ほしのあきさんの<無罪>確定-あんだけ可愛いんだから当然なのです




▼嘘の書き込みしたほしのさんら立件見送りへ ペニオク詐欺

ペニーオークション詐欺でサイト運営者の男らが京都、大阪両府警に逮捕された事件にからみ、男らが運営していたサイトで格安の空気清浄機を落札したなどとする虚偽の記事をブログに掲載していたタレントのほしのあきさん(35)らについて、両府警が立件を見送る方針を固めたことが7日、捜査関係者への取材で分かった。・・・

このペニーオークションサイトは、高値を自動で更新するプログラムが組み込まれるなどして、実際には落札できない仕組みになっていた。しかし、ほしのさんらがこうした事実を知らなかったことなどから、詐欺容疑などには当たらないと判断した。


(産経新聞・2013年2月8日


▽刑法246条(詐欺罪)

1、人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
2、前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。



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ちなみに、詐欺罪・詐欺利得罪が成立するためには、単に、金銭や財産的価値のあるもの(詐欺罪)、または、財産的価値のあるサービス(詐欺利得罪)を、被害者の方の思い違いにつけ込んで自分や第三者に引き渡すことだけではなく、加害者が被害者を騙してそうさせた、あるいは、被害者が思い違いをしているのを奇貨として、要は、「ラッキー、ごっつぁんです」と思って自分や第三者に金銭を始め財産的価値のあるものやサービスを引き渡させたこと、そして、加害者が被害者を騙した行為/被害者の思い違いに気づかないふりをした不作為が原因となって被害者が金銭を始め財産的価値のあるものやサービスを引き渡したと言えることが最低限必要とされています。

要は、①被害者の錯誤を引き起こす/被害者の錯誤を利用する作為または不作為による、②意図的な欺罔行為。および、③財産的価値のあるものやサービスの交付、④欺罔行為と交付という結果の両者の間に「前者がなければ後者は生じなかった。と、世間ではみんなそう思うよな」という因果関係が認められること。これらが最低限、詐欺罪・詐欺利得罪の成立には必要ということ。

よって、「高値を自動で更新するプログラムが組み込まれるなどして、実際には落札できない仕組みになっていたなどの事実を知らなかった」のであれば、「格安の空気清浄機を落札したなどとする虚偽の記事をブログに掲載」した行為が(もちろん、世間ではそれは「騙す」行為ではあるにせよ、「金銭を、被害者の思い違いにつけ込んで自分や第三者に引き渡させる」という刑法246条が規定する意味での)欺罔行為であったとは言い難いし、少なくとも、そこに「欺罔の意図=詐欺罪の構成要件的故意」があったとは言えない。

と、そう私は考えます。よって、捜査当局が「ほしのさんらがこうした事実を知らなかったことなどから、詐欺容疑などには当たらないと判断」したのは妥当な判断ではないかとも。

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畢竟、(実は、私自身は「虚偽の記事をブログに掲載した行為」と「被害者が第三者に金銭を交付したこと」との間に、世間的で言われる意味ではなく刑法的な意味で因果関係があったと言えるかということ自体些か疑問なのですけれども、)少なくとも、詐欺罪が故意犯であり、また、「欺罔の意図」や「欺罔行為」が詐欺罪の構成要件要素である限り、「不撓不屈」に「一意専心」じゃなかった「不惜身命」と「堅忍不抜」でもなかった、そう、「曲学阿世」どころか「牽強付会」と「我田引水」の二つの四文字熟語を座右の銘にしているのだろう朝日新聞の社説子の如き検察官がこの事案を担当したとしても、彼や彼女も「ほしのさんらの行為は詐欺容疑には当たらない」と判断するしかなかったのではないでしょうか。


とにかく、結果よければすべてよし。
めでたし、めでたし。閑話休題。


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ところで、ほしのあきさんは弊ブログでは木花咲耶姫と同一神格の存在。
而して、この当然ではあるが喜ばしい報道に接して真っ先に浮かんだ感想は、

詐欺罪が成立しないのは当然じゃないか、なら、
なんでそう判断するのにこんなに時間がかかったんだ! 
ちゃんと仕事しろ警察、もっと働け検察!

などではなく、「木花咲耶姫の立件見送り? あんだけ可愛いんだから当然でしょうよ」というものでした。詐欺罪とか詐欺利得罪とか、構成要件とか因果関係とか、欺罔とか錯誤とか故意とかそんな面倒なことは考える必要もない、と。


そう、弊ブログにとってその経緯は、
そう、古代ギリシアのフリュネの裁判とパラレルと
そう感じられたということ、鴨。


ボイオーティア同盟の盟主にして、古代ギリシアの竜虎、アテネ・スパルタと並ぶ、古代ギリシア圏の最有力都市国家の一つであったテーベの国家予算をさえ凌駕したと噂される巨万の富を「人類最古の職業」によって築いたとされる美貌の娼婦「フリュネの裁判:trial of Phryne」(ちなみに、「trial」ですから、この裁判の法廷を構成する主要なメンバーは陪審員ですよ)。

その裁判の趨勢がほぼフリュネ有罪に決した結審の直前。突然衣服を脱ぎ去り/弁護人に衣服を剥ぎ取られ一糸まとわぬ姿になったフリュネ。而して、その姿を目にしたすべての裁判官は「フリュネ無罪」を判示した。

Her beauty instilled the judges with a superstitious fear, who could not bring themselves to condemn "a prophetess and priestess of Aphrodite" to death.


(フリュネの完全無欠の美貌を目の当たりにして、裁判官達は徐々に、しかし、くっきりと、人間存在が超越的な対象に対して直感する原初的な畏怖を、そんな畏怖を感じている自分達を自覚した。而して、地上に降臨した美の純粋結晶、美の女神の地上の星、そんな<木花咲耶姫>に死刑を宣告することなど彼等にできるはずがなかったことは言うまでもない)

http://en.wikipedia.org/wiki/Phryne


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フリュネの裁判の話は、三浦一郎『世界史こぼれ話』(学生社新書・1955-1956, 角川文庫・1973-1976)や阿刀田高『詭弁の話術-即応する頭の回転』(角川文庫・1993年)にも収録されていたと思いますが、私は、このエピソードは「ジョーク」でも「わい談」でも、「詭弁」でも「こぼれ話」でもなく、例えば、「人類史の99%の期間、人類は文字を持たなかった」としばしば語られるのとパラレルに、「フリュネの裁判が示唆する行動の評価基準や証拠法は人類史の99.9%の期間において誰しもがそれを当然と考える盤石のルールだった」と思います。

而して、蓋し、このエピソードをそう捉えた理路は、現象の背後に隠されている外界の真の姿たる「物自体:Ding an sich」が、他方、同時に「自由」の本性を媒介にして「道徳律の妥当根拠」でもあるカントの哲学とあるいは通底していることなの、鴨とも。


いずれにせよ、
ほしのあきさんの<無罪>は、だから、
ほしのあきさんがあんだけ可愛いんだから当然なのであります。
と、そう私は考えます。

ヽ(^o^)丿



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木花咲耶姫 



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