翻訳資料☆<「従軍慰安婦」を巡る対日批判決議>ローラバッカー議員公聴会演説(上)

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本エントリー記事は、所謂「従軍慰安婦」なるものを巡る対日批判決議を検討する「2007年2月15日・下院アジア太平洋小委員会公聴会」における、Mr. Dana Rohrabacher(下院議員, 共和党, CA)のstatement とその全訳である。この公聴会で唯一日本寄りの演説をしたと評されるstatement(原典テクストとRohrabacher演説の背景に関してはの古森義久氏のブログ参照。但し、幾つか誤植と思われる箇所はKABUの責任で修正した)。

私自身は、しかし、特定アジアの代理人たる(反日決議案の提案者)Honda下院議員や小委員会委員長の、ある意味、狙いも意図も見え透いたstatementsに比べて、実は、Rohrabacher's statementが一番厄介だと感じた。蓋し、それが基盤に据えている主張、すなわち、「日本は所謂「従軍慰安婦」なるものの存在を認めた上で、十分に謝罪している」という主張の方が、遥かに日本外交の再構築のためには有害と感じたということ。それは、河野談話の撤回に対して、無駄飯喰いの日本の外務官僚に「河野談話撤回はアメリカ国内の親日派の顔に泥を塗る、彼等の好意に仇で返す裏切りだ」と抗弁する根拠になりかねないから。このブログの読者はこの点をどう考えられるだろうか。

いずれにせよ、河野談話を破棄して日本外交を再生させるための方途を、読者諸賢が考えるための材料が提供できれば、この拙い訳をアップロードした意味はあると思う(古森氏のブログとデーナ・ローラバッカー議員のプロフィールに関しては下記URLを参照)。

・Dana Rohrabacher下院議員のプロフィール
 http://www.govtrack.us/congress/person.xpd?id=400343
・古森氏の当該ブログ記事
 http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/121570/allcmt/

また、「所謂「従軍慰安婦」なるものを巡る対日批判決議」(House of Representatives, 110th Congress 1st Session, Resolution 121)の原典テクスト、下院アジア太平洋小委員会小委員長および同決議提案者代表のHonda下院議員の演説とそれらの拙訳、ならびに、この決議案採択を巡る(i)「日本の対アメリカ戦略」、(ii)「河野談話撤回の必要と方法」に関する私の基本的な考えについては下記URLを参照いただければ嬉しい。


アメリカ下院<「従軍慰安婦」を巡る対日批判決議案>(上)(下)
 
下院アジア太平洋小委員会小委員長演説(上)(下)
 
ホンダ下院議員公聴会演説(上)(中)(下)
 
<慰安婦問題>米下院の決議案採決こそ日本外交再建の好機
 
<麻生太郎外相>河野談話の可及的速やかなる撤回を!
 
尚、原典テクスト中には、例えば、「所謂「従軍慰安婦」なるもの」と訳すべき” comfort women”という歴史的事実から見て、いやしくも文明国の議会で審議される文章に使うには不適当な語彙も散見される。けれども、(【】の括弧の中で補足説明をした以外は)本稿では可能な限り意訳は避けテクストに忠実な訳を供することを優先させた。読者の了解を乞う次第である。

******

Thank you very much, Mr. Chairman. Today, we are addressing a subject that is very painful, especially to the families and those for comfort women who will be providing testimony for us today. To each of those brave women, I extend my thanks for participating today and to help Americans understand the suffering that took place during this time during the Second World War and my most sincere, my most sincere sympathy for the pain and the suffering and the agony that these individuals have had to suffer.

議長【演説の機会をいただきまして】大変ありがとうございます。本日、我々は実に痛ましい、特に、本日、我々に証言をしてくださる所謂「従軍慰安婦」なるものであった【と称されている】方々とそのご家族にとっては大変痛ましい主題を取り扱うことになっています。それらの【証言をしてくださる予定の】勇気ある女性達に対して、本日、【この小委員会公聴会に】同席いただいたこと、ならびに、第二次世界大戦中に実際に起こった受難についてアメリカ人の理解を促進していただけることを感謝いたします。そして、今日証言していただきます勇気ある女性の皆さんが個々に体験せざるを得なかった苦痛や苦難や受難につきまして、衷心からの、最も衷心からなる同情の念を述べさせていただきたいと思います。


As everyone knows, during World War II, Japan forced many thousands of innocent women from other countries in Asia to perform sexual services for the Japanese military. The victims, known by the euphemism “comfort women” were not only raped many times but also mistreated and murdered. Many died and all of them suffered greatly.

George Santayana said that “those who cannot remember the past are certainly condemned to repeat it”, so thus it is fitting for this subcommittee to set the factual record straight about this tragic history, one which would help the world to avoid repeating any such actions. This, in and of itself, setting the record straight, is a worthy goal.


衆知の如く、第二次世界大戦中、日本はアジアの他の国々の罪もない数千人の女性に強要して日本の軍隊に対する性的行為の奉仕をさせました。これらの犠牲者は、婉曲な言葉である「所謂「従軍慰安婦」なるもの」として知られているのですが、彼等は単に繰り返しレイプされただけではなく、虐待を受け虐殺さえされたのです。【所謂「従軍慰安婦」として】多くの方が亡くなり、すべての方が極めて大きな苦難を背負われたのであります。

ジョージ・サンタヤーナ は「過去を覚えることができない者は、過去の行いを繰り返さざるをえない」と述べましたけれども、この言葉からも、所謂「従軍慰安婦」を巡る悲劇の歴史に関する事実の記録を整理することはこの小委員会に相応しいことでありましょうし、それを小委員会で行うことは所謂「従軍慰安婦」のような行為を世界が二度と行わないことに寄与するものでありましょう。記録に真正面から取り組むこと、このことは他の何ものとも無関係にまたそれ単体で十分に希求されるるべき価値を持っているのであります。


However, I have grave doubts about the wisdom and even the morality of going any further and adopting resolutions like H. Res. 121, which is before us today and I will explain why. H. Resolution 121 demands that Japan apologize, but Mr. Chairman, Japan has already apologized many, many times, which is exactly what they should have done. They should have apologized and they did. The central thrust of H. Resolution 121 is to demand, and I quote, “Japan should formally acknowledge, apologize and accept historical responsibility in a clear and unequivocal manner”. But the most compelling point in our discussion should be that Japan has in fact done exactly what the resolution demands.

しかし、私は、【記録に正面から向かうことから】一歩踏み出し、【その可否と是非を審議するべく】本日我々の前に置かれている下院決議案121号のような決議を採択することには、知恵と道徳性の面で深刻な疑問を覚えるのです。この私の感じる深刻な疑問につきこれからご説明させていただきます。下院決議案121号は日本に対して謝罪を求めています。しかし、議長、それは日本がそう行うべきことであったのですが、日本は既に何度も何度も謝罪している。彼等は謝罪すべきであったし、実際に謝罪した。下院決議案121号の主眼は、当該箇所を引用すれば、その主眼は「日本は、公式、かつ、平明で明瞭なやり方で事実の存在を認め謝罪し、歴史的な責任を受入れるべきである」ということでありましょう。而して、【当該決議の可否を巡って】最も考慮されるべきポイントは、日本は実際にこの決議案が要求しているそのことを既に成し終えているということ、そのこと以外にはありえないのではないでしょうか。



Japan has apologized many times and has done so in clear and strong terms and that raises questions about this resolution. In 1994, for example, the Japanese prime minister stated the following: “On the issue of wartime comfort women, which seriously stained the honor and dignity of many women, I would like to take this opportunity to once again express my profound and sincere remorse and apologies.” Of course, this is not the whole story. A line of Japanese prime ministers, many Japanese prime ministers since 1994 have issued very similar statements.

The current Prime Minister Abe, for example, has confirmed the policy of his predecessors and I would like to submit for the record a copy of the text of Prime Minister Koizumi’s letter to comfort women so that Prime Minister Koizumi stated very clearly, “As Prime Minister of Japan, I thus extend anew my most sincere apologies and remorse to all the women who underwent immeasurable and painful experiences and suffered incurable physical and psychological wounds as comfort women. We must not evade the weight of the past nor should we evade our responsibilities for the future.” That is a prime minister of Japan and the words, “As Prime Minister of Japan” are key here. That was meaning he was apologizing for the Japanese people.

It was an official apology by the Prime Minister of Japan exercising his official capacity. Japan has a parliamentary system, it also has a Prime Minister who is a member of the Diet. In addition, the Diet has issued numerous statements accepting responsibilities for Japan’s actions during the Second World War.


日本は何度も謝罪を繰り返してきました。また、その謝罪を語る言葉は明確で納得のいくものでした。それがゆえにこの決議案【の必要性】には疑問を抱かざるを得ない。例えば、1994年に日本の首相はこう述べられている。「多くの女性の名誉と尊厳を傷つけたいわゆる、所謂「従軍慰安婦」の問題を巡っては、私はこの機会を借りて今一度、衷心からなる遺憾と謝罪の気持ちを表したいと思います」、と。そして、もちろん、これがすべてなどではない。1994年以来、歴代の日本の首相が、多くの首相がこれと同様な談話を発表しているのです。

例えば、安倍晋三現首相も前任の歴代の首相の【所謂「従軍慰安婦」なるものに関する】政策を堅持する旨表明されている。ここで、私は所謂「従軍慰安婦」であった【と称する】人々に宛てて書かれた小泉首相からの手紙の文面を資料として提出させていただきたい。小泉首相はそこで実に明確にこう語られている。「私は、日本国の内閣総理大臣として改めて、いわゆる従軍慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し、心からおわびと反省の気持ちを申し上げます。我々は、過去の重みからも未来への責任からも逃げるわけにはまいりません」【2001年:元慰安婦の方々に対する小泉内閣総理大臣の手紙:http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/taisen/letter.html】、と。これが日本の首相の言葉なのです。「日本国の内閣総理大臣として」がここでの鍵【となる言葉】です。すなわち、小泉首相が日本国民を代表して謝罪しようとされたことをこの言葉は意味しているのですから。

これはその公的な権限を行使した上での日本の首相による公式な謝罪だったのです。日本は議院制の国であり、【その制度の下では】内閣総理大臣は国会の一議員でもある。而して、更に付け加えれば、日本の国会は第二次世界大戦中の日本の行為の責任を受入れる夥しい数の決議を発してきたのであります。

<続く>


(2007年2月26日:yahoo版にアップロード)

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