三池港の閘門式ドック施設の案内-「世界遺産登録」の資格ないことない、鴨





郷里に帰省中、街で見かけた案内板。有明海に面している、
福岡県大牟田市にある三池港の港湾施設の説明です。

出来てしまえば、最早、街のありきたりの風景ですけれど、これがなければ大型船は着岸も停泊も荷揚げも荷下ろしもできなかった。なんせ有明海は日本一干満時の水深差(潮差)が激しい海。だから、この施設が出来る前、干潮時には水深の深い対岸の島原半島までしか大型船は来られなかったらしいです。

有明海は日本一干満時の潮差が大きい海。それなんと、普通で5メートル。でもって、大潮のときは? 台風などの低気圧が接近したときは・・・! 要は、地面から普通の2階建て家屋の屋根のてっぺんくらいまで1日に2回海面が上下するということだから・・・。そりゃー、この施設作るのは重要だっただろうし工事は大変だったんだろうなーって思いました。

工事は、起工が明治35年1月1日(1902年元旦)、竣工は明治42年3月(1909年)。正に、日露戦争(1904年-1905年)を挟んだ時期の突貫工事。ここもまた、日本近代における<坂の上の雲>の名所旧跡の一つということ。

実は、大牟田市は、旧三池炭鉱の施設ともどもこれらの施設をまとめて世界遺産登録を狙ってるらしい。大牟田駅前にもそんな看板がある。で、最初は大牟田出身者ながら苦笑してたけど、この三池港の実物を久しぶりに見てこの説明を読んだら、満更、それ荒唐無稽な野望でもない、鴨。と、そう思い始めました。

ヽ(^o^)丿ヽ(^o^)丿



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Designed to eliminate tidal differences in the Ariake Sea, these locks are the only set in Japan capable of handling 10-kiroton class ships while mooring or loading coal. When the doors are closed, the minimum depth is 8.5meters, making coal loading possible around the clock. Planner Takuma Dan successfully envisioned the needs of Omuta Port a century in the future, and implemented them in the design.



【語彙】
eliminate:除去する/消去する/弊害を解消する, tidal differences:干満による海面の高低差, moor:停泊する, load:荷を積む, around the clock:24時間/一日中, envision:将来を予想する/ある見地から将来のための計画を考察する, port:拠点/基地, implement:計画を実行する


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戦前の三井財閥の心臓-三池炭鉱。その三池炭鉱を経営する、
三井三池の<迎賓館>、三池港の近くの旧「港?楽部」の庭にある
團琢磨の銅像



【読解躓きの石-適材適所の分詞構文と副詞節の使い分けはお洒落かも】
冒頭のセンテンスの分詞構文(being designed to-V)は格調高い書き出し、鴨。

(Being) designed to eliminate tidal differences in the Ariake Sea,
(潮汐による干満の差を影響を打ち消すための仕組みを備えることによって、)

そして、次のセンテンスの、副詞節と分詞構文で主節をサンドイッチするのも、
より具体的な物事についての未来というか条件設定をする副詞節と、他方、
一般的な帰結を冷静に粛々と報告する分詞構文があいまって、
なんということもないごく普通のセンテンスでしかない主節を輝かせている、鴨。

When the doors are closed,
(一旦、見学者のあなたが目にしているあの門が閉じられると)
the minimum depth is 8.5meters,
(水深は8.5メートル以上に保たれるのです)
making coal loading possible around the clock.
(8.5メートル以上の水深があれば24時間、
石炭を船に積み込むのも容易いというものです)


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【和訳】
この閘門は、有明海の潮差の影響を受けないでいいように【パナマ運河と同じ閘門式の機能を発揮できるよう】設計されており、よって、1万トン級の船舶が停泊し荷揚げすることが可能な日本で唯一の設備です。閘門の扉が閉じられれば、いつでも最低8.5メートルの水深が維持されるようになっていて、24時間、石炭を積み込むことができます。総設計者の團琢磨氏は、大牟田という拠点の百年後の比較優位性を考えてこの港を企画しました。そして、この閘門施設の導入によって、大牟田の将来に対する彼の予測と期待は正解だったと言えるのです。



以下は、有明海の干満の差がいかに大きいか激しいかの証拠画像。河口から2キロ程遡ったほぼ同じ地点で、同一の座礁というか放置されたボートを撮影したもの。6時間毎に一番上と一番下の状態を繰り返します。驚きましたか? 

でもね、大牟田市出身者にとっては
普通のことなんだよね、これ。

ウマウマ(^◇^)


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