安倍総理の歴史認識を批判する海外報道紹介(8)




Mr. Abe is widely known for supporting a strong defense policy and for reinterpreting Japan's wartime history. His first premiership of 2006-2007 is generally seen to have failed because of his attempts to prioritize amending the country's pacifist constitution.

Determined not to make the same mistake after returning to office late last year, the prime minister had, until recently, largely kept his nationalistic views under wraps. He has also taken steps to keep his cabinet members in line and focused on economic matters.

安倍首相が強硬な安全保障政策を支持していること、そして、戦争中の日本の行動に関する歴史の再解釈を支持していることは広く知られている。実際、2006年-2007年の第1次安倍内閣が【教育基本法の改正・防衛庁の防衛省への格上げ・日本国憲法の改正手続に関する法律の制定、道半ばに終わったにせよ公務員改革の推進等々、本当は僅か1年で素晴らしい実績を第1次安倍内閣は残したのだけれども】、一般的には失敗だったと看做されるに至った理由は、日本の平和主義的な憲法の改正を優先しすぎたことと見らている。

二度と同じ過ちは繰り返すまい。昨年末に首相に返り咲いたときにそう堅く決意したからでもあろうか、最近まで大体においてこの首相も自身の民族主義的な見解を露わにすることは控えていた。そして、安倍首相は彼の内閣のメンバーが一致協力していけるように幾つもの手段をこうじて、もって、内閣が一枚岩になって経済問題に注力してきた。


But emboldened by approval ratings hovering around 70%—and by a newly found online fan base—Mr. Abe seems to be increasingly turning his focus to his personal agenda.

Whether the general public is ready to embrace this change, however, is another matter.

A poll by the Asahi Shimbun published April 16 showed that 50% of respondents backed Mr. Abe's economic policies, but only 14% his stance on diplomacy and security issues. A mere 6% were in favor of his constitutional views.

70%前後の高い水準に内閣支持率が高止まりしていることに--加之、ネット上に新たに支持基盤を開拓したことに--背中を押され大胆になった結果、しかし、安倍首相はいよいよその施政の焦点を自身の持論的な政策課題に移しつつあるようにも見える。

国民一般の気持ちがこの政策課題間の優先順位変更を受け入れるマインドセットかどうかは、しかし、安倍首相の状況認識や彼の持論的な政策課題へのこだわりの強さとは別の事柄だろう。

朝日新聞が4月16日に発表したある世論調査によれば、有効回答者の50%が安倍首相の経済政策を支持しているのに対して、第2次安倍内閣の外交と安全保障を巡る姿勢を支持したのは14%にすぎず、憲法問題に至っては安倍首相の憲法に対する考え方を支持したのはたった6%しかいなかったのだから(★)。

★註:朝日新聞の世論調査

このセンテンスはミスリーデングと言えると思います。4月16日の朝日新聞に掲載されたこの世論調査の質問は、「安倍首相のそれぞれの政策の取り組みの中で、一番評価するのはどれですか?」であり、選択肢は「経済政策」「社会保障」「外交・安全保障」「原子力発電やエネルギー」「憲法改正」の5択。要は、例えば、「憲法改正の動きをもっと加速して欲しい」という回答者も「安倍首相の憲法に対する考え方を支持」しているにもかかわらず、「憲法改正」は選ぶことができないですから。

要は、元々の日本語の質問は「それぞれの政策の取り組みの中で」と、実質上にせよ「選択肢間に排他的な関係」があるのに、このWSJの記事では、端から「選択肢は複数選択可」のごとく書いてあることが問題。

また、「backed」「be in favor of」という述語動詞は、選択肢項目に対するアンケートの回答者自身の関心と価値の優先順位を示唆する意味であるのに対して、朝日新聞のアンケートの質問の述語動詞は「政策の取り組みの中で、一番評価する」とあり、つまり、ある政策項目に対する回答者自身の優先順位が1番でなくとも、「絶対評価の通知表」の如く、安倍総理がもの凄くその項目を頑張っていると回答者が思うのであればその項目が1番になりうるのですから。閑話休題。
と、この註自体が閑話休題だった、鴨。



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It isn't only critics who worry about the government reorienting its agenda; some of the prime minister's close confidants have concerns, too.

"We have persuaded Mr. Abe to set aside his pet interests and focus on the economy first," Mr. Aso said in an interview last Friday—two days before he made his own visit. Mr. Aso said he was worried "that once we get a victory in the [summer] upper-house election, Mr. Abe might go in a different direction."

But the prime minister may not wait that long. In a recent interview with the daily Yomiuri Shimbun, he said constitutional change would be central in the coming election campaign.

第2次安倍内閣における政策優先順位の再編成を不安視しているのは安倍首相に批判的な論者ばかりでもない。つまり、安倍首相に極めて近しい盟友の中にも不安を感じている人々がいるということだ。

「自身のおはこ的の政策関心は脇に置いておいて、まずは経済政策に注力するように我々は安倍首相を説得しているところだ」と、麻生副総理は、あるインタビューの中で先週の金曜日【2013年4月19日、アメリカのワシントンで開催されたG20(財務相・中央銀行総裁会議)の際のWSJのインタビューの中で】そう述べた。而して、このインタビューに麻生副総理が応じたのは、彼自身が靖国神社に参拝する2日前のことだったのだけれども。麻生副総理は更に「この(夏の)参議院選挙で我々が勝つことができた場合、その勝利確定の刹那から安倍首相はちょっと違った方向に向かうかもしらない」、それが心配だとも語ってくれた(★)。

日本のこの首相は、しかし、持論的な政策課題の優先順位を引き上げるのをそれほど待つ気はないのかもしれない。最近行われた読売新聞のインタビューの中で安倍首相は、憲法改正が次の選挙戦の中核的の論点にならないはずはない【憲法改正の是非をいつ国民に聞けばいいと言われるんですか? 今でしょう!】、と答えているのだから。


★註:WSJとのインタビューにおける麻生副総理の発言

WSJの日本語版から(というのも、この場合は英文を見ても「麻生発言」は復元不可能ですから。)このインタビューを転記すると麻生副総理の発言は次のようになっています。以下、転記。尚、英文原典は下記URLで閲覧可能、鴨。

* * * * *

麻生氏は、安倍氏が7月の参院選後も経済改革に注力し続けていられるかどうかについては「自信が今ひとつない」と述べた。与党・自民党が7月の参院選で圧倒的勝利を収めることは広く予想されている。予想通りになれば、安倍氏は衆参両院で支配権を得ることになり、憲法改正を実施できるチャンスが高まる。・・・

「この間、 野党をやってみて、世の中を見て、国民が何を考えているかといえば、憲法や教育ではない。国民の気持ちは絶対に景気対策、デフレ不況からの脱却、それに対するプライオリティーが1番だ」と麻生氏は述べ、「(安倍首相には)教育とかはちょっと置いておくということを理解してもらい、その通りにやってもらって、今その方向に走っている」と語った。

だが、「7月からまたそっちの方に話を振られるのではないかとの疑いがある」との見方を示した。さらに麻生氏は、「参議院選に勝ったあと、もうしばらく、あと数年間は経済に専念すべしと言わなければならないのが私の仕事だと理解している」と述べた。


・What Keeps Aso Awake At Night: Abe(April 21, 2013)
 http://blogs.wsj.com/japanrealtime/2013/04/21/what-keeps-aso-awake-at-night-abe/



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<続く>


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