




(2009年5月28日:yahoo版にアップロード)

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テーマ : 教育問題
ジャンル : 政治・経済




戸坂潤は治安維持法にかけられ獄死した大東亜戦争前の社会主義の哲学者。而して、この「治安維持法違反容疑→投獄→終戦前後の獄死」という点では、所謂「西田左派」に属する同門の三木清(死亡:昭和20年9月26日)と同じ経過をたどったわけです。而して、死亡の日は昭和20年8月9日。終戦の1週間前、長崎に原爆が投下され、満州や北方領土にソ連軍が怒涛の<火事場泥棒攻撃>を始めた日です。

私は田中美知太郎、藤沢令夫と続く現在の哲学の京都学派は素晴らしいと思うけれど、世間で京都学派の源流と評されている西田幾多郎を全く評価しません。この評価は、例えば、大庭健『はじめての分析哲学』(産業図書・1990年)の認識とあるいは近いかもしれませんが、私に言わせれば、西田は簡単なことを難しく、難しいことをオカルトチックに述べているだけである。しかも、本当はディルタイなりフッサールなり、ベルグソンなりハイデガーなりの種本があるのに(それを素直に翻訳紹介でもすればよいものを)、恐らく、ご自分もよく解っていなかったであろう(?)東洋哲学のジャーゴン(=専門家コミュニティー内部でのみ通じる隠語的専門用語)をそれらの種本の骨格の上に散りばめることに終始している。畢竟、西田幾太郎は哲学者としては最低であり、哲学研究者としても最悪の部類ではなかったかとさえ思っています。

戸坂は44歳で獄死したけれど、京都大学で(広い意味での「西田幾太郎門下」ではありますが)田辺元を指導教官として哲学を学び、投獄された段階ではすでに一家をなす風貌を湛えた気鋭の研究者でした。畢竟、戸坂は、科学方法論・認識論、そして、哲学の理論史においては1945年時点では本邦でも三本の指には入る力量をもっておられたと思う。尚、他の二指は、『認識とパタン』(岩波新書)の著者、渡辺慧先生とライプニッツ研究者の下村寅太郎先生でしょうか(興味深いことに、戸坂・渡辺・下村とも元来は物理学専攻の研究者であったことも共通しています)。

けれども、戸坂がもし戦後も例えば20年生きたとして日本の哲学になにか更に貢献しただろうかと聞かれた場合、私は確信をもって「肯」とは答えられません。大急ぎで予防線を張らせていただければ、これは私と戸坂の左右の主義主張の違いや、分析哲学・新カント派・現代解釈学という私が好む哲学の思潮と、些か独特ではあるがかなり教条主義的な(というかマルクス=レーニン主義の<教科書的>な)マルクス主義理解を基盤とする戸坂の違いに起因する予想ではありません。掛け値なしに正直な所感。



japanideologie



本書『日本イデオロギー』(岩波文庫・1935年)は、当時の日本の哲学と社会思想の大物研究者や潮流を辛口の言葉で小気味良く斬った作品。出版後75年、著者没後65年にして、今読んでも上手にまとめられた秀作だと思います。逆に言えば、本書は「ミイラ取りがミイラになる危険」をかえりみず、而して、返り血覚悟で批判対象の土俵に踏み込んだ内在的批判はなされていない。要は、本書は<軽い>作品なのですが、しかし、批評の規準、つまり、批判のストライクゾーンの見極めがしっかりしている。畢竟、時代を超えた<秀才>の小品、知性が輝く小粒の真珠にも喩えられるべき一書だと思います。

私は、西田幾多郎を批判した「12 「無の論理」は論理であるか」に大いに共感しました。と、同時に、西洋のものを日本に持ってきて日本的な何ものかと合体させ、もって、西洋の哲学者にも日本の哲学者にも理解不可能な(本当はご著者本人も含め、誰にもわからないのだと思うのですが)、凄まじい作品が平成の御世になっても後を絶たないこの国の社会思想や社会哲学の世界の病理も、あるいは、この日本哲学の源流・西田幾多郎が高い評価を得たままやりすごされていることに起因する現象ではないかと思いました。而して、戸坂が戦後も20年程生きていたなら、少なくともこの<怨霊>だけは退治してくれたかもしれない。つまり、西田幾太郎自身と西田を権威と感じるこの国の知識人層の<澱んだ空気>だけは一掃してくれたかもしれない。それを考えれば戸坂さんの獄死は日本にとって大きな損失だったかもしれません。

このようなコメントは獄死された方にあるいは失礼と感じられる方もおられるかもしれません。しかし、それはもちろん私の本意ではないです。蓋し、本書を読めばおそらく誰の目にも明らかなように、私は戸坂の持ち味をその学説理解の素早さと空間的構図における把握能力だったと思っている。要は、対象批判の切り口の鮮やかさと対象把握の全体性です。(大事なポイントなので)換言すれば、それは、批判対象となる学説や思想の本質を直観する力と図形的な再構成の力。而して、その卓越した能力は自己のオリジナルな哲学体系を創る上では必ずしも有利な資質ではないけれども、他の哲学体系を平明に説明する上では不可欠の能力であっただろう、と。そう考えています。

よって、もし、この戸坂評が満更私の思い込みではないとするならば、戸坂の才能は氏の全集に納められた作品にほぼ投入されていると言えるのではないか。獄中での死というのはどこまで行っても悲惨ではあるが、ある意味、それは理論史家としてはほぼやるべきことはやり終えた上での幸せな人生の終焉だったと言えるのではないか。そう思っています。これが、上で「戸坂がもし戦後も例えば20年生きたとして日本の哲学になにか更に貢献しただろうか」という自問に対して、私が確信をもっては「肯」とは答えられないと記した理由です。


最後に別の感想を一つ。本書を通読して改めて教えられることの一つは、「戦前は言いたいことも自由に言えない暗い時代だった」というのが「都市伝説」とまでは言わないけれども(実際、本書の著者はその「暗い時代」の犠牲者であることは間違いないのですから)、少なくとも、一面的な見方にすぎないということ。まだ、1935年当時はこれくらいラディカルな社会主義からの哲学書が出版可能だったのですから。そのことが確認できることだけでも本書は日本の近現代史を反芻する上で参考になる書籍ではないだろうか。本書を紐解くたびに私はそう感じています。

いずれにせよ、間違いなく自由にものが言える、そして、グローバル化の昂進著しい時代に生きる我々は、日本のアイデンティティを再構築しつつ国際競争力のある安定した社会秩序を維持強化するためにも、橋爪大三郎さんがよく書かれているように、「外国のものを日本に持って来る」「専門領域の知見を日常の出来事の隠喩に使用する」のではなく、そのような、<インテリ遊び>でなくて、逆に、「日本のものを外国にもって行く」「日常の経験を専門領域の知に高める」作業が死活的に重要であることも間違いないでしょう。ならば、荒唐無稽な西田哲学が<裸の王様>として君臨している滑稽と醜悪をその西田哲学なるものの全盛期に指弾した戸坂の見識には見習うべきことがまだ残っているのではないか。私はそう思います。

本書は品切れかもしれませんが、『戸坂潤全集』(勁草書房)にももちろん収録されており、地域の図書館等ではわりと見つけやすい古書ではないかと思います。機会があればご一読をお薦めします。





(2009年5月28日:英語と書評de海馬之玄関にアップロード)

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テーマ : 哲学/倫理学
ジャンル : 学問・文化・芸術

worldlanguages



世界のブログで更新される記事数の言語で一番多いのが日本語との記事がありました。


世界で普段生活に使用している言語はウイッキーによると
①中国語(13億人)※
②英語 (9億8000万人)※
③スペイン語 (4億1700万人)※
④フランス語 (3億4000万人) ※
⑤ヒンドゥスターニー語(ヒンディー語およびウルドゥー語)(2億4200万人)
⑥標準アラビア語 (2億0600万人)※
⑦ポルトガル語 (1億7500万人)
⑧ベンガル語 (1億7100万人)
⑨ロシア語 (1億4500万人)※
⑩日本語 (1億2200万人)
⑪標準ドイツ語 (9800万人)

★ちなみに国連の公用語を※で付けてみました。
英語、ロシア語、中国語、フランス語、アラビア語、スペイン語ですね。



日本語は日本国以外公用語の国もなく(パラオはどうだったかな?)海外移民と言われる人の生活言語でもないし ほぼ日本国限定ということで 人口シェア的には日本の人口とほぼ同じ 経済力からしても最近は世界シェアの10%程度でしょうからこの37%は異常に高い数値であります。英語の36%は当然として 中国語はまあ人口も多いけど結構健闘してますかね ポルトガル語はブラジルがあるし フランス語やスペイン語は旧植民地の語圏が存在し多くの国の公用語ですからこの程度の数値は妥当なんでしょうね。イタリア語の3%ってのは特異性を持った値に分類されるでしょうが ドイツ語はドイツ系を入れると日本とほぼ同じ人口で 先進民族でありますから1%ってのはちょっと少ない数値かもしれません。

ところで 世界に現存する古文書の類 たとえばパピルス、甲骨文字から江戸時代に書かれた商家に残っているような200年以上古い文章を全てを 情報量としてビット換算すると 日本語はその70%を占めるそうです。欧米のインクが色あせて消えてしまう性質のため長期的保存が出来なかったという理由と日本は和紙と墨が長期保存に耐えたという物理的問題も背景にあるのでしょうが 長期保存に耐えたという物理的問題も含めてそのようなツールの選択も記録に対する民族性といえるでしょう。

ブログの更新度数というもので全ては語れませんが ウイッキーの記事数も日本語は上位4番目とのこと 豆に文章にする民族性もあるのでしょうが 何よりも日本語が表現したいことを表現できる使いやすい言語であるのでしょう。





◆本記事は、ブログ友のnipponiaさんの記事からの転載です。

◆ニュースソースの大本はこちらをご参照ください。
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20070406_technorati_blog/

◆参考記事:
・イデオロギーとしての英語とイデオロギーを解体するものとしての英語
 http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/8a57981eaba6de2dcf586285ad23e146






(2009年5月25日:yahoo版にアップロード)

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テーマ : 報道・マスコミ
ジャンル : 政治・経済

harapekos.jpg


<承前>

If the test on Monday was more successful than the one in 2006, it could mean that North Korea has bolstered its atomic weapons capabilities — and its leverage over the United States, which has sought to denuclearize the North.

Several issues are worsening already tense relations between the two nations, including the North’s test-firing of a long-range rocket on April 5. In addition, two American journalists are scheduled to be tried June 4 in North Korea, charged with illegal entry into the North and “hostile acts.”

In February 2007, Washington agreed to ease sanctions on banks dealing with Pyongyang, and North Korea concurrently agreed to a process that would lead to the dismantling of its nuclear weapons program. North Korea would receive deliveries of fuel oil in exchange for certain verifications that it was ending its program.

But last December the process collapsed when North Korea rejected the verification measures being sought by the Bush administration.

The Obama administration has attempted to restart talks aimed at getting the North to halt its weapons program, but the North Koreans said this month that it had become “useless” to talk with Washington because it had not abandoned “hostilities.”・・・(New York Times:May 26, 2009)


もし、月曜日の核実験が2006年のものよりもより成功したものだとすれば、それは北朝鮮がその核兵器の能力を強化したことを意味することになる。而して、それは北朝鮮の非核化を模索し続けてきたアメリカとの交渉に際して北朝鮮が有利な交渉カードを手にしたことをも意味する。

今までも既に緊張していた米朝関係を更に悪化させる出来事が惹起している。すなわち、北朝鮮による4月5日の長距離ロケットの発射実験に加えて、北朝鮮への不法入国と「敵対行動」の容疑で二人のアメリカ人ジャーナリストが6月4日に北朝鮮で裁判にかけられる予定になっていることだ。

2007年2月、アメリカ政府は北朝鮮政府が運営する幾つかの銀行に対する制裁措置を緩和することで合意した。他方、それと同時に北朝鮮はその核開発計画の廃止につながる手順に入ることを同意した。而して、核開発計画が廃止されつつあることの検証と引き換えに北朝鮮は燃料となる石油の供給を受けることになっていた。

しかし、昨年12月、北朝鮮がブッシュ政権が求めていた検証手段を北朝鮮が拒否したことに伴い、この核開発計画廃止の手順は破綻した。

オバマ政権は、北朝鮮にその核兵器開発計画を中断させるべく北朝鮮との対話を模索してきた。しかし、今月に入って北朝鮮は、アメリカ政府が「敵対意識」を捨てるつもりが毫もないことを理由に、アメリカ政府との対話は「無益」なことになったと述べた。(後略)




●N. Korea Conducts 'Successful' Underground Nuclear Test

North Korea exploded a nuclear device Monday morning, startling the world with its second underground test in three years and vexing the Obama administration, which has said it wants to solve the nuclear impasse with North Korea.

The test, described as "successful" by the communist state's official Korean Central News Agency, escalates a pattern of provocation that this spring has included a long-range missile launch, detention of two U.S. journalists, kicking out U.N. nuclear inspectors, restarting a plutonium factory and halting six-nation nuclear negotiations.

On Monday afternoon, North Korea fired three surface-to-air missiles into the sea, according to South Korea's defense minister, Lee Sang-hee. It was an apparent effort to chase off U.S. spy planes monitoring the nuclear test site, according to Yonhap, the South Korean news agency, which quoted an unnamed South Korean official. The missiles, with a range of about 80 miles, were launched from near a coastal base where last month North Korea launched a long-range missile. In Washington, President Obama accused North Korea of "recklessly challenging the international community" with its nuclear and missiles tests. He added in an early morning statement that "the danger posed by North Korea's threatening activities warrants action by the international community."

"North Korea's attempts to develop nuclear weapons, as well as its ballistic missile program, constitute a threat to international peace and security," he said.

The test was also strongly condemned by all of North Korea's neighbors in Northeast Asia, including its historic allies China and Russia. The U.N. Security Council is scheduled to meet at 4 p.m. EDT on Monday in emergency session to discuss the matter.


●北朝鮮、地下核実験に「成功」
月曜日【5月25日】の朝、北朝鮮は核爆弾装置を爆発させた。而して、世界中は三年ぶりとなる北朝鮮によるこの二回目の地下核実験に衝撃を受け、他方、北朝鮮の核開発を巡る袋小路の事態解決を目指してきたオバマ政権は苛立ちを隠せないでいる。

当該の核実験は「成功」であったとこの共産主義国家の国営・朝鮮中央通信社はそう評したけれど、それは一連の挑発行為であり、この春だけに限定しても、例えば、長距離ミサイルの発射や二人のアメリカ人記者の拘束、そして、国連の核査察要員の国外退去処分やプルトニューム製造工場の再稼動、更には、六者協議の中止と同様のいつもの挑発のパタンがこの核実験では一層昂進したものと言える。

韓国の李相喜国防相によれば、月曜日の午後、北朝鮮は3発の地対空ミサイルを海上に向けて発射した。これは核実験施設を監視しているアメリカのスパイ航空機追い払おうとする北朝鮮の意向を示したものであると、韓国の聯合通信社がある韓国政府高官の話として伝えている。この地対空ミサイルは、射程距離約80マイルであるが、先月北朝鮮が長距離ミサイルを発射した海岸沿いの基地の近辺から発射された。アメリカ政府では、核実験とミサイル発射実験を咎めてオバマ大統領が北朝鮮を「国際社会に対する無鉄砲な挑戦」を行なったと非難した。更に、オバマ大統領は、早朝の談話の中で「北朝鮮の恫喝好きの指導部が引き起こした現下の脅威に対して国際社会が対抗処置を取るのは当然のことだ」と付け加えた。

而して、オバマ大統領は「弾道ミサイル開発計画のみならず核兵器を開発しようとする北朝鮮の試みは、国際的な平和と安全に対する脅威以外の何ものでもない」と断言した。

今次の核実験で北朝鮮は北東アジア地域のすべての隣国からの非難を浴びており、その中には北朝鮮の長年の同盟国である支那とロシアも含まれている。国連の安全保障理事会は月曜日の東部夏時間の午後4時に緊急会合を開きこの問題を討議することになっている。


North Korea said that its second nuclear test was more powerful and better controlled than its first, which was conducted in October, 2006, and which many experts characterized as a semi-failure.

Early evidence suggests that may be true. The explosion produced a 4.7-magnitude tremor, according to the U.S. Geological Survey. It was measured in South Korea as a 4.5-magnitude quake. The previous nuclear test registered 3.58 on the Richter scale. ・・・


北朝鮮は今回の二回目の核実験は、2006年10月に行なわれ、而して、それが半ば失敗だったと評価する専門家が少なくない最初の実験に比べて遥かに破壊力も向上し、また、よりよく爆発を制御できたと述べている。

実験からそう時間が立っていない初期の段階で入手された証拠から見る限り北朝鮮の発表は正しいのかもしれない。アメリカ合衆国地質調査局によれば今回の核爆発はマグニチュード4.7の震動を引き起こした。また、韓国では4.5の震動が起きたと見ているが、前回の核実験の震動はリクター・スケールで3.58と記録されているのだから。


The 2006 test pushed the Bush administration to negotiate directly with North Korea and produced agreements that, in return for Pyongyang's promises to give up nuclear weapons, gave North Korea food, fuel and diplomatic concessions, including removal from a U.S. list of state sponsors of terrorism. Those talks have since broken down, primarily because of a dispute over verifying what weapons exist in the North.

This time around, the shock factor is much diminished.

U.S. experts agree that North Korea has enough weapons-grade plutonium to make six to eight bombs. Officials in Pyongyang said earlier this year that all of the plutonium has been "weaponized.". ・・・


2006年の核実験によってブッシュ政権は北朝鮮と直接交渉することを余儀なくされ、而して、北朝鮮がその核開発計画を断念する約束をする見返りに北朝鮮に食糧・燃料、そして、北朝鮮をアメリカのテロ支援国家リストから外すことを含む外交的な譲歩を与えることで合意した。この合意は、主に北朝鮮にどのような平気が存在するかの検証を巡る意見の食い違いを理由にその後破綻して現在に至っている。

今回の場合、核実験の衝撃は更に深刻である。

アメリカの専門家の間では北朝鮮が6個から8個の核爆弾を製造するに充分な兵器に用いうる濃度のプルトニュームを保有していると見られており、北朝鮮の政府高官は今年の初めには、すべてのプルトニュームは既に兵器に転用されたと述べている。(中略)


A few hours after the nuclear test, foreign ministers from South Korea and Japan agreed that their countries would demand an emergency meeting of the U.N. Security Council. The two were in Hanoi for a conference.

In Tokyo, Prime Minister Taro Aso said that Japan "absolutely cannot tolerate" the nuclear test because North Korea is also beefing up its ballistic missile capability, which "could be a means of transportation for weapons of mass destruction."

On Monday night, Japan dispatched three military aircraft from separate bases to monitor the possible presence of radioactive substances in the air, the Defense Ministry said. Japan's anxiety about the test is heightened by its vulnerability to attack from nearby North Korea, which has more than 200 mid-range Nodong missiles capable of striking most of the country.

U.S. intelligence and some independent experts have concluded that North Korea has built or is attempting to build nuclear warheads small enough to fit atop those missiles. ・・・


核実験から数時間後、韓国と日本の外務大臣は両国が国連安全保障理事会に緊急会議を開くよう求めることで合意した。両外務大臣は、国際会議に出席するためにハノイに滞在していたのである。

日本政府では麻生太郎首相が、北朝鮮は「大量破壊兵器を運搬する手段に使用可能な」弾道ミサイルの性能を増強しつつあるのだから、日本はその核実験を「絶対に容認することはできない」と断言した。

月曜日の夜、空中にある放射性物質の存否を監視するために、日本政府が異なる航空基地から3機の軍用機を離陸させた。そう防衛省は発表した。核実験を巡る日本の懸念は、近接する北朝鮮からの攻撃に対して極めて日本が脆弱であることによってより高まっている。すなわち、北朝鮮は日本の大部分の地点に撃ち込むことが可能なノドン中距離ミサイルを200基以上の保有しているのだから。

アメリカの情報機関の専門家や独立系の専門家は、北朝鮮がそれら中距離ミサイルの先端部分に核弾頭をすえつけるため、核弾頭を小型化している所であるか、既にその技術を開発してしまっていると結論づけるに至っている。(中略)


After North Korea launched its missile in April, China resisted moves by Japan, South Korea and the United States to use the United Nations as a vehicle for new sanctions against Pyongyang. The 2006 nuclear test, though, brought criticism from China and resulted in a regimen of new U.N. sanctions against North Korea.

The United States and Japan were taking the lead Monday in fashioning a diplomatic response that would condemn the latest nuclear test, according to a Security Council diplomat. ・・・


4月に北朝鮮が長距離ミサイルを発射した後、支那は、日本・韓国・アメリカが国連に提案した北朝鮮に対する新たな制裁を課すことを求める決議を拒否した。これに対して2006年の核実験の際には、支那も核実験を批判したことにより、結果、北朝鮮に対する国連の新たな制裁計画が成立した。

国連の安全保障理事会に参画しているある外交官によれば、アメリカと日本は、月曜日、直近の核実験を非難する外交的な対応を創り出すべく主導しているとのことである。(中略)


Whatever North Korea's long-range negotiation goals may be, the immediate trigger for Monday's nuclear test appears to have been harsh criticism from the United States and most of the rest of world over the April long-range missile launch. ・・・

Still, it demonstrated to many Western experts a new and worrying capacity by North Korea to build multi-stage rockets that could one day deliver a nuclear warhead as far as Hawaii, Alaska or the U.S. mainland. (WPST:May 25, 2009)


北朝鮮の交渉に関する長期目標がなんであれ、それに対して月曜日の核実験を直接引き起こさせたものは、4月の長距離ミサイルの発射に関してアメリカとその他世界の大部分の国から浴びせられた辛辣な批判であったように思われる。(中略)

いずれにせよ、北朝鮮による長距離ミサイルの打ち上げは、この国が核弾頭を一日のうちにハワイ、アラスカ、あるいは、アメリカ本土まで運ぶことが可能かもしれない多段階ロケットを製造する新しく悩ましい能力を北朝鮮が持っていることを西側の専門家に印象づけたのである。


<了>



(2009年5月27日:yahoo版にアップロード)

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テーマ : 北朝鮮問題
ジャンル : 政治・経済

kingdom.jpg
【The End of Goldfish Kingdom】


今までも<ファン>の期待を決して裏切らなかったあの国が、総選挙前にきちんとやってくれました。(もっとも、私は5年前後の間に自国民の2-3割の餓死者を出しながらも世襲体制を維持しているような政治社会を近代的な意味での「国家」とは呼べないと思いますけれども)ことほど左様に、「機械のように計算された狂気」を精一杯演じている北朝鮮の金正日総書記(もちろん、総書記がまだご存命ならばですが、)やその取り巻きの方々の<苦労>を、日本の政局や選挙に保守改革派にとってそれが有利か不利かを論じることは不謹慎の謗りを免れないとは思いますが、「民主党の代表が(表向きは?)代わったこのタイミングによくぞやってくれた」というのが偽らざる私の本音です(笑)。

蓋し、それほど民主党の安全保障政策-外交政策は頼りないということ。否、それは存在していないのではないか。些か嘲笑した趣のある冒頭の感想は、而して、民主党政権ができた場合にこの国が置かれるであろう事態に対する私の危機意識の反映です。畢竟、海上自衛隊のインド洋給油任務に反対し、集団的自衛権の政府解釈や敵基地先制攻撃、あるいは、核武装に関する議論さえも躊躇するようなその姿勢、すなわち、安全保障政策において党内のコンセンサスが取れない、否、コンセンサスを取る試みさえ(「民主党=選挙互助会」というその立党目的に反するものだからでしょうか)十分になされているとは到底見えない政党に政権を任せるべきではない。そう私は思わずにはいられません。

蓋し、北朝鮮の脅威は実は北朝鮮の問題ではなく日本の政治の問題である。北朝鮮側が(もちろん、一日千秋の思いで米軍が攻めて来てくれることを待っている多くの人々(people of North Korea)ではなく、その王朝の王族・顕官の方々のことですが、その謂わば「金魚王国の崩壊」は歴史の必然にせよ、その生死にかかわらず金正日総書記を始め北朝鮮の王族・顕官層は)、その「体制=金王朝」の生き残りに必死なのでしょうから、彼等が世界の、就中、アメリカの気を引くことならなんでもやるのは当然です。まして、北朝鮮が、ある日突然時空の狭間に滑り落ちてこの地球上から消滅しアンドロメダ星雲までワープしたとしても(韓国の左翼と日本の朝鮮総連以外は)世界の誰も困らない、否、気づきもしないような存在であれば一層、世界情勢認識にたけたその王族・顕官層の間での体制護持の危機感は想像に難くない。

ならば、繰り返しますが、北朝鮮の核とミサイルがこれほどに、この国にとって脅威になるのは、安全保障政策を棚上げしている最大野党が国民の生存と国家の文化伝統を守る施策を不分明にしたまま政権党になりうる現下の日本の政治状況にある。このことが北朝鮮の核実験によって今回もまた明らかになった。私はそう考えています。

日本の政治の脆弱さを映しだす<鏡>としての北朝鮮。この観点から、以下、北朝鮮の核とミサイルの開発の<現実>を我々が認識する上で参考になる海外報道を紹介します。事実を伝えず自己の願望と不満を垂れ流す日本のメディア報道を見聞きするのは時間の無駄(否、世界が北朝鮮問題をどう見ているのかを理解する上では、間違った先入見をそれは与えるものであり有害でさえある)、ならば、安全保障に関する情報の如きこの社会にとって死活的に重要な情報は海外報道で直接確認するに越したことはないでしょうから。

出展は、順にNew York Timesの同じ記者の記事(第一報と第二報:5月25日-26日)とWashington Postの記事。一般庶民からはかけ離れた教条主義を垂れ流す「左翼=リベラル派の機関紙」とさえ呼ばれるル・モンドほどではありませんが、一般の市民が誰も相手にしない、アメリカの朝日新聞と言われるNew York Timesにしても、<本家>とは違いきちんと事実を紹介して、根拠と論理を踏まえた主張が書かれている。このことにはいつもながら彼我の差を実感します。実際、このNew York Timesの記事は、例えば、Washington Post等と比べても北朝鮮の核開発の脅威を心なしか低めに見積もろうとしている、また、論調も格段に抑制されている。けれども、同じ日の朝日新聞の如く、北朝鮮の核開発の脅威よりもむしろ日本国内で「敵基地先制攻撃論」や「核武装論」が澎湃として湧き上がる事態を牽制することが第一義としか思えないものとは全然違いますから。尚、これらのイシューを巡る私の基本的な考えについては下記URLを記した拙稿をご一読いただければ嬉しいです。



・<神風>としての北朝鮮ミサイル発射☆「集団的自衛権行使違憲論」の崩壊の予兆
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/57476954.html

・破綻する峻別論☆集団的自衛権と個別的自衛権
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/57404347.html

・敵基地先制攻撃と専守防衛論
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/57404403.html

・北朝鮮基地先制攻撃の法理と政策☆プロ市民の朝日新聞投書を導きの糸として
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/57404366.html



畢竟、

б(≧◇≦)ノ ・・・集団的自衛権の政府解釈の可及的速やかな変更を!
б(≧◇≦)ノ ・・・敵基地先制攻撃能力の可及的速やかな整備を!
б(≧◇≦)ノ ・・・一刻も早く、核武装に着手せよ!
б(≧◇≦)ノ ・・・軍事法廷を含む上記と整合的な自衛隊法制の整備を!
б(≧◇≦)ノ ・・・そして、憲法改正の断行を!


而して、

б(≧◇≦)ノ ・・・麻生総理断乎支持! 頑張りましょう。






●North Korea Claims to Conduct 2nd Nuclear Test

North Korea announced on Monday that it had successfully conducted its second nuclear test, defying international warnings and drastically raising the stakes in a global effort to get the recalcitrant Communist state to give up its nuclear weapons program.・・・

The nuclear test came against a backdrop of uncertainty about North Korea’s reclusive leader, Kim Jong-il, and speculation about who might succeed him. Mr. Kim suffered a stroke last August, which prompted him to step up preparations to transfer power to one of his three known sons. Analysts believe the favorite son is his youngest, Kim Jong-un, who is in his mid-20s.

North Korea conducted its first nuclear test on Oct. 9, 2006, which was considered something of a bust by South Korean and American officials. If the North’s second test was more of a success, it could mean that North Korea has bolstered its atomic weapons capabilities ? and its leverage over the United States, which has sought to denuclearize the North.

In Washington, the Obama administration had a cautious initial reaction to the news early Monday. “We are aware of the reports of a nuclear test by North Korea,” said a senior State Department official who spoke on condition of anonymity because the department was still gathering information. “We are consulting with our allies. Once we have established the facts, we will have more to say.”・・・
(New York Times:May 25, 2009)


●北朝鮮2回目の核実験実施を表明
北朝鮮は、月曜日【2009年5月25日】二回目の核実験に成功したと発表した。国際的な警告を無視した上での、而して、ことある毎に国際秩序に反抗してきたこの共産主義国家【マルクス主義の唯物史観からはここは「封建国家」または「絶対主義国家」と意訳すべきであるけれども、原文に従った】に核開発を放棄させようとする地球規模の努力をご破算にする核実験の強行である。

今回の核実験は、北朝鮮の孤独好きな指導者、金正日総書記の動向が不確かな中で、そして、誰が金総書記の後継者になるのかを巡る憶測がかまびすしい中で行われた。金総書記は昨年の8月に発作に襲われたが、そのことで一層、【金総書記がもし存命しているとすれば】彼は三人の息子の内の1人に権力を移行するための準備に精進するようになった。専門家の間では金総書記の意中の息子はその末っ子の金正雲氏というのが有力、同氏は20歳半ばの人物ということだ。

北朝鮮は最初の核実験を2006年10月に行なった。而して、それは韓国とアメリカの当局者に対して殴りこみに等しいものであった。もし、北朝鮮の二回目の核実験が【初回よりも】成功したものだとするならば、それは核兵器の性能を北朝鮮が一段と強化したこと、すなわち、北朝鮮の非核化を推し進めようとしてきたアメリカとの有利な交渉カードを手に入れたことを意味する。

月曜日早朝のワシントン、オバマ政権の初動は慎重なものだった。国務省自体がまだ情報収集中ということで、匿名を条件にある国務省高官は「北朝鮮が核実験を行なったという情報は得ている」「現在、同盟国と協議中であり、事実関係がはっきり次第、コメントを表明したい」、と。(後略)





●North Korean Nuclear Claim Draws Global Criticism

North Korea’s announcement that it had successfully conducted its second nuclear test on Monday drew condemnation and criticism around the world, with some governments threatening to press for tighter sanctions at a special meeting of the United Nations Security Council scheduled for the afternoon.

The dimensions of the test were not immediately verifiable, but estimates ranged upwards of the nearly one kiloton of the North’s first nuclear test, in 2006.

President Obama said: “North Korea’s nuclear and ballistic missile programs pose a grave threat to the peace and security of the world, and I strongly condemn their reckless action.” “The United States and the international community must take action in response,” he added.

China, by far North Korea’s largest trading partner, said it was “resolutely opposed” to the test, according to a Foreign Ministry statement carried by the official Xinhua news agency. Russia also condemned the North’s actions, saying they “seriously destabilize the situation in Northeast Asia.”


●世界中から非難が寄せられる北朝鮮の核実験表明
北朝鮮が月曜日に出した二回目の核実験に成功したとする表明に対して世界中から非難と批判が寄せられている。実際、本日【火曜日】の午後に予定されている国連安全保障理事会の特別会議で北朝鮮に対する厳しい制裁を提案するつもりだと報道機関に話した国も何カ国か存在する。

北朝鮮の核実験の規模は現在の時点では正確には判明していない。しかし、2006年に行なわれた北朝鮮による最初の核実験の規模よりも大凡1キロトンは上回っているというのが大方の評価である。

オバマ大統領は「北朝鮮の核とミサイルの開発計画は世界の平和と安全に対する重大な脅威を引き起こしている」と述べ、また、「アメリカ合衆国と国際社会はこの事態に対して行動を起こさなければならない」と付け加えた。

北朝鮮との貿易相手国としては他と比べて抜きん出た存在である支那は、国営の新華通信社が報じた支那外務省の声明によれば、支那は北朝鮮の核実験を「断乎として抗議する」と述べた。ロシアもまた、北朝鮮の行動は「北東アジア地域を不安定化するものだ」と述べ、北朝鮮の一連の行動を強く非難した。



A month ago, North Korea threatened to conduct nuclear and intercontinental ballistic missile tests, citing a statement by the United Nations Security Council on April 13 that called for tightening sanctions after the North launched a long-range rocket. That launch was in violation of a previous United Nations resolution barring North Korea from ballistic missile tests.

North Korea, deeply impoverished and isolated, has long relied on its nuclear program and missile tests as bargaining chips. The country has been grappling with succession concerns since its leader, Kim Jong-il, suffered a stroke last August. Its public statements have grown increasingly bellicose, suggesting to analysts that North Korea was signaling that the country’s leadership remained stable.・・・


1ヵ月前に北朝鮮は、国連安全保障理事会が4月13日に出した声明、すなわち、北朝鮮による長距離弾道ミサイル発射を受けて北朝鮮に対する制裁をより厳格に適用するように求めた声明を引き合いに出して、今後、核実験と大陸間弾道ミサイルの発射実験を行なうことを宣言していた。而して、長距離弾道ミサイルの発射は、北朝鮮に対して弾道ミサイルの発射実験を禁止した前の国連制裁決議に違反していたのだけれども。

経済的に極めて困窮しており、かつ、孤立している北朝鮮は、長年にわたって核開発計画とミサイル発射実験を交渉の切り札として使ってきた。また、この国は、その指導者金正日総書記が昨年8月に発作を発症して以来、後継者問題の渦中にある。表立って発信される同国の公的見解は徐々に好戦的の度合を増してきているけれども、北朝鮮専門家によれば、それは北朝鮮がその指導体制が毫も揺るいでなどいないことを印象付けようとしているものと推測されている。(中略)



Scientists can judge the size of an underground nuclear blast by how violently it shakes the earth, although this method is not foolproof because conventional explosives can mimic the rumble. They also hunt for the signature of radioactive gases and particles that a nuclear blast emits.

Geological authorities in the United States, Japan and South Korea reported that the test triggered an earthquake with a magnitude of between 4.5 and 5.3. The tremor emanated from Kilju, the same area where North Korea carried out a test in October 2006.
North Korea said the 2006 test, which resulted in a 4.1-magnitude tremor, was a success, but the United States and South Korea said the bomb did not detonate fully. Some experts wondered the same about Monday’s test.・・・

But Alexander Drobyshevsky, a Russian Defense Ministry spokesman, offered a different estimate, saying that the force of the blast, which the ministry confirmed occurred at 9:54 a.m. local time in northeastern North Korea, was 10 to 20 kilotons, the RIA-Novosti news agency reported. It was unclear what information the defense ministry based its estimate on. Russia estimated the force of the 2006 blast at 5 to 15 kilotons, far higher than other estimates at the time.・・・


科学的には、地下核爆発の規模はそれによりどれくらいの震動が地球に与えられたかから判断することが可能ではある。けれども、この方法は「黙って座ればピタリと当たる」如くには正確なものではない。なぜならば、通常の兵器の爆発による震動と核実験の震動とを見分けることは難しいから。而して、科学者達は、核爆発の際に放出される放射性ガスや微粒子を採取しようとしている。

米日韓の地質学研究の専門研究者によれば、今次の北朝鮮の核実験は、マグニチュード4.5~5.3規模の地震を引き起こした。而して、その震源は、2006年の10月に北朝鮮が核実験を行ったのと同じ地域にある吉州とのことである。

その結果マグニチュード4.1の震動を引き起こした2006年の核実験は成功だったと北朝鮮は発表したが、アメリカと韓国は当該の核爆弾は充分には爆発しなかったという見解を明らかにしている。専門家の中には、月曜日に行われた核実験も前回と同様、不完全なものにすぎなかったと考えている論者もいる。(中略)

しかし、ロシア国営のリア・ノスボーチ通信社の報道によれば、ロシア国防省のアレクサンドル・ドロビシェフスキー報道官はこれらとは異なる評価を発表した。すなわち、同省が、北朝鮮の現地時間【5月25日】午前9時54分にその発生を確認した爆発の強度は10~20キロトンであったとのこと。もっとも、ロシア国防省のこの評価がどのような情報に基づいてなされたのかは不明。而して、ロシアは2006年の核爆発の際にも、その強度を5~15キロトンと評価したのだけれども、それは強度を巡る他の評価に比べて遥かに大き目の積算だった。(中略)



<続く>




(2009年5月26-27日:yahoo版にアップロード)

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テーマ : 北朝鮮問題
ジャンル : 政治・経済



                                   .

 『 Project X 中東に平和と繁栄の回廊を描け ~ 麻生太郎の挑戦 』

 皆さん、ご覧になったことありますか?

 とっても良い動画です。

 なんだか心が震えるような感動があります・・・

ヽ(=´▽`=)ノ

 動画の解説にはこう書いてました。

( 2009年04月01日 )
銃を握らされ訓練を受ける少年兵、家族を失い瓦礫の中ひとり佇む 少女・・・60年間、紛争が絶えなかった パレスチナ・ガザ地区に、政治信念ひとつで平和のヴィジョンを打 ちたてた男がいた。「テロリズムの克服は軍事力ではなく経済的繁 栄と民主主義を希求する先にこそ築かれる」。彼の武器は、世界第 二位・総額1545兆円とも言われる日本の国力。そして世界で唯 一無二の技術立国・日本の職人技だった。彼の政治信念は果たして 膠着した欧米流・軍事外交に風穴を開けられるか。政治家・麻生太 郎の挑戦はいまも続いている。

※「平和と繁栄の回廊」構想は、2007年より「3年計画」でスタートしている。来年 には、ジェリコの地で懸命に農業に従事するパレスチナ人たちで地元は賑わうことだろう 。翌年には、日本のイタリアンレストランで、パレスチナ産の野菜を扱ったパスタを食べ られる日が訪れるのだ。



 ご存知のように、

 第二次大戦時、イギリスの身勝手なダブルブッキングによって、戦後に大きな問題を抱えたまま

 独立したイスラエル。元々住んでいたパレスチナ人と、移植してきた白人系のユダヤ人との軋轢。

 繰り返される戦争、途切れることがないテロ、緊張した毎日、絶望と悲しみと・・・

...○| ̄|_.. OTL.. orz.. 。...... コロコロ



 大国アメリカも、何度も交渉させても上手く行かなかった和平交渉。

 ある意味、挑戦すれば失敗することが見えている交渉。

 触らない方が、政治家としては汚点にならない交渉。

 でも・・・

 そんな危ない交渉に、挑んだ男が居ます・・・






 そう・・・
 
我らの麻生太郎は、失敗を恐れず、果敢に中東和平に乗り込みました。今まで誰も考えなかった、ユニークな方法を携えて・・・



 その様子を描いた動画です↓





 

【参考記事】
・麻生太郎『とてつもない日本』に迸る保守主義の政治哲学
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/57141737.html






(2009年5月22日:yahoo版にアップロード)

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テーマ : 麻生内閣
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gakurekibunndan


偶像破壊の書。本書、吉川徹『学歴分断社会』(ちくま新書・2009年3月)を一読してそう感じました。著者の言う「格差論バブル」(p.7)とも言うべき、有象無象の格差社会論が猖獗を極めたこの社会の現状において、「格差は存在するのか」「格差が存在するとして、格差なるものの存在は悪いことなのか」、あるいは、「そもそも格差とはなにか」「格差が生じるメカニズム-格差の正体はなんなのか」というラディカルな問題設定から論を立上、而して、実証的データを丁寧に整理しつつそれらの問いに答えて行く本書は<偶像破壊=イデオロギー批判>の労作。そう言えると思いました。

本書の基本線は、①日本社会は高卒以下と大学・短大卒以上という「学歴分断線」(p.41, p.190)を境にして大きく二つの階層に分断されつつある、②その二つの階層は人口的にも「50:50」でほぼ等しく、かつ、その階層は再生産され「学歴分断社会」(p.50)として固定化しつつある(p.151)。そして、③この階層分化の要因は各家庭の経済力の差では必ずしもなく、家庭が継承している文化的なものや家庭に憑依している学歴を巡る価値観の差であり(p.21, p.23, p.26, p.140ff)、而して、④この学歴分断社会化現象は政策的操作によって容易に変更できるものではなく、よって、学歴による階層の固定化を善悪の基準で評価することは適切ではない(p.27,p.38)。ならば、⑤格差社会現象に対する社会的な施策も、(少なくとも当座は)不可避の学歴分断社会化という現実を見据えて、「ニート」や「ワーキングプアー」、そして、「派遣-業務委託」という就労形態を巡る不安定な労働環境等々の問題には、「中卒者をミニマムにする」等の対処療法の積み重ねで対応していくしかない。これはあまり愉快ではない現状認識ではあるが、現実を直視しないことがもたらすであろう悲劇に比べればこの認識を前提にする方が遥かにましである(pp.213-224)、というもの。


教育を巡る偶像破壊には前例があります。竹内洋氏の著作、例えば、『立身・苦学・出世』(講談社現代新書・1991年)、『立身出世主義』(NHK出版協会・1997年-世界思想社・2005年)が、「受験競争」は戦前から存在したし、戦前戦後一貫して「受験地獄」と呼ばれたネガティブな感情を受験生が抱いていたとは言えないことを示した実証的研究。

更には、苅谷剛彦氏の著作、例えば、『大衆教育社会のゆくえ』(中公新書・1995)、『階層化日本と教育危機』(有信堂・2001年)が、「子供達はみんなどの科目でも100点を取れるポテンシャルがある→現実にそうなっていないのは社会が歪んでいるからだ」という、日教組・全教が唱えていた、それこそ歪な妄想の<神通力>によってこの社会でそれまで一種タブー視されていた、()教育現場における子供達の能力差の存在、そして、()その能力差が必ずしも家庭の経済力の差に還元されるものではなく、むしろ、家庭の教育力や文化的蓄積の反映であり、()「学力-学歴」における格差は再生産され固定化している事実を明らかにしたこと。

そして、これらの事実を看過させてきたタブー。平等信仰ともいうべきこのイデオロギーこそが、()日本の教育現場を覆ってきた「能力主義的差別教育」批判の心性と、他方、学歴と能力の乖離に構造的原因があった時期をすぎても(高度経済成長の終焉を境に、能力はあるものの様々な理由で「大学・短大に行きたくても行けなかった層」が激減したにもかかわらず)「学歴社会-学歴主義」批判の心性をこの社会に蔓延させた要因であったこと。畢竟、()「能力主義的差別教育」批判と「学歴社会-学歴主義」批判の心性は、より豊かでより安定した生活を勝ち取るために万人がより高い学歴を求め、万人が同じ条件のもと学歴を巡る競争に参加できる選抜制度と受け皿の教育機関の整備を推進し、かつ、学歴に従って職業・地位・威信が各自に配分されることを容認する意識が社会に遍く行き渡った「大衆教育社会」を裏面で支える、言わば<ヌエ的な心性>であることを苅谷氏の著作が提示したこと。これら竹内・苅谷両氏の著作は「偶像破壊」の名に恥じない。私はそう思っています(尚、苅谷氏の著作に関しては下記拙稿をご参照ください)。

・書評☆苅谷剛彦「大衆教育社会のゆくえ」
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/57895457.html


本書の著者、吉川徹氏がいみじくも記している通り、世は正に「格差論バブル」の時代。この社会の森羅万象はすべて<格差>という概念装置で理解・説明できる、と。そのような感さえ漂っています。而して、私はこのような思想風景には既視感(dejavu)を覚える。それは、60年代後半に「疎外」と「実存」が、70年代には「物象化」と「構造」が、そして、80年代には「脱構築」と「構築主義」が一種演じていた役回りではなかったか、と。けれども、カール・ポパーが書いているように、「あらゆることを説明できる概念はその内容において空虚」なのでしょう。実際、一世を風靡したこれらのジャーゴンを散りばめて展開された、例えば、所謂「ポスト=構造主義」が(当初から不人気だった英米はもとより、日本においても)ほとんど見る影もない現状を鑑みれば一層その感を深くせざるを得ません。

しかし、たとえ、その思想内容が空虚なものであるにせよ、「疎外」や「物象化」が「反米-反スタ」(反米-反スターリン:嫌米-嫌ソ連)という西側左翼知識人層の政治的主張のイデオロギー的反映であり、他方、「脱構築」や「構築主義」が社会主義の衰退と崩壊に直面した西側左翼知識人のリベラル派への衣替えに際してのイデオロギー的弁明であったこと、そして、個々の時代状況でそれらの概念装置がそれなりの政治的機能を果たしたことを踏まえるならば、更には、2007年の<7・29>参議院選挙において安倍自民党を地滑り的惨敗に追い込んだ格差社会論の実績を踏まえるならば、たとえ、「格差」の意味内容がいかに空虚なものであれそれがいまだに警戒すべき概念装置であることは間違いなと思います。その意味でも、「階層意識の計量分析の専門家」(p.159)である著者が、本書において、学歴の切り口から「格差」の正体に迫り、而して、「格差」は善悪の此岸を越えた事象であることを実証したことは、「格差概念の空虚」のみならず「格差社会論の狡知」をも暴露したものである。畢竟、これが本書を偶像破壊的の一書と私が看做した所以です。



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■概要
著者、吉川徹氏は計量社会学専攻の大阪大学大学院人間科学研究科の准教授。本書の目次は以下の通り、

はじめに
第1章:変貌する「学歴社会日本」
第2章:格差社会と階級・階層
第3章:階級・階層の「不都合な真実」
第4章:見過ごされてきた伏流水脈
第5章:学歴分断社会の姿
第6章:格差社会論の「一括変換」
第7章:逃れられない学歴格差社会
あとがき
主要参考文献


格差現象の「主成分=正体」は学歴である(pp.31-32)。この命題が本書の全体を貫く中心軸であり、他方、「学歴分断線」(p.41, p.190)の存在とそれによる「学歴分断社会」(p.50)としての日本というこの社会の現状認識が本書の主旋律と言ってよい。而して、「格差論バブル」に引き付けて本書の狙いを著者はこう述べています。

「学歴社会と格差社会の関係をうまく説明する理論が、まだあらわれていない」「「学歴社会」と「格差社会」は、ともに世の中の上下の序列を扱う論理であるはずなのに、なぜか接点をもって語られることがありません」「総中流がいわれていた30年前、日本人の半分近くは義務教育を終えてすぐに社会に出た人たちでした。ところが現在では、50歳以下の人たちの4割が大学や短大を出ているのです。いまの進学率が続いていくと【進学率は2007年度と2008年度で各々、53.7%と55.3%】、まもなく大卒層と高卒層の境界線が、日本社会をおおよそ半分に切り分ける状態になります。このことが、いまの格差社会の出来事の底流にあることは【学歴は原理上この社会のすべての構成員が保有する属性であり、他方、現在がいかに失業等々のリスクから誰も自由ではない「リスク化」の時代とはいえ、トータルでは、学歴と所得、学歴と雇用の安定に相関関係があることは否定できないのだから】、少し考えればだれにでも見通せるはずです」「つまり、格差社会の「主成分」は、上下に分断された日本人の学歴ではないかと考えるわけです」(pp.9-11)、と。

このような問題関心から著者は、本書第1章~第5章で、格差社会論の検討と学歴分断社会の説明(学歴分断社会成立とその社会内部での社会階層移動のメカニズムの説明)を行い、それらを前哨として第6章では数多の格差社会論の主張を学歴分断社会論のパラダイムに整合的に組み込む作業を行なう。而して、本書の掉尾を飾る第7章では、21世紀前半の日本に生きる我々が学歴分断社会と、謂わば<平和的共存>するための覚悟と方針が提示されています。尚、格差社会論との関連では次のような主張が記憶に残りました。

ガラスの天井
「大学全入時代を招く最も大きな要因は、大学に行きたいと望む高校生が半数程度しかいないということにあります」(p.17),「昨今の学歴社会は、親の学歴が・・・著しく高まってきたという点で、「子どもは親より学歴が高くなる(する)のは当たり前」と考えてきた昭和の学歴社会とは、まさに隔世の感があります」(p.20), 「このデータは「大学に行きたい(行かせたい)のに、やむを得ない事情で進学を断念せざるをえません」という高校生(とその親)が、この十数年の間に【1987年~2003年の間に】日本社会から消えていったということを示しています」(p.23),「結局大学進学率50%のところには、調整しなくても頭打ちになるような「ガラスの天井」がある」(p.26),「つまり、大卒/非大卒フィフティ・フィフティというのは、政策上の手を加えることで簡単に変えられるものではなく、現代日本社会のさまざまなものごとが、がっちりと組み合わさって生み出されている比率なのです。そしていまこの比率が親世代と子世代の間で受け継がれ、同じかたちで繰り返されているのです」(p.27)

豊かさ・格差・不平等
著者の語る通り、「「格差」として一括りにされがちな問題には、「豊かだが格差が大きく、不平等な社会」といった一筋縄ではいかない状態が、いくらでもありえる」(p.88)。蓋し、経済的な部面に限定したとしても、百花繚乱・千紫万紅「格差論バブル」を彩った数多の格差社会論のほとんどは「社会の豊かさの程度」「豊かさの分布=格差」「豊かさを求めての競争における不平等=格差を発生させる因果的なしくみ」の三者を混同するものだった。而して、それらは平等と自由のよりバランスのとれた社会の再構築という現下の日本社会が抱える課題に対してほとんど寄与できなかったと私は考えています(cf. pp.78-88)。

格差社会論批判
親世代と子世代の職業における階層の固定化なるものを<暴露>した佐藤俊樹『不平等社会日本』(中公新書・2000年)の主張は(佐藤氏が行なった各時代の40歳時点の職業の調査によっても)、高校進学率が30%の時代と90%を遥かに超えるようになった時代との比較、すなわち、高度経済成長が終焉を迎えるまでの工業化への過渡期(ホワイトカラー層が社会の少数派であった時代)と工業化が完成しポスト=工業化に入った時代(ホワイトカラー層が労働力人口の過半を遥かに超えている時代)の比較は無意味であり、よって、そう根拠のある主張ではなかったと思います。まして、(大部分の中小企業では実際にはそれは戦前戦後を通して根づいていなかったにせよ)雇用者-被雇用者双方の意識においても「終身雇用制」が崩壊したここ20年間における40歳時点の職業・所得を過去のそれらと比べることは全く意味がない。現在では佐藤氏自身がその主張を撤回していますが、著者は佐藤氏の格差社会論を念頭に置きつつ学歴分断社会論の見地からこう述べています。

「従来の【職業・所得・威信等に着目した親世代と子世代の】世代間移動の研究は、親世代でも子世代でも「正社員」をイメージしたものでした。しかし、こんにちの雇用の流動化は、社会調査によって明らかになる職業的地位を、うつろいゆく職歴の一瞬でとらえたものに変えてしまいます。ですから、分析のルールをどのように変えてみても、人生の到達点を捉えることは難しくなっているのです」(p.100)
、と。

また、一時世の耳目を集めた山田昌弘『希望格差社会』の主張も、結局、景気変動と産業構造の調整の部面での労働力市場を巡る現象を「格差拡大」と解釈しただけの主観的な主張にすぎないことは現在では自明です。著者はお茶目な「スマイルマーク」を使用したモデル論でこの経緯を説明しています(pp.104-110)。すなわち、

この社会の全構成員を「上層」「下層」に二分すれば、社会階層の移動経路は数学的に(というか「場合の数」として)、「上・下」から「上・下」への移動であり「2×2」の4通りになる。他方、(甲)高度経済成長期の如く「親世代→子世代」の移行にかけて社会全体の経済のパイが拡大していた時代と、(乙)バブル経済崩壊以降の如く「親世代→子世代」の移行にかけてパイ自体が拡大せず可処分所得はむしろ減少する時代に分けて考えれば、社会階層移動により各クラスターの満足度は以下のようになる、と。

甲:パイ拡大の時代
○[上層→上層]階層がキープでき所得も上がり満足
○[上層→下層]階層は下がったけれど所得が上がり満足
◎[下層→上層]階層も所得もあがり大満足
○[下層→下層]所得が上がり満足

乙:パイ均衡の時代
△[上層→上層]階層はキープ、所得はそう変わらず普通
×[上層→下層]階層も所得も下がり不満
○[下層→上層]階層は上がったが所得はそう変わらず満足
△[下層→下層]所得がそう変わらず普通


畢竟、「読者は、みんなを幸せにするには結局、格差や不平等の是正ではなく、豊かさの向上が最も効果的な方策である(あったのだ)という当たり前の事実に、いまさらながら気付かれたと思います」(p.110)という指摘に希望格差社会論は包摂されているということでしょうか。

尚、著者は、「私自身も、社会の不平等がこれからもっと深刻になるという悲観的な見方はとっていません」(p.86)と明記していますが、富の社会的分布の度合を表す所謂「ジニ係数」の変化を根拠に日本社会における格差拡大を主張した橘木俊詔『日本の経済格差』(岩波新書・1998年)の主張は、大竹文雄『日本の不平等』(日本経済新聞社・2005年)によって(橘木氏が根拠としたジニ係数の変化は、日本社会の少子高齢化に伴う世帯所得の見せ掛けの分布の変化であるとして)実証的に否定、少なくとも、絶対のものではないことも現在では争いのない認識です(cf. pp.83-86)。

学歴伏流パラレル・モデル
工業化社会成立以降の社会(就中、ポスト=工業化社会において)教育は「富の世代間移転」の主要な形態であるとは現在では人口に膾炙している認識であろうと思います。著者もこのことを「学歴伏流パラレル・モデル」(p.125ff)という道具概念を用いて敷衍している。「【2005年実施のSSM調査によれば】親のうちどちらかが大卒であった場合、子どもが大学に進学する確率は68.8%ですが、両親ともに高卒層の場合は31.1%」「わたしたちは学校を終えると、その学歴を用いて職業に就き、学歴に応じた収入を得ます。ですから、順序としては、親より高い学歴を得たかどうかが18歳前後に確定し、その後、職業的な地位や豊かさについて、親よりも高い地位につけたのか、親より豊かな生活水準に至ったのかという世代間の関係が確定していくわけです」「私は【学歴が親においても子においてもパラレルに職業と経済力を規定する現象の水面下で、学歴における親子間の強い相関関係が時間軸にそって伏流する】このモデルを学歴伏流パラレル・モデルと呼んでいます」(pp.125-126)、と。


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■特徴と核心
本書は、苅谷剛彦氏が戦後のこの社会におけるその成立のプロセスを復元した「大衆教育社会」(多くの人が高い教育を望んで長期にわたる教育を自ら引き受け、かつ、それが実際に制度的に保証されたことにより多くの家庭が学歴競争に参加する社会。而して、学歴による職業・地位・威信の分配を正当なものとする意識が社会全体に遍く広がった社会)の後日談。つまり、この15-20年余りの「大衆教育社会」の変容が本書の中心的内容と言える。その意味で本書は、『大衆教育社会のゆくえ』の違う個性による続編と言ってもよいかもしれない。そして、畢竟、本書の特徴と核心は、それらが主に扱った「大衆教育社会」成立の前後の時期の差というよりも、苅谷氏と吉川氏の学歴格差状況を巡る評価の差異に収束するのではないか。そう私は考えます。

吉川氏はこう述べる。「インセンティブ・ディバイドは、苅谷剛彦氏が『階層化日本と教育危機』で述べた出身階層による高校生の意欲の格差のことです。希望格差は山田昌弘氏が『希望格差社会』などで展開した、若者たちの将来展望に階層差があるという指摘です」「この格差は自己責任で生じたものではなく、親の世代から引き継がれたものだとみる点でも【両者は】共通しています。さらに両者は、この意欲や希望の分断がもとになって、進学や職業キャリア形成についての格差が、さらに広がってしまうことに警鐘を鳴らしています」(p.166)

「苅谷氏が階層格差とみたものは、母親の学歴が高いかどうかという変数になっている」「70年代には母親の学歴によるこうした差が生じることはなかったが、90年代には母親学歴によるインセンティブ・ディバイドが生じはじめた」「母親学歴に注目してみると、70年代は大学・短大卒の母親が10人に1人しかいないなかで、多くの子どもたちが親を越えていき、およそ40%の大学・短大進学率が成立していた時代だったことがわかります。それが2000年前後には、母親の3人に1人が大学・短大を出ているなかで、子どもの大学進学率が50%弱という状態に変わっている」「ここには、学歴上昇家族が主力になって牽引していた大衆教育社会から、大卒再生産家族が主力になって牽引する学歴分断社会へという時代の変化をみることができます」(p.168)

「誤解を恐れずにいうならば、・・・親子ともども大学に進学しない世代間関係が繰り返されることも、かならずしも理不尽ではないということです。確かに親子とも高卒という人生は。階層の上下という見方をすると、下半分にとどまることを意味しますが、そこでの親子関係は多くの場合、安定しています。社会的に高い地位につく可能性は減りますが、その代わり、同じ生活の基盤を世代間で受け渡すことができるからです」「だとすれば、かれらが確信をもって選んだ人生を、学歴競争における「敗北」や大卒学歴からの「締め出し」だと一方的にみなすわけにはいきません」(pp.201-202)
、と。

ここには、学歴格差はアプリオリに批判され是正されるべきだとする苅谷氏や山田氏の理論、あるいは、齋藤貴男『機会不平等』(文藝春秋・2000年)、『教育改革と新自由主義』(寺子屋新書・2004年)の如き、ヒューマンな言葉遣いの裏に高卒学歴以下の人々を見下した、単線経路でしか職業キャリアを評価できない傲岸不遜に対する本書の著者の明確な「NO!」が闡明されていると私は思います。而して、齋藤氏等は、大学進学率50%の「ガラスの天井」の現実を突きつけられた場合、あるいは、「それは作られた意識に基づくものであり、正しい情報を与えられればもっと多くの親子が大学に行かせたい/行きたいと思うはずだ」と答えるかもしれない。けれど、(仮想的な問答に大した意味はありませんが、)そのような言説は自己の視野狭窄を糊塗するための反証可能性のない独白にすぎないでしょう。


もう一つ私が本書の特徴と感じたのは、著者の「学校-学歴」に対するポジティブな認識です。例えば、「学校教育は、親から子への世代間の関係に対し、公的に定められた「フィルター」として介在することで、世襲制の社会にみられたような閉鎖的な関係を解消していくことをめざしていたのです」「いわば学歴は正規の格差生成装置」(pp.31-32),「学歴に基づく仕事の振り分けは、決していわれのない差別ではなく、「実績主義」【=メリットクラシー】といわれる正当な原則に基づいているのです。「学歴差別」という誤った表現をする人をときどきみかけますが、学歴は差を生み出すための公式な装置なのですから、学歴によって人生のチャンスが異なることについては、「差別」という言葉を使って民主主義的な配慮が求められることはないのです」(pp.39-40),「繰り返してきたとおり、学校は公式に認められた格差生成装置です。ですから、学歴分断線が日本人を上下に二分しているかぎり、わたしたちはその影響から逃れることはできないのです。経済的な意味での格差現象も、学歴分断線を反映させながら、しばらくは続いていくと考えるべきでしょう」(p.194)、と。

本書が提供している知見によって、ここ10年ほどこの社会で跋扈した格差社会論は、その主張のかなり本質的な部分に難点があることが露呈したと思います。けれども、安倍政権倒壊の遠因となった<格差社会意識>はこの社会にいまだに根強い。要は、論理としての格差社会論は破綻したけれど、情緒としての<格差社会意識>はこの社会を色濃く覆っている。これが「格差論バブル」が小休止した現在のこの社会の思想風景ではないでしょうか。而して、本書はその情緒としての<格差社会意識>をハーバマスの言う意味での公共圏での理性的討議が可能なイシューに変換する契機になるかもしれない。私はそう考えています。





(2009年5月24日:yahoo版にアップロード)

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テーマ : 教育問題
ジャンル : 政治・経済

kariyataishukyo


苅谷剛彦『大衆教育社会のゆくえ-学歴主義と平等神話の戦後史』(中公新書・1995年6月)は、例えば、『分数ができない大学生』(東洋経済新報社・1999年6月)の如き「学力低下」の指摘とは別に、それが格差を固定させかねない施策であるとして所謂「ゆとり教育路線」の弊害に警鐘を鳴らした先駆的著作として一般にも広く読まれた一書だと思います。著者は教育社会学の研究者。東京大学大学院教育学研究科教授(2009年9月まで兼任)を経て現在はオックスフォード大学教授を務めておられます。

2002年の学習指導要領で本格導入された「ゆとり教育路線」に対する批判的な立ち位置からか、または、「格差社会批判」を主張していた論者、橘木俊詔・齋藤貴男・佐藤俊樹氏との共著『封印される不平等』(東洋経済新報社・2004年7月)もあることから、苅谷剛彦氏については「資格的には平等な受験システムが、社会の上方流動性へのインセンティブを生み出すが、そのために参加しなければならない受験競争には、多くの資金が必要とされるため、実質的に経済格差が学力格差を産出し、これを受験システムが再生産(ルプロダクシオン)する、という主張を展開している」(Wikipedia)という理解もあるようです。

けれども、本書、あるいは、同著者の『階層化日本と教育危機-不平等再生産から意欲格差社会へ』(有信堂・2001年7月)、『戦後教育を読み解く-「学歴社会」という神話』(NHK人間講座テキスト・2001年11月)、『教育改革の幻想』(ちくま新書・2002年1月)、『なぜ教育論争は不毛なのか-学力論争を超えて』(中公新書ラクレ・2003年5月)を読む限り、確かに著者は、①教育における格差の拡大と固定化を指摘しているけれども、②「中高一貫の私立校」や「塾予備校・家庭教師」に要するコストが進学結果にそう影響を与えていなかった30年以上前から現在に至るまで学歴における階層固定化現象にそう大きな変化を認めず、「学力-学歴」の格差の原因を家庭の経済力に一元的に還元する立場を否定している。要は、③家庭間の経済力の差と無関係ではないが、それとは一応別の位相にある<家庭の教育力>とも言うべき家庭における文化的なものの蓄積の差によって子供達の「学習-進学」意欲に差が生じ、結果的に学歴格差が再生産されている、と。これが著者の基本的な認識ではないかと理解しています。

敷衍すれば、家庭の教育力の差、つまり、「学ぶこと努力することこそ人生の真善美である」という<価値観-倫理規範>が根づいている家庭かどうかが、学習内容がより希薄になり学習の努力目標がより曖昧化せざるを得ないゆとり教育の中では一層ストレートに子供達の「学習意欲→学力→進学実績」に反映されるようになった。蓋し、出来合いの与えられた目標ではなく自分で設定した目標に対して努力を計画的に積み重ねるという営みにおいては、目標設定のロールモデルと努力遂行スタイルのモデルを身近に持っている家庭の子供とそうではない子供とでは残酷なほどのパフォーマンスの差が惹起するでしょう。

而して、1980年代半ば、臨時教育審議会が打ち出した「子供達の個性と主体性重視の教育」の指針、および、その具体化たる1989年学習指導要領、また、それらを継承しつつ中央教育審議会が1990年代に取りまとめた「生きる力」「自ら考え、自ら問題を解決していく資質や能力」「自ら学ぶ意欲や主体的に学ぶ力」の開発を目指したゆとり教育路線(2002年の学習指導要領に結実する、学習内容の30%カット・週5日制完全実施・総合的学習の導入・絶対評価制の完全実施等々)は、繰り返しになりますが、各家庭の教育力の差が教育のアウトプットに一層ストレートに反映される教育制度に他なりません。

実際、その家庭で読まれている最低水準の書籍が「岩波新書」の家庭と、他方、「岩波新書」がその家庭が所蔵する最高水準の書籍である家庭とでは、ゆとり教育という競争のゲームのルールにおいては、各々の家庭がその子供達を学校に送り出す段階ですでにほぼ勝負はついている。また、「母-子」関係が家族関係の中心軸である日本の文化環境においては、(大手予備校・大手学習塾の「三者面談データ-進学データ」からも)「母の意向」「母の学歴」と「子の進学実績」は極めて強い有意の相関関係がある。蓋し、進学にポジティブな価値を置く家庭とそうではない家庭の子供達は、努力するインセンティブ以前のモテイベーション、および、努力の仕方に関するイメージの具体化の段階において既に「対等な競争者」ではない。少なくとも、このことは塾・予備校業界の常識ではあろうと思います。



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■概要
本書の目次は次の通り。

第一章:大衆教育社会のどこが問題か
第二章:消えた階層問題
第三章:「階層と教育」問題の底流
第四章:大衆教育社会と学歴主義
第五章:「能力主義的差別教育」のパラドクス
終章:大衆教育社会のゆらぎ


著者が「はじめに」で記しているように、「本書は、比較社会学の視点から、戦後日本の教育と社会とのユニークなむすびつきがどのように形成され、いままた、どのように変わりつつあるのかを探るひとつの試み」(p.)です。而して、その「試み」の切り口は「学歴社会批判にしろ、成績や能力による「差別」を嫌う平等観にしろ、私たちにとっては常識ともいえる、こうした教育と社会のとらえ方は、実は戦後の日本に特徴的な、ほかの社会においては必ずしも「常識」とはいえない、ユニークな見方なのだ」「学歴社会として教育と社会をとらえる見方が広まることによって、私たちの社会はどのような方向に向かうことになったのか」「教育と社会についての「常識」が、戦後日本に特有の、教育と社会のむすびつきをつくりあげてきたことを検証していくこと」(はじめに, pp.-)であり、戦後の日本社会を「大衆教育社会」と位置づける作業仮説を採用した上で著者は検証を進める。すなわち、

第一章~第二章では、「大衆教育社会」を「教育が量的に拡大し、多くの人びとが長期にわたって教育を受けることを引き受け、またそう望んでいる社会」(p.12), 「特定の社会階層に属する人びとだけが教育を求めるのではない。どの階層に対しても教育が開かれており、また、階層によらず、だれもが教育に高い価値を置いている-【それが事実に反するとしても】そのようなイメージが定着している社会」(p.13), 「「大衆社会」(マス・ソサエティ)の特徴と、大衆教育(マス・エデュケーション)をかね備え、さらにそこに【成績や成果に比例して地位や社会的威信を配分することを肯定するメリットクラシーの意識が社会に遍く行き渡った】「メリットクラシーの大衆化状況」と呼ばれる特徴を加えた社会」(p.24)であると、「大衆教育社会」を定義した後、いかにして(イ)「大衆教育社会」と「大衆教育社会」を支える教育と社会を巡るユニークな意識が成立したのか、加えて、(ロ)戦後の日本社会が大衆教育社会化して行くプロセスで(均質で無名の「個」が形成する大衆社会とは異質な、これは嘲笑ではなく、他と明確に区別される)貧困層の子供達の存在や、加えて、個人の資質や家庭の教育力という<初期条件>によって厳然と存在している子供達の能力差がいかにして教育問題を巡る一般的な言説のメニューから抜け落ちたのかが考究されています。

これら「準備作業」とも言うべき前2章を踏まえ、(α)戦後一貫して学歴の階層格差は存在していたこと、(β)その階層の固定化と格差の再生産は本質的に家庭の教育力に規定されていることを著者は第三章で実証的に示しています。

第四章~第五章では、「高度に大衆化した教育が、【職業や地位や社会的威信の配分といった】社会編成のひとつの重要な鍵となる社会-大衆教育社会は、どのようにして戦後の日本社会に成立したのだろうか」(p.105)と、謂わば「大衆教育社会」誕生のメカニズムの謎が追及されている。またこの2章で著者は、戦後日本の「大衆教育社会」の裏面としての「学歴社会-学歴主義」批判(第四章)と「能力主義的差別教育」批判(第五章)が形成された経緯を日教組の全国教育研究集会の報告書を終戦直後から丹念に読み込む作業等を通して説得的に復元します。そして、「大衆教育社会」としての日本は現在すでに崩壊、少なくとも機能不全に陥っており、教育と社会との新しい関係の再構築が求められている。その再構築際については、教育に期待すべきことと期待すべきではないことを区別することが肝要という認識を掉尾に提示して終章は締めくくられています。


■特徴と核心
「どの子もどの科目でも100点取れるポテンシャルがある」「習熟度別クラスはできない子に差別感を与える差別教育だ」等々の日教組・全教が振り回していた妄想が一定程度の<神通力>を帯びていた時代においても、塾・予備校関係者や教育社会学の研究者の間では、学歴の階層間格差の存在とその格差が再生産されていることは常識でした。よって、本書の白眉。本書の特徴と言うべきは次の認識と主張ではないかと思います。

(甲)大衆教育の社会的需要と教育市場における需給の均衡
戦後の日本社会では、工業化社会に必須の人材を大量養成する大衆教育が社会的に求められ、需要側は「より高い学歴→より豊かで安定した生活」を期待して学歴競争に大挙して参加し、他方、供給側も高校・短大・大学を漸次増設し、よって、希望者はほぼ全員が学歴競争に参加可能な状況が現出した

(乙)与件としての均質な日本社会:平等主義と能力主義の結合
文化的に比較的均質な日本社会では(社会の上流・中流階層に特有な文化的コードが厳然と存在する欧米とは異なり)、「価値-文化」中立的な教育内容と進学選抜制度の構築が可能だった。よって、日本においては能力主義と平等主義が抵触するものとは考えられなかった(例えば、欧米では小論文・面接考査等では、評価者と同じ文化的コードを共有している上流・中流階層以上の子供達とそれ以下の子供達の間での能力主義の徹底は平等主義に反する!)

(丙)正当化の契機としての等質性
大衆教育社会においては(高度経済成長の中で貧困層が統計的には激減するにともない)万人に対して等質な教育環境と均一の競争条件を維持することが社会的に正しいこととされ、その「正しさ」の認定基準も子供達の感じる<差別感>という主観的情緒的なものに収束することになった

(丁)大衆教育社会のエートスの浸透
日本では学校教育と進学選抜を通して(同じ教育を受け同じ条件の競争を潜った以上)「努力した者が報われるのは当然という意識=メリットクラシーのエートス」が社会に遍く浸透し大衆教育社会状況が成立した


これら(甲)~(丁)が本書の核心ではないか、而して、本書は<教育>という小さな<窓>からにせよ、戦後日本社会の精神史を鮮やかに浮かび上がらせている。そう私は思います。尚、本書の知見全体をアップデートするものとしては、吉川徹『学歴分断社会』(ちくま新書・2009年3月)の併読をお薦めします。





(2009年5月22日:yahoo版にアップロード)

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テーマ : 教育問題
ジャンル : 政治・経済


【"Three Judges" by Honore Daumier】    


今日、2009年5月21日から「裁判員制度:Lay Judge System」がスタート。恩師の1人がこの制度立案の際に法務省の委員会メンバーだったことと、高校の同級生で裁判官やっている知人が最高裁事務局でこの制度の推進に関わっていたというくらいで、私は特に「裁判員制度」に対して感慨はありません。けれども、一応、大学学部在学中、刑事法を些か学んだ者としては記録として記事を書いておこうと思いました。

それに、市民が刑事裁判に参加するとなると、今後出されるであろう死刑判決には国際的人権カルト集団も文句を言いにくくなる。蓋し、裁判員制度はアムネスティー等の国際的人権カルト集団やその国内の与力、そう、「死刑廃止のためには人を殺してもいい(光市の母子殺害事件の差し戻し控訴審、被害者の名誉をズタズタにしたあの法廷戦術は倫理的に見て<二度目の殺人>でしょうが!)」と考えているとしか思えない安田好弘弁護士等の所謂「人権派弁護士」には打撃になるかも、です。

ただ、中世から現在に至る英米の陪審制度の歴史、英米や戦前日本で実施されていた陪審制度と今日からスタートする「裁判員制度」の比較などはそう興味を引かないだろう。まして『十六夜日記』『吾妻鏡』『太平記』を題材に鎌倉期・室町期の<裁判>のあり方と英米の陪審制度との比較など書いた日には、そんな記事2行読んだだけで眠ってしまうブログ友が台湾方面とジョージア方面とかに若干名いらっしゃるような(笑) 

ということで手抜きの英文記事紹介(参考に産経新聞の記事も転記引用しましたよぉー)。蓋し、資本主義世界システムの強化拡大とグローバル化の昂進が必至の現在、我々保守改革派も今後は、①世界の保守主義勢力の連帯と、而して、その連帯の構築のためにも、また、敵対するリベラル勢力に対する反論のためにも、②日本の保守主義の立場を世界に発信する作業がこれまた不可避になるにちがいない。ならば、少しずつ日本で起こっている出来事を英語でも語れるようにしておくことは無意味ではないと思います。と、手抜きの言い訳はこれくらいにして、以下、記事紹介。尚、英文法に関する疑問などありましたら、そして、死刑制度を巡る私の基本的な考えについては下記弊記事をご参照ください。

・『再出発の英文法』目次
 http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/4c90b691d5e0e53d8cb87f7803a437ce

・野蛮な死刑廃止論と人倫に適った死刑肯定論
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/56484072.html



●裁判員制度きょうから 課題山積…手探り船出

裁判員法が21日に施行され、国民が刑事裁判に参加する裁判員制度がスタートする。司法に国民の視点を反映して信頼性を高め、刑事裁判を分かりやすくすることが狙い。この日以降に起訴された事件のうち、最も重い刑で死刑や無期懲役が定められている殺人や強盗致死傷などを対象にした1審で、被告が有罪か無罪か、有罪なら刑の重さについて、6人の裁判員が職業裁判官3人とともに審理し、判決を出す。裁判員裁判の第1号は7月下旬にも開かれる見通しだが、想定外の出来事もありそうだ。

裁判に慣れていない裁判員は、法廷での被告や証人の発言について、メモをとることばかりに追われて、裁判に集中できなくなる可能性がある。

最高裁は、音声を自動的に文字化して、後から裁判員が読める「音声認識システム」を開発したが、裁判では地域によって、さまざまな方言が飛び交う。関西弁に対応できるシステムはあるが、最高裁によると「津軽弁など一部の方言では認識が難しく、どの程度の対応が可能かは不透明」という。
(産経新聞電子版:2009年5月21日)



●START OF LAY JUDGE SYSTEM / Candidates anxious over dispensing justice

The historic launch today of the lay judge system is prompting a rethink of the justice system as legal professionals are urged to help lay judges gain a deeper respect for a system under which they will be tasked with dispensing justice in criminal trials.

Individuals chosen as lay judge candidates for the coming year, meanwhile, are each preparing for possible duty in their own ways.

A Tokyo man in his 40s said he began saving interesting crime reports from newspapers earlier this year after he received a notice from the Supreme Court saying he had been chosen as a lay judge candidate for this year.

The man, a company employee, said he previously had a general view that "amateurs shouldn't get involved in trials." But after receiving the notice in November he said he felt compelled to perform his public duty, and so started taking a greater interest in crime-related news reports. ・・・


●裁判員制度始まる-裁判員候補の中には判決を下すことへの躊躇も

本日の裁判員制度の歴史的な立上は国民の間で裁判制度を再考する動き促しつつある。他方、市井にある素人の裁判員に刑事裁判で判決を下すことを要求するこの制度に対して社会からの敬意を獲得すべく法律専門家には裁判員を補助することが強く求められている。

翌年の裁判員候補として抽出された個々人はこの間それぞれが独自のやり方で来るべき義務に備えてきている。

東京の40歳代の男性は、自分が今年の裁判員候補に選ばれた旨の通知を最高裁判所から受けとって、今年の頭からは興味を覚えた新聞の犯罪報道をファイルし始めたと語ってくれた。

この会社員の男性は、以前はどちらかと言えば「素人が裁判などに参画すべきではない」と考えていたけれど、11月に裁判員候補に選ばれたという通知を受けとってからは、自分も公民としての義務を果たさなければならないと感じるようになり、而して、犯罪関連のニュース報道に強い興味を覚えるようになった、と。そう語ってくれた。(中略)



The lay judge system is supposed to deepen the public's understanding and trust in justice, while also ensuring ordinary people's views are properly represented in criminal trials once handled only by legal professionals.

Members of the public are obliged to serve as lay judges under the system. But it also is hoped that the public will consider having a right to participate directly in the justice system a positive thing.

However, according to a nationwide Yomiuri Shimbun survey conducted last month, 79 percent of respondents said they did not want to be involved in trials as lay judges--up from 75 percent in the previous survey in December 2006.

The results suggest there is growing trepidation about trying other people.

"Even professional judges sometimes hesitate over their rulings, wondering whether the sentences are truly fair," Tokyo District Court Chief Judge Osamu Ikeda says. "Under the lay judge system, three [professional] judges and lay judges are supposed to discuss matters at the trial. I believe this naturally leads them to fair and reasonable conclusions." (Dairy Yomiuri:May. 21, 2009)


裁判員制度には裁判に対する社会からの理解と信頼を深めることが期待されている。他方、今まで法律専門家だけによって行なわれていた刑事裁判に一般の人々の認識が適切に反映されることもまた裁判員制度が具現を期待されていることだ。

この裁判員制度の下では、選挙権を持つ日本国民は誰もが裁判員として奉仕することを義務づけられている。而して、裁判員の有資格者たる日本国民が、裁判に直接参加できる権利を持つことを前向きに捉えることもまた期待されている。

しかし、読売新聞が先月実施した全国調査によれば、回答者の79%は裁判員として裁判などにはかかりわずらいたくないと答えた。この数字は2006年12月の前回調査の75%から更に増えている。

この結果からは、他の人々を裁くことに対する不安が拡大し続けていることが推測される。

「プロの裁判官でさえ時には判決を下すことを躊躇するものです。この判決は本当に公平で理にかなったものだろうかと悩みつつね」と、東京地方裁判所所長の池田修氏は述べている。「裁判員制度の下では、一個の裁判に毎に三人の職業裁判官と裁判員達が事案について討議することになっています。私は、この仕組みを通して裁判官と裁判員は自然に公平で合理的な結論に至るものと信じています」とも。




(2009年5月21日:yahoo版にアップロード)

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テーマ : 裁判員制度
ジャンル : 政治・経済




北朝鮮の後継が金正日総書記の三男で決まったとか。今日のジャパンタイムズがそう報じていました。”Signs in North point to Kim's third son being heir” 「金正日の三男が後継者に決定した徴候を北朝鮮で確認」(The Japan Times: May 21, 2009)、と。以下、「論評」抜きでの紹介。あの国のことと野球の結果と民主党の政策内容は「下駄を履くまで」分からんですから。実際、昨日の読売新聞(↓)は「次男で決まったかも」と報じていましたしね(笑) 

ただ、まあいずれにせよ競馬なら、馬連の「2-3」を買っておけば鉄板という所まではきたのでしょうか。係わり合いになりたくもない国ですが、「北朝鮮=降りかかる火の粉」であり、拉致被害は現在進行形で進行中。よって、今後も冷たい視線で生暖かく観察していきたいと思います。



●金正日後継に次男・正哲氏?亡命書記の元秘書が見解

1997年に北朝鮮から黄長(ファンジャンヨプ)労働党書記とともに韓国に亡命した黄書記の元秘書、金徳弘(キムドクホン)氏は20日、ソウル市内で講演し、金正日(キムジョンイル)総書記(67)の次男、正哲(ジョンチョル)氏(27)が後継者になるとの見方を明らかにした。

後継者をめぐっては、三男の正雲(ジョンウン)氏(26)が有力とする情報もあるが、金徳弘氏はこれを否定している。

金徳弘氏によると、正哲氏は、総書記の3人の息子の中で唯一、労働党中央委員会に所属し、党を実質的に統括する党組織指導部の「総合担当第1副部長」に就任。このポストは、他の3人の第1副部長(本部党担当、人民武力部総政治局担当、地方党組織担当)よりも格が上で、正哲氏は3人から受けた報告を総書記に直接伝える役割を果たしている。また、本部党担当の李済強(リジェガン)第1副部長が正哲氏を補佐しているという。組織指導部長は金総書記が務めているとされ、正哲氏の総合担当第1副部長職就任が明らかにされたのは初めて。

金徳弘氏はただ、正哲氏が労働党独裁体制を率いることになっても、その行方は食糧不足などの問題により、「極めて不透明」なものになると予測した。(読売新聞・2009年5月20日)




●Signs in North point to Kim's third son being heir

Students in North Korea are singing songs in praise of Kim Jong Il's third son and potential successor, Kim Jong Un, a recently obtained report said, indicating that a full-scale power shift may be on as news of the North Korean leader's ailing health fuels speculation over who will lead the reclusive state in the days ahead.

Lee Young Hwa, head of Osaka-based activist organization Rescue the North Korean People! (RENK) said he had received word from a "collaborator" in the North who reported that when a group of elementary school children on a street corner in Pyongyang were asked what they were singing, they replied it was a song about Kim Jong Un.

The students said they were forced to practice the song all day long instead of taking their regular classes, and could not return home until they had thoroughly memorized it.
"The fact that schools are teaching students to sing such songs is tantamount to officially declaring the heir (to North Korea)," the report said.

The students recalled, with some uncertainty, that the lessons began in early May. The songs include passages such as "with crisp steps," and "the general of Mount Paektu," besides specifically naming Kim Jong Un. Mount Paektu, a stratovolcano on the China-North Korea border, is a sacred place in Korean culture. North Korea claims that the late President Kim Il Sung fought Japanese colonialist forces on its slopes.


●金正日の三男が後継者に決定した徴候を北朝鮮で確認

北朝鮮では現在、学校の生徒達が金正日総書記の三男にして総書記の後継者に内定した金正雲氏を讃える歌を歌っている。最近入手したレポートはそう伝えている。また、そのレポートは、北朝鮮の現在の最高指導者の慢性的な健康不安に関する報道によって、孤立を好むこの国を誰が今後数日の間に率いることになるのかの憶測をたくましくさせている中、全面的な権力の移動が始まったのかもしれないと述べている。

大阪を拠点にする活動家団体、「救え北朝鮮の民衆/緊急行動ネットワーク」(RENK)の李英和代表によれば、北朝鮮国内の協力者から連絡をもらった。その協力者の報告によれば、平壌の街角で小学生のグループに何の歌を歌っているのか聞いたところ彼等は金正雲氏を歌った歌だと返答したとのこと。

生徒達は、正規のクラスの替わりに一日中その歌を練習するように強制されて、完璧に歌を暗記するまでは帰宅も許されなかったと述べた。

「学校がそのような歌を生徒達に教えているということは、公式に(北朝鮮の)後継者が誰であるかを宣言しているに等しい」とその協力者の報告は指摘していたとのことである。

生徒達に思い出してもらったところ、幾らか頼りなさげではあるが、歌の特訓は5月初旬に始まったらしい。その歌詞は明確に金正雲と名指ししているだけでなく、「颯爽とした行進」「白頭山の将軍」という語句も含んでいる。而して、白頭山とは支那と北朝鮮の国境に聳える成層火山であり、韓国-朝鮮の文化の中では神聖な場所とされている。北朝鮮では、亡くなった金日成主席が日本の植民地主義者をその斜面で打ち破ったと語り伝えられている場所なのである。



The report also states North Korean troops were ordered to shout slogans in praise of Jong Un. "Let's protect Gen. Kim Jong Un — the young general, the morning star general who inherits the bloodline of Paektu — with all our hearts" goes one slogan, according to the report.

Little is known about Kim Jong Il's youngest son. His late mother, Ko Yong Hee, was one of Kim's consorts. He is around 26 and attended an international school in Switzerland.

South Korea's Yonhap News Agency on Jan. 15 reported that Kim Jong Il appointed Kim Jong Un as his successor, and Kenji Fujimoto, a Japanese who was Kim Jong Il's former chef, has appeared on Japanese television saying Jong Un was favored by his father over his older brother, Jong Chol, for his strong leadership skills, and that he looked very similar to his father.

Kim Jong Nam, the oldest of Kim's three sons, has in the past made clear to foreign media that he was not interested in the top slot, and was not his father's choice for the job.・・・


そのレポートは、更に、北朝鮮の軍隊では正雲氏を賞賛するスローガンを叫ぶように命じられたと記している。レポートによれば、「金正雲将軍を護ろう-若き将軍、白頭山の血筋を継承する明けの明星-金正雲将軍を心から支持し護ろう」がそのスローガンの一つだということだ。

金正日総書記のこの末っ子についての情報はほとんどない。金正雲氏の亡くなった母親は金総書記の妻の一人であり、正雲氏は26歳前後で、かってスイスの国際学校に在籍していたことがある。

韓国の聯合ニュースは1月15日、金正日総書記は金正雲氏を後継者に指名したと報じた。また、金正日総書記のお抱え料理人であった日本人の藤本建二氏は日本のTVに出演した際に、正雲氏が持つ強いリーダーシップと正雲氏がその父親に大変似ていることから、兄の正哲氏よりも遥かに彼等の父親から正雲氏は好かれていたと語っている。

金総書記の三人の息子の中で最年長の金正男氏は、かって、外国メディアに対して、最高指導者の地位には関心がないこと、また、彼の父親も最高指導者の候補として彼のことを考えてはいないと明確に語ったことがある。(後略)




(2009年5月21日:yahoo版にアップロード)

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テーマ : 北朝鮮問題
ジャンル : 政治・経済

illegalimmigrant


資本主義世界システムの強化とグローバル化の昂進にともない、不法移民-不法滞在者は、文字通り国境を超えた問題になってきています。実際、反日メディアの煽動に流されたためか、法務省がその娘の滞在を許可するという根拠薄弱な処置を行い、あるいは、不法滞在が露呈してから数年間も在留特別許可を出し続けていたことが暴露された所謂「カルデロン一家事件」に象徴される我が国の支離滅裂な入国管理行政に憤りを感じた国民も少なくないのではないでしょうか。

もちろん、カルデロンのりこ氏に責任を問うことは筋違い。所謂「カルデロン一家事件」において第一次的に責任を負うべきは、法の適正な適用を躊躇し、もって、問題を一層複雑かつ情緒的にした法務省当局にあることは自明でしょう。しかし、彼女は埼玉県蕨市でこの国の入国管理行政の杜撰さの<生き証人=被害者>として現在進行形で滞在しており、他方、カルデロン一家の支援者達はこの国の<人的国境線>をのりこ氏の滞在継続という<現実=法秩序破壊>によって日々融解できていることをほくそ笑んでいるのではないか。畢竟、このような杜撰で正義に反した入国管理行政のあり方は可及的速やかに改善されるべきである。そう私は考えています。

蓋し、「地球市民」なる実体を欠く妄想に依拠した人権カルト集団による<人的国境線=主権国家>融解の策動は、しかし、この社会ではアプリオリに正しい主張として日々マスメディアを通して流布されている。曰く、「外国人在留管理厳格化に反発も-新カード導入の法改正」(朝日新聞・2009年4月30日)、「帰国旅費を補助、再入国は制限-日系人失業対策に批判-「手切れ金か」」(朝日新聞・2009年5月8日)等々。法務省『平成20年版・出入国管理』(p.31:下記URL参照)によれば、2008年1月1日現在、日本に滞在中の不法残留者数は14万9785人、これに不法入国者の推計約2万4000人を加えれば、17万4000人の不法滞在者がこの社会に潜んでいる現実を前に、「法務省と市町村が連携して一枚のICカードで入国のみならず滞在実態も把握可能なカードの導入」等々の合理的な外国人管理行政の強化を非難するこの国のマスメディアとは一体何ものなのでしょうか。

・平成20年版・出入国管理
 http://www.moj.go.jp/NYUKAN/nyukan78-2.pdf

不法滞在者に対する「在留特別許可」件数は、2004年の約1万3000件をピークに漸減しているとはいえ、2006年と2007年には各々9360件と7388件という高水準で推移しています。確かに、欧米の法制度の推移を見るまでもなく、①より厳格な入管(移民)規制制度の制定:優秀な人材は受け入れるが単純労働目的の入国は原則拒否する外国人受入制度の再構築、②一定の条件を満たした不法移民-不法滞在者を<徳政令>的に一括合法的な存在にして法と現実の乖離を漸近させる施策。これら①②の「飴と鞭-強面と軟弱」の併用は、理想を睨みながらも現実の国際経済のダイナミックスに対応せざるを得ない入国管理行政(外国人管理行政)のデファクト・スタンダードな施策ミックスではあるでしょう。けれども、カルデロン一家事件を見る限り、現在の我が国の法務省に国力と文化伝統の維持強化、而して、社会秩序の維持と社会統合の促進という国家にとって不可欠な課題を睨んだ上での「飴と鞭-強面と軟弱」との狡猾かつ巧妙な運用、熟慮と果断による運用がなされているとは到底思えません。そこにあるのは、反日マスメディアと人権カルト集団に煽動された世論の情緒におもねる<政治哲学の不在>ではないでしょうか。

1978年10月4日の最高裁大法廷判決、所謂「マクリーン事件判決」を紐解くまでもなく、確立した一般国際法たる慣習からも、「外国人の入国を許可するか否か/外国人の滞在を認めるか否か」は当該外国人が入国・滞在を希望する国の専権的な裁量に委ねられている事柄です(尚、春田哲吉『パスポートとビザの知識・新版』第3章-第4章参照)。更に、例えば、高佐智美「外国人の人権-現代国際社会における出入国管理のあり方」(ジュリスト・2009年5月1日-15日合併号所収, pp.62-69)が紹介しているように、世界人権宣言9条、国際人権規約(市民的及び政治的権利に関する国際規約)13条からも「国際人権法上、外国人の入国・在留の権利は原則として保障されてはおらず、例外的な場合においてのみ、認められるにすぎない」(p.67)のです。

尚、高佐さんはカルデロン一家のケースは「私生活への不干渉」を定める同規約17条、および、「家族の紐帯」に価値を置く同規約24条1項を鑑みれば国外退去処分は行き過ぎではなかったかと示唆されている。けれども、高佐さんが自説を補強すべく引用するHRC(国際人権規約委員会)の「判例」の場合、オーストラリア政府に追放されたインドネシア人夫婦の子供は当該処置を行なったオーストラリアの国籍を保有していたのであり(当該の子が日本国籍を持たない)カルデロン一家のケースとは全く事案を異にすると言うべきだと思います。いずれにせよ、国際人権規約条約締結国に対するHRCの見解などなんの法的効力もないことは言うまでもありませんけれども。

而して、少し古い記事ですが不法入国者-不法滞在者が蔓延する我が国の状況を考える上で参考になると思った海外報道を以下紹介します。出典はWashington Postの”Illegal Immigrants' Legal Kids Snarl Policy-Increased Birthrate Exacerbates Issue”「不法移民の合法的存在たる子供達が混乱させる入国管理政策-不法移民問題の解決を一層困難にする不法移民層の出生率向上」(April 15, 2009)。尚、この問題に関する私の基本的な考えについては下記にURLを記した拙稿をご参照いただければ嬉しいです。




karuderon



A new report providing the most detailed portrait to date of the illegal immigrant population found that it is mostly made up of young families that are having children at a much faster rate than previously known. The study, released yesterday by the nonpartisan, Washington-based Pew Hispanic Center, also found that a disproportionate share of such children live in poverty and lack health insurance.

Because any child born in the United States has a right to citizenship, the growing presence of these children is likely to complicate the debate over immigration policies aimed at their parents.

The question of so-called "mixed-status" families is not new. But the increase in the number of children born to illegal immigrants is likely to exacerbate such situations in years to come.

Immigrant advocates and members of Congress, hoping to build momentum for legislation legalizing unauthorized immigrants, have been highlighting the plight of their U.S.-born children in a series of public events across the country in recent months. But the issue also could heighten anxieties in many communities that the U.S.-born children of illegal immigrants will increase demands on schools and social services.

The findings, which analyzed census data, also suggest that the impact of the unprecedented increase in illegal immigration over the past three decades will continue to be felt for years to come, even as the size of the illegal immigrant population appears to have leveled off since 2006 at about 10.4 million adults and 1.5 million foreign-born children. By contrast, the number of children born in the United States to illegal immigrants rose from 2.7 million in 2003 to 4 million in 2008.


不法移民の実相に関する現在の所では最も詳しい情報をまとめた最新のレポートによれば、不法移民層は今まで知られていたよりも速いペースで子供を儲け続けている、概して若い世代が構成する家庭に属しているとのことだ。ワシントンに拠点を置く党派色と無縁のピュー・ヒスパニック・センターが昨日【2009年4月14日】発表したその研究レポートは、平均と比べた場合、そのような家庭の子供達の多くが貧困と健康保険未加入の状態に置かれていることもまた明らかにした。

アメリカ合衆国国内で生まれたすべての子供にはアメリカの市民権が与えられる。而して、これらの子供達の存在感の増大は、彼等の両親を主な対象としてきた移民政策を巡る議論をより複雑なものにしかねないように思われる。

所謂「国籍混合型」と呼ばれる家庭【両親は不法移民であるが、その子供達は米国で生まれたためアメリカ市民権をもっている家庭】の問題は特に目新しいものではない。しかし、不法移民が儲ける子供の増加は今後数年間にわたってこの問題の解決を一層容易ならざるものにするだろう。

移民を支援者する連邦議会の議員達は、法的に日陰の存在である不法移民を合法化する立法のチャンスとばかりに、ここ数ヵ月全米の随所で開かれた連続的な公的行事においてアメリカ合衆国で生まれた不法移民の子供達の苦境に注目を呼びかけ続けてきた。しかし、この国籍混合型家庭を巡っては、多くの地域社会で、不法移民の両親を持つアメリカ生まれの子供達の増大により教育や社会福祉の負担が増大していくのではないかという危惧が高まっている。

畢竟、2006年以来、不法移民の人口規模は、成人が1040万人、不法移民の国外で生まれた子供達が150万人の水準で推移しているに関わらず、国勢調査データを分析して得られた知見もまた過去30年間の不法移民層における前例のない人口増加の衝撃が今後数年間は持続することを示唆している。



The growing presence of children of illegal immigrants in schools has also fueled concern over the cost of illegal immigration in many area communities where the foreign-born population has risen rapidly in the past decade. Commissioners in Frederick County, for instance, have repeatedly tried to make public school officials tally the number of such students in hopes of prompting federal lawmakers to increase education funding or step up enforcement. (Last month, the Maryland State Board of Education blocked the effort, saying it could discourage illegal immigrants from enrolling their children in school.)

Children of illegal immigrants now account for about one in 15 elementary and secondary school students nationwide and more than one in 10 students in five states: Arizona, California, Colorado, Nevada and Texas. The vast majority of these children were born in the United States.・・・


教育現場における不法移民家庭の子供達の存在感の増大を前にして、不法移民のための費用負担に対する懸念を強くしている地域社会も少なくはない。特に、過去10年間に国外で生まれた移民人口の急激な増加を経験した地域社会では一層そうである。例えば、【メリーランド州】フレデリック郡の郡政委員達は、その資料に基づき連邦議員に向けて教育予算の増額、あるいは、不法移民規制法規の実施強化を促す狙いから、郡政委員達は繰り返し公立学校の当局者に対してこれらの子供達の数を記録するように働きかけをしてきた(先月【2009年3月】、メリーランド州教育委員会はフレデリック郡の郡政委員達の企てを阻止した。そのような措置は不法移民がその子供達を学校に通わせなくする誘因になりかねないというのが同州教育委員会の見解である)。

全国平均で見た場合、不法移民家庭の子供達は小中学校の生徒では15人中1人の割合を占めるまでになっており、アリゾナ・カリフォールニア・コロラド・ネバダ、そして、テキサスの五つの州では10人に1人を超える状態になっている。而して、これらの子供達の圧倒的多数はアメリカ合衆国生まれなのだ。(中略)



The Census Bureau does not ask people their immigration status. So the authors used a technique that estimates the number of legal immigrants using other government records, such as immigrant admissions, then subtracts that population from the total number of foreign-born estimated by the bureau to come up with the number of illegal immigrants.・・・

The spike in births to unauthorized immigrants -- 70 percent of whom come from Mexico or Central America -- is largely due to their relative youth compared with the general population, as well as their greater propensity to marry and have children.

The result, said co-author Jeffery S. Passel, is "a different picture than what we usually see of undocumented immigrants. We usually see the young male day laborers on street corners. But only a fourth of undocumented immigrants are men who are here by themselves without spouses or children. This is a population that is largely made up of young families."

Passel added that this "complicates greatly the difficulty of coming up with policies to deal with this population. . . . While we may be able to fit people into boxes of 'undocumented,' 'legal,' 'legal temporary,' and 'U.S. citizens,' it's not so easy to fit families into that same set of little boxes."


アメリカ合衆国国勢調査局は調査に際して移民であるかどうかを聞いていない。よって、このレポートの著者達は、移民申請書等の政府が収集した他の記録を用いて合法的な移民の人口を推計する技術を用いて、而して、国勢調査局が推測する国外生まれの総人口からその合法的移民人口を引くことで不法移民の人口を割り出している。(中略)

不法移民層における平均以上の出生率の最大の原因は(尚、不法移民層の70%はメキシコおよび他の中央アメリカ出身なのだけれども)、平均的一般的な階層と比較した場合の彼等の婚姻と子供を産む強い傾向性のみならず、不法移民層の所帯構成員の相対的な若さにある。 

このレポートの結論として、レポートの共著者ジェフリィー・パッセル氏は、「不法移民に関して我々が従来持っていた認識とは異なる像が見られた。我々がよく見かけるのは街中で働く若い男性労働者である。しかし、配偶者も子供も持たない男性は不法移民の四分の一足らずにすぎない。而して実態は、不法移民層の大部分は若い家族によって構成されている」と述べている。

パッセル氏は、更に、この不法移民の新しいイメージを前提にすれば「これら不法移民層を取り扱う施策を見出すことは著しく困難なことと思われる。・・・我々は人々を「不法移民」「合法な移民」「合法な短期滞在者」「アメリカ市民」というカテゴリーの箱に仕分けすることはあるいは可能かもしれないけれども、家族をこれと同じタイプの諸カテゴリーの箱に区分けすることは容易ではない」と付け加えている。



The study's findings also point to the continued geographic dispersal of illegal immigrants since 1990 across southeastern states with little prior history of immigration.

Although longtime magnets such as Florida, Illinois, New Jersey, New York and Texas retained their appeal -- and California continues to house the largest number of unauthorized immigrants -- growth there has slowed compared with such states as Georgia and North Carolina. Similarly, in Virginia, which ranks 10th in number of illegal immigrants, the unauthorized population quintupled since 1990 to 300,000 and accounts for 4 percent of residents and 5.1 percent of workers. ・・・


この研究レポートは、また、移民受入に些か先んじてきた前史を持つアメリカ東南部の諸州において1990年以降も不法移民の地理的分布の傾向が持続していることも明らかにした。

長年にわたり多くの不法移民を惹きつけてきたフロリダ・イリノイ・ニュージャージ・ニューヨーク、そして、テキサス等の諸州はその傾向を現在も維持しており、加えて、カリフォールニアは不法移民の最大の受入先であり続けているけれども、ジュージア・ノースカロライナ等に比べればそれらの諸州の不法移民の増加率はむしろ低くなってきている。【ジュージア・ノースカロライナと】同様に、州が抱える不法移民人口の規模では10番目とされるバージニアでは、不法移民の人口は1990年から5倍に増加しており30万人に達している。この数字は州の人口の4%、州の労働人口の5.1%を占めるものである。(後略)


・外国人の地方選挙権に関する覚書
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/51717686.html

・在日韓国人の「差別的な日本社会」からの解放の道☆朝日新聞トンデモ投書を導きの糸とした覚書
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/51996321.html

・国籍法違憲判決が問う<国民概念>の実相と再生
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/54869476.html

・国籍法違憲判決違法論の荒唐無稽(上)(下)
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/55983095.html

・国籍法改正を巡る海外報道紹介と反対論の論点整理
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/56079101.html

・難民に「開かれた国」は国民を難民にしかねない「いかれた国」である
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/56722853.html

・人権と民主主義は国境を越えるか(上)(下)
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/53973044.html

・書評☆春田哲吉『パスポートとビザの知識』
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/23860713.html





(2009年5月20日:yahoo版にアップロード)

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テーマ : アメリカ合衆国
ジャンル : 政治・経済





スリランカ(人口:約2000万人,面積:65,610km²≒九州+四国+山口県)で四半世紀続いた内戦が終結しました。まず、この間の戦闘と長年のテロによって亡くなられた多くの民間・政府の犠牲者、政府軍の戦死者の方々に謹んで哀悼の意を表させていただきます。スリランカは世界でも有数の仏教国。東洋哲学専攻の我が家の寛子ちゃんの知人も幾人かテロリスト集団(LTTE:タミル・イーラム解放の虎)の卑劣なテロの犠牲になりました。よって、我が家でも<5・19>は久しく忘れられない特別な日になると思います。

蓋し、テロリストとは一切妥協すべきではなく、交渉さえすべきではない。マヒンダ・ラジャパクサ大統領の英断により、(国連に巣食う人権カルト集団やテロリスト集団LTTE側の情報に基づき報道されているように、たとえ、民間人の犠牲者が10万人規模であったにせよ)今回のテロリスト殲滅-掃討作戦によってテロ勢力が壊滅されスリランカに平和と秩序がもたらされたことはスリランカの2000万の国民にとってこれにすぐるものはない慶事であることを私は疑いません。

思えば、1990年代半ば、コロンボ市内のいたるところに自爆テロに備えた土嚢陣地が設けられ、その陣地に据えられスリランカ政府軍の兵士が構える重機関銃が市民をテロリストから護っていた光景が昨日のことのようです。そして、何が哀しいか、何が不憫だったかと言えば、そんな状況が最早<日常の風景>になって久しいその頃、スリランカから来た僧侶の方々が「スリランカほど良い国は世界中にない。どうして、日本からもっと観光客が来てくれないのだろうか」と真顔で私達に聞かれたことでした。それから15年。2009年5月19日。ついに、スリランカのテロ集団が壊滅した。スリランカに多少縁のあるものとしてこのことを言祝ぎたいと思います。

而して、許せないのは「人間の楯になっている民間人がいるテロリスト支配地域への攻撃は「国際人道法-国際人権法違反」の疑いがある」などとのたまう、西欧中心主義のカルト的人権論者の存在です。何を言うか。秩序の安定こそ政府の最大の使命であり、秩序の再建こそ人権確保の要諦ではないか。じゃ、お前等がスリランカの和平のために今まで何か役に立つことでもやったか。世界には人権至上主義では国民に飯も喰わせられないどころか国民の生命も守れない国もあるんだよ。スリランカの人々の安定した秩序に飢えた思いも知らずに呑気に優雅に外野から能書きたれるんじゃねぇー! 

と、少し乱暴になりましたが、私はそう思っています。蓋し、「スリランカ政府軍はよくやった、西欧中心主義の野蛮で傲慢な「国際人権法違反」非難など無視せよ!」とそう私は思っています。以下、この歴史的事態を報じた海外報道紹介。出典はNew York Timesの” Sri Lankan Rebels Offer to Lay Down Their Arms”「スリランカの反乱軍、降伏を表明」(May 18, 2009)です。




Fierce fighting was reported Sunday in Sri Lanka in what appeared to be a final battle with Tamil separatist guerrillas as the country’s president declared that the quarter-century civil war had ended.

The Sri Lankan military reported that the last of tens of thousands of trapped civilians were pouring from the combat zone after months of bloodshed and that the remnants of the guerrilla force were launching suicide attacks as troops closed in on them.

On the verge of defeat, the rebels offered to lay down their arms, saying they wanted to protect civilian lives. There was no immediate response from the government, but it has ignored rebel calls for a cease-fire in recent months.

“My government, with the total commitment of our armed forces, has in an unprecedented humanitarian operation finally defeated the L.T.T.E. militarily,” said President Mahinda Rajapaksa in reference to the rebels, who are formally called the Liberation Tigers of Tamil Eelam.

Speaking in Jordan on Saturday, the president said, “I will be going back to a country that has been totally freed from the barbaric acts of the L.T.T.E.”・・・


スリランカの大統領が四半世紀にわたる内戦の終結を宣言したと同じ日曜日【5月17日】、スリランカにおける激しい戦闘が報道された。分離独立主義のタミル人ゲリラとの最終決着をつける戦いの様相が明らかになってきたのである。 

スリランカの政府軍事筋は、数ヵ月にわたる殺戮の後、数万人の囚われていた民間人が戦闘地域から溢れ出してきていると報じた。スリランカの軍隊に包囲されるに従いゲリラ部隊の残党は自爆攻撃を敢行し続けているとも。

敗北の崖っ淵にあって、反乱軍は武器を置くことを表明した。【フザケタことに、自分で人間の楯にとっておいて】理由は民間人の生命を守ることを望むからとのこと。政府側からはこれに対する返答は出ていないけれど、ここ数ヵ月政府側は反乱軍の停戦要求を無視し続けてきている。

マヒンダ・ラジャパクサ大統領は反乱軍とその組織に関して、「私の政府は、もちろん、軍隊の全面的な貢献によってでありますが、空前の人道的な配慮の中、最終的にLTTEの軍事部門を敗北させました」と表明した。尚、正式には反乱軍はタミル・イーラム解放の虎と呼ばれている。

ラジャパクサ大統領は訪問中のヨルダンで土曜日【5月16日】には「LTTEの野蛮な所業から完全に解放された国へこれから帰ることになります」と述べていた。(中略)



Sunday’s fighting came after the military said it had for the first time secured the entire coastline on Saturday, cutting off escape by sea. It said it killed at least 70 rebel fighters Sunday morning as they tried to flee from their final refuge, a spit of sandy land less than one square mile in size.・・・

It was unclear whether the leaders of the rebellion, including its elusive founder, Vellupillai Prabhakaran, were still trapped in rebel territory, had fled or had bitten into the cyanide tablets they carry around their necks in case of capture.・・・

In a statement carried on the pro-rebel web site TamilNet, the Tigers’ chief of international relations, Selvarasa Pathmanathan, said, “This battle has reached its bitter end. It is our people who are dying now from bombs, shells, illness and hunger. We cannot permit any more harm to befall them. We remain with one last choice — to remove the last weak excuse of the enemy for killing our people. We have decided to silence our guns.”

The militants have vowed to revert to their roots as a guerilla army if they are defeated on the battlefield. Even as the fighting has continued in recent months, they have carried out terrorist attacks elsewhere in the country.


日曜日の戦闘は、土曜日に政府軍がついにすべての海岸線を制圧し海路から逃走する道を封鎖したと政府軍筋が発表した直後のことであった。政府軍筋は、日曜日の朝、最後の避難拠点から逃げようとした少なくとも70名の反乱軍兵士を殺害したと発表した。その最後の避難地点とは広さ1マイル四方に満たない岬の突端の砂地なのだけれども。(中略)

反乱組織の指導者達、特に、今まで巧妙に逃げおおせてきた反乱組織の創設者【LTTE議長】ベルピライ・プラバカラン氏が現在も政府軍によって包囲されている反乱軍の陣地中に留まっているのか、既に逃走したのか、あるいは、捕虜になった場合に備えて彼等がいつも首に下げている青酸カリの錠剤を口にしてしまったのかは不明。(中略)

反乱組織に近いウェブサイト「タミル・ネット」にアップロードされた宣言の中で、解放の虎の国際関係責任者【広報委員長】、セルバラサ・パットマンナサン氏は、「この戦いは苦い結末に終った。爆弾で、砲撃で、疾病で、そして、飢えで死んでいるのは我々の人民であり、我々は最早これ以上の被害が彼等の身に降りかかることを座視できない。畢竟、我々に残された選択肢は-敵【政府軍】が我々の人民を殺戮するいかなる言い訳も許さなくすることだ。而して、我々は武器を置くことを決断した」と述べた。

政府軍筋は、反乱軍が戦場で敗北した場合、反乱軍は彼等のルーツであるゲリラ部隊に戻ると断言した。戦闘が続いていたこの数ヵ月の間でさえ、国の他所で彼等はテロ行為を敢行し続けてきたのだから、と。



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The rebels have been fighting since 1983 for a separate homeland in northern and eastern Sri Lanka for the Tamil minority after decades of marginalization by the Buddhist Sinhalese majority.

Tens of thousands of people have died in a brutal insurgency that has employed massacres, suicide bombings and assassinations, deepened ethnic divisions and helped to stall economic development.・・・

Among the victims of the insurgency was former Prime Minister Rajiv Gandhi of India, who was killed by a suicide bomber in 1991. The Tigers have been listed as a terrorist organization by the United States, the European Union and neighboring India, which is home to the world’s largest Tamil population.

With large-scale economic aid from a committed Tamil diaspora, the rebels fielded a conventional army with artillery units, a tiny air force and a sizable navy that included submarines.


反乱組織は1983年以来戦い続けてきた。多数派の仏教徒たるシンハラ人による数十年に及ぶ権益独占体制に抗して、少数民族タミル人によるスリランカ北部と東部の分離を求めての戦いである。

この残忍な反乱の中で数万人の命が失われた。而して、反乱は大量殺戮、自爆テロや暗殺を通して行なわれたのだけれども、それは民族間の対立感情を一層深め、かつ、経済開発を立ち往生させることになった。(中略)

殺戮の犠牲者の中には1991年に自爆テロによって殺害されたインドのラジーヴ・ガンディー元首相も含まれている。解放の虎は、アメリカ、EU、そして、スリランカの隣国インドでもテロリスト組織としてリストアップされている。而して、インドは世界最大のタミル人の人口を抱える国なのである。

LTTEを積極的に支援する、スリランカ国外のタミル人同胞から寄せられてきた巨額の経済援助によって反乱軍は通常の軍隊を備えていた。すなわち、それはミサイルとその発射システムを保有する陸軍、小規模の空軍、そして、潜水艦をも保有するかなりの規模の海軍を備えていたのだ。



Last year, after repeated failures, the military broke through rebel lines and began an offensive that drove the rebels from areas in the north that they had controlled for decades.

Since earlier this year, the remnants of the rebel force have been cornered in a tiny enclave on the coastline, and human rights groups say both sides have fought with a disregard for large-scale casualties among civilians who have been trapped there.

Despite its denials, there are continuing credible reports that the military has been shelling areas where civilians have crowded together in tents and lean-tos. The Tigers have been reported to be killing civilians who try to flee, using them as human shields and forcing many of them, including children, to join the battle.

In March, the United Nations high commissioner for human rights, Navi Pillay, said, “Certain actions being undertaken by the Sri Lanka military and the L.T.T.E. may constitute violations of international human rights and humanitarian law.”

Determined to end the insurgency and to control for the first time in decades the entire territory of the nation, the government deflected international criticism and pressed ahead with its offensive.


度重なる失敗の後、昨年、政府軍は反乱軍の防衛線を打ち破り攻勢を開始する。而して、政府軍は反乱組織と反乱軍を彼等が何十年も支配していた北部地域から追い払うことに成功したのである。

今年の初頭以来、反乱軍の残党は海岸沿いの小さなタミル人の飛び地に追い詰められていた、而して、人権グループによれば、政府軍と反乱軍ともに、当該戦闘地域に囚われている民間人の死傷者数が尋常ではない数に上ることなどお構いなしに戦闘を続けていたとのことだ。

政府軍は否定しているものの信頼に足る報告が続々と報じられている。すなわち、政府軍は民間人がテントや掘っ立て小屋の中に密集している地域に爆撃・砲撃を繰り返しており、他方、解放の虎は逃亡しようとした民間人を殺害しているとのこと。就中、解放の虎は、そのような民間人を人間の楯に使っており、また、子供を含む多くの民間人に戦闘に参加するように強要しているとのことである。

この三月、国連のナバネセム・ピレイ人権高等弁務官は、「スリランカ政府軍とLTTEが行なっているあるタイプの行為は国際人権法と国際人道法の違反の危惧がある」と表明した。

しかし、殺戮を終結させ数十年ぶりに国土全体を支配下に置くことを決意したスリランカ政府にとっては、国際的な非難などは馬耳東風であり、而して、その攻撃の手を緩めることなどなかったのである【当然だ!】。



Independent journalists, foreign aid groups, diplomats and United Nations observers have been almost entirely barred from the war zone, and reports by the government and Tamil groups have been impossible to verify.

The United Nations has estimated that 7,000 ethnic Tamil civilians were killed between Jan. 20 and May 7. According to unverified reports from the area, hundreds more have been killed since then.

As the end appeared near in recent days, demands grew from around the world for restraint on the part of the military for fear of what some foreign aid groups said might be a civilian bloodbath.

Ban Ki-moon, the United Nations secretary general, sent his chief of staff, Vijay Nambiar, to Sri Lanka last week to try to bring the conflict to a peaceful end. President Obama on Wednesday called on both sides to protect the lives of civilians.

As the Tigers have been weakened, groups of civilians have been making their way from the war zone, and some 200,000 are reported to be housed now in government camps.・・・


独立系のジャーナリスト、海外の援助団体や外交関係者、そして、国連の監視担当者は戦闘地域に入ることをほとんど完全に禁止されており、スリランカ政府とタミル人グループの報告の真実性を検証することは不可能な状態である。

国連はこの1月20日から5月7日の間に7000人の民間のタミル人が殺害されたものと推計している。当該戦闘地域から寄せられた未検証の報告によれば、更に数百人規模の犠牲が5月7日以降出ているとのこと。

ここ数日で戦闘の結末が誰の目にも明らかになったことにより、海外の援助グループが語る所の民間人の血の海を怖れるためか、政府軍側に抑制を求める声が世界中で湧き上がっている。

潘基文国連事務総長は紛争の平和的解決のため、先週【5月16日】ビジェイ・ナンビアール国連官房長をスリランカに派遣した。オバマ大統領は水曜日【5月13日】政府軍と反乱軍の双方に民間人の生命を守るように要請した。

解放の虎が弱体化させられるにともない、幾つもの民間人の集団が戦闘地域から自力で脱出しつつある。而して、200,000人規模の民間人が政府の用意したキャンプ施設に収容されていると報道されている。(後略)




★参考記事:
国際的人権とテロを巡る私の基本的な考えについては下記拙稿をご参照ください。

・人権と民主主義は国境を越えるか(上)(下)
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/53973044.html

・歳末も逆立ちする朝日新聞のテロ支援社説
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/20870250.html

・テロを擁護する朝日新聞社説の思想構図(上)(下)
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/6859150.html

・中東情勢とテロと国際関係を日本人が再考するための事実認識
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/6537131.html





(2009年5月19日:yahoo版にアップロード)

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テーマ : 軍事・平和
ジャンル : 政治・経済

kenpomukoron

「憲法無効論」というのをご存知ですか。ここで言う「憲法無効論」とは、現行憲法を無効にすべきだと主張するのではなく、現行憲法は今でも<憲法>としては無効であり、旧憲法が今でも<憲法>として有効なのだと説く主張。つまり、憲法改正限界論-「主権論・憲法制定権力論」-憲法の概念論-国際法と国内法の関連と優位劣位の考究等々の、憲法総論や法哲学、および、国際法の研究水準と伝統を踏まえた<真面目な法理>として現行憲法の<憲法>としての効力を吟味検討する議論ではなく、旧憲法が現在でも「実定憲法=現行憲法」であると強弁する、謂わば「八紘一宇型の憲法無効論」のことです。而して、それは、

・旧憲法75条(「摂政の置かれている間は憲法改正はできない」)の類推解釈
・ハーグ陸戦条約違反(「占領下では新しい法律の制定や改正はできない」)
・現行憲法の「改正」プロセスにおけるGHQの「圧力」の存在
・「旧憲法→現行憲法」の「改正」は憲法改正の限界を越えた「改正」であること
・ポツダム宣言(+所謂「バーンズ回答」)違反


等々を理由に現行憲法は<憲法」>しては無効だ、とする考えです。


この主張の代表的論者(というか実質、唯一の論者)南出喜久治弁護士の著書、『占領憲法の正体』(国書刊行会・2009年)を読みました。その結果は・・・。

はい。蓋し、憲法無効論は不毛ではないが無効である。すなわち、「それは法律論としては笑い話だが、現行憲法のいかがわしさを知る上では良書」かもといった所。例えば、小西豊治『憲法「押しつけ」論の幻』(講談社現代新書・2006年)などの非論理に対する解毒剤としては、それと同じ程度の非論理性の本書はちょうどよいくらいかも。

本書で挙げられている現行憲法の「無効理由」なるものは、それがすべて事実であり真だとしても現行憲法が<無効>であることを主張できないものです。要は、「人を殺したる者は」→「死刑・無期若しくは三年以上の懲役に処す」という関係を、「法律要件」→「法律効果」の関係と呼ぶとすると、本書の挙げる「無効理由」は「法律要件」ではあるとしても「法律効果」をともなっていないからです。例えば、旧憲法75条に違反した憲法の改正が「無効」になるとは何を根拠に言えるのか。この論証が本書では欠落している。


土台、(「改正」された憲法が最高法規として機能している限り)旧憲法に違反する憲法の改正は、単に、新しい憲法の制定がなされただけのこと。実際、現行憲法が旧憲法の「改正手続」を儀式のアクセサリーとして使用して行なわれた「新憲法の制定」であると(要は、旧憲法からの正当化を新憲法は求めていないと)考える、通説・実務からは本書の主張は痛くも痒くもない笑い話(笑)。

加えて、著者が使う(尾高朝雄氏から借用した)「法の妥当性」という言葉の意味も尾高氏や法哲学研究者のコミュニティーで一般に使用される意味とは全く異なり、また、「交戦権」という言葉の意味も「八月革命説」の内容理解も一般に憲法-国際法の研究者コミュニティーで語られる意味とは異なる、ほとんど著者独自のもの。

更に言えば、現行憲法は「9条で「交戦権」を放棄しており、交戦権に含まれる講和条約を結ぶ権限が日本政府にはないはずだ」→「SF平和条約等の講和条約が結ばれた」→それは旧憲法の「講和大権によるもの」→旧憲法が「今でも現行憲法だ!」という著者の主張は、「戦争=戦時国際法が適用される状態」「休戦条約=戦争状態を終結させる条約」「講和条約=先の戦争に起因する賠償・戦争責任の確定・領土の変更等々を一括処理するための条約」「交戦権=戦争を行なう権利:戦争状態に入る/戦争状態から出る権利」という国際法上の一般的な用語の定義からはそれこそ噴飯ものの主張です。

こう見てくれば、(左右、保革、英米系-大陸系を問わず)本書が扱う論点に関係している、憲法-法哲学-国際法の専門研究者の誰一人本書の主張を支持していないこと。否、本書の著者がそんな専門研究者の誰からも相手にもされていなことは当然でしょう(笑)。


要は、あるラーメン店が「ラーメン大学」と名乗っていたとしてもそれが<大学>ではないが如く、「日本国憲法」が「憲法」と称しても<憲法>ではないという彼等の論法は破綻している。

蓋し、「ラーメン大学」が<大学>ではないのは、教育機関としての<大学>の定義を定めている関連法規から見て言えること、あるいは、<大学>という用語を巡る国民の常識に照らして言えること。ならば、「現行憲法」が<憲法>ではないと言いたいのなら、<憲法>の定義と、誰がその判定を行なう有権解釈者であるかを根拠を挙げて明らかにすべきでしょう。

それをしない所謂「日本国憲法=ラーメン大学」論は単に自己の認識の告白にすぎない。「ラーメン大学が<大学>でないのと同様、現行憲法は<憲法>ではない。なぜならば、私(=南出)は、ラーメン大学が<大学>でないのと同様に現行憲法は<憲法>ではないと思うからだ」、という類のね。

要は、憲法無効論は「現行憲法の正当性」のいかがわしさを暴露しており、而して、彼等が挙げる「無効理由」は現行憲法のいかがわしさの「理由=根拠」ではあるが、それらは、現行憲法を<無効>にする「理由=根拠」ではなく、まして、それらは旧憲法が現在でも<現行憲法>の効力を持つことをなんら根拠づけるものではない。実際、旧憲法が<現行憲法>であるのなら、その実定憲法性は(現下の付随的司法審査を通しても、つまり、具体的事件を解決する訴訟を通しても)司法判断できるはずですが、彼等はそのような訴訟を起こすつもりはないようですから(笑)

ただ、著者の地道な「布教活動」により、現行憲法の出自のいかがわしさが更に広く具体的に世に知られることになるかもしれない。ならば、憲法改正を目指す我々には(笑い話にせよ)本書は好ましいものかもしれない。

法律学的には「憲法無効論」など相手にする実益も暇もないのですが、このトンデモ論は護憲派の思考様式を炙り出す上での<触媒=補助線>としては使えるかもしれない。また、基本的人権・国民主権・平和主義は現行憲法の根本規範であり、それらは現行憲法96条の改正手続によっても廃棄することはできないとする(通説たる)護憲派の一部が唱なえる「憲法改正限界論」に対しても、それらを修正することも(同96条に基づく「改正手続」を儀式のアクセサリーに用いて、「新たな憲法の制定」を行なうことで、合憲的ではないが)法論理的には可能であること。このことを我々改憲派が確認する上でも本書は<叩き台>としては使えるかもしれない。そう思いました。


尚、「憲法改正」を巡る私の基本的な考えについては下記拙稿をご参照いただければ嬉しいです。集団的自衛権の政府解釈の修正、そして、憲法改正の実現に向けて頑張りましょう。



・憲法無効論の頑冥不霊と無用の用(上)(下)
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/58998947.html 

・国連憲章における安全保障制度の整理(上)(下)
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/57964889.html

・憲法とは何か? 古事記と藤原京と憲法 (上)~(下)
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/59308240.html

・憲法と常識(上)~(下)
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/58258370.html

・護憲派による自殺点☆愛敬浩二『改憲問題』(1)~(8)
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/34986878.html






(2009年5月15日:goo版にアップロード)

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テーマ : 憲法改正論議
ジャンル : 政治・経済




麻生総理の携帯の着メロって…





 なぁ~~~~~~~~んと!














君が代だよぉ!!

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!






 『 突撃取材!麻生総理に着ボイスをお願いしてみた_2009.4.19収録 』




http://www.youtube.com/watch?v=LFU0F12aqvc&feature=player_embedded



さっすがぁ~~~麻生さん!



すっごいです!!


(*゚ー゚)(*。_。)(*゚ー゚)(*。_。)ウンウン




 携帯からも愛国心が伝わってくるなんて、意外性のクリーンヒット!!

 やっぱり愛国心から見ても、日本の総理にふさわしい人ですね!!





 それにしても、山拓(笑)

 こんなところでもネタを提供してくれるって、ある意味、天然の馬鹿者なのかも(笑)

 何が右翼だ!アホっ!!

 そもそも、なんで山拓って自民党にいるんだろう。

 民主党どころか、社民党あたりが一番、似合って居そうだよ。

( ̄∀ ̄*)ウヒッ






 本当はニコニコ動画で撮られたものだから、ニコニコで紹介した方が良いのかも知れませんが、

 あそこはログインしないと駄目なんですよね。その点ではやっぱりYOUTUBEは強いです。

 でも見られる方は、ニコニコもぜひご覧下さい。ニコニコは画面にみんなのコメントが出るので、

 それを読むだけでもいかに麻生さんが愛されているか、それが判って、もっと面白いです♪ 

 ニコニコ動画のバージョンはここ↓
 http://www.nicovideo.jp/watch/1240553153





 やっぱり、麻生さんって…




愛国者だよね!!


+。:.゚ヽ(*´∀`)ノ゚.:。+゚




【転載元】
ブログ仲間のKeiちゃんの記事
http://blogs.yahoo.co.jp/keinoheart/47774230.html

【参考記事】
麻生総理の素晴らしさ! 「危機をチャンスに変えろ」
http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/57675282.html





(2009年5月7日:yahoo版にアップロード)

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テーマ : 麻生内閣
ジャンル : 政治・経済




◆解題:
本記事はブログ友ぬくぬくさんの所からの「転載」です。尚、現在、日本の「非武装中立論」の代表的言説としての所謂「無防備地域・地区・都市宣言運動」については下記拙稿をご一読いただければ嬉しいです。

・元記事URL
 http://blogs.yahoo.co.jp/nukunukupower/61120215.html

・無防備地域宣言と無防備宣言条例推進運動の落差
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/19059406.html

・アーカイブ:無防備地区宣言の妄想と詐術(上)(下)
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/241060.html
 



●今日って、憲法の何とかの日だっけ?


憲法の日って事で中立と非武装について考えてみましょうね
非武装を実現するとなると、何が必要でしょうか?


 日米安保の廃止?


いえいえ、それはありえませんね。コスタリカが米州機構に加盟し、アイスランドがNATOに加盟しているように、現状で日本が選択しうる安全保障機構と言えば・・・、日米安保以外にないですからね。要するに、日米安保を維持した上で、基地提供を続ける事で、日本自体を非武装とした場合の、抑止力とするってことですね。



そして、それで全てが安心というわけではないのも確かです。

 日本は周囲を海で囲まれています。
 という事は、漁業権摩擦が起こる・・・。
 皆さん「たら戦争」はご存知でしょう?
 どことどこの争いでしたかね?

イギリスとアイスランドですよね。という事は、非武装国は、なんら近隣国と衝突を起こさないというわけではないんですね。しかも、日本の周辺国は、過去の事例を見ても、イギリスほどおとなしい対応をとる国ではないですね。

 朝鮮戦争直後の韓国といい、冷戦崩壊後のロシアといい・・・

これらの国々を見ると、どう考えても非武装とは言いながら、実際に放棄するのは、軍隊のみで、警察機構である海上保安庁は強化さえ必要という結論になってしまいます。

確かに、アイルランド・コーストガードも武装船を保有していますよ。でも、日本が保有すべきは、たった1隻や2隻ではなく、現行の隻数は最低限維持しないといけませんね。これは、コスタリカが、海上警備力の不足を理由に米コーストガードの跳梁を許している事例を見ても明らかといえます。


 そして、重大な点をもう一つ

確かに国際法上は、違反であったにしても韓国は日本が海洋調査をした場合、巡視船で阻止すると明言しましたね? そして、今は、日本側が韓国の調査船に巡視船を貼り付けています。これを見ても、開戦にいたらないと両国が判断すれば、逆に軍事衝突を伴わないだけに、武器使用の敷居が低くなる可能性だって考えれらるんですよね。つまり、警察力の行使や正当防衛という名で、簡単に武力行使が行なわれる危険性が、今より増すということになりかねないんですね。


 確かに極論ではありますが、非武装だから平和だとは必ずしもいえません
 これが中立だとなおさらですよね。再三ですが

【中立国の三大義務】
1.中立国は自国の領域が戦争当事国(交戦国)によって基地その他に
利用される事を防止しなければならない。(防止義務)

2.中立国は戦争当事国に兵員、武器、弾薬等を供給してはならない。(回避義務)

3.中立国は自国の民間商船等が戦争当事国の敵国に対し軍事的物資の
供給等を行なっている場合は、当事国がその商船を捕獲できる権利を
認めなければならない。(黙認義務)


ですので、仮にルシタニア号のようなことが起こっても、決して怒ってはなりません。今だと、航空機も入るのかな? なら余計ですね。大韓航空機のような惨事も、場合によっては黙認・・・。

★KABU註:
民間航空機は、国際民間航空条約(通称「シカゴ条約」)の第5章では軍需物資や兵器の輸送は禁じられていますが(但し、イラク派遣の陸上自衛隊員の帰国の際に左翼が大騒ぎした「人員の輸送」は禁じられていない)、同条約18章では「当条約は戦争時、国家非常時において、条約締結国の行動を何ら妨げるものではない」と定めています(尚、誰が「戦争時」「国家非常時」であるかないかを判断するかは自衛権行使の要件たる「危機の存在」「急迫性の存在」「対抗手段の相当性」の判断と同様、民間航空機を軍事徴用する当該の主権国家であることは言うまでもありません)。

よって、本件の場合、()中立国としての日本が民間航空機を軍事物資輸送に徴用する場合、()民間航空会社が国際民間航空条約および日本の国内法に反して(儲けのため、政治的目的のため、または、ズボラな事務処理ミスのために)違法に軍需物資輸送を行なう場合の二ケースが考えられますが、これまた国際法上はいずれのケースであれ、日本国籍の航空機は日本国の責任と権限の及ぶ法的対象ですから、「航空機にも中立義務-黙認義務」が適用されることになります。



 そして、最大の問題が、日本の立地条件です。
 スイスどころではありません。
 アメリカにとっても、支那にとっても、ロシアにとってもこの上なく目障りです。

  
確かに、短期的には支那にとって、日本の中立は有効な緩衝材かもしれませんが、冷戦時のスウェーデンのように、どこの国の潜水艦だろうと、海生哺乳類だろうと(爆)爆雷攻撃をするようでは、日本の中立をしっかり保障してくれるかどうか分かりませんね。

現在は、中立国は中立に関する条約によりその中立が保障されるわけですが、日本の場合、アメリカ、ロシア、支那の調印無しにこの条約を結んだところで、中立が保障されたとはいえないでしょう。

さて、今の日本にこの3カ国を場合によっては3カ国共に不利になる条約への調印を促すだけの外交力がありますか?

そして、中立である以上、中立国としての義務を果たすのは当たり前ですよね。つまり、平時から周辺諸国の軍事動静に気を配り、自国の軍事力や外交に生かさなければなりません。そうなると今はタブーとされている一般大学への軍事学講座の開講と、予備役軍人養成機関の設置が必要になると思います。

ここに示した問題点を解決できなければ、非武装も中立も実現は不可能だと思いませんか?




皆さん、非武装論に、アホな愚問はぶつけないでくださいね。

 日本が攻められたらどうする?
 え~っとね。
 そんな確率の低いものより、もっと現実を見ましょうよ!
 日本が攻められる確率を考えてみてください。
 少なくとも、5年10年は大丈夫ですよ。
 そんなことより、

  
A・現在不法占拠・合意不履行となっている事案をどうお考えですか?
B・他の非武装国の実態は、なぜ公表して話を進めないのですか?
C・非武装において、現実に採りうる政策を速やかにご提示下さい。


質問していいのは、この3点ではないかと思いますよ。

Aの質問にどう答えるんでしょうね。楽しみな面もありますね。なんせ、すでに相手は、威嚇、実力行使として武力を背景に行動している訳ですから、どういう非武装のアプローチがあるのか、ボンクラの私には、想像もつきません。


Bの質問に対して、しっかり非武装国の実態を公表すると、実は日米安保の補強・擁護発言になってしまう気がするんですよね。

 有名どころ
   
 コスタリカ→米州機構加盟国、集団的自衛権行使、イラク戦争支持(開始時点)

 アイスランド→NATO加盟国、米戦略部隊(冷戦終結により撤退)、
 海兵隊が駐留。自国駐留米軍の撤退に反対を表明

 太平洋諸国→基本的に米国、オーストラリアの保護国。あるいは、
 先進国の飛び領土。ですからね。

Cの質問。私は、墓場列島・富豪列島くらいしか思いつきませんので・・・



非武装を謳うのは大変結構なことですが、それによりこれまで、「自衛官や海上保安官に背負わせていた責務をあなたは肩代わりできますか?」と言う最大の問題があることに目を瞑ってはいけませんよね。自衛官や海上保安官のやっていた責務をいくばくがでも、自分たちが肩代わりできないと言うなら、まったくの責任放棄ですよね。

ただし武器を持たないと言うのであれば、自衛官・海上保安官以上のリスクを背負い込むわけですから、口が重たくなるのも分かりますよ。


中立論の話。まずは、上でも出したこれ、
   
中立国の3大義務

1.中立国は自国の領域が戦争当事国(交戦国)によって基地その他に
利用される事を防止しなければならない。(防止義務)

2.中立国は戦争当事国に兵員、武器、弾薬等を供給してはならない。(回避義務)

3.中立国は自国の民間商船等が戦争当事国の敵国に対し軍事的物資の
供給等を行なっている場合は、当事国がその商船を捕獲できる権利を
認めなければならない。(黙認義務)
   
この三つを果たせる事が条件ですが、まあ、なかなか難しいですね。
これまでの歴史を見ると、
   
ベルギー→第一次大戦時永世中立国。
戦場として蹂躙される。

スウェーデン→第二次大戦時永世中立国。
中立かどうか疑わしいほどのナチとの親密ぶり。

スイス→元祖。
第二次大戦時、数々の事情により連合国、ドイツ双方より爆撃を受ける。

そして、冷戦時に中立国となった、フィンランド、オーストリアも含め、東西陣営にはさまれた全ての中立国が徴兵制を実施していたわけですからね。中立とは難しいものですね。日本では、軽々しく「中立国は・・・」と、平和国家みたいに言いますが中立国ほど戦時体制の整った国はないと言うのが実情な気がしますね。

  
ここまで来たらついでに・・・

 中立国の核開発の歴史

 【スイス】  
 第二次大戦直後、1946年に原子力委員会を設置し、
 核武装研究を始める。

 48年にドイツ、ベルギーよりウランを輸入、最終的に5.5tを
 ベルン南東30kmのウィミスの施設に秘密裏に保管。

 68年に広島型200ktの核爆弾200発など、
 核爆弾400発の配備計画を立てる。

 74年に核爆弾に必要な諸設計を完了。

 86年「2年以内の核保有可能」な状態へ。

 88年冷戦終結を見越して、計画は中止。


 【スウェーデン】
 1940年代後半より核兵器の極秘研究を開始。

 57年ストックホルム南方のアゲスタの地下に天然ウラン重水炉を建設。

 63年より運用を開始、プルトニウム抽出などの本格的研究開始。

 72年に、小規模地下核実験を実施、

 74年費用対効果を考え、NATOの核に依存する事になり地下原子炉を停止。

 94年、「地下原子炉の再稼働を数か月で可能」とIAEAに通告。

と言うわけです。

中立の議論がしたいなら、この基礎を知った上で議論しましょうね!!






(2009年5月4日:yahoo版にアップロード)

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テーマ : 世界恒久平和を実現しよう
ジャンル : 政治・経済

shinyuri780b.jpg



Top画像で「タンク王」の肩書きを復習しておいて、これから後編の山下りです。記事を読む際に便利なように、前編と重なりますが資料URLを下に記しておきます。


【小田急沿線自然ふれあい歩道+補足地図】
・小田急沿線自然ふれあい歩道:百合ヶ丘駅~新百合ヶ丘駅コース
 http://www.odakyu.jp/walk/19/5.html

・百合ヶ丘駅~新百合ヶ丘駅コース地図
 http://www.odakyu.jp/walk/19/print/guide_5.pdf

・百合ヶ丘駅~新百合ヶ丘駅コース補足地図画像
 http://www31.ocn.ne.jp/~matsuo2000/shinyurimap7revised.jpg








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今いる「タンク王」の辺りは標高海抜135メートル。新百合ヶ丘でも一番標高の高い所です(ちなみに、麻生区どころか川崎市で一番高い所も同じ麻生区の黒川と町田市の境界の尾根伝いで海抜148メートルだそうです)。それもあり、この辺りの名称を「七国峠」と言います。一番上の画像がその案内板。今日は天気は今一つでしたが二番目の画像は、七国峠から見た新百合ヶ丘中心部です。而して、案内板に曰く、なーるほど。


七国峠(ななくにとうげ)
このあたり、元の地形は小高い丘であって地形図によると、標高135.0メートルの独立標高が記され、最も高い所であった。

峠道は、およそ今の道なりにつけられていて、地元ではこのあたりを七国峠と呼び、その眺めはすばらしく、富士、箱根はもとより南に天城山、西に丹沢、大山、そして冬の晴れた朝には、はるかに南アルプスの山々の銀色に輝くのが見える。北には秩父連峰、さらに東に眼をやると筑波山も見えることがある。

昔は東京湾に浮かぶ白帆や、よく晴れた日には房総半島も見えたと里人はいう。

これら七つ以上の国々、武蔵(神奈川、東京、埼玉)相模(神奈川)伊豆(静岡)駿河(静岡)甲斐(山梨)上総(千葉)常磐(茨城)その他の国々をも見ることができる。・・・

昭和二十年代、日本民俗学の父、柳田国男先生御夫妻が、ここをたずねられたとき、「多摩丘陵のこのあたりは、尾根すじの道が多い。それは放牧されていた馬を見わたすためだろう。」とおっしゃった。

武蔵国には、四つの御牧があり、そのひとつとつながりがあったかも知れない。昭和四十七年、高松塚古墳が発見された同じ年に、近くの早野古墳から、馬に乘った人の線刻画が見つかった。これらも放牧をうらづけるひとつの例であろう。

七国峠付近は昔から、櫟林、雑木林が多く江戸へ送られる黒川炭として、良質な炭が生産された。今でも近くには、立派な櫟林が残っている。

昭和六十三年三月




そして、次は、その<新百合ヶ丘のエベレストの頂上>で見かけた某政党のポスター。麻生総理は本当によく頑張っておられると思います。そして、麻生区の自民党関係者も! 凄いぞ、麻生総理、新百合ヶ丘とはいエベレスト制覇だぁー! 

shinyuri782.jpg


而して、

б(≧◇≦)ノ ・・・麻生総理断乎支持! 山内、麻生総理を裏切るなよぉー!







shinyuri784.jpg


と、標高135メートルのオゾンいっぱいの酸素を呼吸してテンションも上がってしまいました。これから下山です。上の画像は、麻生区民の憩いの森、その名も「向原の森公園」。下の画像は、千代ヶ丘地区住民の愛する「ちよがおか幼稚園」です。実は、前編で紹介した「こうりんじ幼稚園」の前にはよく「ちよがおか幼稚園」のスクールバスが停車している。で、調べたらやはりこの二つの幼稚園は同じ系列の学び舎でした。

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・学校法人南嶺学園こうりんじ幼稚園HP
 http://www.ans.co.jp/u/nanreigakuen/kourinji/gaiyo.htm







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そのちよがおか幼稚園の30メートルほど先にあるのが「金程万葉苑」。尚、「向原の森公園」や「金程万葉苑」の説明は最初にURLを記した小田急電鉄の「小田急沿線自然ふれあい歩道:百合ヶ丘駅~新百合ヶ丘駅コース」にありますよぉー。と、新鮮な酸素も随分街の空気の香が混ざってきたこの辺りが、この「ウォーキング de 我が街「新百合ヶ丘」」第1回目でも紹介した「勝坂」です。勝坂の案内板は第1回目の記事を参照してください。下の画像は勝坂から見た新百合ヶ丘中心部。「下山は速い!」が登山の常識とはいえ(笑)、僅か15分前に七国峠から見た同じ新百合ヶ丘中心部に比べてかなり塵芥が、もとい、人の温もりが近づいてきたと思いませんか?

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さて、勝坂を下るとそこは普通の住宅街の雰囲気。ここが補足地図画像の(B)地点。わかり難くはないと思うのですが、ここで私は2回この「小田急沿線自然ふれあい歩道:百合ヶ丘駅~新百合ヶ丘駅コース」を歩いている人に道を聞かれたことがあるのです。要は、上の画像が勝坂を下り切った姿勢のまま見える正面の風景なのですが(まさか、逆立ちして後ろ向きに坂を下りて来る人はいないでしょうね!)、実は、この画像の真ん中の坂道を下ってもワンブロック違うだけで新百合ヶ丘駅までの距離も分かりやすさも順路とほとんど変わらないのです。

そして、補足地図画像の(C)地点。下の画像、なーんだ。この空家が、この2009年3月5日をもって店仕舞した「コンビニ」です。これ地図上では結構重要な情報なのですが、なーに、もう新百合ヶ丘駅まで徒歩10分足らず。足と耳と口があれば道に迷っても死にゃーせんです(笑)。

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いよいよ今日の(正規の)ウォーキングも終了近し。駅までの歩道沿いに植えられたツツジもゴージャスですよね。後ろを振り返ってもこんな感じ。と、そこでツツジの向うに見えるのは、この新百合ヶ丘近辺の氏神様、「十二神社」ではありませんか! ということで、正規のコースはここで終了させていただき、オプショナルツアーに向かうことにしました。

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補足地図画像の(D)地点。十二神社(じゅうにじんじゃ)は1711年健立以来の(小田急新百合ヶ丘駅や麻生役所・麻生図書館のある)万福寺地区の氏神様です。なんでも、「十二神」とは「天神7代と地神5代の12柱の神様」からなり生命力を司る大神とのこと。実は、私と寛子ちゃんが千代ヶ丘に住み始めた10年ほど前は、この十二神社は鬱蒼たる雑木林でした。正に、鎮守の山。その山がみんな住宅地になった現在もやはり神様は我々に生命力を与え続けてくださっているのかな。

「地区の生命力」の基幹は教育と世代間情報伝達。道筋でもあり、最後に、「読書の街・新百合」の旗艦、川崎市麻生図書館を紹介します。図書館の前のブロンズの女の子も「いらっしゃいよ」と言っていたみたいですから。補足地図画像の(E)地点。なんせ、業務委託先の有隣堂の方と市の正規スタッフの連携も抜群で、すべての職員の方がテキパキ親切。麻生区民から圧倒的に支持されている施設なんですよ。

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麻生図書館の売りは「書籍の閲覧・貸し借り」だけでなく(他の区役所の部局に比べて利用者にとって敷居が低いことに着目して)「市民生活に役立つ情報を発信」する攻めの姿勢とか。確かに今日も「豚インフルエンザ」関連の情報が早速掲示されていました。偉い!

・川崎市立図書館HP
 https://www.library.city.kawasaki.jp/index.html

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最後の画像は図書館閲覧室からの遠景ですが、画像の一番奥、赤い屋根に見覚えはありませんか。はい。これが分かる方はこの連載の<通>です。あれは「新百合ヶ丘-百合ヶ丘編」で紹介した「造形教室の赤い屋根」なんです。ということで今回はここまで。






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テーマ : 我が街☆新百合ヶ丘
ジャンル : 地域情報

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平成21年5月3日の憲法記念日、久しぶりにデジカメを持って散策しました。今回は「既製品のウォーキングコース」。小田急電鉄のHPで見かけた「小田急沿線自然ふれあい歩道:百合ヶ丘駅~新百合ヶ丘駅コース」です。何度か歩いたこともあるのですが、「流石に、組織的に練られたコース取りは一味違う」と感心したこともあり今回は(最後は「オプショナルツアー:麻生図書館」付ですが、)そのコースを忠実に紹介したいと思います。ですから、地図等は小田急電鉄のHP該当箇所のURLを参照してください。

今回のウォーキングコースは大体、1時間半前後のコース。「新百合~百合ヶ丘」を歩いた過去2回の記事と併せて一読いただければ分かりやすいと思います。また、同じくURLを記した<補足地図画像>を要所では参照してください。


【小田急沿線自然ふれあい歩道+補足地図】
・小田急沿線自然ふれあい歩道:百合ヶ丘駅~新百合ヶ丘駅コース
 http://www.odakyu.jp/walk/19/5.html

・百合ヶ丘駅~新百合ヶ丘駅コース地図
 http://www.odakyu.jp/walk/19/print/guide_5.pdf

・百合ヶ丘駅~新百合ヶ丘駅コース補足地図画像
 http://www31.ocn.ne.jp/~matsuo2000/shinyurimap7revised.jpg


【過去記事】
・ウォーキング de 我が街「新百合ヶ丘」
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/56362657.html

・ウォーキング de 我が街「新百合ヶ丘」:新百合ヶ丘-百合ヶ丘編
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/56487817.html





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小田急百合ヶ丘駅から出発。駅の取り付け道路横の歩道の柵に「高石神社の案内板」があります。この横断歩道を渡っていざ高石神社へ!

高石神社は海抜120メートルの小山の頂上にある神社。かなり急な坂を登ること10分弱。高石神社に到着です。綺麗な水を湛えた清め所が素敵です。絵馬を見ると「レギュラーを必ずとる!!」「関東・全日本学生優勝!!」と専修大学剣道部の方の気合が込められたものや、「大妻多摩合格」「桐蔭学園中・桐光学園中合格」と定番の合格祈願もあるある。と、私も家内安全と憲法改正を二礼二拍一礼で祈願いたしました。尚、高石神社の創建は1634年の建立と由緒正しい神社です。ここならご利益があるかも!


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さて、先を急ぎます。次は、地元では「五重塔」で有名な香林寺とその隣にある細山郷土資料館。ただ、小田急電鉄の地図だとここが少し分かりにくい。補足地図画像の(A)がそこです。下の最初の画像の真ん中の道を20メートルほど進み、二番目の画像に写っている「生産緑地」の看板が見える植木畑に来たら畑の左側の小道に進んでください。ここで道に迷えば10分くらいロスします。実際、最初は迷ってしまいました(笑)

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ここをクリアすれば「絶景」(ちょびっと大袈裟)が広がります。下の一枚目の画像にはこれから行く香林寺の五重塔と、更に、遠方の山頂付近に我が家では「タンク王」と呼んでいる巨大給水タンクが見えます。次の画像はその右側15度ほどの同じ山並みの続き。はい。写っているのは「読売ランド」の観覧車です。そうなんです。あの山の尾根の向うはもう東京都稲城市、なでしこリーグの<聖地>読売ランドと、日本でも有数のチャンピオンコース、読売カントリー倶楽部なのですよぉー。

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タンク王と読売ランドの観覧車を見てから坂を下り上り歩くこと15分弱。香林寺に到着です。何体もの菩薩像・如来像その他仏の眷属が迎えてくださいました。そして、どーんと五重塔!! 南嶺山・香林寺は臨済宗の禅寺で1525年の開山。詳しくは下記のURLをご覧ください。

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・香林寺HP
 http://www.ans.co.jp/u/nanreigakuen/kourinji_t/index.htm









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菩薩像にお暇して元の道に戻るとそこには(ある意味、当然ながら)「こうりんじ幼稚園」が! 江戸後期・明治・大正の教育史に関心のある私的にはそこにあった「西生田小学校跡」の説明文が興味津々。なになに、「明治八年(1875)細山村の香林寺本堂を仮教場として細山分教場が設立された・・・」と。学制公布(1872年)の三年後にはもう小学校ができていた。しかも、(当時は子供は貴重な労働力だったこともあり)まだ厳密には義務教育とはとても呼べない状態だったのに、本校が子供達に遠いからと地元に分教場を作ったと。やっぱ、明治の日本人は今のひ弱な日本人とは覚悟が違うわね。

と感心することしきりのKABU。而して、こうりんじ幼稚園の対面が細山郷土資料館。憲法記念日の祝日で閉館していたけれど、掃除をしておられた方に断って撮影。尚、この記事Topの画像は細山郷土資料館から振り返ってみた梅林の上に聳える香林寺五重塔の絵。日の丸はそこから次の目的地、「タブノキ」を目指しての移動中に撮影させていただいたもの。国旗はいいにゃー。蓋し、5月3日を堂々と日の丸を掲げたいと誰しもが思う「憲法記念日」にするために、可及的速やかな憲法改正を。と、日の丸を目にして一層その感を深くしました。

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タブノキとはなんぞ? はい。下がその説明です。「樹高約7メートル:樹齢約800年」「所有者の先祖・楠木正成の一族が足利幕府に追われ移り住んだとされる約500年前、この場所にあったとのこと・・・」。川崎市まちの木50選にリストアップされている名木とのことです。

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さて、由緒正しきタブノキと分かれて目指すは稲城市との境界線エリア。新百合ヶ丘近辺でも最も標高の高い尾根伝いです。タブノキから次の目的地まではかなりの高低差があるのでジグザグに坂を登ることまた10分。そこにあるのがこれです。川崎授産学園。これ障害者支援施設なのだけど、天体望遠鏡が有名で、昔ここから歩いて10分程の所に住んでいた我が家にとってはとても親近感を覚える施設なんです。園生の工作品とか時々、バザーで販売していて我が家では幾つも買ったことありますから。

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・川崎授産学園HP
 http://www.seiwa-gakuen.jp/index.html

而して、川崎授産学園の斜め対面がこれです。た、た、タンク王! 「タンク王」の正式名称は「川崎市水道局千代ヶ丘配水塔」とおっしゃるらしいのだけれども、その存在感は千代ヶ丘の住人にとっては抜群で、過去に6年間の千代ヶ丘歴を誇る我が家では「タンク王」とお呼びしているのです。ということで、新百合のエベレストまで到達。後編は下山と特別編の麻生図書館紹介です。

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「定額給付金」ゲットもうすぐです!

報道聞いてただけの時はどうでもいいと・・・
そう思っていたけど。

来たらやっぱ、嬉しい♪

本当は家計のたしにしようかなと、
そう思わないでもなかったけれど・・・。


やっぱ、国が、麻生政権が、麻生総理が、
「景気回復」のために考えたこと、

地元で、さくっとざぶっと使いますよ。やっぱ。

而して、

麻生総理断乎支持! 頑張りましょう!

ヽ(^o^)丿ヽ(^o^)丿ヽ(^o^)丿ヽ(^o^)丿ヽ(^o^)丿




【参考記事】
・麻生太郎『とてつもない日本』に迸る保守主義の政治哲学
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/57141737.html

・定額給付金を嗤うTimes記事☆でもね、マスクメロンで景気浮揚は笑い話かい?
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/56708876.html




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「危機をチャンスに変えろ」平成の名宰相の功績です(^_^)/



◆「危機をチャンスに変えろ」 (前編) ~G20サミットの裏舞台 高画質◆

http://www.youtube.com/watch?v=Bb4YROZJcow





「サミットで麻生総理が掲げていたアジェンダがすべて結実した。」2009.04.0 3河村官房長官記者会見より

【解説】2008年9月15日。この日、世界経済が一斉にダウン・銀行の連鎖倒産を招 き『怪物』は実体経済をも浸食しはじめた。100年ぶりに目撃された「世界同時デフレ 不況」。相次ぐ国家破たん・世界大恐慌を目前にし戦争の機運に世界が慄く中、明確な統 計データと世界第二位・総額1兆2000億ドルにも及ぶ巨額の外貨準備を武器に危機を チャンスに変えた男がいた。「情けは他人の為ならず」政治哲学の実践をめぐる闘いに赴 いた彼がホワイトハウスの演台に上がったそのとき、歴史が動いた。



【参考記事】
・麻生太郎『とてつもない日本』に迸る保守主義の政治哲学
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/57141737.html





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