荒尾梨:

「荒尾梨」(あらおなし)は熊本県荒尾市で作られている新高梨のブランドで、一定の基準を満たしたものが「荒尾梨」として出荷されます。新高梨は、果実の大きさが800gから1.5kgにも達し、小さめのものでもソフトボールほどあります。新高梨は非常に日持ちが良い梨で、ぴったりとラップで包み冷蔵庫に保存すれば1ヵ月ほど持ちます。


・あらお梨の歴史
 http://www.arao-kankou.jp/omote-nashi/histry/




先日、知人から梨をいただいた。
素直に嬉しかった。
なぜか、もの凄く嬉しかった。

と、この記事の内容は、実は、
それだけのことなんですけどね。

ウマウマ(^◇^)



実は、就職してから20年近く、毎年このシーズンになると郷里の母から職場に「荒尾梨」が段ボール箱で届いた。「今年は何個ね?」という母の電話での質問は段ボール箱の数。全然安くないはずなのに、気合いが入っていた。もちろん、そうなれば、--その量を鑑みればそれは、自分や夫婦で<消費>するのは二の次で--母子の荒尾梨を巡る言葉と数字のやりとりは、当然、お裾分けを第一に考えてのものになる。

昭和の末葉、1985年、本当に駆け出しの社会人の頃、新大阪にある大学院留学予備校の教室長みたいなものだった頃、オフィスに何球か差し入れた上でスタッフの一人ひとりにこの「1.5キロ超」の物体を配りました。そして、人の心は本当のところわからないけれど、結構、評判がよかったと思う。だって、三年目には、その「荒尾梨ブランド名入りの段ボール箱」がオフィスに宅配されるやいなや、

б(≧◇≦)ノ ・・・来た~!
б(≧◇≦)ノ ・・・嬉しい!

という歓声というか喝采があがったらしいから。というのも、当時は、KABUは大体10月頭はアメリカにいて、今シーズンの日本人留学生の最終の落ち着き先を目視して、アメリカの大学院側からは日本人留学生の評判を聞き、そして、彼等双方の不安や不満にいくらかお答えするような役回りになっており、だから、伝聞にすぎないけれど、そんな歓声と喝采があがっていたのは嘘ではないらしい。



そして、

そして、

ある短大出たての同僚の方は、苦労人の母子家庭の頑張り屋さんだったけれど、その部下が最初に「1.5キロ超」をぶら下げて御堂筋線の西中島南方から阪神の尼崎の自宅に帰ったとき、その母上がこんな感想を口にされたらしい。



>二十歳そこそこの自分の娘が
>他人様にこんな立派なものをいただけるようになったのが嬉しい。
>やはり、あのとき頑張って短大まで行かせておいて良かった。




img_1_20141005091453a69.jpg

熊本県荒尾市や南関町、福岡県大牟田市の八百屋さんは
この数週間どこも「荒尾梨の展示即売&全国配送アウトレット」になります。
ちなみに、2014年10月3日の時価で、段ボールひと箱5000円くらいが
売れ筋とか・・・。確かに、安くはないわな(汗)







けれど、

けれど、


それから幾星霜。というかちょうど15年程経過した頃。
今から15年程前の、バブルが来たりて、バブルが崩壊して、
例の「失われた10年」の終わり、小泉政権誕生前夜の頃のこと。


その頃も郷里の母は毎年気合いをいれて--本当に安くはないのだけれど--荒尾梨を何個(←段ボール換算!)も送ってくれていた。けれど、けれど、それを配るとき、昭和の薫り漂う尼崎のコメントなどとは全然、受け取る側の同僚の表情が違ってきていた。そう率直に書けば、


б(≧◇≦)ノ ・・・め、め、迷惑だ!
б(≧◇≦)ノ ・・・こんなどうやって持って帰れていうのよ!



確かに、平均1時間前後で通勤していた新大阪時代の同僚と、通勤に2時間はようしているだろう首都圏の同僚では「1.5キロ超」を巡る事情は異なるでしょう。東京と大阪の通勤事情や住宅事情は違うということ。実際、本当に喜んでくれたのは体力がありいろんな意味でハングリーなMBA卒業したてくらいのアメリカ人インターンだけだったりして・・・。

けれども、尼崎コメントの2年後くらい、バブル真っ盛りの神田や渋谷のオフィスではその「1.5キロ超」は大歓迎だったから(と思う。多分)、この「1.5キロ超」に対する目線の差は、通勤事情や住宅事情だけでもないような気がする。実際、これかなり強引な思考実験ですけれど、2010年でも2015年でも、例えば、ベルギー産高級チョコレート「1.5キロ超」を配ったら、彼や彼女は満面の笑みを浮かべてくれたと思うから。







img_2.jpg


文化はある社会の使用価値の体系であり、
ある文物が持つ使用価値は文化が、よって、社会が変われば異なる



これ書いたことで、まさか天下のJALから訴えられることもないだろうと思いたいけれど・・・。

尼崎コメントの頃、私自身がその国際線の機内で、あるスチュワーデス(←今で言う「CA」)が、機内食を残していたシンガポール人のヒンズーと思しき紳士に対して「あれ、どうして食べないんですか、東京でも有名なレストランのビーフシチューなんですよこれ♪」と言ったのを私は確かに聞いた。

そして、シンガポール出身かつ在住の同僚に裏を取ったら「JALのスチュワーデスは当時はそんなん日常茶飯事でしたがな」とのこと。



(><)



б(≧◇≦)ノ ・・・ヒンズーの人にビーフカレー!
б(≧◇≦)ノ ・・・モスリムの人にポークカレー!
б(≧◇≦)ノ ・・・KABUに酒!(←但し、2014年10月3日以降)



を勧めるんじゃない! てな一般論を持ち出すまでもなく、そして、詳細は、川勝平太『日本文明と近代西洋』(NHKブックス・1991年6月)--あるいは、その地平と理路の解題記事ともいうべき下記拙稿、ただし、例によって、解題記事の方が難解だったりしたりして(涙)--をご一読いただきたいのですが、要は、使用価値の体系である文化は交換価値に内在する論理たる資本主義に対してそれなりの独自性を保っているのだろうけれど、その使用価値の体系にしてからが、そう、日本社会の使用価値の体系の中で「1.5キロ超」の持つ意味もその15年間で確実に変わったんだろうということです。

私の言葉で敷衍しておけば、この日本社会においてその「1.5キロ超」を巡る生態学的社会構造--自然や物を媒介として人と人とが取り結ぶ社会的諸関係の総体--も変わったの、鴨ということ。


・グローバル化の時代の保守主義☆使用価値の<窓>から覗く生態学的社会構造
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/59596608.html




裏事情はいたってシンプル。
それは、職場に母から荒尾梨を送ってもらっていた最後の頃、
職場のさるお局様から聞いたことに尽きている。



>部長?
>あのね、気を悪くなさらないでね。
>あのー、今時の子は梨やリンゴを剥くこと自体が苦手で、
>というか包丁も--夫婦喧嘩の時以外は--握ったことがないんですよ。
>だから、部長の梨は彼女達にとっては年に一度の<罰ゲーム>なの、鴨


と。そう言えば、「最近はバナナもミカンも皮を剥くのが面倒--ゴミの仕分けも面倒?--ということで、嫌がる若者もいる」とか聞いたのもその頃、今から10年くらい前のことかしら。そう言えば、そう裏事情を勇気をもって教えてくれた--「猫の首に鈴をつけた」ともいう--お局様は、あの尼崎コメントのピチピチの短大卒1年生だった部下とほぼ同世代の方だったから・・・。





何をいいたいのか。
言わなくてもわかるでしょう、多分。


б(≧◇≦)ノ ・・・光陰矢の如し!
б(≧◇≦)ノ ・・・万物は流転する!
б(≧◇≦)ノ ・・・所かわれば品変わる!


要は、今時、それが素人目にもどんなに良い物とわかっても、3キロの生魚をどんと1尾いただいたら、少なくない主婦や主夫は目が点になり頬はこわばるでしょうということ。要は、その物体を料理してご馳走にする技術も時間も、日本のほとんどの家庭から失われて久しく、よって、近所に「持ち込み可」のお魚屋さんでもないかぎり、それは「3キロの生ゴミ予備軍」でしかないから。正直。





ならば、荒尾梨の生産者の皆さん



б(≧◇≦)ノ ・・・皮なし荒尾梨を開発しなさい!
б(≧◇≦)ノ ・・・それとも、皮ごと食べられる荒尾梨とか!



これ、もちろん、ジョークです。





而して、ならば、荒尾梨のマーケティングに関わっている皆さん



б(≧◇≦)ノ ・・・首都圏でも「1.5キロ超」を上手にお洒落に持ち帰るTips!
б(≧◇≦)ノ ・・・この機会に包丁とお友達になろう!



とかいうTipsも「1.5キロ超」と同時に<発信>しましょうよ。

これ、満更ジョークではない、鴨。


実際、天下無双の満員電車、中央線快速→総武線快速と乗り継いで片道2時間半かけて
海浜幕張から吉祥寺まで通勤する女性にとって「1.5キロ超」は<善意の姿をした暴力>、
少なくとも、いじめかいやがらせであることは間違いないですから。





と、つらつら、そう思うのです。
蓋し、猫に小判はお互いエコじゃないから、
そんな気持ちとお金のミスマッチは残念だから。
と、そう私は考えます。




img_3.jpg






ただね、逆に、
もちろん、今でも、



ある使用価値の体系を共有する間柄においては、
物は物ではなく<心>でもあるということ。


残念ながら、お互い超能力者ではないのだから、多分、
<心>を受け取るには<技術>が不可欠ということ、鴨。



而して、受け手にそれを鑑賞する<技術>がある場合、
物は<いじめ>や<いやがらせ>の道具でなく、

新鮮最高の食材の形をした<おもてなしの心>になるということ。


だから、ある年から私は、郷里の母には職場に送ってもらうのは
きっぱりご遠慮したけれど、我が家で食する分の3個(←個数換算)は、
送ってもらうことにしました。



ウマウマ(^◇^)



母が職場で私が<いじめられない>ようにと
慮って、けっして安くはない荒尾梨を送ってくれていた気持ちも、
そこにはもちろんつまっていたから。



ウマウマ(^◇^)





で、今回の、荒尾梨。
いただいて嬉しかった。
なぜだろう・・・。



と、御礼を書こうとまとめていたら、
つらつら、こんな記事になってしまったりして(笑)


<(_ _)> ←お粗末様でした。




img_4.jpg

なぜか、でも、早速、仏壇前に備えた荒尾梨。
これこそ「幽明をつなぐおもてなし」、鴨。





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大東亜戦争終結後のこの社会で跳梁跋扈し猖獗を極めた戦後民主主義の批判を果敢に推進するための
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