KABU先生小論文講座☆朝日新聞「日本は成熟した国なのか?」

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みんな頑張ってるかい? 毎日楽しいかい! 今日から11月。霜月だね。来年のセンター試験(2008年1月19・20日)までもうあと78日だ。ほんのこの間まで、「勝負は夏だ」「決戦の夏」とか言っていたようなのに、いつのまにか秋真っ盛り。

現役生諸君の中でも先行している君は、夏は理社を得意科目にするのに使い、じっくり型の君は夏に英語・数学をきっちりやるつもりだっただろう? それが、もう秋ですよ。「どうすんだよ、俺」とか思っている人も多いんじゃない。

でもね、「受験の勝負は、誰が何と言おうと試験当日」です。これ論理的にあたり前。あのナポレオン・ボナパルトも「戦いの勝敗は最後の5分間で決まる」と言っている。だって、東大理3合格確実の子でも当日、水疱瘡が発疹したらアウトでしょう。

要は、最後まで諦めるなということ。そして、試験まで時間がないからこそ、短期間での得点アップが難しい現代文と小論文は今からでも毎日少しづつでもやろうよということ。78日でも短といってもそれなりに長いよ。一場所15日の大相撲なら5場所と3日分。あの地球上では3分しか生きられないウルトラマンなら、優に3万7千回以上<死ねる>んだからね。

ということで、さあ今日もいくよ! 今日はKABU分類によれば<課題文批判型>の問題。出典は、あの天下の朝日新聞の経済コラム「経済気象台」。ペンネーム曙光氏の署名記事。毎年、朝日新聞からはよく出題されるから実戦的でしょう。

何? 何で朝日からの出題が多いのか、って? そりゃー、入試問題作成しか他にやることのないアホな教授が問題を作成しているからさ、と言いたい所だけれど。問題作成技術的には他の新聞各紙に比べて論理展開のおかしさが際立ってるから、逆に、問題に加工しやすいこと。でも本当は、横並びが1番かな。今出てるから明日も出る。まあそんなとこ。

裏話を言えば、そんなアホな教授は本業の業績で給与とか出世が決まる世の中になると困るから<バーチャルなユニオン>に入ってるのね、全国一般・戦後民主主義互助会労組とでも言うべきユニオン(?)。そして、そこは、まあ朝日新聞なんかの影響が強いのよ。朝日は朝日で、「大学入試問題に一番出題されてます」くらいしか今では販売促進のアピールポイントがないから、お互いに持ちつ持たれつってとこ。

前列右から4番目のメガネとおへそピアスの君、「持ちつ持たれつ」ってどんな意味だったかな? 前々回やったよね。そう、君が前の前の彼氏と珍しく出席していた時だよ。

何? 「わたし的には、お互い、アホナことを言ってしまって、そいでもって世間から批判されたときとかに助け舟を出すこと」って。まあ、戦後民主主義を信奉する大学人やプロ市民支援くらいしか仕事のこないアホな弁護士と朝日新聞との関係を見てたらそんなとこかな。じゃ、教材分析入ります。設問は「課題文を読んで批判しなさい」です。時間は45分。Are you ready? Here we go.  以下引用開始。


◆日本は成熟した国なのか?
中国の反日デモについて、米欧のメディアは、中国批判、日本支持の論調が多かった。中国は経済で急成長しているが、社会主義経済、共産党独裁維持のため、国家主義をあおり、東アジアを不安定化させている。だが日本は成熟した市場経済、民主主義の国だから、自国の国家主義を抑え、平和的に問題を解決出来るはず、というものだ。

日本への評価は買いかぶりと思えるほどだが、本当に日本はそんなに成熟した国なのか? 小泉経済改革が徹底的に骨抜きになるのをみると、日本がいかに市場経済よりも中央統制経済を好むか、思い知らされる。民主主義といっても、自民一党支配という特異な姿だ。これでは異なる意見が抑え込まれ、成熟した民主主義はなかなか育たない。かつて旧ソ連、東欧で、日本は社会主義唯一の成功例、と揶揄(やゆ)されたゆえんだ。

そして国家主義だ。自国の教育基本法、憲法の改正で愛国心を強調するのに、中国の愛国教育は批判する。小泉首相は、戦没者に敬意と感謝の誠を捧げ不戦を誓うため、靖国神社に参拝して何が悪い、と開き直る。(中略)これでは、日中関係は古い価値の国家主義同士の衝突となり、東アジアは不安定化する。日本と中国がともに普遍的価値を求めるような時代。夢のような話だが、東アジア共同体の目指すのは、それしかあるまい。(出典:朝日新聞・2005年05月23日、以上引用終了)



naploleon
【Napoleon Bonaparte】


どうだったかな? 簡単? そりゃーそうでしょう朝日新聞だもん。ところどころ、「小泉首相は・・・と開き直る」など、朝日新聞特有の「文芸表論的な主観的言辞」もあったし、著作権侵害にならないように全文引用はしませんでしたが引用した部分だけ読んでも意味は通っていたと思います。

さて、<課題文批判型問題>攻略のポイントは次の3個だったよね。確認。

・何がおかしいのかだけじゃなく、どんな切り口から見ておかしいと思ったかをきちんと書く!
要は、「何がおかしいのか」をばらばら思いついた順に書くのじゃなく、おかしいと感じたポイントの列挙とそのポイントの分類を最初(もしくは、ポイントの列挙は最初に分類は最後に)書くこと。そうすると採点者は、この受験生はちゃんと全体像がわかっていると<錯覚>するからね(笑)。

・主義主張自体は採点対象ではないけれど、主義主張を補強したり反論を根拠づける事実は必ず添える!
必ず出題文中から根拠を抜き出し、後は、日頃見聞きした自分の知識はお好みでつけてください。でも、あんまり専門的やマニアックなこと書くと採点者が「こいつ生意気ジャン」とカチンとくるケースもあるので、あくまでも控えめにね。

・課題文の主題をパラフレーズしてそれに対して自分はどう思うかを書く!
自分の意見がだせない場合には、「こんなことを勉強したら自分の意見が固まると思った」。要は、大学に入ったらこんなこと勉強したいな(嘘でも!)という健気さをアピールすることね。採点者も人の子だからというのもあるけれど、自分の意見を根拠を添えて言える/自分の限界を具体的に自覚している、というのは課題文がよく理解できている状況証拠にはなるからね。


では、解答解説行きます。後ろの列、シェスタしていた君たち、そろそろ目を覚ましてよ。レッサーパンダだって立ち上がるんだからね。行くよ!

第1のポイントの切り口について言うと、この課題文の難点は何と言っても、キーワードの語義の揺らぎね。次に、その揺らぎで読者を煙にまきながら無根拠な自説をどこからか持ってきていること。最後に、欧米の先進国を「普遍的」な価値を体現するものとして、その「普遍的な民主主義」や「平和主義」から日本を批判していることでしょう。

この三つは朝日新聞から出題される場合のボーナスポイントで、大体、9割方はこの切り口で答案作成できるから覚えておいてください。ついでに言うと、戦争責任とか大東亜戦争の戦前を扱うテーマでは、日本に侵略されたアジア諸国を<気高くも無垢で純粋な人々の住まう国>というポイントが批判の切り口になります。これも結構使えるテクニックだからね。覚えておいて損はないよ。じゃ答案例いきます。


(1)問題点の指摘
日本は成熟した国なのか? 日常生活でも「成熟したフルーツ」や「成熟した大人の女性の魅力」とかとか聞いたり言ったりしているけれど、この課題文の中の「成熟」という言葉の意味が私にはよく分からなかった。しかし、「国家主義を抑え、平和的に問題を解決出来る」ことや「異なる意見が抑え込まれ」るようなことのないことを「成熟した民主主義」ととらえるならば、日本は支那に比べれば遥かに「成熟した国」だと思う。つまり、この課題文は、「民主主義」と「国家主義」という言葉の定義が曖昧であり、かつ、米欧には「成熟した民主主義」があり「国家主義」などは存在しないという前提で書かれているのかもしれない。それが、私が課題文の中の「成熟」という言葉の意味がよく分からなかった理由だと思う。

(2)民主主義と国家主義
確かに日本では大東亜戦争後の60年間のほとんどを「自民一党支配」ですごしてきた。それを「特異な姿」と言えばその通りかもしれない。しかし、支那や欧州の旧社会主義国とは違い、その「特異な自民一党支配」は衆参併せておそらく数十回の国政選挙の結果そうなったものだ。ならば、選挙の結果に関わらず「自民一党支配」がおかしいというのは、高校で習った民主主義の定義とは少なくとも違っている(だから、大学に入学したら民主主義の意味をもっときちんと学びたいと思った)。

国家主義の意味もよくわからない。普通、個人より国家が大切という考え方を「国家主義」と言うと思うのだけれど、課題文の筆者は「愛国心を強調する」ことを「国家主義」と考えているらしい。日本が「支那の愛国教育」を批判しているのは、「愛国心の強調」を批判しているのではなく、「愛国教育」によって育った若者が日本に実害を与え、あろうことか、支那が国際法を無視して日本に謝罪も弁償もしないからだろう。

私は小学生のころ3年間アメリカに住んでいたし、帰国後の今も家ではいろんな国の友達をホームスティに呼んでいるけれど、「愛国心を強調しない国」なんか世界にないと思う。つまり、愛国心の否定は「普遍的価値」ではないのだ。それにしても、帝国主義の時代に拮抗するためもあって国家主義的傾向が強かった大東亜戦争前の日本と現在の日本とはちがうだろう。ならば、反日でヒートアップする現在の支那の国家主義と国家の一体性を維持するために当然求められることを実行しようとしているにすぎない日本の現在の国家主義を同列におくことは不当ではなかろうか。

とにかく、日本では、国旗掲揚や国家斉唱に反対する<変な先生たち>を東京の石原知事がたしなめておられるらしい。私達若者を指導する立場の先生方の中にそんな非常識な<変な先生たち>がおられる現実を見たら、日本の政治指導者が米欧に比べても「愛国心を強調する」のは当然だと思う。その意味では、まだ日本は成熟した国ではないのかもしれない。しかし、日本がまだ成熟した国でないとしたらその原因は民主主義の不徹底ではなく国家主義の不完全さにある。私にはそうとしか思えない。

(3)市場経済と日中の差異
この課題文は署名記事なので出典の朝日新聞の考え方とは違うのかもしれないけれど。朝日新聞自体は、自己責任と自由競争を柱とする<新自由主義的な市場経済>に批判的だったと思う。しかるに、この記事の筆者は「旧ソ連、東欧で、日本は社会主義唯一の成功例、と揶揄(やゆ)された」と揶揄していることでも明らかと思うのだが、「中央統制経済」をネガティブにとらえている。しかし、おそらく完全な市場経済も徹底的な中央統制経済もこの世には存在しないのだろう。

なら、私が小学生低学年のころに終わったバブル経済の崩壊以降、日本が構造改革を進め現在では、日本は少なくとも中国はもとよりドイツやスウェーデンを始めとする欧州の大部分の国より「中央統制経済」の極より「市場経済」の極に近いことは明らかだと思う。「支那の反日デモについて、米欧のメディアは、支那批判、日本支持の論調が多かった」のも当然なのだ。では、筆者がここまで普遍的な価値の基準を米欧におき、そして、それから比べれば日本なんかよりも遥かに隔たっている支那を批判するのではなくて日本の現状を批判する根拠は何なんだろうか? 「日本は成熟した国なのか?」の問いにかなりネガティブに答える理由は何なのだろうか? その理由は課題文のどこにも書かれていないようだけれど、私はその根拠を筆者に聞きたいと痛切に思っている。<以上>



はい。攻略ポイントを3つとも押さえて、文章の流れも大体こんな感じで書けた人どれくらいいるかな、手を挙げてみて。二三割というとこですか。じゃ、攻略ポイントを二つは押さえられた。そいでもって、文章の流れはこの解答例と大体同じにした人は? おっ、前の仲間と合わせれば全員じゃないですか。難易度からみてまあいいんじゃないかい。皆、不合格点はつかない水準には来てるということね。

技術的な指摘をしておきます。この解答例には、「けれども」という、英語で言えば接続副詞と、「思う」という動詞が多すぎる。日本語では(というか、実は、「助詞=後置詞」でもって語と語の関係を表す言語はみんなそうなんだけど、)文末が単調になりがちです。また、どの言葉でも文頭の接続詞・接続副詞は目立つ。だから、動詞と接続詞・接続副詞には適度な変化をつけようね。

それと、書き出しは優雅でよかったけれど、やっぱ、「米欧を普遍化した上で日本を批判している」「支那を日本と同列に置いておきながら、支那については特に述べず結果的に日本だけを批判している。これダブルスタンダードじゃないだろうか」という端的で率直な問題提起を最初か最後に書くべきだったと思います。

それと、知識自慢と受け取られかねない記述とか個人的なアメリカ体験が入っているけれど、これを読む他人にとってはぜんぜん具体的じゃない。採点者は「なんか予備校で聞きかじったこと書いてるんじゃないか」とか「本当は海外経験ないのに辞職した民主党の代議士のように経歴詐称してるんじゃないか」と思うかもしれません。

知ってることとか言いたいことを散漫に書き連ねるのじゃなくて、一点豪華主義でもいいから例は絞った上で、具体性を出したほうが効果的だよ。自分が「まな板の上の鯉」であることを忘れないように。それと、知識自慢とか個人的なアメリカ体験とか書いたら、書いてる方は満足かもしれないけれど、それで具体性が増すわけではなく、他方、間違いなく貴重な字数と時間を費やすことになるわけだから、作品としての答案の価値は下がることになるからね。

♪キンーコーン、カーンコーン♪

あっ、今日はもう時間ですね。
では、また次の機会にお会いしましょう。

そして、「戦いの勝敗は最後の5分間で決まる」。
最後まで諦めずに頑張ってください。

Good Luck! Have fun! 



(2005年5月29日:yahoo版にアップロードした記事を加筆改訂)

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