平成の大宰相・小泉純一郎の「原発ゼロ」発言に感じた政治家の健全なる限界




▼小泉元首相が「脱原発」主張=安倍政権に決断促す
小泉純一郎元首相は1日、名古屋市で講演し、日本のエネルギー政策について「私は原発ゼロを主張している。(原発事故を引き起こした)東日本大震災をチャンスと捉えるべきだ。原発ゼロの循環型社会をつくる契機となる」と述べ、「脱原発」を訴えた。

小泉氏は「原発ほど費用がかかるものはない。事故を起こしたら影響は計り知れない。廃炉も40~50年かかる」と指摘。「原発をゼロにしても日本は十分やっていける。早い方がいい」と、安倍政権に脱原発の早期決断を促した。 


(時事通信・2013年10月1日


あるブログ友はこの小泉「原発ゼロ」発言に関して、

>人間としての小泉純一郎に失望した

と述べられています。而して、熱烈な<小泉純一郎総理>支持者である私は、そのブログ友に断固反論したい。蓋し、議員バッジを外そうが外すまいが、細川護熙氏の如く湯河原で陶芸三昧の生活を送ろうが、「元総理」は内外において政治的影響力を保持するがゆえに<政治家>なのだと思います。ならば、小泉総理が東銀座で歌舞伎観劇に日々興じていようが、私は

>人間としての小泉純一郎に失望した

とかいう曖昧な話ではなく、

>政治家としての小泉純一郎に失望した

です。さりとて、現在においても小泉政権の業績は断固支持しますが、小泉総理ご自身には、さっさと、相模灘のモズクじゃなかった藻屑になって日本海溝に沈みなさい。と、そう私は言いたいです。


けれども、この報道に接して、言葉の正確な意味での「現代の保守主義」(①自己の行動指針としては自己責任の原則に価値を置く、そして、②社会統合のイデオロギーとしてはあらゆる教条に疑いの眼差しを向ける、よって、③社会統合の機能を果たすルールとしては、さしあたり、その社会に自生的に蓄積された伝統と慣習に専ら期待する、換言すれば、その社会の伝統と慣習、文化と歴史に価値を置く態度と心性を好ましいと考える、而して、④その社会の伝統と慣習、歴史と文化に価値を置く態度と心性がその社会のスタンダードな態度であり心性であることを認めリスペクトするような<外国人たる市民>に対しては、逆に--古来、日本が「帰化人」の人々に対してそうであったように--彼等の社会の伝統と慣習、歴史と文化をその<国民>の方もリスペクトすべきだと考えるタイプの社会思想である「現代の保守主義」)を信奉する私は、政治を観察するための、つまり、政治家と政治を評価するためのある種の「健全な観察枠組み」を感じ確認できた、鴨。

それは・・・。

政治と政治家を評価する健全な視座とは・・・。

その感覚とは・・・。


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それは、(1)どんな政治家や思想家であれ一人の政治家や思想家にすべてを期待すべきでもないし、まして、無謬性や普遍性など到底期待すべきではないという感覚です。加之、(2)どの時代にもどの社会にも妥当する具体的な政策内容なり政策指針などは存在しないという感覚。

畢竟、(1)(2)のいずれの切り口から見ても、政治などは<及第点>が<最高点>であり、ある政権が<条件付及第点>を維持できているのであれば、その経世済民のパフォーマンスは賞讃に価するという認識です。


例えば、(1)政治家と政治の限界に関しては、

▼プーチンこそノーベル平和賞にふさわしい?
ロシアのウラジミール・プーチン大統領がノーベル平和賞に推薦された。
信じられないだろうが、事実だ。

「世界精神結束国際アカデミー」というロシアの団体は10月1日、ノーベル賞委員会にプーチン大統領をこの栄誉ある賞の候補者にするよう書簡を送ったと明らかにした。その書簡は9月20日にノーベル賞委員会に届いたが、すでに今年の候補者の締め切りは2月1日に過ぎており、来年の候補者として考慮されることになる。

愛国的なこの世界精神結束国際アカデミーには、現役または元国会議員が名を連ねているという。この団体は、プーチンがシリアのアサド政権と化学兵器を廃棄する合意を仲介し、アメリカによるシリア空爆を回避した取組みが評価されるべきだと言う。


(日本版Newsweek・2013年10月2日


という報道を目にして私は、まじめに、プーチン大統領へのノーベル平和賞授与はきわめて妥当と思うのですけれど、それは、--ノーベル平和賞や文学賞などはその程度のものという、同賞に対する否定的な評価だけではなく、逆に--国際平和なるものはプーチン大統領が目指す程度を目標にすべきであり、実際、そのリベラル派から見れば極めて低いハードルでさえ乗り越えられることは稀なことでしょうよ、という感覚。

このような私の政治評価基準からは、例えば、カンボジア国内とカンボジアを巡る国際関係に秩序を回復したフン・セン首相、あるいは、スリランカの内戦を終結させたマヒンダ・ラジャパクサ大統領とともに、プーチン大統領は文句なくノーベル平和賞の有力候補だと思われるのです。



他方、(2)政治の時代的と状況的な限界に関しては、

現実に政治が取り組むべき政策課題の選択と優先順位づけ、ならびに、推進すべき政策内容の正しさは(カール・ポパーが「バケツ理論」によって批判したこととパラレルに)、政治の経験値が増大するにともない、現在の時点では完全には知られていない正しい選択と優先順位、ならびに、正しい政策内容に向けて螺旋状にせよ漸次接近していくというタイプのものではないという感覚。そういう認識が健全な認識ではないかということです。

要は、所変われば品変わる。美人の条件は時代とともに変化する。
この当たり前のことを直視しましょうよということです。

例えば、憲法改正が過度に抑制されてきた戦後の日本の状況下では96条の憲法改正条項の改正は正しい政策であり、アメリカの如く憲法改正が適宜行える社会の状況下では憲法改正条項の改正の優先順位はそう高くないでしょう。要は、普遍的に正しい政策などは存在しない。けれども、今、ここで、正しいと看做される政策は価値相対主義を基盤とした実践的決断においても存在しうるということ。

別例で敷衍しておけば、不況の際にはインフレ政策がバブルの際にはデフレ政策が正しい政策であるように、刑法犯に占める外国人の比率が下がった際には「外国人の指紋登録」の優先順位は下がり、逆の場合には、優先順位が上がるだけのこと。または、不倫の横行によってリベラルな家族制度に対する国民の嫌悪と怨嗟が強くなるようであれば、相続における嫡出子と非嫡出子との差別を復活強化することは正しい政策となる。

これまた繰り返しになりますが、要は、逆累進性がゆえに(正確には、逆累進感を引き起こしやすいがゆえに)消費税は許されないとか、外国人の指紋登録は許されない、あるいは、嫡出と非嫡出の区別は許されないなどとアプリオリに述べることなど誰にもできないということです。


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而して、第4の権力と言われるマスメディアが--「公共放送」を僭称するNHKも含めて--原則、情報源の開示を免除されながら、支那・韓国・北朝鮮といった特定アジアの代弁機関として機能している、百歩譲っても、反日リベラル的の言説を専ら垂れ流している日本の現状を鑑みれば、少なくとも、TVとラジオの電波媒体に関しては、NHKの分割国営化と国会の選定する第三者委員会がリストアップする重要な政策諸課題に関してはリベラル派と保守派の意見が公平に放送されるかどうかを監視する「第4の権力監視機関:watch dog for the fourth power」を立ち上げることは正しい政策でしょう。

小泉「原発ゼロ」発言に抗すべく、「原発推進」についても言及しておけば--実証的かつ疫学的な放射線被曝の研究の蓄積を睨むとき、加之、日本を取り巻くエネルギー安全保障の状況を冷静に観察し、ドイツ等のカルト的な例外を看過して世界の国々のエネルギー政策の推移と現状を反芻するとき--次の3点は正しい政策のコロラリーと言えるのではないでしょうか。すなわち、

(a)福島の復興と日本の再生のためには、低線量積年平準の放射線被曝の許容値を国際基準を睨んで現在のカルト的に異常な水準から200倍とは言わないけれども100倍程度の合理的な水準に引き上げること、(b)福島は浜通りの原発事故被災者の公平感の治癒、そして、日本全体で日本国民としての一体感を維持涵養するために、皇居、ならびに、国会と首相官邸、主要な中央官庁を、もちろん、衆参の議員宿舎と中央官庁の公務員宿舎をも具体的には南相馬市や浪江町といった福島第一原子力発電所の近隣で交通の便も確保可能なエリアに30年程度の期間限定で「首都プチ移転」すること、加之、(c)放射線被曝を巡る風評被害を惹起した反社会的な言動に対しては厳罰をもって臨む等々の措置を可及的速やかに行うこともまた正しい政策なのだ、と。

尚、「原発問題」を巡る私の基本的立場については下記拙稿をご参照ください。

・放射能の恐怖から解脱して可及的速やかに<原発立国>に回帰せよ!
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/60935787.html

・放射能と国家-脱原発論は<権力の万能感>と戯れる、民主主義の敵である
 http://ameblo.jp/kabu2kaiba/entry-11138967625.html

・民主主義の意味と限界-脱原発論と原発論の脱構築
 http://ameblo.jp/kabu2kaiba/entry-11138964915.html


政治と政治家の評価に関する、上に述べたような私の感覚からは、而して、小泉政権を率いた小泉総理に対する比較的高い評価と、今般の「原発ゼロ」発言で世間を騒がせた小泉総理に対する最低クラスの評価は必ずしも矛盾しません。この経緯は、私が尊敬する<政治家>が、例えば、藤原不比等公であり、足利尊氏公であり、シンガポールのリー・クアンユー先生であり、あるいは、支那の鄧小平先生であると言えば、必ずしも、朝日新聞的な詭弁や言い訳の類ではないと理解いただける、鴨。

いずれにせよ、どの外交・内政の<科目>についても到底<条件付及第点>を取れたとは言えない民主党政権の3年3カ月は、文字通り、明治維新以来の日本の政治史においても特筆大書されるべき悲惨な「悪夢の3年3カ月」であったと改めて総括できる。他方、現在の日本が安倍政権を戴くことができたことは日本国民にとって幸いだった。これがここ数年の日本の政治を巡る現状ではないか。

と、このような感覚や認識もまた、藻屑になるべき小泉総理の現在の言説は鮮やかに照射しているの、鴨。と、そう私は考えそう感じています。政界の名門、現代の<摂関家筆頭>とも称されるべき小泉家も、文字通り、今は若先生の時代に入ったのねという新鮮な感慨とともに。


ウマウマ(^◇^)


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テーマ : 「原発」は本当に必要なのか
ジャンル : 政治・経済

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