The benefits of a free-trade deal with Japan

THERE WAS a time, a couple of decades ago, when the trade relationship between the United States and Japan was one of the hottest policy issues in Washington. The rise of China, coupled with Japan’s two decades of economic stagnation, eclipsed concerns — overblown in hindsight — about this country’s chronic trade deficit with Japan. Now, U.S.-Japan trade is once again rising on the policy agenda, and it’s critical for both countries and for the world that Americans avoid the simplistic and emotional arguments that marred past debates.

On Friday, Prime Minister Shinzo Abe announced that Japan will join the Trans-Pacific Partnership (TPP) free-trade talks, a U.S.-led effort to bind a dozen Pacific Rim nations in a tariff-slashing pact that will boost efficiency and growth across a region that, including Japan, accounts for 40 percent of the world’s economic output.

Mr. Abe did so at considerable political risk, because the prospect of liberalized imports frightens Japan’s farmers and other entrenched interest groups. Mr. Abe recognizes that greater international competition could spur much-needed restructuring of Japan’s domestic economy, which, along with monetary expansion and fiscal stimulus, is one of the new prime minister’s three policy “arrows.” A TPP deal that includes Japan could fortify the U.S.-Japan alliance as a peaceful counterweight to an ambitious China.


日本との自由貿易交渉は有望な政治の地下鉱脈

二十年から三十年前のこと、対日貿易がアメリカにとって最大かつ最優先の政治課題だった時代があった。而して、この二十年に及ぶ日本経済の停滞と入れ違いに起きた支那の影響力肥大という現実を前にすれば、--もちろん、それは些か後の祭りの類であることは否定できないにせよ--アメリカの慢性的な対日貿易赤字の問題などさしたる問題ではなくなってきている。そして、現在、日米貿易が再度、アメリカの政策課題になりつつある。過去にその流儀を押し通すことで交渉を台無しにしてしまった単純明快かつ情緒的な議論をアメリカが避けることができるかどうか。これが日米両国のみならず世界にとって死活的に重要になってきている。

金曜日【2013年3月15日】、アメリカが主導している環太平洋自由貿易パートナーシップ(TPP)の協議に日本も参加する旨を安倍総理が表明した。TPPとは、関税の撤廃もしくは関税を大幅に引き下げることに合意する1ダース程の環太平洋の国々を組織化しようというアメリカ主導の動きであり、而して、関税の撤廃もしくは大幅な引き下げによって、生産高において世界経済の40%を占めるこれらの地域全体で生産性を向上させ経済成長を加速させようとする企てである。

安倍首相のTPP参加表明は政治的にはけっして小さくないリスクを彼が引き受けたものだ。なぜならば、想定される輸入自由化は日本の規制によって保護されてきた農家を始めとする利益集団の脅威でないはずはないのだから。国際競争の更なる拡大強化は、これまた日本の国内経済の更なる再構築を不可避なのものにするだろう。これらのことを安倍首相は充分に理解している。而して、国内経済の再構築こそ、金融緩和政策および財政刺激政策と並んで安倍首相が三本の政策の「矢」と位置づけているものなのだ。いずれにせよ、TPPを創設する交渉に日本を巻き込むことは、野心赤裸々な支那をそれによって平和的に封じ込むことが可能な水準にまで日米同盟を強化する上で有効な試みであることは間違いないのではなかろうか。


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TPP, therefore, serves U.S. strategic, as well as economic, interests. Alas, some of the same voices that often oppose free trade are already raising red flags. On Thursday, eight senators and 35 members of the House, all Democrats, sent President Obama a letter complaining about U.S. carmakers’ historical lack of access to Japan’s auto market, suggesting that, with a year-end deadline for completing the talks, it’s too late to resolve “these long-standing, economically harmful practices.”

But the point of free trade is to enable each country to maximize its comparative advantages, not to guarantee equal flows of every good in each direction. Actually, the potential opening of Japan’s agricultural and other markets to U.S. goods under TPP could offset deficits that might persist in the auto market.


ことほど左様に、TPPはアメリカの経済的のみならず戦略的な利益を確保するための方途である。それなのになんたることか、自由貿易となれば都度それを批判せずにはおかない論調、その類の批判の一斑、すなわち、日本を抱き込む形でのTPPに対する反対の声が大きくなりつつある。例えば、木曜日【2013年3月14日】には、その43人全員が民主党の議員なのだけれども、8人の上院議員と35人の下院議員がオバマ大統領に対して現状を憂慮する書簡を送った。而して、その書簡は、日本市場におけるアメリカの自動車メーカーのかってないシェアの低さを挙げて、年末に設定されているTPP締結交渉の期限を繰り延べにでもしない限り、「経済的にかくも有害なるかくも長きに亘って続いてきた慣行と実績」をその交渉期限内に解決することは不可能であろうと述べている。

しかし、自由貿易の肝は、各国が自国の比較優位性を極大化することが可能という所にある。要は、自由貿易は、必ずしも、取引されるすべての品目について、自国と他国双方にとって相互に公平な物と金の流れを保証するものなどではない。実際、もし今後、TPPの枠組みの中で日本が農産物やその他の市場をアメリカ制の産品に向けて開放したとしても、それは、残念ながらその状況下でも続く可能性が小さくない自動車を巡るアメリカ側の貿易赤字を、単に別の品目によって相殺することができるかもしれないという類の市場の開放にすぎないのである。


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The twin goals of shoring up Asian allies and reducing our trade deficit would also be served by maximizing U.S. natural gas exports — especially to Japan, which is eager for stable new energy supplies to replace lost nuclear generating capacity.

Again, some in Congress object, on the protectionist grounds that exports would raise the price of gas for U.S. users, both industrial and residential. And, once again, Economics 101 argues for the freest possible trade. Robust foreign demand for U.S. gas will promote greater production over the long run, and the additional supply will help moderate prices at home and abroad.

Fortunately, Mr. Obama has embraced the strategic and economic potential of TPP and of a similar proposed agreement with Europe. To bring them into being, he’ll have to push back against those in his own country, and his own party, who can’t let go of yesteryear’s trade conflicts.

アジアの同盟国を支援することとアメリカの貿易赤字を削減すること。これら双子の目的は、例えば、アメリカからの天然ガス供給を--就中、日本に対しての供給を--極大化することによって推進できるかもしれない。実際、日本は、引き下げられたままの原子力発電の発電量を埋め合わせする、安定的に調達可能な新しいエネルギー資源の手当を熱望しているのだから。

しかし、アメリカ議会には、天然ガスの輸出拡大という事態になれば、個人向け企業向けともにアメリカ国内においてガスの価格が高騰することを懸念する保護主義的な立場から、天然ガスの輸出拡大に反対する議員もけっして少なくはないのである。経済学のイロハ(Economics 101)を思い出そう。実現可能な最も自由な貿易の具現は経済学の初歩的な知見からも支持されるものだということを。すなわち、アメリカの天然ガスに対する諸外国からの底堅い需要は、長期的には天然ガスの増産をもたらすだろうし、もって、この経緯の帰結たる供給力の増大はアメリカ国内外を問わず天然ガス価格が穏当かつ妥当な水準に落ちつく帰結をももたらすだろことを。

幸いにもオバマ大統領は、TPPの基底に横たわる戦略的と経済的の有望な利得の地下鉱脈の意味をよく理解しており、それは欧州との間でのTPPとパラレルな協定の基底に横たわる鉱脈の意味についても同様である。ならば、これらの地下鉱脈を実際に利用可能にするためには、オバマ大統領は、アメリカ国内に根強く残っている議論、否、オバマ政権の与党民主党内にさえ無視できない勢力を保っているあるタイプの議論を押し戻さなければならないだろう。すなわち、貿易を巡る過去の紛争を忘れることのできない、羹に懲りて膾を吹き続けるだけの人々の議論。そのような議論を断固粉砕することがオバマ大統領に求められている。と、我々ワシントンポストの社説委員会はそう考える。

(Washington Postの社説翻訳紹介終了)


б(≧◇≦)ノ ・・・見事な決断だ、安倍首相、!
б(≧◇≦)ノ ・・・安倍首相、断固支持!


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テーマ : TPP
ジャンル : 政治・経済




TPP参加に向けた交渉に入る意向を安倍晋三総理が正式に表明しました。この日本のTPP参加表明に対しては、いまだに「日本を中心に世界が廻っている」「核武装を行い特定アジア諸国と国交を断絶さえすれば、経済的にも文化的にも安全保障の面でも日本は一国で充分にやっていける」等の甘美な、しかし、主張の帰結こそ180度異なるにせよ、「竹槍でB29を叩き落とせる」かの如き根拠薄弱かつ情緒的なものである点では朝日新聞の社説並みの夜郎自大的な批判も散見される。

蓋し、日本も支那も、アメリカでさえも、まして況んや、弱小国の韓国やフランスやカナダなどは言うまでもなく、最早、どの国も自国一国だけでやっていくことなど経済的にも安全保障においても不可能な人類史の現在(よって、私はそれらを支持しますが、たとえ、日本が核武装しようが日本の安全が自己満足の域を超えて質的に向上するわけでもなく、また、「PM2.5」や「越前クラゲ」や「在日韓国人の大半が彼等自身か彼等の子孫である、終戦後に日本に逃げてきた朝鮮半島からの<ボートピープル>の存在」を想起すれば思い半ばに過ぎることでしょうが、特定アジア諸国と国交を断絶しようが特定アジア諸国と無関係になれるわけでもない、そんなあまり愉快ではない人類史の段階にある現在)、TPP参加が現時点においてさえも唯一絶対の選択肢などではあるはずはないにせよ、それは日本にとってあまり愉快ではないけれどより好ましい選択である。と、そう私は考えます。よって、安倍総理のTPP参加に向けた交渉に参加するという「参加×参加」の表明は妥当なものであるとも。


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蓋し、それが実現可能なら、日本は可及的速やかに<アメリカの51番目>の州に格上げしてもらうべきなのです。而して、例えば、アメリカ合衆国憲法4条4節(共和制条項)は、なんら天皇制と矛盾するものではない。このことは、アメリカ合衆国憲法をも参照にして起草されたナポレオン・ボナパルトの皇帝戴冠の際の宣言、「余はフランス共和国の皇帝である。余はこの共和国の領土を保全し、共和国国民の信仰的と政治的および市民的の自由を守護する」という宣言に端的な如く、「共和制-共和国」とは「その全国民が等しく、かつ、主体的に国政に参与できる/参与することが義務でもある政体であり国であり、また、そこにおける国家レベルの政治的決定は国民代表が合議によって行うか、その代表が合議によって決めるルールに従い選ばれた執行メンバーがこれまた合議を通して決める政治体制であり国家体制」ということ以上でも以下でもないこと。この経緯からも自明のことでしょう。

すなわち、聖徳太子の『17条憲法』(604年)および北条泰時の『御成敗式目』(1232年)を紐解くまでもなく、ならびに、旧憲法や現行憲法の根幹たる「天皇の不可侵性=天皇の非政治権力性」を反芻するまでもなく、日本は天照大神のころより<共和制>の国であったと解すべきなの、鴨。尚、「共和制-共和主義」を「立憲主義」もしくは「天賦人権」と結びつける議論が成り立たないことに関しては下記拙稿をご参照いただければ嬉しいです。


The Constitution of the United States:Article4-Section 4.

The United States shall guarantee to every State in this Union a republican form of government, and shall protect each of them against invasion; and on application of the legislature, or of the executive (when the legislature cannot be convened) against domestic violence.

アメリカ合衆国憲法4条4節
合衆国は、この連邦のすべての州に共和政体を保障し、侵略に対してそれぞれの州に保護を与える、また立法府または(立法府が集会できない場合には)執行府の申出に基づいて州内の暴動に対しても、同様の保護を与える。



・瓦解する天賦人権論
 -立憲主義の<脱構築>、あるいは、<言語ゲーム>としての立憲主義(1)~(9)
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/61686136.html


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けれども、日本を51番目の州として迎え入れた場合、アメリカ合衆国憲法の規定により、その日本州にはアメリカの連邦下院議員と大統領選挙人のほぼ25%の定員が割り当てられることになる(具体的には、例えば、2010年の人口統計では、538人の大統領選挙人の128人が「日本州」に割り当てられることになり、この場合、現在では最大の選挙人が割り当てられているカリフォルニア州は「55人→39人」と激減する)。蓋し、既存の州の政治的な影響力を著しく減じるこの結果を鑑みれば、アメリカ国内の政治力学的な観点からはアメリカが州としての日本の合衆国加盟を認めるはずがないだろうことも自明でしょう。

ならば、どの一国も自国一国だけでは生きていけないこの不愉快な人類史の時代において、日本が望むべくは、日米二重帝国、もしくは、より緩やかな二重連邦の構築なの、鴨。すなわち、国内政治に容喙する公的な発言権は相手国国民に認めないけれど、それ以外の権利と権限は自国民と同様に相手国の国民に対して両国が相互に認める体制(すなわち、日米両国民が各々相手国においては「市民ではない国民:a person holds noncitizen nationality」として処遇される体制)が現実的なの、鴨。而して、TPP参加はその望ましいあらま欲しき体制への一里塚にはなるの、鴨。と、そう私は考えます。


畢竟、神功皇后によって日本海は日本の内海になった。あるいは、「Pax Romana:ローマの平和」(B.C.27年~A.D.180年)の時代、帝政ローマの黄金時代、地中海はローマの内海となり、「地中海:the Mediterranean Sea」という言葉は海洋学上の普通名詞の「地中海:a mediterranean sea」から固有名詞の「地中海:the Mediterranean Sea」になった。

而して、日米二重国家もしくは日米連邦国家が誕生した暁には、太平洋はその「二重国家-二重連邦」の少し大きめの<琵琶湖>か<五大湖>、もしくは、<瀬戸内海>か<カリブ海>になるの、鴨。そして、そのような状況が具現するのならば、天皇はその「二重国家-二重連邦」の<天皇>になるはず。蓋し、様々な民族をその国家体制に包摂した「Pax Romana:ローマの平和」の時代、その状況下におけるローマの<皇帝>とは、そのような<天皇>とあるいはかなり近い存在だったの、鴨。と、そう私は考えます。


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以下、このような想像を促された「安倍首相のTPP交渉への参加表明」を巡る海外報道を紹介します。出典は、Wall Street Journalの「 Bid to Enter Trade Talks Marks New Phase in 'Abenomics':貿易交渉への参加表明は「アベノミクス」を更に一歩前進させる」( March 14, 2013)の抜粋、ならびにWashington Postの社説(editorial)「The benefits of a free-trade deal with Japan:日本との自由貿易交渉は有望な政治の地下鉱脈」(March 16, 2013)の全訳です。

前者は「TPP参加は険しい道にせよアベノミクスの論理必然の帰結である」という認識を提示する、後者は内容的には「TPPを梃子にして太平洋を日米の<地中海>にせよ」という私見と近しい主張を世に訴えたもの。而して、いずれも、旗幟鮮明かつ(どこかの国の朝日新聞とかとは違い)すぐれて論理的な記事。正直、その社説さえも文芸評論と区別のつかない朝日新聞の如き新聞が「新聞」を名乗る日本と比べて羨ましくなる記事です。

尚、TPPに関しては、英語的というか協定の内容的には「Trans-Pacific」は「環太平洋」ではなく「間太平洋」と訳するべきだと思います。しかし、前者の訳語が定着していることもあり、普通名詞の「Trans-Pacific」は「間太平洋」に、協定の名称、すなわち固有名詞の「Trans-Pacific」は「環太平洋」と訳し分けることにしました。


б(≧◇≦)ノ ・・・頑張ろう日本!



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Bid to Enter Trade Talks Marks New Phase in 'Abenomics'

Prime Minister Shinzo Abe plans to announce on Friday Japan's intention to join negotiations for an ambitious trans-Pacific free-trade pact, a move that launches the final—and possibly most important—phase of his economic agenda: long-term growth strategies.

The step will mark the beginning of a hard battle that will require Mr. Abe to take on his own political base, testing the resilience of his administration.

Emboldened by sky-high approval ratings and the initial success of his economic stimulus plan, Mr. Abe is expected to announce Japan's participation in the talks to form the Trans-Pacific Partnership, known as TPP.


貿易交渉への参加表明は「アベノミクス」を更に一歩前進させる

安倍晋三総理大臣は、金曜日【2013年3月15日】にも、アメリカが主導している間太平洋圏における大胆な自由貿易協定を具現するための協議に日本も参加する意向を表明する。而して、その表明は、安倍首相が掲げている経済政策の最終にしておそらく最も重要な局面、すなわち、長期的な成長戦略に安倍首相が手をつけることを意味している。

而して、間太平洋圏の自由貿易協定への日本の参加表明は、自身の政治力の基盤との対決が不可避となる厳しい戦いを安倍首相が「喧嘩上等」と選択したこともまた意味するものだ。自身の支持勢力とのこの戦いを通して、安倍内閣の強靱さとしなやかさもまた試されるのだろうけれども。

極めて高い内閣支持率に支えられ、加之、初手として放った景気刺激策が上々の滑り出しであることに背中を押されて、安倍首相は、TPPと呼ばれる環太平洋パートナーシップ協定を立ち上げるための交渉への参加を表明する。


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Whether to join the emerging U.S.-led pact has been a contentious issue, pitting farmers and their representatives, worried about market-opening measures, against manufacturers and city dwellers, hoping for a fresh jolt to the economy to end a decadeslong slump. Highlighting such tensions in Mr. Abe's own Liberal Democratic Party, two members were caught on camera having a screaming match at one recent meeting held to discuss the pact.

"I think it is meaningful for Japan to play a leading role in creating such a free-trade zone, and make significant contributions to the region's prosperity and stability in a geopolitical sense as well," Mr. Abe said in a speech to parliament on Feb. 28.

その発効が目前に迫っているアメリカ主導のこの間太平洋圏の経済協定に参加するかどうかについて、日本では国論を二分する鋭い意見の対立がある。この争点を巡り、市場の自由化を危惧する農家やその利益代表と、他方、十年以上も続く経済の低迷を打破する新鮮な一撃を期待する製造業者や都市住民はがっぷり四つのガチンコ勝負の様相に入っているのだ。この火花飛び散る対立を象徴する事件が安倍首相率いる自由民主党の党内でも見られたくらいなのだ。すなわち、この協定を議題にした自民党内の最近の会議で、賛成派と反対派の二人の議員が激しく罵りあう絵柄をばっちりカメラがとらえたのだ。

「TPPがその実現を期しているような自由貿易圏を創造する上で指導的な役割を日本が果たすこと、それは、単に地政学的観点においては間太平洋地域の繁栄と安定に目に見える形で貢献する以上の意味を帯びる、日本にとってやってみるに値することではないでしょうか」、と。2月28日に国会で行った施政方針演説で安倍首相はそう述べた。


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The TPP is an important element in Mr. Abe's long-term growth strategy, which, in turn, is one of the "three arrows" that make up his policy package, dubbed Abenomics. Shortly after he took power in December, he successfully launched the first two arrows—aggressive monetary easing and massive stimulus spending—creating excitement in financial markets. The Nikkei Stock Average has soared 27% since his party won a mid-December landslide election, while the yen has weakened 15%.

"I will forcefully shoot the three arrows," Mr. Abe said in the late-February policy speech. "What we need is the will to climb up to the top of the world. I am convinced Japan can still grow."

TPPは安倍首相の掲げる長期成長戦略の成否を分かつ重要な要素である。安倍首相が推進している経済政策は、巷ではアベノミクスと呼称されているものだけれども、そのアベノミクスは「三本の矢」によって構成されており、そして、長期成長戦略こそその「三本の矢」の1本なのだから。去る12月に政権奪還をするやいなや安倍首相は立て続けに最初の2本の矢を放つ。すなわち、積極的な金融緩和と相当な規模の財政出動だ。而して、この2本の矢の成果は上首尾であり、金融市場はこれらの措置によって活況を呈して現在に至っている。安倍首相率いる自民党が12月中旬の総選挙で地滑り的勝利を収めて以降、日経株式平均は27%も値上がりし、他方、円は15%もの円安水準に移行したのだから。

「三本の矢を力強く、かつ、効果的に射込みます」。安倍首相は2月末の施政方針演説でそう述べた。「ひたすらに世界一を目指す気概。それこそが我々に必要なものであります。そういう気概を日本が失わない限り、そのような気概を懐く日本国民がいる限り、日本はまだまだ成長できる。そう私は確信しています」とも。


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Mr. Abe said his growth policies aim to sharpen the competitive edge of Japanese corporations, and focus on areas such as employment reform, clean energy, medical care and agricultural exports. He has appointed panels of experts and given them the task of crafting a full growth blueprint by midyear.

Critics of Abenomics say that except for the TPP, Mr. Abe's ideas aren't so different from those tried by his predecessors, with limited or no success. Even then, Japan's admission to the trade group isn't guaranteed. Mr. Abe must secure consent from participants in the talks, such as the U.S. and Australia, which have raised concerns about Japan's protectionist agricultural policy.・・・

安倍首相は、安倍政権の成長戦略は日本企業の国際競争における比較優位性を更に鍛え洗練するものであり、加之、それは雇用形態の変革、化石燃料に頼らないクリーンエネルギー、医療、そして、輸出主導型の攻めの農業の創出といった領域に特に重点と目配りをするもであると述べている。而して、安倍首相は専門家による幾つかの委員会を立ち上げ、各委員会の専門家に対して、今年の半ばまでには総合的な成長施策の詳細かつ具体的かつ体系的な実施計画を策定するように厳命している。

アベノミクスに批判的な口だけ達者な批評家の中は、TPPへの参加を見送るようなら、安倍政権のこの経済政策は、その効果もほとんど測定できない程度の限られた失敗に終わった、安倍首相の前任者が掲げた経済政策とそう変わるものではないと見るむきもある。他方、TPPへの日本の参加が認められるかどうかは、しかし、予断を許さないものでもある。日本がTPP協議に参加するためには、すでにこの協定の立ち上げにむけた協議に入っている国々、例えば、アメリカやオーストラリアの了承が必要なのだから。而して、これらアメリカやオーストラリアは、日本国内における保護主義的な農業政策に対する警戒感を露わにしているのだから。・・・

(Wall Street Journalの記事翻訳紹介終了)


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<続く>



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キムヨナ姫に可愛がられている郭珉整ちゃん



キムヨナ姫のオリンピック連覇とそれを花道にした引退は確実。そう感じた世界選手権でした。蓋し、順当にと言うべきでしょうか、キムヨナ姫が他の選手とは次元の違う強さと美しさを見せて世界女王の座に重祚した。

いや、もう、それが順位をつけるためのものとすれば、試合をやること自体が無意味なほどの圧倒的強さと美しさ。正直、TV見ているときに息をするのももったいないくらいの演技だった。

まず、世界選手権の結果を伝える内外の報道の紹介。ご興味のあるむきは、
ショートプログラムの結果を報じた前稿も再度ご一読ください。

・キムヨナ姫、氷上に再降臨
 --飛んだり跳ねたりしかできない浅田選手は邪魔だ、本当に--
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/61752063.html


尚、キムヨナ姫の秀麗可憐かつ強靱無比な演技をどう捉えるか。
また、「保守主義の同志としてのキムヨナ姫」という事象、
これらの点に関する私の基本的な理解については、
下記拙稿をご参照いただければ嬉しいです。

・浅田真央は「ルール」を理解できなかった愚者か(上)(下)
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/59281198.html

・浅田真央は「ルール」を理解できなかった愚者か
 -採点基準考(上)~(下)
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/59285142.html

・キムヨナを<物象化>する日韓の右翼による社会主義的言説
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/59298740.html

・愛国心の脱構築-国旗・国歌を<物象化>しているのは誰か? (上)~(下)
 (特に、(中)でキムヨナ姫について些か詳しく言及しています)
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/60640144.html

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▽キム・ヨナが復活V 浅田3位、村上4位=世界フィギュア・女子FS

フィギュアスケートの世界選手権第4日が16日(日本時間17日)、カナダのオンタリオ州ロンドンで行われ、女子フリースケーティングでは、SP6位の浅田真央(中京大)がフリー134.37点、総合196.47点で3位に入った。

優勝は、2年ぶりの世界選手権出場となったキム・ヨナ(韓国)でフリー148.34点、総合218.31点。2位はカロリーナ・コストナー(イタリア)でフリー131.03点、総合197.89点。村上佳菜子(中京大中京高)は総合189.73点で4位、鈴木明子(邦和スポーツランド)は総合164.59点で12位だった。

(スポーツナビ・2013年3月17日


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▽Kim Yu-Na wins world figure skating title

Kaetlyn Osmond of Newfoundland is 8th, but grabs 2 Olympic spots for Canada


Kim Yu-na is back atop the podium, winning the world title Saturday night at London, Ont., in her first appearance at the World Figure Skating Championships in two years.

The reigning Olympic champion looked as if she'd never been away, with an exquisite and elegant performance that left the audience spellbound. The crowd was on its feet long before she finished her final spin, and Kim clapped a hand to her mouth as she looked around the arena. That she'd won wasn't a question, but rather by how much.

With a score of 218.31, she was more than 20 points ahead of defending champion Carolina Kostner. Japan's Mao Asada was third.


▽キムヨナ姫、世界チャンピオンに重祚

Newfoundland子のKaetlyn Osmond選手は8位に終わるも
カナダにオリンピック出場枠2個をもたらす


キムヨナ姫が定位置である表彰台の真ん中に戻ってきた。二年前のこの大会以来の出場であったにもかかわらず、土曜日の夜【2013年3月16日-日本時間17日の日曜日】のカナダオンタリオ州ロンドンで開催された世界選手権で優勝したのだ。

他の選手とのものの違いを見せつけて優勝を果たしたこのオリンピック女王は、彼女が2年近いブランクを経て氷上に復帰したことなどとは誰にも感じさせない演技を静かに炸裂させた。実際、秀逸かつ秀麗なその演技を見た観客は魔法をかけられたように呆然自失。而して、その甘美な余韻を楽しんだ。観客はキムヨナ姫が演技をスピンで締めくくる遥か前から総立ち状態。キムヨナ姫は、片手を唇に触れながら観客席に向かい360度順次答礼のお辞儀を行う。最早、彼女が優勝することは自明であり、問題はどれくらいのスコアが出て優勝するかだけに絞られた。

そのスコアは 218.31。もって、前回優勝者のCarolina Kostnerに20点以上の大差をつけての優勝。日本の浅田真央は3位だった。


Kim sat out the entire 2011-12 season and the early portion of the 2012-13 season while contemplating her future. She only returned to competition in December last year but had won both of the events she entered since the comeback -- the NRW Trophy in Germany in December and the South Korean national title in January -- before the worlds.

By taking the world title, Kim also gave South Korea three spots in ladies' figure skating at the 2014 Sochi Winter Olympics. She needed to finish in the top two to win three Olympic berths for the country. A place between third and 10th would have meant two Olympic tickets.

At the 2010 Vancouver Winter Games, South Korea sent two female skaters, Kim and Kwak Min-jung. The country has never had three figure skaters at a single Winter Olympics.

その間、自身、将来の進路を黙止熟考していたこともあろう。キムヨナ姫は2011-12年のシーズンを全休、2012-13年のシーズンの前半も一切試合に出場しなかった。而して、氷上にその可憐優美な姿が戻ってくるのはようやく昨年の12月のこと。もっとも、12月のドイツでのNRW Trophy、ならびに、1月の韓国選手権と、復帰後に出場したこれら2試合ではいずれも優勝していたのだけれども。

今回の世界選手権の優勝によって、キムヨナ姫は、2014年のソチオリンピックでの女子フィギュアスケートの部門で韓国に3個の出場枠をもたらした。実は、母国に3枠の出場権をもたらすためには、キムヨナ姫はこの大会で2位以内に入る必要があった。そして、もし、キムヨナ姫が3位から10位の範囲にとどまっていたとすれば韓国に与えられるオリンピック出場枠は2枠になるところだった。

2010年のバンクーバーの冬季オリンピック大会の女子フィギュアスケートで韓国は二人の選手を出場させることができた。キムヨナ姫と郭珉整ちゃんの2選手。而して、この種目で、ある1回の冬季オリンピック大会に自国から3選手が出場するのは韓国史上初めての出来事になる。

(The Associated Press・Mar 16, 2013 11:08 PM ET


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教育実習中のキムヨナ姫


蓋し、キムヨナ姫のオリンピック連覇はもう決まったようなもの。というか、それは「決まったこと」でしょう。畢竟、鉄板の大本命が順当に優勝するのは、しかし、本当は凄く難しいこと。それは、プロ将棋でもサッカーでも、大学入試にも言えること。

而して、羽生善治や谷川浩司といったプロ棋士の中にもそのファンが少なくない<最強棋士>の全盛時代の強さは、「鉄板の大本命が順当に優勝する」ことの難しさを凌駕する実力差と心技体の充実があったということ。而して、他の選手とは次元の違う強さと美しさを見るにつけ、弊ブログでは神功皇后と同一神格のキムヨナ姫もまた、そう言える。と、そう私は確信しました。

最早、スケートに関心のある向きには既知のことでしょうが、本当は、キムヨナ姫はバンクーバーオリンピックの優勝を花道に引退したかったらしい。けれども、諸般の事情で、引退を先送りしている中で、これまた諸般の事情でソチオリンピックにも出場する流れになってしまったとか。察するに、蓋し、バンクーバーでの「金メダルゲット!」の瞬間からソチオリンピックのフィギュア女子FSの日までは、キムヨナ姫にとっては長い<消化試合>にすぎないの、鴨。

而して、将棋好きなら誰もが知っている「米長理論」をここで反芻するとき、キムヨナ姫の心技体の充実は更に凄まじい域に達していると考えざるをえない。「米長理論」とは何か、米長理論とは、日本将棋連盟の前会長、米長邦雄元名人が提唱したもので。


【米長理論】

勝負や人生においては、「自分にとって重要ではないが相手の棋士にとっては死活的に重要な一戦こそ全力で相手を打ち負かすべきである。もしそうしなければ、勝負や人生において最も重要な<運>を逃すことになる」というもの。

例えば、こちらはこの一局に勝っても負けても昇級や降級になんら影響はないが、相手はこの一局に昇級や降級、あるいは、タイトル挑戦権がかかっているという一戦。まして、その相手が日頃からお世話になっている先輩という一戦こそ、長年捜し求めた親の仇に対峙するが如き気迫で臨まねばならない、という人生哲学や勝負哲学のアイデア。


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畢竟、他の選手にとっては一生に一度あるか二度あるかの人生の勝負どきであるのに対して、他方、キムヨナ姫にとっては単に「長い消化試合期間」にすぎないこの時期。そんな、自分にとってはどうでもいい時期やどうでもいい試合に、かもく、他の選手と次元の違う演技をしてみせるキムヨナ姫は、やはり、他の選手とはものが違う。蓋し、キムヨナ姫は神功皇后の再来、氷上への再降臨である。と、そう私は考えます。

而して、キムヨナ姫のオリンピック連覇とそれを花道にした引退は確実。
ならば、次は君だ。と、そう言いたい選手がいる。頑張れ郭珉整ちゃん、と。

そう、軍浦修理高校出身、キムヨナ姫の高校の後輩にして、(これまた、日本人でも「そんな大学あんの?」と感じる、浅田真央選手が籍を置いているなんとかという大学とは違い、弱小国とはいえ)韓国の名門中の名門女子大、梨花大学に学ぶ郭珉整ちゃん。

ということで、キムヨナ姫のオリンピック連覇とその直後の引退を織り込んでいる
弊ブログでは、今後は、郭珉整ちゃんを応援したいと思います。

б(≧◇≦)ノ ・・・郭珉整ちゃん、頑張れ!
б(≧◇≦)ノ ・・・次は君だ、郭珉整ちゃん!


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郭珉整ちゃん



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弊ブログにおいては神功皇后と同一神格のキムヨナ姫が、
世界選手権で見事な<再降臨劇>を演じました。
正に、<美しい>ということはこういうことを言うのか、
と、見る者にそう悟らせる素晴らしい演技での氷上への再降臨。

而して、飛んだり跳ねたりしかできない浅田選手は「馬群」に沈んだ。
正直、キムヨナ姫の演技を堪能したいと願う私にとって、
浅田選手のうざい演技は邪魔でしかない。
まじ、銀メダルあげるから、キムヨナ姫の出場する大会にはでないでくれ、
名古屋あたりのサーカスにでも出てろ、と。

やはり、弱小国とはいえ韓国の名門・高麗大学に学ぶキムヨナ姫と
世界でどころか日本人でも「そんな大学あんの?」という、
なんとかという大学に籍を置く浅田選手の<教養>と<気品>の差は歴然。
鳩が豆鉄砲喰らったような顔の浅田選手と神功皇后の時空を越えた降臨と
思しきキムヨナ姫の凛とした麗しさは比較すること自体馬鹿らしい。

而して、キムヨナ姫は敬虔なカトリック信者にして、
熱烈な愛国者、かつ、保守主義の闘士であり同志でもある。
畢竟、日本においても<保守派>を自認するほどの者は、
キムヨナ姫をこそ応援すべきである。

と、そう私は考えます。

б(≧◇≦)ノ ・・・キムヨナ姫、お帰りなさい~!
б(≧◇≦)ノ ・・・嬉しい~!



【参考記事】
・キムヨナを<物象化>する日韓の右翼による社会主義的言説
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/59298740.html

・愛国心の脱構築-国旗・国歌を<物象化>しているのは誰か? (上)~(下)
 (特に、(中)でキムヨナ姫について些か詳しく言及しています)
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/60640144.html


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▽Queen Yu-na returns to ice

It was as if Kim Yu-na had never been away.

The Olympic champion made a triumphant return to the World Figure Skating Championships on Thursday, winning the short program in her usual commanding fashion. There were no signs of nerves and certainly no signs of rust in her first major competition since the 2011 worlds.

With a score of 69.97, she was more than three points ahead of defending world champion Carolina Kostner (66.86) and Kanako Murakami of Japan (66.64) going into Saturday’s free skate.

“When I first heard the score, I was a little bit surprised,” Kim said. “My first thought was probably the spin wasn’t good enough, maybe I got a downgrade for that. But that wasn’t the case. Yes, I was a little surprised. But I know I tried my best so I have no regrets.”

Nor should she. Only two other active skaters have scored higher in their entire careers than Kim did, one being longtime rival Mao Asada at last month’s Four Continents (74.49).

What makes Kim so special is how smooth and effortless she makes everything look. Triple-triple jump combinations take so much strength and effort that you know when most women are going to do them. Not Yu-na.

(AP・Mar. 14 2013


▽女王キムヨナがリンクに帰ってきた

この数年間リンクから遠ざかっていたなんて嘘のよう。

見る者にそんな錯覚を感じさせる、圧倒的強さを見せつけたオリンピックチャンピオンの再降臨だった。木曜日【2013年3月14日】に行われたWorld Figure Skating Championshipsのショートプログラムで首位に立ったキムヨナ姫の演技のことである。キムヨナ姫はこのショートプログラムをいつもの通り威風堂々かつ気品溢れる演技と所作で貫いた。而して、キムヨナ姫の演技にはその指先からつま先にいたるまで微塵も緊張にともなうぎこちなさなどなく、なにより、2011年以来初めてとなる世界レベルの大会への登場というのに、その凛とした優美さにはいささかも錆びついてなどいなかった。

キムヨナ姫の69.97というスコアは、現在のワールドチャンピオンCarolina Kostner選手(66.86)、もしくは、【キムヨナ姫引退後は彼女を応援することに決めているキムヨナ姫の妹分「郭珉整:Kwak Min-Jung」ちゃんよりも正直現在は実力も上の、現在の日本の期待の星】村上佳菜子選手(66.64)を3ポイント以上引き離したもの。このリードを携えて土曜日【3月16日】のフリー演技にキムヨナ姫は臨むことになる。

「スコアを最初に耳にしたときには、ちょっと吃驚しちゃいました」とキムヨナ姫はショートプログラムの後で語ってくれた。「まず思いついたのは、最初のスピンが充分には決まらなかったのかな、だから、得点の上積みがそこでできなかったの、鴨って、そう思いました。でもそんな訳もないよな、って。確かに、少しこのスコアには驚いたけど、ベストは尽くせたことだし、悔いはありません」とも。

その通り、キムヨナ姫は後悔などする必要はないのだ。世界の現役のスケート選手の中でキムヨナ姫が今回出した69.97というスコアを過去に超えたことのある選手は二人しかいないのだから。而して、その二人のうちの一人はキムヨナ姫の長年のライバルと目されている浅田真央選手の74.49であり、浅田選手は先月のFour Continents大会でこのスコアを記録している。

キムヨナ姫を<キムヨナ>にしているものは、蓋し、見る者すべてに対して、姫が氷上でのあらゆる動作所作をいかにも優美で滑らかなものに感じさせる技量である。Triple-tripleのジャンプのコンビネーションを成功させるには強靱さと尋常ではない努力積み重ねの上になされる決断の気合いが不可欠なのだけれど、大部分の女子選手とは違って、キムヨナ姫のTriple-tripleのジャンプのコンビネーションは、神功皇后が春の筑紫野を散策されるかのごとき心やすさは感じられるとしても、そんな無粋な強靱さやしゃかりきの気合いなどとは無縁なのだ。

(AP電報道紹介終了)


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▽<フィギュア>SP1位のキム・ヨナ、世界選手権優勝の可能性「73%」

“フィギュアクイーン”はほとんど逆転を許さない。 ショートプログラム(SP)で1位になったキム・ヨナ(23)の優勝の確率は73%だ。

キム・ヨナは15日(日本時間)、カナダ・オンタリオ州ロンドンのバドワイザーガーデンで行われた2013世界フィギュア選手権大会女子シングルSPで69.97点(技術点36.79点、芸術点33.18点)をマークし、トップに立った。

キム・ヨナは06年にシニア舞台に登場して以来、計20回の国際大会に出場した。 このうちSPで1位になったのは15回。 SPで1位になった後、フリーで逆転を許したのは4回しかない。 すなわち、SPで1位になった場合、優勝する確率は73%にのぼる。

キム・ヨナはシニアデビューした06-07シーズンに2回、逆転優勝を許した。 その後、08年12月に京畿道高陽で開催されたグランプリ(GP)ファイナルで逆転を喫した。 ホームで熱烈な応援を受けたのがむしろ負担となった。 最後の逆転は2年前にロシア・モスクワで開催された2011世界選手権大会だった。 2010世界選手権大会以来1年ぶりに競技に登場したキム・ヨナはSPで印象的な演技を見せたが、フリーでジャンプミスが続き、2位に順位を落とした。

キム・ヨナがシニア舞台でフリー1位になったのは20回のうち13回。 五輪シーズンには5大会で4回も1位になった。 キム・ヨナがミスさえしなければ、優勝を期待してもよい。

一方、女子シングル2位はイタリアのカロリーナ・コストナー(66.86点)で、日本の村上佳菜子がその後に続いた。 今季5大会(日本選手権含む)連続優勝で期待を集めた浅田真央はジャンプでミスを連発し、6位にとどまった。

(中央日報・2013年03月15日


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▽金妍児、復帰戦飾る=浅田の今季世界最高上回る―フィギュア

フィギュアスケートのNRW杯は9日、ドイツのドルトムントで女子フリーが行われ、1年8カ月ぶりに復帰した2010年バンクーバー五輪金メダリストの金妍児(韓国)が今季世界最高を上回る合計201.61点で優勝した。ショートプログラム(SP)に続き、フリーでも129.34点で1位だった。

NRW杯は国際スケート連盟(ISU)の公認大会。金妍児は冒頭でルッツ、トーループの連続3回転ジャンプを鮮やかに決め、後半の連続ジャンプで一度転倒し、回転不足もあったが、演技構成点でも高得点を得た。今季の世界最高はグランプリ(GP)ファイナルで浅田真央(中京大)がマークした196.80点だった。

金妍児は昨年4月の世界選手権以降、競技から離れていたが、14年ソチ五輪を目指し、7月に復帰を表明していた。

GPファイナルを浅田が196.80点の今季世界最高で制した翌9日、同じ22歳のバンクーバー五輪女王、金妍児(韓国)は約1年8カ月ぶりの復帰戦、NRW杯(ドイツ)を201.61点で飾った。ライバルとして幾度となく対決してきた2人。新たな戦いがスタートを切った。

金妍児の休養中、浅田は母を亡くす不幸も重なって不振に陥った。昨季の世界選手権は6位。オフには初めて2週間ほど練習を休んだほど悩んだという。そんな浅田が練習を再開したのは夏に入ってから。時を同じくして金妍児はソチを最終目標に復帰を宣言した。

ソチ五輪で連覇を狙う金妍児と、悲願の金メダルを目指す浅田。ともにソチまでにさらなる成長を期す。注目の直接対決は来年3月の世界選手権(カナダ)か。浅田は「ヨナ選手も頑張っているし、バンクーバー五輪の前のようになってくるのかな」と気持ちを引き締めている。

(時事通信・2012年12月10日) 



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神功皇后



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日本にカルタが伝来したのは16世紀の後半。種子島に鉄砲が持ち込まれたのと同時代に(1543年)、ポルトガル船によってもたらされた。ちなみに カルタの語源は ポルトガル語の Carta 。この輸入カルタをベースに日本でも「天正カルタ」と呼ばれるものが作られた。作ったのは 筑後の三池(現在の福岡県大牟田市)の職人たちで、その一人“貞次”の作品が 一枚だけ現在も兵庫県に現存している。当時の文献などからも「三池の歌留多」として 全国的に名を知られていたことが知られ、このことから 大牟田市は「国産カルタの発祥の地」であるとされる。

(大牟田市・三池カルタ記念館の案内より抜粋)




今回紹介するのは「マグナカルタ」を巡るニュース。
ちょうど1年前の「オールドニュース」です。

ところで、日本で謂われる「マグナカルタ」(1215年)が制定されたのは、日本でも、正しい法(regular law)の、時代にあわせた再確認という位置づけがそれと通底する「御成敗式目」(1232年)が制定されたのと同じ頃。また、ラテン語の「マグナカルタ:Magna Carta」の英語訳は「Magna Carta Libertatum:the Great Charter of the Liberties of England」 ですが、「Carta」も「Charter」もその語源は、英語の「カード:card」(紙・板状の紙)を意味するラテン語系の言葉。日本語のお正月の「カルタ遊び」の「歌留多・カルタ」もポルトガル語を経由して日本語に入った同語源の言葉です。

まずは、紹介する英文を妙訳した日本語の報道。TOEICにせよ、実務翻訳にせよ、英語力や日本語力の前にそのテクストの内容をどれだけ知っているかが、テクスト理解については大きいですから(笑)

▽「マグナカルタ」の謎解明へ、制定800年に向けプロジェクト
英イースト・アングリア大学に拠点を置く研究チームは22日、現代民主主義の礎とされるマグナカルタ(大憲章)が2015年で制定800年を迎えるのを前に、調査プロジェクトを開始すると発表した。

調査には91万ポンド(約1億2000万円)が投じられ、3年かけて英国やフランス、アイルランドにある300カ所以上の公文書保管所から、マグナカルタの起草者や文案の着想などを探り、現代社会における重要性を検証する。

研究チームを率いる歴史家のニコラス・ビンセント教授は「マグナカルタはあまりに有名なので、すでに研究がなされているものと思われていたが、実際には1914年以降、きちんとした研究は行われていなかった」とし、これまでばらばらだった資料を一つに集めたいと語った。研究結果はインターネット上でデータベース化されるほか、マグナカルタ制定800年を記念して2015年にロンドンの大英図書館で行われる展示の資料とされる。

マグナカルタは、当時のジョン王の権限を限定し、英国民の権利を定めたもので、貴族の反乱を受けて同王が1215年に署名し制定された。英国憲法に定められている自由の基盤になっているほか、米国憲法や独立宣言の土台とされている。


(ロイター・2012年3月23日


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ちなみに、上に「日本で謂われる「マグナカルタ」(1215年)が制定されたのは」と記したのは、実は、史上有名なこの最初のマグナカルタ(1215年)は、その制定の僅か9週後、ジョン王の懇請を容れた教皇インノケンティウス3世が、国王は神と教会以外との約束に縛られるものではないとしてその廃棄を命じたことにより無効になりました。而して、「マグナカルタ」と呼ばれる国王が貴族達に対してなした約束というか誓約を記した文章は(普通名詞の「マグナカルタ」?)は、実は、その後もほぼ毎年と言ってよいくらいの頻度で60回近く更新され、よって、現在も英国の実定法である版の「マブナカルタ」は、1225年版のものが英国の制定法記録簿である「諸憲章確認の法律:statute of confirmatio Cartarum」(1297年)に記入されて現在に至っているものです。

重要なことは、英国でも「マグナカルタ」(1215年~1225年~1297年)は長らくほとんど忘れられていた存在だったこと。現在、しかし、それが「米国憲法や独立宣言の土台」とさえ理解されるに至っているについては、コモンローの成立過程において(あるいは、エクイティーに対するコモンローの擁護、および、国会主権の原則の台頭に対するコモンロー裁判所の<利権>の擁護のプロセスにおいて)例えば、エドワード・コーク(Edward Coke, 1552-1634)が「マグナカルタ」を錦の御旗に掲げたこと、その後の清教徒革命(Puritan Revolution, 1641年~1649年)で、清教徒側が自派の正当化イデオロギーの根拠として「マグナカルタ」を援用した、5世紀の時を越えてなされた所謂「マグナカルタの再発見:rediscovery of Magna Carta」の歴史の偶然が大きいと言えると思います。

尚、「コモンロー」そして「マグナカルタは英国憲法に定められている自由の基盤になっているほか、米国憲法や独立宣言の土台とされている」というセンテンスに憑依する些か複雑な事情に関しては下記拙稿に記した「註」をご参照ください。では海外報道紹介、出典は「University of East Anglia unveils Magna Carta research project:University of East Angliaがマグナカルタ調査プロジェクトの概要を公表」(Reuters, 22 Mar 2012)です。

・瓦解する天賦人権論(3)
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/61691973.html


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University of East Anglia unveils Magna Carta research project

A project to bring an 800-year-old document into the 21st century has been launched at the University of East Anglia.Magna Carta is known around the world as the cornerstone of British constitutional liberty.

Now a £910,000 project to track down lost originals and create an online database of new commentary, images, translations and research findings about the document is underway.

The three-year project will see researchers sift through more than 300 archives in the UK, France and Ireland, in a bid to trace lost originals. An original from the 1297 issue of Magna Carta, sold in New York in 2007, realized $21 million.

The team will also be on the look-out for new evidence about King John – popularised as a cruel villain in the legend of Robin Hood – to see whether he really was a monster.

And they will undertake the first complete commentary on the document – which will be available as part of an online resource for members of the public and historians alike.


University of East Angliaがマグナカルタ調査プロジェクトの概要を公表

800年前の文書を21世紀の現在に蘇らせるプロジェクトがUniversity of East Angliaで立ち上げられた。
マグナカルタは英国流の憲法が保障する自由の、その要石として世界中で知られている。

而して、このたび91万ポンド(約1億2000万円)が投じられるプロジェクトによって、所在がわからなくなっている原典資料を捜しだし、もって、新しい注釈・画像・翻訳ならびにその調査を通して発見される資料がオンライン上のデータベースに収録されることになる。

この調査プロジェクトによって、研究者は3年間にわたり英国・フランスそしてアイルランドにある300箇所以上の古文書保管所をくまなく精査して所在不明になっている原典資料を捜し出すことになる。1297年の版のある原典資料は、2007年にニューヨークで競売にかけられ2100万ドル(約17億円)で落札されたこともある。

このプロジェクトの調査チームは、ジョン王に関する新しい資料も探索することになっている。ジョン王と言えば、ロビンフッドの伝説の中で卑劣かつ暴虐非道な菅直人の如き悪漢という通評が定着している向きもあるけれど、ジョン王が本当にそんな「てめーは人間じゃねぇー!」という菅直人ばりの悪党であったのかどうかもまたこの調査プロジェクトによって明らかにされる、鴨。

加之、調査チームはこれまで一度もなされたことのないマグナカルタの完全な注釈を作成するタスクも引き受けたとのこと。しかも、その注釈はオンライン上のデータベースに収録され搭載され、歴史研究者であると一般の人々であるとを問わず利用可能になるとのことだ。


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Prof Nicholas Vincent from UEA's school of History, who is leading the project, said: “This work will transform academic and public understanding of Magna Carta and King John.

“There have been studies devoted to particular aspects of Magna Carta’s history, but no attempt since 1914 to bring together all of the strands in our understanding.

“We will research who wrote it, what it means, whether its clauses were obeyed at the time, and how it marked a watershed between a lawless and lawful government.

“We will create the first clause-by-clause commentary on various reissues of the document – which will be freely available online in time for the anniversary celebrations in 2015. And look at its continued significance in the modern day.

“We will also piece together historical evidence about King John. Was he a monster as popular legend supposes? More than half of the surviving evidence lies buried in the archives and has never previously been either searched or assessed.”

このプロジェクトを率いる、University of East Angliaの大学院歴史学研究科のNicholas Vincent教授は、「このプロジェクトによってマグナカルタとジョン王に対する一般の認識は一変することになるでしょう」と述べている。

「マグナカルタに至る経緯やマグナカルタを巡る紆余曲折については、そのある部分については精力的な研究がこれまでも行われてきたとはいえ、1914年を最後に、マグナカルタに関するすべての認識や知見を一同に集めてみようという試みは行われたことはなかったのです」

「このプロジェクトを通して、私達は、誰がマグナカルタを書いたのか、そのテクストの条項はどんな意味なのか、その条項はその当時本当に遵守されたのか、そして、マグナカルタはどんな意味で人治と法治の政府を分かつ分水嶺と言えるのか、これらについて調査研究していくつもりです」

「而して、このプロジェクトは、1215年以降度々発せられた様々なマグナカルタの条規について史上初めて1行単位で注解を施す初めての注釈を産み出すことになるはずです。しかも、その注釈は2015年のマグナカルタ制定800年の記念式典に間に合わせて、オンライン上で無料で利用可能にするつもりです。もって、現在においてもマグナカルタが無視できない重要さを保っていることが自ずと理解されるという塩梅です。

「我々はこのプロジェクトの中でジョン王を巡る歴史学的な資料をもまたつなぎ合わせその全体像を明らかにするつもりです。本当にジョン王は世評の通りの、菅直人の如き化け物のような悪漢だったのかどうか。現存する証拠資料の過半は資料保管所に眠ったままになっていて、それらはかって一度も調査されたこともなければ調査の目にさらされたことすらないのです」ともVincent教授は語ってくれた。


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Prof Vincent was responsible for uncovering two original Magna Cartas in 2007, alongside three Forest Charters.

“This will be the first ever comprehensive survey of all the surviving originals,” he said. “It is certainly possible that more exist. They tend to turn up in archives, where someone thinks they have a copy rather than an original.”・・・

As well as making their research available online, a series of public lectures and an exhibition are also in the pipeline to help raise public awareness about the important document.・・・

Vincent教授は2007年になされた二つのマグナカルタ、ならびに、三つの林野憲章の発見に中心的な役割を果たした方なのである。

そのVincent教授は、「今回のプロジェクトは現存するすべての原典資料に対する系統だった調査としては、これまで一度のなされたことのない調査になるでしょう」「そして、更に多くの原典が現存している可能性が高いのです。それらの資料は古文書保管所に流れ着いていく傾向があるのですが、ある資料の複写版だと思われていたものが、実は、原典資料自体であると思われているというのは、日常茶飯事なんですからね」とも述べている。・・・

プロジェクトの成果をウェブ上で利用可能にするのと同時に、一般の公衆に向けた連続講演会の企画、および、資料の展示会の企画もまた計画中とのこと。もって、この重要な文書に対する一般の認知度と関心が高まることをプロジェクト側は期待している。・・・


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★University of East Anglia:

The University is located in the city of Norwich in the region of East Anglia which is comprised of the counties of Norfolk and Suffolk with Cambridgeshire (and Essex).The distances to Norwich are respectively

London 115 miles/185 km, Birmingham 160 miles/255 km, Manchester 190 miles/305 km, Newcastle 250 miles/400 km, Liverpool 250 miles/400 km, Edinburgh 375 miles/600 km

Amsterdam 153 miles/246 km, Paris 264 miles/426 km, Rome 906 miles/1458 km, Dubai 3359 miles/5406, New York 3495 miles/5625 km, Beijing 4966 miles/7992 km, Los Angeles 5440 miles/8755 km, Tokyo 5848 miles/9411 km, Bangkok 5850 miles/9413 km.

(The UniversityのあるNorwichは、Norfolk、Suffolk、Cambridgeshire、ならびに、EssexとともにEast Angliaの都市。国内と世界の主要都市からNorwichまでの距離は各々・・・)





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福岡県大牟田市の三池カルタ記念館








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▽Pope Francis: Cardinals choose 266th leader of the Roman Catholic Church

The world's 1.2 billion Catholics have a new leader. His name is Cardinal Jorge Mario Bergoglio, but he will be known henceforth as Pope Francis.

Bergoglio, the former Archbishop of Buenos Aires and a member of the largest Catholic order, the Jesuits, is the first pope from the new world. Born in Argentina to parents of Italian descent, he represents a bridge between the Church's European roots and its future, which lies, according to many, in Latin America, Asia and Africa.


(CBS News・March 13, 2013, 2:08 PM


▽フランチェスコ法王:枢機卿会議が第266代目のローマカトリック教会の指導者を選出

世界12億のカトリック信者の新しい指導者が決定した。その御方の名はJorge Mario Bergoglio枢機卿。而して、今日を境にその御方のお名前はフランチェスコ法王として語られることになる。

前のBuenos Aires大司教にして、カトリックの最大最強の修道会組織、the JesuitsのメンバーでもあるBergoglio枢機卿は、新大陸から選出された初めての法王ということになる。Bergoglio枢機卿は、イタリア系の両親の子として Argentinaで生まれたその経歴から、ヨーロッパにあるその起源とカトリックの未来との間の架け橋を体現するものと見られている。カトリックの未来は、南米とアジア・アフリカに横たわっている<信仰の豊かな地下鉱脈>に支えられていることは間違いないだろうから。


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▽新法王に初の南米出身者=アルゼンチンのベルゴリオ枢機卿―フランチェスコ1世に

新たなローマ法王を選ぶバチカン(ローマ法王庁)の選挙会議「コンクラーベ」は13日午後(日本時間14日未明)の投票で、南米アルゼンチン・ブエノスアイレス大司教のホルヘ・マリオ・ベルゴリオ枢機卿(76)を第266代法王に選出した。新法王は「フランチェスコ1世」を名乗る。

中南米出身の法王は初めてで、欧州以外から法王が選ばれるのは、シリア出身のグレゴリオ3世(在位731~741年)以来約1300年ぶり。カトリック教会の刷新や変化を印象付ける人選と言えそうだ。前法王ベネディクト16世(85)が2月、高齢を理由に突如退位を表明したことに伴う選挙。世界各地から投票権を持つ115人の枢機卿が参加し、12日からコンクラーベが行われていた。フランチェスコ1世は2日目の第5回投票で決まった。

13日午後7時(日本時間14日午前3時)すぎ、コンクラーベが開かれているシスティーナ礼拝堂の小さな煙突から「法王選出」を告げる白い煙が上がり、同時にサンピエトロ大聖堂の鐘が鳴り響いた。白い煙が出た瞬間、降りしきる雨の中でサンピエトロ広場に集まって知らせを待っていた数万人の信者から、「おお」という大きなどよめきが起き、やがて「法王万歳」という歓声に変わった。

フランチェスコ1世は、ベネディクト16世を選出した2005年のコンクラーベで2位の票数を獲得していた。アルゼンチンで同性婚合法化の動きが出た際に政府を批判したほか、中絶に反対するなど保守的な考えを持つとされる。


(時事通信・2013年3月14日


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б(≧◇≦)ノ ・・・素晴らしい!
б(≧◇≦)ノ ・・・時代は保守の時代だ!

実は、ベネディクト16世が選出された前回、2005年のコンクラーベの際に、ベネディクト16世の次の法王様は「南米出身の保守派」という予想を私はたてていましたが(下記、2005年4月20日の弊ブログ記事参照)、はい、見事に的中させましたです。まあ、それだけのことですけどね。

ヽ(^o^)丿


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▽新ローマ法王決定! ラツィンガー枢機卿が<パパさま>に♪

・・・恐らく、ベネディクト16世の次の法王は南米の保守派から選出されるのかなと予想しているが、(さらに想像の翼を広げれば、イタリア系移民の子孫だろうか。そう、『母をたずねて三千里』の世界の人々の子孫である。)そのような地球全体を視野に入れた大胆なカトリック教団の動きを、演出実行できるのも教義面での確固たる基盤があってのことである。

実に、世を本当に動かす力は<清新で大胆、かつ、柔軟で強靭な保守の思想>なのだ。政治の分野でもこれと同じことが言えると思う。今晩はお祝いに剣菱を飲むぞ♪


2005/4/20(水) 午前 6:27


尚、<保守主義>および<移民>という事象を巡る私の基本的な理解
については下記拙稿をご参照いただければ嬉しいです。


・<移民>という視座が照射する日本の魅力と危機
-あるペルー女性の場合(上)(下)
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/60890727.html

・保守主義の再定義(上)~(下)
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/60444711.html


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テーマ : 保守主義
ジャンル : 政治・経済




くじらが安くなって昔の様に食べられたら
なつかしい日本にもどれるのかな
日本のこころがキラキラ輝いていた時代



日本の調査捕鯨を巡ってアメリカの連邦控訴裁判所が極めて妥当な決定(ruling)を下しました。三人の裁判官全員一致の判断。要は、日本の調査捕鯨を妨害する/妨害してきたシーシェパードやグリンピースの活動は「海賊行為:piracy」以外の何ものでもなく、シーシェパードやグリンピースは「海賊:pirates」に他ならない、と。而して、サンフランシスコに拠点を置くこの連邦第9巡回控訴裁判所は、その「差止請求:injunction」(正確には、本訴の前の「予備的差止:preliminary injunction」 )の訴えを拒絶した連邦地裁の判断を覆して日本側の訴えの正当性を認め、もって、事実審理(trial)をやり直すべく連邦地裁に差し戻しました。

加之、この控訴審決定には、日本側の訴えを退けた連邦地裁のある戯けた裁判官は「この差し戻し審理に関与してはならぬ」という異例の厳しい注文が(この部分は、Milan Smith判事が反対して三人の裁判官が2対1に割れたものの:Judge Milan Smith dissents from the reassignment portion of the opinion.)付けられており。正に、この決定は「文化帝国主義」に対する日本の捕鯨関係者の地道な戦いの地味ですが全面勝利と言えるものだと思います。

而して、この決定を受けて日本の林芳正農水大臣は、AFPのインタビューを通して、捕鯨推進の日本の立場を再確認し、もって、「So why don't we at least agree to disagree? We have this culture, and you don't have that culture.:少なくとも、我々の間には合意がなされていないという認識については最低限合意したらどうでしょうか。日本は捕鯨の文化を持っており、欧米の多くの国の人々は捕鯨の文化を持っていない。と、それだけのことではないですか」と適切なコメントを世界に向けて発信したとのこと。流石、林大臣、泡沫候補とはいえ自民党総裁選に立候補しただけのことはある、鴨です。

もっとも、現在の時点では、シーシェパードには連邦最高裁に上告する道も残されているにはいます。けれども、これだけ法の意味が明々白々な法律問題について連邦最高裁が上告を受理する可能性はほぼゼロ%というかゼロだと私は考えます。年平均7千件~8千件ある上告申し立ての中で、上告が認められ連邦最高裁判決が実際に下されるのは1%程度にすぎませんから。連邦最高裁も忙しいんです。


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この全面勝利の決定の原文は下記の連邦第9巡回控訴裁判所のサイトで閲覧できます。

冒頭のお茶目な書き出し「あなたの片足が義足でなくとも、もしくは、片眼に眼帯をしていなくても、・・・のようなことをするというのなら、間違いなく、あなたは海賊なのですぞ:You don’t need a peg leg or an eye patch,When you ・・・, you are, without a doubt, a pirate」は何度読んでも笑えるけれど。

けれど、その上質のウィットの裏面には、けっして長いとは言えない全18ページの法廷意見(opinion of the court)は、①法的な「海賊の定義」および②「海賊行為に対して課せられるべき法的制裁の内容」、更には、③「南極海における日本の調査捕鯨がオーストラリア法に違反するらしいことの本件における法的意味」(It is for Australia, not Sea Shepherd, to police Australia's court orders.:オーストラリアの裁判所の命令を遵守させオーストラリアの実定法秩序の権威を維持するべきはオーストラリア政府であり、その役割はシーシェパードのものではない)。

これらについて法廷意見は要を得て簡潔にまとめられており一部の隙もない。かつ、その法廷意見が参照する法規・判例も妥当であり、洋の東西を問わず、裁判所の良質な判断の見本のようだよ。と、そう私は感じました。

ちなみに、この裁判は損害賠償を求めるコモンロー上の訴えとは異なり、「差止請求:injunction」を求めるエクイティー上の訴えですから、連邦地裁の事実審(trial)においても、おそらく、陪審は関与しないものと思われます。ならばこそ、(上級審の判決が下級審を拘束するだけではなく、)戯けた連邦地裁判事を外せた段階で、万が一にも、差し戻し審で日本側が負けることはないでしょう。


б(≧◇≦)ノ ・・・正義は勝つ~!


・Institute of Cetacean Research v. Sea Shepherd Conservation Society
(9th Cir. - Feb. 25, 2013)
 http://cdn.ca9.uscourts.gov/datastore/general/2013/02/25/1235266.pdf


ということで、以下、この決定を報じたAP記事の紹介です。出典は「Sea Shepherd anti-whaling protesters are pirates:反捕鯨の抗議団体シーシェパードは海賊ですよぉー」(Feb. 26, 2013)です。尚、捕鯨を巡る私の基本的な立場と認識については下記拙稿とそこにリンクを張っている拙稿をご参照いただければ嬉しいです。

・書評☆星川淳『日本人はなぜ世界で一番クジラを殺すのか』(1)~(4)
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/51056253.html


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▽Sea Shepherd anti-whaling protesters are pirates

A ruling of the 9th Circuit Court of Appeals labels the Friday Harbor-based
Sea Shepherd Conservation Society as pirates.

Their supporters call them heroes. The Japanese government calls them terrorists.
Late Monday, the United States’ largest federal court labeled them pirates.

In doing so, the 9th U.S. Circuit Court of Appeals castigated Paul Watson and members of the Friday Harbor-based Sea Shepherd Conservation Society he founded for the tactics used in their relentless campaign to disrupt the annual whale hunt off the dangerous waters of Antarctica.

“You don’t need a peg leg or an eye patch,” Chief Judge Alex Kozinski wrote for the unanimous three-judge panel. “When you ram ships; hurl glass containers of acid; drag metal-reinforced ropes in the water to damage propellers and rudders; launch smoke bombs and flares with hooks; and point high-powered lasers at other ships, you are, without a doubt, a pirate, no matter how high-minded you believe your purpose to be.”


▽反捕鯨の抗議団体シーシェパードは海賊ですよぉー

ワシントン州のFriday Harborを拠点にしているシーシェパードを
連邦第9巡回控訴裁判所の決定が海賊に分類
支持者からはヒーロー扱いされ、
日本政府からはテロリスト認定を受けてきたシーシェパード。
月曜日【2013年2月25日】遅く、アメリカ最大の連邦裁判所は海賊と看做した。

そのような認識を明らかにした決定の中で連邦第9巡回控訴裁判所は、シーシェパードの創設者であり首魁のPaul Watson氏と、Watson氏が、南極大陸の危険な周辺海域で毎年繰り広げられている捕鯨を混乱させるための無慈悲な作戦行動の便益のために創設したそのシーシェパードのメンバーを激しく批判している。

連邦第9巡回控訴裁判所の首席裁判官 Alex Kozinski はこの審理に関与した三名の裁判官を代表して法廷意見でこう述べている。「船に体当たりしたり、酸の詰まった容器を放り投げたり、金属線で補強したロープを海中に投じ引きずることで相手船舶のスクリューや舵に実害を与えたり、ご丁寧にフックの付いた発煙筒や火花の出る発煙弾を打ち上げたり、他の船舶に対して強力なレーザー光線を照射したりするのなら、あなたの片足が義足でなくとも、もしくは、片眼に眼帯をしていなくても、または、たとえ、それらの行為の目的をあなた自身がいかに高潔なものであると信じていようとも、あなたは海賊なのです」と。


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The same court in December ordered the organization to keep its ships at least 500 yards from Japanese whalers. The whalers have since accused the protesters of violating that order at least twice this month.

The ruling overturned a Seattle trial judge’s decision siding with the protesters and tossing out a lawsuit filed by a group of Japanese whalers seeking a court-ordered halt to the aggressive tactics, many of which were broadcast on the Animal Planet reality television show “Whale Wars.”

連邦第9巡回控訴裁判所は昨年12月にもシーシェパードに対して日本の捕鯨関連船舶から少なくとも500ヤード以内には接近してはいけませんよぉー、という命令を出していた。而して、日本側は今月【2013年2月】に限っても少なくとも2回に亘ってシーシェパードはこの命令に違反していると訴えている。

月曜日の連邦第9巡回控訴裁判所の決定は、シアトルの連邦地裁判事が出した事実審の帰結を覆すものだ。この連邦地裁の判断は反捕鯨の立場から捕鯨に抗議する側に有利なものであり、攻撃的な捕鯨妨害行為を裁判所の命令によって止めさせようとする日本の捕鯨関係者グループが求める訴訟を門前払いするもの。ちなみに、攻撃的な妨害行為は、「鯨戦争」のタイトルでAnimal PlanetのTVで放映されてきたものである。


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U.S. District Judge Richard Jones had sided with Sea Shepherd on several grounds in tossing out the whalers’ piracy accusations and refusing to prohibit the conservation group’s protests. He determined the protesters’ tactics were nonviolent because they targeted equipment and ships rather than people.

The judge also said the whalers were violating an Australian court order banning the hunt and so were precluded from pursuing their lawsuit in the United States.

The appeals court called Jones’ ruling “off base” and took the rare step of ordering the case transferred to another Seattle judge to comply with its ruling Monday. The appeals court said Jones had misinterpreted the Australian ruling, which didn’t address the protesters’ actions.

“The district judge’s numerous, serious and obvious errors identified in our opinion raise doubts as to whether he will be perceived as impartial in presiding over this high-profile case,” Kozinski wrote.

連邦地裁のRichard Jones判事は、幾つかの根拠を掲げながら、日本の捕鯨関係者が出していた海賊行為の糾弾は歯牙にもかけず、他方、この環境保護グループ、つまり、シーシェパードの抗議行動を禁じることも拒絶した。Jones判事の論拠は、要は、シーシェパードは人身ではなく船舶や船舶の機材を狙っていたのだから、その抗議行動は暴力の行使とは言えないというもの。

更に加えて、Jones判事は、日本の捕鯨船はオーストラリアの裁判所が出した捕鯨禁止命令に違反しているから、アメリカ国内において訴訟を提起する法的資格がないと述べていた。

而して、連邦第9巡回控訴裁判所は月曜日の決定で、Jones判事の判断を「朝日新聞の社説なみの荒唐無稽の噴飯ものの議論」と切り捨て、シアトルの連邦地裁に差し戻す上で、極めて異例の措置ではあるけれど、その差し戻し審の担当からはJones判事を外すように命じた。連邦第9巡回控訴裁判所の決定は概略こう述べている。Jones判事はオーストラリアの裁判所の決定を誤解していたと言えよう。なぜならば、オーストラリアの決定は捕鯨反対の抗議をする側の行動については何も言及していないのだから、と。

而して、Kozinski首席裁判官は「本法廷が認定した、連邦地裁のJones判事の、多くの重大な、かつ、明白な間違いを鑑みるに、この世間と世界が注目する訴訟において、Jones判事が公平・中立に裁判官の職責を果たせるか否かについて、我々は危惧を感じずにはいられないのであります」と率直に記している。


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Charles Moure, an attorney representing Sea Shepherd, said the pirate label came as a surprise.

“My clients are not pirates who do this for private gain,” Moure said. “Their actions are nonviolent, so we definitely dispute that opinion.”・・・

Moure said he would ask an 11-judge panel of the 9th Circuit to reconsider the injunction prohibiting Sea Shepherd members from practicing aggressive protest techniques, and reconsider Judge Jones’ removal from the case.


シーシェパードの訴訟代理人、Charles Moure氏は、
海賊呼ばわりされたことには驚きを禁じえないと述べた。

「私の依頼人は、私利私欲のために実力行使を行うという意味での海賊などではありません。シーシェパードの行動は非暴力。そのことは明確に裁判所にアピールしたのですけどね」とも。・・・

Moure氏は、連邦第9巡回控訴裁判所の11人の裁判官による再審理手続【「大法廷:en banc」の開催】を求めるつもりである。もって、シーシェパードのメンバーに対して攻撃的手練手管の使用を封じた今回の「差止:injunction」に再考をお願いしたいと。また、Jones判事をこの事件の担当から外した措置についても再考をお願いしたいと。そうMoure氏は述べてくれた。


(以上、翻訳紹介終了-本稿終了)


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テーマ : 捕鯨・反捕鯨問題
ジャンル : 政治・経済

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