靖国<不戦勝>の安倍総理の作戦勝ちに歯ぎしりする海外報道紹介(2)




How Abe addresses Japan’s history, analysts say, will largely define relations with China and South Korea in coming years. On Thursday, the 68th anniversary of Japan’s World War II surrender, Abe appeared to search for a narrow middle ground, trying to demonstrate his personal support for the shrine without causing diplomatic damage.

Abe has spoken admiringly of Yasukuni many times, and he visited it in October, two months before his election as prime minister. But a return to the shrine as Japan’s leader would have sparked anger not just from Seoul and Beijing but also from Washington, which is pressing Abe to help reduce regional tensions.

Still, Abe made little headway with his show of relative restraint. Two of his cabinet ministers paid their respects at Yasukuni, as did dozens of lower-ranking lawmakers. A South Korean Foreign Ministry spokesman called those visits “deplorable,” adding that the shrine “glorifies the history of imperialistic invasion.” Meanwhile, China summoned the Japanese ambassador in Beijing to protest the visits.

日本を巡る歴史に安倍首相がどう向き合い対処するか。それが、これからの数年間の日本の対支那・対韓国関係の様相を決定すると分析する識者は多い。木曜日、日本が第二次世界大戦で降伏した68回目の記念日に安倍首相は、実に窮屈な中間の道を進むことを示唆したように見える。すなわち、外交的な実害を惹起させることなく、他方では靖国神社に対する個人的な支持を明らかにしようとしたのだ。

安倍首相は靖国神社に対する溢れんばかりの敬意をこれまで幾度となく表明してきた。実際、首相の座への復帰がかかった選挙の2カ月前、昨年10月には自身靖国神社に参拝してもいる。日本の最高指導者による靖国神社参拝の復活ということになれば、その事態は韓国や支那の怒りに点火するのみならず、東アジア地域の緊張の緩和に与するようことあるごとに安倍首相に強く働きかけてきたアメリカの怒りをも招きかねないだろう。

これらの状況を鑑みるに、しかし、安倍首相が示した今回の幾ばくかの抑制は、日本と支那・韓国、そして、日本とアメリカとの関係をそれほど改善したとは思われない。比較的影響力の低い数十人の国会議員と同様に、2人の安倍内閣の閣僚が靖国神社に参拝し英霊に対して感謝の気持ちと尊崇の念を捧げたのだから。実際、韓国外務省の報道官は、靖国神社は「帝国主義的な侵略の歴史を賞讃」するものだとの認識を披露した上で、これらの閣僚と議員の参拝について「嘆かわしい」ことだと述べ、同様に、支那政府も北京駐在の日本大使を呼びつけ閣僚と議員の参拝に抗議した。

【参拝した国会議員は「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」のメンバーだけでも102人を超えており、野田聖子議員や石原慎太郎議員等、同会とは別に個人的に参拝した国会議員を含めれば優に110人を超えるものと思われます。また、参拝した閣僚は「2人」ではなく新藤義孝総務相・古屋圭司国家公安委員長・稲田朋美行革相人の3大臣。ただし、訳は原文テクストに従っています】


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In Seoul, South Korean President Park Geun-hye, addressing the nation to mark its Liberation Day, said historical issues have cast a “dark shadow” over relations with Japan. “In the absence of courage enough to face the past,” Park said, “it will be difficult to build the trust necessary for our future.”

Park acknowledged, however, that many Japanese take issue with Abe’s historical narrative, viewing World War II and the period preceding it as exemplifying military ambition run amok.

One high-profile politician has already paid a price for controversial comments about the past. Osaka Mayor Toru Hashimoto, known for his nationalist views, said in May that the sex slaves — euphemistically called “comfort women” — who were forcibly recruited by Japanese occupation troops in China, Korea, the Philippines and other Asian nations were a “necessary” part of war. He was lambasted on Japanese Web sites and his party was trounced in upper-house elections in July, turning from a middling power into an afterthought.

ソウルでは、解放を祝う光復節に際して発せられた韓国国民に対する演説で朴槿恵韓国大統領は、韓国と日本との関係全体に歴史問題が「暗い影」を落としていると述べた。「過去を直視するに足るほどの勇気を欠くならば、日本と韓国の将来にとって不可欠な信頼を構築することは難しいでしょう」とも。

朴大統領は、他方、第二次世界大戦とそれに先立つ時代を軍部が手をつけられないほど暴れ回った時代の一つでもあったという視点を提示した上で、多くの日本人が安倍首相の語る歴史物語には強く反発しているとも述べた。

実際、ある有力な政治家が歴史を巡る物議を醸す自身の発言のツケを払わせられた。すなわち、その民族主義的な世界観で知られている大阪市長の橋下氏は、5月に、性奴隷は戦争の局面においては必要だったと述べたのだ。ちなみに、婉曲に「従軍慰安婦」と呼ばれている性奴隷は、支那、韓国・北朝鮮、フィリッピンその他の日本が占領していたアジア諸国から日本の占領軍によって強制的に(forcibly)集められたものである。而して、橋下氏は日本のウェブ上で激しく非難され、橋下氏率いる政党は7月に実施された上院の選挙において完敗を喫する。もって、その政党は日本政治において侮り難い、第二集団の先頭からトップを窺う中規模の勢力からその他大勢の一つに後退したのだ。


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【橋下氏の発言は「慰安婦=戦地の公娼」は必要だったというものであり、「性奴隷」なるものが必要だったなどとは一言も述べていないのですから、本文テクストのこの箇所は事実誤認と言うべきです。けれども訳は原文テクストに従いました】

【「性奴隷=従軍慰安婦」の定義に、「日本の占領軍によって強制的に集められた」(be forcibly recruited by Japanese occupation troops)を盛り込んだ段階で、この本文テクストは無知蒙昧の作品と言えるでしょう。なぜならば、「強制性」(forcibleness or to be forcibly done)が確認されるほとんど唯一の事例はインドネシアで起きた「スマラン事件」(Semarang affair)であり、『世界戦争犯罪事典』(文藝春秋・2002)によれば、この事件(case)では、オランダの軍事法廷が、終戦直後とっくに、「慰安婦」だった35名のオランダ人女性の内の25名に強制の契機を認定して関係者を処罰しているのですから。

ちなみに、実質的には日本側からの反論も異議申し立ても認められない「ほなら、そりゃー、言うたもんの勝ちなんちゃうの」であった、オランダ政府が1994年に行った調査でも、インドネシアにおける200人~300人の「オランダ人慰安婦」の中で「慰安婦」になるについて日本軍の強制の契機が認められたものは65人。而して、①それら65人を上限とする「オランダ人従軍慰安婦」についても日本軍総体としての組織的関与の契機は皆無であり、加之、②いずれにせよ、オランダに対しても日本はとっくに、国際法の歴史の中でも他に例がないほど誠実に戦後処理を済ませており、その「従軍慰安婦」に対して日本に(まして、戦後生まれの日本人に!)なんらの責任も現在は存在しないことは言うまでもありますまい。尚、このイシューに関しては下記拙稿をご参照いただければ嬉しいです】


・安倍総理の逆襲-「従軍慰安婦」という空中楼閣に依拠した
 New York Timesの自民党新総裁紹介記事(上)~(下)
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/61507543.html


・「慰安婦は必要だった」--慰安婦問題を巡る橋下氏の発言は妥当である--
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/61865685.html

・橋下「慰安婦発言」批判の海外報道紹介
 --歪んだ論理の磁場の確認とその消磁化の契機として(1)~(9)
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/61938729.html


・戦後責任論の崩壊とナショナリズム批判の失速
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/59898544.html

・戦争責任論の妄想:高木健一『今なぜ戦後補償か』を批判の軸にして(上)~(下)
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/60939316.html


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<続く>



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