TPPを梃子にして太平洋を日米の<地中海>にせよ(下)




The benefits of a free-trade deal with Japan

THERE WAS a time, a couple of decades ago, when the trade relationship between the United States and Japan was one of the hottest policy issues in Washington. The rise of China, coupled with Japan’s two decades of economic stagnation, eclipsed concerns — overblown in hindsight — about this country’s chronic trade deficit with Japan. Now, U.S.-Japan trade is once again rising on the policy agenda, and it’s critical for both countries and for the world that Americans avoid the simplistic and emotional arguments that marred past debates.

On Friday, Prime Minister Shinzo Abe announced that Japan will join the Trans-Pacific Partnership (TPP) free-trade talks, a U.S.-led effort to bind a dozen Pacific Rim nations in a tariff-slashing pact that will boost efficiency and growth across a region that, including Japan, accounts for 40 percent of the world’s economic output.

Mr. Abe did so at considerable political risk, because the prospect of liberalized imports frightens Japan’s farmers and other entrenched interest groups. Mr. Abe recognizes that greater international competition could spur much-needed restructuring of Japan’s domestic economy, which, along with monetary expansion and fiscal stimulus, is one of the new prime minister’s three policy “arrows.” A TPP deal that includes Japan could fortify the U.S.-Japan alliance as a peaceful counterweight to an ambitious China.


日本との自由貿易交渉は有望な政治の地下鉱脈

二十年から三十年前のこと、対日貿易がアメリカにとって最大かつ最優先の政治課題だった時代があった。而して、この二十年に及ぶ日本経済の停滞と入れ違いに起きた支那の影響力肥大という現実を前にすれば、--もちろん、それは些か後の祭りの類であることは否定できないにせよ--アメリカの慢性的な対日貿易赤字の問題などさしたる問題ではなくなってきている。そして、現在、日米貿易が再度、アメリカの政策課題になりつつある。過去にその流儀を押し通すことで交渉を台無しにしてしまった単純明快かつ情緒的な議論をアメリカが避けることができるかどうか。これが日米両国のみならず世界にとって死活的に重要になってきている。

金曜日【2013年3月15日】、アメリカが主導している環太平洋自由貿易パートナーシップ(TPP)の協議に日本も参加する旨を安倍総理が表明した。TPPとは、関税の撤廃もしくは関税を大幅に引き下げることに合意する1ダース程の環太平洋の国々を組織化しようというアメリカ主導の動きであり、而して、関税の撤廃もしくは大幅な引き下げによって、生産高において世界経済の40%を占めるこれらの地域全体で生産性を向上させ経済成長を加速させようとする企てである。

安倍首相のTPP参加表明は政治的にはけっして小さくないリスクを彼が引き受けたものだ。なぜならば、想定される輸入自由化は日本の規制によって保護されてきた農家を始めとする利益集団の脅威でないはずはないのだから。国際競争の更なる拡大強化は、これまた日本の国内経済の更なる再構築を不可避なのものにするだろう。これらのことを安倍首相は充分に理解している。而して、国内経済の再構築こそ、金融緩和政策および財政刺激政策と並んで安倍首相が三本の政策の「矢」と位置づけているものなのだ。いずれにせよ、TPPを創設する交渉に日本を巻き込むことは、野心赤裸々な支那をそれによって平和的に封じ込むことが可能な水準にまで日米同盟を強化する上で有効な試みであることは間違いないのではなかろうか。


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TPP, therefore, serves U.S. strategic, as well as economic, interests. Alas, some of the same voices that often oppose free trade are already raising red flags. On Thursday, eight senators and 35 members of the House, all Democrats, sent President Obama a letter complaining about U.S. carmakers’ historical lack of access to Japan’s auto market, suggesting that, with a year-end deadline for completing the talks, it’s too late to resolve “these long-standing, economically harmful practices.”

But the point of free trade is to enable each country to maximize its comparative advantages, not to guarantee equal flows of every good in each direction. Actually, the potential opening of Japan’s agricultural and other markets to U.S. goods under TPP could offset deficits that might persist in the auto market.


ことほど左様に、TPPはアメリカの経済的のみならず戦略的な利益を確保するための方途である。それなのになんたることか、自由貿易となれば都度それを批判せずにはおかない論調、その類の批判の一斑、すなわち、日本を抱き込む形でのTPPに対する反対の声が大きくなりつつある。例えば、木曜日【2013年3月14日】には、その43人全員が民主党の議員なのだけれども、8人の上院議員と35人の下院議員がオバマ大統領に対して現状を憂慮する書簡を送った。而して、その書簡は、日本市場におけるアメリカの自動車メーカーのかってないシェアの低さを挙げて、年末に設定されているTPP締結交渉の期限を繰り延べにでもしない限り、「経済的にかくも有害なるかくも長きに亘って続いてきた慣行と実績」をその交渉期限内に解決することは不可能であろうと述べている。

しかし、自由貿易の肝は、各国が自国の比較優位性を極大化することが可能という所にある。要は、自由貿易は、必ずしも、取引されるすべての品目について、自国と他国双方にとって相互に公平な物と金の流れを保証するものなどではない。実際、もし今後、TPPの枠組みの中で日本が農産物やその他の市場をアメリカ制の産品に向けて開放したとしても、それは、残念ながらその状況下でも続く可能性が小さくない自動車を巡るアメリカ側の貿易赤字を、単に別の品目によって相殺することができるかもしれないという類の市場の開放にすぎないのである。


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The twin goals of shoring up Asian allies and reducing our trade deficit would also be served by maximizing U.S. natural gas exports — especially to Japan, which is eager for stable new energy supplies to replace lost nuclear generating capacity.

Again, some in Congress object, on the protectionist grounds that exports would raise the price of gas for U.S. users, both industrial and residential. And, once again, Economics 101 argues for the freest possible trade. Robust foreign demand for U.S. gas will promote greater production over the long run, and the additional supply will help moderate prices at home and abroad.

Fortunately, Mr. Obama has embraced the strategic and economic potential of TPP and of a similar proposed agreement with Europe. To bring them into being, he’ll have to push back against those in his own country, and his own party, who can’t let go of yesteryear’s trade conflicts.

アジアの同盟国を支援することとアメリカの貿易赤字を削減すること。これら双子の目的は、例えば、アメリカからの天然ガス供給を--就中、日本に対しての供給を--極大化することによって推進できるかもしれない。実際、日本は、引き下げられたままの原子力発電の発電量を埋め合わせする、安定的に調達可能な新しいエネルギー資源の手当を熱望しているのだから。

しかし、アメリカ議会には、天然ガスの輸出拡大という事態になれば、個人向け企業向けともにアメリカ国内においてガスの価格が高騰することを懸念する保護主義的な立場から、天然ガスの輸出拡大に反対する議員もけっして少なくはないのである。経済学のイロハ(Economics 101)を思い出そう。実現可能な最も自由な貿易の具現は経済学の初歩的な知見からも支持されるものだということを。すなわち、アメリカの天然ガスに対する諸外国からの底堅い需要は、長期的には天然ガスの増産をもたらすだろうし、もって、この経緯の帰結たる供給力の増大はアメリカ国内外を問わず天然ガス価格が穏当かつ妥当な水準に落ちつく帰結をももたらすだろことを。

幸いにもオバマ大統領は、TPPの基底に横たわる戦略的と経済的の有望な利得の地下鉱脈の意味をよく理解しており、それは欧州との間でのTPPとパラレルな協定の基底に横たわる鉱脈の意味についても同様である。ならば、これらの地下鉱脈を実際に利用可能にするためには、オバマ大統領は、アメリカ国内に根強く残っている議論、否、オバマ政権の与党民主党内にさえ無視できない勢力を保っているあるタイプの議論を押し戻さなければならないだろう。すなわち、貿易を巡る過去の紛争を忘れることのできない、羹に懲りて膾を吹き続けるだけの人々の議論。そのような議論を断固粉砕することがオバマ大統領に求められている。と、我々ワシントンポストの社説委員会はそう考える。

(Washington Postの社説翻訳紹介終了)


б(≧◇≦)ノ ・・・見事な決断だ、安倍首相、!
б(≧◇≦)ノ ・・・安倍首相、断固支持!


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