菜食主義と反捕鯨論と戦後民主主義は優雅で傲慢な欺瞞である

vegitarian
【Cultural Imperialism or Eurocentrism -Beautiful Arrogance?】


エコロジー運動-フェミニズム運動-人権運動、あるいは、(アメリカの行う戦争に対する)反戦運動-(親特定アジアの立場からの)反日運動-護憲運動、それらと所謂「左翼」政党。これらに参加するメンバー間には極めて高い相関関係があるように見えます。而して、これは個別日本だけの現象ではなく、例えば、今回、オーストラリアの総選挙で勝利した労働党の党首にしてオーストラリアの新首相が、反捕鯨を掲げる環境保護団体(を名乗る、グリンピースやシーシェパード等のカルト的テロリスト集団)を支援する人物であるだけでなく、反米-反日-親支那派であることにもそれは如実に現われていると思います。

実際、1970年代前半の全共闘運動の解体以降、そこに連なった左翼人脈は、その運動関心を護憲-反戦の領域から漸次、エコロジー運動やフェミニズム運動に拡大拡散していきました。けれども、「反日-反米-親特定アジア」という軸と、「エコロジー運動-フェミニズム運動」という軸とは矛盾はしないまでも、その間には必ずしも論理的な必然性があるわけではない。このことは、世界最大の環境汚染国であり人権抑圧国である支那を、エコロジー運動やフェミニズム運動にも熱心な多くの進歩的(笑)な左派系論者が擁護していることからも自明なことではないでしょうか。


asahishinbun



左翼思想とエコロジー運動やフェミニズム運動との間には直接の関係はない、百歩譲っても、左翼思想の成立時点では両者にそう深い関係はなかった。これは日本では彼の上野千鶴子女史の主張の核心でもあるのですが、本来、ご本家のカール・マルクスは(その時代的制約もあって)環境や家族という「市場」外の要因にはそう関心があったとは言えない。ですから、山崎カヲルさんや、アルセチュールの薫陶を受けた(あるいは、その亜流というべきでしょうか)今村仁司さん、浅田彰さんなどは否定されるにせよ、カール・マルクスを環境開発をポジティブに捉える、極めて19世紀的な「生産の哲学者」であると理解することも文献学的には満更間違いではないのです。

そして、道中を急ぎますが、左翼の社会理論は20世紀の半ばにはその破産が明らかになっていた。すなわち、社会思想の理論史においては、(1)労働価値説という釣り針と一緒に18世紀後半-19世紀前半の経済学をマルクスが飲み込んだことに起因するその経済理論の「形而上学」化、(2)所謂「有機的資本構成比率の変化予測」の破綻、(3)カール・ポパー『歴史主義の貧困』が平明かつ明確に提示した、所謂「唯物史観」の無根拠性によって社会理論-歴史理論としてのマルクス主義は現在では完全に過去の遺物になったと思います。

而して、19世紀後半の「数学の存在論的な改革」の衝撃から産まれ、論理実証主義を触媒とした(現代哲学の主流。あるいは、21世紀に存在する唯一の哲学たる)分析哲学の認識論(≒社会科学方法論)からは、マルクスだけでなく、実体概念を使って社会理論を編み上げるすべての営みは反証可能性を持たない形而上学的思弁にすぎないことが論証された。他方、1989―1991年の社会主義体制の崩壊という事実。これら理論と事実の双方において、マルクス主義、就中、日本の左翼思想-丸山真男等の近代主義者の仮面を被った左翼と親和性の高い戦後民主主義の基盤であった「講座派マルクス主義」(=コミンテルン的な社会思想-歴史観)は破産を宣告されたことは私などが指摘するまでもないでしょう。

再度記しますが、左翼の社会理論は破綻した。けれども、それは社会思想としては(分析哲学流に言えば、「社会と歴史を巡る思弁のパッケージ」としては)いまだに、大人が真面目に取り組むに値する内容を持っている。蓋し、私が自身を「筋金入りのマルクス主義民族主義者」と自己規定する際の「マルクス主義」という形容句は、私がこの「社会思想としてのマルクスの社会-歴史認識」を高く評価している結果なのです。もちろん、現在でもなお有効な社会思想としてのマルクス主義は、朝日新聞や岩波書店に代表される大東亜戦争終結後のこの社会で跳梁跋扈し猖獗を極めた戦後民主主義を信奉する勢力の「マルクス主義的社会思想」とは異なり、「マルクス主義は最早社会理論としては維持不可能」という認識を基盤に据えたものであり、その自己制約に「社会思想としてのマルクス主義」の有効性と説得力を担保されているのでしょうけれども(この点に関する私の基本的な考えについては下記拙稿をご参照ください)。

『娘たちと話す左翼ってなに?』のあとがき書評

帝国とアメリカと日本



greenpeace
【Terrorists】

さて、簡単に言えば、20世紀の半ばまでには社会理論としての社会主義はその誤謬と無根拠性が明らかになっており、加えて、20世紀の最後の10年で社会主義体制自体が崩壊した。よって、21世紀の現在、エコロジー運動やフェミニズム運動を推進しようする者は、左翼思想から自己の運動や主張を権威づけ正当化することはできなくなっています。そこで、彼等が用いるのが、普遍的な人権・民主主義・持続可能な人類と地球環境との共生のライフスタイル等の<普遍的な価値>を詐称する、反米-反主権国家-反資本主義であり、それらは、普遍に仮装した歴史的に特殊な「マルクス主義的社会思想」であり「ヨーロッパ中心主義」に他ならないと私は考えています。

思えば、25年ほど前までは、唯物弁証法(唯物史観)と疎外論(物象化論や物神論)と帝国主義論(中心-周辺資本主義体制論)を目印にして左翼をその他の思想から区別することも比較的容易でした。しかし、1989年以降、左翼の政治的影響力自体が世界的に地盤沈下してしまい、かつ、唯物史観と疎外論が(あるいは、物象化論と物神性論が)左右の立場の違いに関わらず社会科学的思考の共有財産-公共的ツールになってしまった現在では、左翼思想なるものは雲霧消散してしまい、逆に(知識社会学的にと言うべきでしょうか)エコロジー運動やフェミニズム運動、人権運動-反戦運動、反日運動-護憲運動にかかわる人々の言説の中に「左翼的なsomething」を確認するしかなくなってきている。これが日本の左翼的言説と社会批判を巡る現状ではないでしょうか。

畢竟、エコロジー運動やフェミニズム運動。「反捕鯨運動-菜食主義運動」や「反日-親支那策動」を貫くsomethingは、理論においても歴史的事実としても完全に破綻したマルクス主義の社会理論を、それこそ、現役の社会理論として奉る心性である。蓋し、反捕鯨とベジタリアン嗜好の共通の基盤は、朝日新聞や岩波書店に代表される「マルクス主義的社会思想」であり、すなわち、戦後民主主義的なメンタリティーに他ならない。私はそう考えています。

「反捕鯨運動-菜食主義運動」の核は戦後民主主義の姑息で狡猾なメンタリティーである。これを敷衍すれば、それらは、(a)実体のない世界市民なる空手形を担保に主権国家の相対化を主張する、(b)自己の特殊な価値をアプリオリに絶対化しながら各民族の文化伝統を相対化する、(c)米国を中心とした世界秩序が崩壊すれば世界はより融和的で安定した秩序に移行できると考える。そして、(d)資本主義的な生産関係は人間にも環境にも「優しくない」と捉えそこからの離脱を夢想する点で同根の思想と言えるのではないでしょうか。

而して、彼等がこのような優雅で傲慢な妄想を垂れ流すことが可能なのは、米国のプレゼンスや我が優秀で勇敢なる自衛隊員諸君が日々その任務に従事している結果として具現している世界秩序のお蔭であり、他方、彼等が忌み嫌うグローバル化した資本主義から得られる富のお蔭であることを看過している点でも反捕鯨運動に参加するカルト的テロリストやベジタリアンと戦後民主主義を信奉する勢力とは共通なのだと思います。

実際、例えば、現在の生産制度-流通制度において、実は、無農薬/微農薬で農作物を作る方が環境負荷は遥かに高い。つまり、無農薬農場での生産をサポートするためにその当該の無農薬農場以外の所でされる環境破壊は農薬を使った場合に比べて大きいということ。加えて、そのような「高価な農作物」を全人類が享受することなど到底不可能なことは自明でしょう。これらのことは、エネルギー化の高い肉食を避けて植物だけで生命を維持するベジタリアンの場合には更に明らかなのです。

要は、あるベジタリアンの優雅な生活を支えるために、肉食もする普通の生活を支えるのに比べて遥かに多くの排出物やエネルギーが環境に投入されているということ。私は、だからベジタリアンを見かけると、「おいおい、もう少し環境に優しく、つつましやかに生きれないのかね」と言いたくなります。


畢竟、「反捕鯨運動-ベジタリアン嗜好」も「反米-反日-親支那の言説」も、言わば、先進国の都会のワンルームマンションで妄想されたホワイトカラーのする優雅で傲慢な書生論にすぎない。加えて、捕鯨反対を唱え、地球環境の維持を叫ぶグリンピースやシーシェパード、そして、アムネスティーなどの団体は、団体としては世間知らずの書生テロリストの集団であるだけでなく環境-人権利権集団でもある。

グリンピースやアムネスティーというカルト的NGOのいかがわしさは、彼等が、本当に環境や人権について問題のある支那やロシア、アフリカ諸国や北朝鮮(私は国民の1~2割を餓死せしめるような政治体制を近代的な意味の「国家」とは呼べないと思いますが、まあ、支那や北朝鮮等)には矛先を向けず、身の安全が保障されている日本やアメリカ、西欧諸国においてのみ自慰行動的に示威行動を行なっていること。他方、欧米のある種の企業の尖兵として日本やライバル企業を叩いている、あるいは、(鯨資源から日本を切り離すことで、より多くの牛肉を日本が輸入しなければならない状態を恒常化させたいという)特定国の利益を代弁する結果になっていることに如実に現われていると思います。

蓋し、グリンピースもアムネスティーも文化帝国主義(cultural imperialism)、而して、ヨーロッパ中心主義(Eurocentrism)に染まったカルト集団であると同時に、環境利権集団・人権利権集団でもある。要は、同和団体や朝鮮総連とあまり変わらない。ならば、菜食主義と反捕鯨論と戦後民主主義を無邪気に(innocently)信奉するは論者は、優雅で傲慢な欺瞞を信奉する馬鹿者(innocent person)というだけではなく、カルト的テロリスト集団にして国際的な利権団体を故意にせよ過失にせよ支援するテロ支援者に他ならない。そう私は思っています。

尚、これらのヨーロッパ中心主義に立った傲慢な欺瞞に抗して、日本が一刻も早く商業捕鯨を再開すべきことに関しては下記拙稿を参照ください。

鯨と日本の再生

海外報道紹介☆日本はなぜ捕鯨を継続しなければならないのか?



(2007年12月7日:yahoo版にアップロード)

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ジャンル : 政治・経済

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地球温暖化検証の歴史

 NIKKEI BP NETで、面白い記事を見つけた。 記事は、10月15日付でかなり以前の記事であるが、この際知っておく価値のある記事である。 タイトルは、「温暖化の検証」で、その歴史について言及すると同時に、「温暖化の検証に対する懐疑論」を取り上げ、「懐疑論に対する

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サヨクという名の病気

私は、最近、わが国のサヨクが、なぜこれほどまでに跳梁跋扈し、しかもサヨクの誤りをかたくなに認めようとしないのかを、考えあぐね、サヨクは「サヨクという名の病気」に、かかっているのだと思うようになりました。ミケ

東京には流れていない番組で

たかじんのそこまで言って委員会 と言う番組があります。
この番組は、反中が売りなのですが、ここで捕鯨をテーマにした
番組があったのですが、グリンピースは出演を承諾しておきながら
敵前逃亡をしています。
彼ら左翼は皆の前で自ら話すことが出来ない状況だと思います。

さて、現代の人達は文章では説得できないと私は考えます。
私はこの番組を録画して配布していますが、
松尾さん興味ありますか?


そう、私、実は哺乳類を食べないベジタリアンなのです。
ベジタリアン世界の左翼の強さは実感しています。
これは信仰に近いです。彼女達(女性が多いと思います)
は、強い思い込みの世界に住んでいると思うので、合理的?
な食生活に関しての話は不可能だと思います。
しかし、このベジタリアンの世界にも、親日的、愛国的な考えの
人も増えています。

以上ご報告まで。
プロフィール

KABU

Author:KABU
大東亜戦争終結後のこの社会で跳梁跋扈し猖獗を極めた戦後民主主義の批判を果敢に推進するための
yahoo版のミラーブログ。
2007年9月10日以降の新記事を随時、厳選した過去の自薦稿を漸次アップロードしていきます♪

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