安倍総理の逆襲-「従軍慰安婦」という空中楼閣に依拠したNew York Timesの自民党新総裁紹介記事(上)




自民党総裁に安倍晋三氏が返り咲き。些か旧聞に属するものだけれど、このビッグニュースを報じたNew York Timesの記事を取り上げます。"Former Prime Minister in Japan Elected to Lead Opposition Party"(September 26, 2012:下線はKABUによるものです)。而して、New York Timesと言えば「アメリカの朝日新聞」。当然ながら、所謂「従軍慰安婦」なるものについての荒唐無稽な事実認識と安倍氏に対する誹謗中傷がてんこ盛りであることは言うまでもありません。

と、先ず、誰もがその語義を知っているようでしばしば誤解されている二つのキーワード;「nationalist」と「hawk」の定義(definition)を確認しておきます。いずれもOED(Oxford English Dictionary)の転記引用。実際、今回の記事を理解する上でこれらは必須、鴨です。要は、「nationalist」も「hawk」も必ずしもそう否定的なニュアンスばかりの語彙ではないということ。

nationalist:民族主義者/国家主義者/愛国主義者
・a person who advocates political independence for a country
・a person with strong patriotic feelings,
 especially one who believes in the superiority of their country over others.
・自国が政治的に独立・自立していることの重要さをつとに主張する人々
・強い愛国的の感情を抱いている人々、就中、他国に対する自国の優位性・優越性を毫も疑わない人々

hawk:鷹派の政治家や論客
・a person who advocates an aggressive or warlike foreign policy.
・積極的で攻撃的な、武力行使も躊躇しない好戦的な外交政策を主張する人々


ちなみに、アメリカでは、大統領経験者の正式な呼称は大統領退任後も「president」であり、現職の大統領との区別の都合等、特に紛らわしくない限り「前・元:former/ex」などはつかないのとパラレルに(更に、日本の政界でも総理経験者に対しては、実は、国会議員の仲間内では「総理」と呼び「前・元」を付けない慣習を鑑みて)本稿では、安倍元総理を単に「安倍総理」と表記する場合もあります。加之、<安倍総理の逆襲>を巡る憲法論については下記拙稿をご参照いただければ嬉しいです。

・地方票「軽視」の自民党総裁選-否、安倍総理の逆襲こそ民主主義の帰結である
 http://ameblo.jp/kabu2kaiba/entry-11365213681.html


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▼Former Prime Minister in Japan Elected to Lead Opposition Party

Shinzo Abe, a nationalist former prime minister, was elected to lead Japan’s main opposition party on Wednesday, giving him a chance of regaining the nation’s top job — a prospect that could worsen the country’s tense relations with China and its other Asian neighbors.

Mr. Abe’s Liberal Democratic Party is poised to make gains in nationwide elections expected soon, in part because of the unpopularity of Prime Minister Yoshihiko Noda. Poll ratings for Mr. Noda and his Democratic Party have been pulled down by the party’s handling of last year’s disasters and gridlock in Parliament that has crippled policy making. ・・・

It is a striking return to the spotlight for Mr. Abe — who called for a stronger and unapologetic Japan when he took office in 2006, but stepped down just a year later, citing a health problem — after his party suffered a defeat in an interim election. At the time, Mr. Abe’s nationalist agenda seemed off the mark for a public that was more interested in jobs and economic recovery.

During his brief term, he angered China and South Korea with moves to change Japan’s pacifist Constitution, denials that Asian women were forced into sexual slavery for the Japanese military during World War II, and efforts to alter school textbooks to present what critics called a whitewashed version of Japan’s wartime history. But in some ways, he kept tensions with China from boiling over, picking Beijing for his first official trip overseas and refraining from visiting a contentious Tokyo war shrine.

But with emotions running high between Japan and China in recent weeks over a set of disputed islands, a return to office by Mr. Abe could help fuel more tension. Mr. Abe has veered further to the right since his time as prime minister, suggesting recently that he intends to visit the Yasukuni war shrine if he becomes prime minister again and may even seek to nullify some of Japan’s war apologies.

Speaking to reporters on Wednesday, Mr. Abe promised to take a strong stand in the dispute with Beijing over the islands, even as he referred to Japan’s strong economic ties with China. He said he would also seek to strengthen Japan’s defense cooperation with the United States by taking a more active military role.



▼日本で元首相が野党党首に返り咲き

安倍晋三氏、民族主義者として知られている元首相の安倍氏が、水曜日【2012年9月26日】日本の最大野党の党首に選ばれた。彼が日本の最高指導者として返り咲く可能性が出てきたということ。而して、<安倍総理の逆襲>というそのような事態の惹起は支那やアジアの他の近隣諸国【正確に言えば、「アジアの他の近隣諸国」とは韓国・北朝鮮のことにすぎません。】と日本との緊張関係を一層高めるかもしれない。

安倍氏率いる自由民主党は、野田首相の不人気もあり「近いうち」に実施されると見られる全国レベルの国政選挙で大きく躍進する状勢。実際、野田首相と野田氏率いる民主党の支持率は、昨年の大災害に対する拙劣な対処、加之、ある種の機能障害を発症し政策立案が滞るという、国会が立ち往生している事態によって低下の一途なのだから。(中略)

自民党総裁としての登板は、前回の首相在任時の中間選挙【=2007年の参議院選挙】で自民党が惨敗して以来の、安倍氏にとっては臥薪嘗胆・苦節6年の日々を突き抜ける鮮やかな復活と言えよう。もっとも、2006年に内閣総理大臣に就任した際に安倍氏は、日本はより強硬で謝罪など一切拒否する姿勢を採用すべきだと唱えていたものの健康問題を理由に僅か1年で退陣した。畢竟、件の中間選挙の時点では、安倍氏の民族主義的の色彩の濃い政策提言は、雇用と景気回復により強い関心を抱く有権者総体にとっては的外れのものだった。

前回の短い首相在任期間中、安倍氏は、日本の非戦主義の憲法の改正を目指したこと、第二次世界大戦中にアジアの女性達が日本の軍隊のための性奴隷になること/性奴隷の状態であることを無理強いされた事実を否定したこと【所謂「従軍慰安婦」なるものに関するこの記述は完全な間違いと言えるけれど、原文に従って訳しています。】、加之、日本の戦争中の歴史について日本の教科書の記述を「過去の悪行を糊塗」しようとしたことによって支那および韓国の怒りを買ってしまった。もっとも、幾つかの点では、安倍氏は日本と支那との緊張関係が沸騰しないような道筋を選択したとは言える。例えば、首相としての最初の外遊先に支那を選んだこと、加之、その神社を巡って【日本と特定アジア諸国との間で、見せ掛けの】論争が続いている東京のとある戦争神社への参拝を差し控えたことなどがその事例である。

久しく両国間の懸案となってきた、とある島礁を巡って日本と支那の関係が感情的の度合いを増しているここ数週間の状況を鑑みるに、<安倍総理の逆襲>という事態になれば両国間の軋みは一層加熱することになるかもしれない。前回の首相在任中に比べても安倍氏はより右寄りにシフトしてきており、実際、正にこの点に関して、再び総理に就任した暁には靖国神社に参拝するつもりであること、あるいは、戦争を巡って日本が行ってきた幾つかの謝罪は撤回すべきであるという安倍氏の近時の発言を見れば、<安倍総理の逆襲>による両国関係の悪化は杞憂とも言えないだろう。

水曜日の記者会見で、経済面での日本と支那との間の強い紐帯に言及する一方で、安倍氏は件の島礁について支那政府に対して彼が強硬な姿勢を貫くと明言した。加之、日本が軍事面でもより積極的な役割を担うことによって日米間の防衛協力を更に強靱なものにしていくとも。


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<続く>

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