集団的自衛権の政府解釈変更はゆっくり急ごう


【満願成就、桜満開が真夏になってもいいじゃないですか】


集団的自衛権に関する政府解釈の見直しが目前に迫ってきているようです。感慨一入。嬉しさ実感。しかし、「迫ってきているよう」ではあるが、ここのところ揺れ戻しという程ではないけれどその動きにブレーキがかかっているようにも見える。というのも、見直し反対論が党内多数派とも伝えられる連立パートナーの公明党、そして、自民党内慎重派の顔を立てて安倍政権も見直しスケジュールを些か遅らせ気味にしているようだから。不愉快千万。

(ノ-_-)ノ ~┻━┻・..。


と、まずは情報の確認。引用は「Government may put off decision on collective self-defense:政府は集団的自衛権を巡る判断を先送りする模様」(Kyodo, Mar 17, 2014)。


Government may put off decision on collective self-defense

The government may postpone until the summer officially changing its constitutional interpretation to enable the country to come to the defense of allies under attack, amid calls from within the ruling coalition for a careful debate on the matter, government and coalition sources said Sunday.

The government of Prime Minister Shinzo Abe had planned to change the interpretation through a decision by the Cabinet by the June 22 end of the current session of the Diet.

But at a meeting on March 6, Abe and others, including Shigeru Ishiba, secretary-general of the Liberal Democratic Party, agreed that such a decision should not be made hastily, the sources said.・・・


政府、集団的自衛権を巡る判断先送りも視野に入れた模様
政府は、その変更が行われれば、攻撃を受けている同盟国軍隊を日本も守ることができるようになる、憲法の政府解釈の変更をこの夏まで先延ばしする模様だ。この件に関して連立要党内で巻き起こっている丁寧な議論を求める声を受けたもの。政府と連立与党の複数の情報筋が日曜日【2014年3月16日】そう明らかにした。

安倍晋三総理率いる日本政府は、元々、6月22日が会期末の現在の国会会期中に内閣の判断【閣議】によって集団的自衛権の解釈変更を予定していた。

それら情報筋によれば、自民党幹事長の石破茂氏を含む何人かと安倍首相との3月6日の会談の結果、しかし、安倍政権としてもこのような判断は議論を尽くすことなく慌ただしく行うべきではないという線で合意した由。・・・


The Abe government still plans to maintain its existing policy of seeking changes to the Self-Defense Forces law and other legislation during the next Diet session in the fall to reflect the envisioned reinterpretation of the Constitution in the revision of the Japan-U.S. defense cooperation guidelines.

But to accommodate the postponement, the government and the coalition may put off such legislative moves until the regular session of the Diet next year, the sources said.・・・

For decades, the government has maintained that Japan has the right to collective self-defense but cannot exercise it due to limits imposed by Article 9, which forbids the use of force to settle international disputes, because doing so would go beyond the minimum necessary to defend the country.


安倍政権は、しかし、既定方針を粛々と実行する構えを崩してはいない。すなわち、日米防衛ガイドラインの修正に集団的自衛権に関して想定される憲法解釈見直しの結果を反映させるべく、秋の次の国会では自衛隊法等の幾つかの法改正を安倍政権は目指しているということ。

情報筋によれば、しかし、今回の政府解釈の変更延期という事態を織り込めば、政府と連立与党は自衛隊法等の改正に着手するのを来年の通常国会まで先送りせざるを得なくなるかもしれないということだ。・・・

ここ数十年間、日本の政府は次のような憲法の政府解釈を維持してきた。すなわち、日本は国際法上、集団的自衛権を保有しているけれども憲法9条の制約によってその集団的自衛権は行使できないだろう、というのも憲法9条は国際紛争を解決する手段としての武力の行使を禁じており、ならば、集団的自衛権の行使は日本防衛のための必要最小限の措置という範囲を超えてしまうことになるだろうから、と。

(以上、紹介終了)


政府、集団的自衛権を巡る判断先送りも視野に入れた模様・・・。

(ノ-_-)ノ ~┻━┻・..。


でもね、日本国民のマジョリティーが保守派だとしても、別に、日本の保守派を中心に日本は動いているわけではないし、--国際司法裁判所の調査捕鯨中止判決(2014年3月31日)を想起すれば思い半ばに過ぎるように--われわれ保守派の日本国民を中心に地球が廻っているわけではさらさらない。まして、いまだにリベラル派の中には、例えば、

①「軍隊はその国民を守らない」
②「集団的自衛権は「自衛権」ではなく「他衛権」だ」
③「集団的自衛権の政府解釈が変更されれば徴兵制導入が検討され、
そして、憲法9条が改正されれば徴兵制は間違いなく復活する」


などという主張を真顔で述べている向きもある。そう述べて保守派を攻撃したつもりになっている善男善女--「世間知らず」あるいは「世界知らず」とも言うべき人々--が少なくない現状を鑑みれば、私は、逆に、ここは春にこだわらず夏までスケジュールを延期しても、安倍政権にはしっかり国民各層に説明した上で、集団的自衛権の政府解釈変更はゆっくり急いで欲しいと思います。

ちなみに、①「軍隊は国民を守らない」。当たり前のことです。軍隊が守るのは国家であり、而して、国家を通して国民は守護されるかもしれないというだけのこと。実際、日本と言わず世界の保守派の論者の中に「軍隊は国民を守る」などと主張をしている向きは皆無でしょう。つまり、この①「軍隊は国民を守らない」は、リベラル派が勝手に自らの脳内で作り上げた<保守派の主張>をご自分で揶揄しただけの児戯。そして、②「集団的自衛権は「自衛権」ではなく「他衛権」だ」の経緯もこれとパラレル。

③「集団的自衛権の政府解釈が変更されれば徴兵制導入が検討され、そして、憲法9条が改正されれば徴兵制は間違いなく復活する」ってか。これまた保守派の誰がそんなこと言ってんの、です。呆れてものも言えない。

確かに、支那の如く失業対策システムとして軍隊を維持拡大している--「肥大」と言うべきでしょうか--国もないわけではない。また、グローバル化の中の格差拡大にともない、国民の国家への社会統合の揺らぎを是正すべく--貧富・教育・門地・性別・性的傾向性に関わらず--「平等」に国防の義務を課すことで、「貧富の差はあれど貴賎の差はあれどわれわれは同じ国民」という意識を涵養強化するイデオロギー装置としては徴兵制は無意味ではないかもしれない。

しかし、純粋に軍事組織におけるヒューマンリソースマネージメントの観点からは、高度化した現在の軍隊では、嫌々ながら入隊する素人などは足手まといでしかない。実際、世界では--ベトナム戦争終結後早々に徴兵制を廃止したアメリカに顕著なように、あるいは、軍隊が徴兵制の廃止を主張し、平等原則の融解を危惧する政治家がその廃止に最後まで抵抗したフランスに露呈しているように--軍隊の方は徴兵制を止めたがっているのですから。


而して、集団的自衛権に関する現在の政府解釈なるもの、
そう、例えば、

わが国が、国際法上、このような集団的自衛権を有していることは、主権国家である以上、当然であるが、憲法9条の下において許される自衛権の行使は、わが国を防衛する必要最小限の範囲にとどまるべきものであると解しており、集団的自衛権を行使することは、その範囲を超えるものであって、憲法上許されないと考えている。


1981年5月29日の政府答弁書

などは憲法論的には噴飯ものの言説。けれども、そんな噴飯ものの言説が1970年代半ばから40年近く維持されてきたということは不愉快ながら現実。すなわち、

(甲)集団的自衛権の政府解釈の優劣の説明
(乙)集団的自衛権の政府解釈変更の理由の説明


は別ものということ。ならば、われわれ保守派も(甲)だけではなく、--現行の政府解釈なるものがそもそも法理論的にも法論理的にもほとんど破綻している以上、朝日新聞の要求する如くその変更に「整合性」などは不要にしても--(乙)についても、政治的と憲法論的の両面で些か丁寧に国民に説明する方が、今後の改憲スケジュールを睨んだ上では得策なのかもしれません。尚、(甲)に関しては下記拙稿をご参照いただければ嬉しいです。

・国連憲章における安全保障制度の整理(上)(下)
 http://ameblo.jp/kabu2kaiba/entry-11137361486.html

・集団的自衛権を巡る憲法論と憲法基礎論(上)(下)
 http://ameblo.jp/kabu2kaiba/entry-11137373660.html


畢竟、マックス・ウェーバーが『職業としての政治』の最終パラグラフに記した言葉。「政治とは情熱と観察力を併せ持ちつつ、堅い板に力を込めてぎりぎりと徐々に穴を穿つ営みにほかならない」を反芻するとき、--政治とは、半歩よりも一歩、一歩よりも二歩の前進を目指す、優れて妥協と説得の芸術である以上--安倍政権には、焦ることなく、しかし、急がず弛まずこの夏でも秋でもいいから、しっかりと集団的自衛権に関する政府解釈の見直しを成し遂げて欲しい。と、そう私は考えています。

而して、私の個人的な見直しの希望日は、出征した父の銃後を福岡県大牟田市で守っていた母が、遠く有明海の彼方に長崎原爆のキノコ雲を見た日。そう、日ソ不可侵条約を破棄したソビエト軍が満州の国境線を突破して怒濤の進撃を開始した日、よって、数多の民間の日本人が不条理と暴力の嵐の渦に巻き込まれることになった日。8月9日、鴨です。

б(≧◇≦)ノ ・・・頑張ろう日本!


DV底






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