自民党に入党しませんか--支持政党の選び方に関する覚書




安倍・竹下・宮澤が総理総裁の椅子を争っていた大昔、知り合いのある病院の院長さんから「会費は負担するから名前を貸して欲しい」と頼まれて自民党員になったことがあります。それから、神奈川の地元で自民党員してたこともある。自民党が野党に下る際に、比例区で当選していた地元選挙区の自民党議員が別の政党に移るという許せん振る舞いをしたから。義憤に駆られ--そう、因果は巡る糸車ですよね、みんなの党の皆さん(笑)--、元々、強力な民主党の現職候補がいる選挙区のこととて、落選確実だった新人の自民党候補を応援すべく党員になった。

それから幾星霜。安倍政権が日本再生に向けて大車輪の働きをしているのを目にして、
今また、自民党入党を真面目に考えています。

ハンナ・アーレントが『人間の条件:The Human Condition』(1958)で喝破したように、公的領域における活動は--自分とは異質な他者に対して言葉で働きかける政治活動は--人間の幸福の源泉の一つと言える、鴨。もちろん、アーレントも私的領域で繰り広げられる労働と仕事を--人間が生存・生産・再生産するための物的諸条件の維持確保、そして、商品生産と商品交換を軸とした経済活動を--看過したわけでない。土台、「恒産なければ恒心なし」(孟子)という経緯は誰も無視できないでしょうからね。

しかし、政治活動もまた重要。それは趣味などではないか、もしくは、人間存在にとって欠くべからざる趣味なの、鴨。例えば、たかだかブログ運営にせよ「自分とは異質な他者に対して言葉で働きかける活動」を続けている身にはそれを痛感する。これ居酒屋の政治談議とかも同じ、鴨。公園でのママ友とのおしゃべりもまた。



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でも、なぜ、いまどき、政治政党に入党。
というか、いまさら、なぜ自民党に入党。


だって、政党に入れば党則に拘束されるし、自分が属する支部や分会の議事決定などにも拘束されるかもしれない。つまり、そうそう好き勝手はできなくなる。というか、<自分とは異質な他者>を説得する手間とエネルギーは半端じゃない、鴨。すべからく、間違いなく面倒くさいですよ、それはね。

(><)

実例を一つ。私達の郷里、福岡県大牟田市は--現在はその元秘書の方が地盤を引き継いではいるにせよ--、あの反日リベラルの古賀誠の選挙区。つまり、例えば、私が郷里で自民党に入党するとなると、支部や分会の同志党員には、古賀誠が誘致する公共工事の恩恵を受けている方々、あるいは、古賀誠の反日リベラル姿勢に共感しているか、少なくとも、反対ではない方々が少なくないということ。

いかに、アーレントの定義からはそれこそが公的領域の活動だとしても、正直、そんな「自分とは異質な他者に対して言葉で働きかける活動」は間違いなく面倒くさいです。

(><)


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反日リベラルの古賀誠にせよ、しかし、自民党員である限りは、党則と党の機関決定には従わなければならない。そうくりゃー、福岡県には麻生太郎総理がおられるし、昔は、山崎拓・古賀誠と麻生総理が鼎立していた福岡県の自民党も現在では、実質、麻生総理の独壇場。まして、神奈川県は麻生派の牙城。なにより、現在、自民党総裁は安倍晋三総理その人。ならまぁー、少しの手間と労力を辛抱すれば自民党入党は悪くない、鴨。と、こんな事情は全国どこでも大なり小なり似たようなものではないでしょうかね。


【入党のご案内】
自民党に入党して、党員として自民党を支えてください。

入党資格
1.わが党の綱領、主義、政策等に賛同される方
2.満18歳以上で日本国籍を有する方
3.他の政党の党籍を持たない方

◎「入党申込書」に氏名、住所、電話番号などを記入し、党費を添えて、最寄りの支部にお持ちください。
◎党費:一般党員 年額4,000円、家族党員 年額2,000円、特別党員 年額20,000円以上
◎お申込みには、紹介党員が必要です。お知り合いに党員がいない場合、ご地元の支部にご相談ください。
◎家族党員として入党するには、同一世帯に一般党員1名が必要です。

入党に関するご質問は、最寄りの都道府県支部連合会ならびに各支部、HPまで。






要は、比較衡量の問題。そして、
自民党と言わず政党に入ることのデメリットはある意味明確。

1)面倒くさい! 
2)時間が取られる!
3)4000円の年会費は痛い!

それなのに

б(≧◇≦)ノ ・・・4)勝手には行動できなくなる、鴨!


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而して、自民党と言わず政党に入ることのメリットは・・・。古賀誠から公共工事の受注のお零れをもらうとか、麻生総理から就職の世話をしていただくとか、安倍総裁から結婚相手を紹介していただくとか、なんらかの実利が特に見込めない場合、政党に入党するメリットはなんなのか。それは比較衡量においてデメリットを凌駕する程のものなのかしら。

簡単な話です。政党に入るということは、些か、行動の自由を犠牲にしても、自分の信奉する政治イデオロギーや自分が好ましいと思う政策の実現に、たとえそれが蟷螂の斧にせよ、参加すること自体に喜びを感じられる、鴨ということに尽きる。自己満足。そう、突き詰めなくとも、アーレントの公的領域の活動の意義と価値は「自己満足」にすぎないでしょう。

但し、多くの保守派が「他の多くの保守派も自民党員になることに各々自己満足を覚えるに違いない」と了解する事態や状況を具現できれば、その活動は「主観的な自己満足」であると同時に「間主観的な政治の現実」にならないこともない。と、私はそう考えます。

つまり、ゴルフも麻雀も賭けなきゃ、
ただの暇潰しなのとパラレルに、

要は、旗幟を鮮明にしない者、
リスクを取らない者には、

б(≧◇≦)ノ ・・・勝利の歓喜も敗北の甘美も味わえない!


でもって、安倍総理-麻生総理を支える一助、かっこよく言えば、貧者の一灯、ありていに言えば、その他大勢の一人になるのも悪くないんじゃないかい。なにより、私的領域におけるなんらかの実利と無関係に入党する保守派の自民党員が増えれば、それはその入党者の自己満足だけにとどまらず、--例えば、福岡県大牟田市を含む選挙区で古賀誠の影響力を逓減させることも可能だろうし--保守政党としての自民党自体の旗幟もより鮮明にできる、鴨。アメリカにおけるテーパーティー運動の成功を見るに、そう私は考えているのです。

ウマウマ(^◇^)


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では、なぜ自民党なのか? 
元来、政党とは何なのか?


要は、「政党:party」は「部分:part」である。だからこそ、国会では、あくまでも私的な「政党」ではなく「会派」中心に人事も議事も予算も運営される建前になっている。すなわち、衆参両院とも全議席の三分の2を遥かに超える勢力を擁する政権与党といえどもそれは「国民の一部分」の支持を受けているにすぎません。ならば、その政権与党が「全国民」を代表して国家権力を行使するのは、土台、矛盾なのです。

而して、その矛盾を回避するには、--あくまでも、それは擬制にすぎないのですが、憲法的には--真に全国民を代表する国会で、法案を巡って理性的かつ十分なる討議がなされた上で、繰り返しますが、「全国民の了承」を受けたという大義名分を入手した上で法案が可決されることが必要になる。逆に言えば、だからこそ政党には自由がある。

けれども、どの政党も似たようなものではないのか。畢竟、1989年-1991年、社会主義が崩壊する随分前から、社会主義と資本主義の両体制が漸次接近する「収斂化」が見られるという考え方(Convergence Theory)がありました。この「収斂理論:Convergence Theory」は、1973年オイルショック以降の財政と金融のマクロ経済政策、すなわち、ケインズ政策を採用した資本主義諸国と社会主義諸国の比較においてはかなり成功したモデルではないかと思います。    

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この体制の収斂化とパラレルに、グローバル化の昂進著しい、大衆民主主義下の福祉国家を与件とするとき、すなわち、カール・シュミットの言う「全体国家」を前提とするとき、ある政党が政権を目指す限り、その政党が保守政党であろうとリベラル政党であろうと、実は、その政党がキルヒマンの言う意味での「包括政党」、すなわち、国民全体の利害を代表する--少なくとも、国民有権者の過半から嫌われないような--国民政党でなければならず、よって、どの政党の政策も「収斂化」せざるを得なくなる。

けれども、この収斂化を前提にした上でも--例えば、予算配分から見てその90%が同じでも残りの10%の--差違は必ずしも小さくはないのではないでしょうか。まして、日米同盟の強化、特定アジア諸国に対する対応といった外交、内政においても、選挙制度改革や官邸主導の強化等の政策推進のルールの変更、首相の靖国神社参拝、あるいは、教育現場における日の丸・君が代の尊重、まして、憲法改正といったイデオロギー的イシューを含めれば--日本を破壊した民主党政権と日本を再生しつつある安倍自民党政権の両者を想起するまでもなく--政権政党の違いは大きいの、鴨。

つまり、収斂されない政策イシューに意味と価値を見いだすのならば、けっして、支持政党の選択は些事とはいえず、その選択は、アーレントが述べた公的領域の活動として国民有権者がコミットするに値することではないか。と、そう私は考えます。ならば、どの政党にコミットすればよいのだろうかとも。


図表1

この点で、古典的というか定番の「ノーランチャート」の社会思想理解、あるいは、中島岳志氏の政党の社会思想理解は、各自が「お気に入りの政党を選択」する上で参考になると思います。要は、ある政党が何を目指すのか、何を忌避するのかを知る上でそれらは便利ということ。

これに対して、山口二郎氏が度々掲げる次の図表は--要は、2012年の「改訂版」である『政権交代とは何だったのか』(岩波新書・2012年1月,p.36ff)によれば、『戦後政治の崩壊』(岩波新書・2004年6月, p.92ff)では小泉構造改革の性格を見誤っていたらしいけれど--、ある政党がどのように政策を進めていくかについても目配りしたと言える。ちなみに、私の政治思想理解に関するパラダイムをまとめた最後の図表は、保守主義がいかなる政治思想であるかを明らかにしようとしたものです。

図表2

要は、「現代の保守主義」とは、(1)自己の行動指針としては自己責任の原則に価値を置く、そして、(2)社会統合のイデオロギーとしてはあらゆる教条に疑いの眼差しを向ける、よって、(3)社会統合の機能を果たすルールとしては、さしあたり、その社会に自生的に蓄積された伝統と慣習に専ら期待する、換言すれば、その社会の伝統と慣習、文化と歴史に価値を置く態度と心性を好ましいと考える。而して、(4)その社会の伝統と慣習、歴史と文化をリスペクトする<外国人たる市民>に対しては、逆に、彼等の社会の伝統と慣習、歴史と文化を<国民>もリスペクトすべきだと考えるタイプの社会思想である、と。

図表3


いずれにせよ、例えば、民主党政権は「政治主導-脱官僚支配」を標榜しながら、その実、官僚と労組が猖獗を極める小泉構造改革以前の旧体制を復活させただけだった。つまり、民主党政権の言う「政治主導」とは、行政実務を任せる宛先を人脈的に自民党の与力だった「官僚A群」から民主党に尻尾を振る「官僚B群」に変更するだけのものにすぎなかった。そして、政官の連携は氷河期に入る。  
   
逆に言えば、旧自民党政権下では、官僚が実質的に定めたそれら行政セクターの行動予定と与党の政治家が妥当と考えるそれとがほぼ同じだっただけではないのか。ならば、このより穏当な意味での「政治主導」は旧自民党政権下でも行なわれてきたし、安倍自民党が現在運用しているのもそのような、良い意味で<政官一体>の国民のための官邸主導の政治であろう。と、そう私は考えます。つまり、保守政党の中で自民党は唯一官僚と協働可能な力量と経験を持っている政党であるとも。


これらの理由から、政党に入党することは悪い話ではない。
また、保守派にとって入党に値する政党は自民党しかない。
そう私は確信しています。


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大東亜戦争終結後のこの社会で跳梁跋扈し猖獗を極めた戦後民主主義の批判を果敢に推進するための
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