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mixi利用規約改訂騒動の記録

mixiproblem



mixiがその利用規約を改定して、mixi利用者が投稿した「日記等の情報を日本の国内外において無償かつ非独占的に使用する権利(複製、上映、公衆送信、展示、頒布、翻訳、改変等を行うこと)を許諾するものとします」とする旨を表明しました。そうなるとなにかい? mixiは勝手に利用者の日記や画像を書籍や映像にして販売したり第三者に使用させたりできるということ? mixi内の自分専用のフォトアルバムコーナーに「友人までに公開」の設定で格納していた愛娘の運動会の写真が、ある日、SONYのホームビデオの宣伝ポスターに使われて吃驚とか!

こんなmixi会員からの戸惑いが広がっています。この問題は知的財産権というか日本のネット文化のありようと行き先を考える上で大変示唆に富む。そう思い以下、基本的な文書と私がmixi事務局に送ったメールを収録することにしました。



◎すべてはここから始まった-mixi改訂規約案18条

第18条 日記等の情報の使用許諾等
1本サービスを利用してユーザーが日記等の情報を投稿する場合には、ユーザーは弊社に対して、当該日記等の情報を日本の国内外において無償かつ非独占的に使用する権利(複製、上映、公衆送信、展示、頒布、翻訳、改変等を行うこと)を許諾するものとします。
2ユーザーは、弊社に対して著作者人格権を行使しないものとします。


◎mixiの「釈明」の抜粋
■ 利用規約改定に関するお知らせ(追記) 2008.03.04
昨日お知らせいたしました 利用規約の改定 につきまして、『mixi』のサービス内にユーザーのみなさまが書き込まれる情報に関する取り扱いに関して多数のお問い合わせを頂戴いたしました。この場を借りてお詫び申し上げます。

特にお問い合わせの多い【第18条 日記等の情報の使用許諾等】に関しまして、誤解を避けるため、当社が想定している具体的な使用について補足説明をさせていただきます。

上記の条項につきましては、ユーザーのみなさまが『mixi』のサービス内で作成した日記、著作物等の情報について、従来どおりユーザー自身が権利を有することに変わりはありません。

また、ユーザーのみなさまが投稿した日記等の情報(公開している自主作成の映像やイラスト、テキスト等)の使用に関しては、当社の以下対応について同意いただくもので、当社が無断で使用することではありません。

投稿された日記等の情報が、当社のサーバーに格納する際、データ形式や容量が改変されること。

アクセス数が多い日記等の情報については、データを複製して複数のサーバーに格納すること。

日記等の情報が他のユーザーによって閲覧される場合、当社のサーバーから国内外に存在するmixiユーザー(閲覧者)に向けて送信されること。

なお、ユーザーのみなさまの日記等の情報を書籍化することに関するお問い合わせもございますが、こちらの点につきましても、従来どおり、ユーザーのみなさまの事前の了承なく進めることはございません。


■ mixi利用規約第18条の条文修正に関するお知らせ 2008.03.05
利用規約の改定に関して引き続き検討をおこない、以下の件につきまして対応を進めさせていただくこととなりましたのでお知らせいたします。

・mixi利用規約第18条の条文修正
 -ユーザーのみなさまに著作権があることの明記などについて検討しております。


◎mixi利用者に広がる戸惑い-専門ウォッチャーの解説の要約

一般のネットユーザーが、著作権に敏感になってきている。SNSやブログなどユーザー投稿サービスが一般化する中で、権利者団体は著作権に関する啓発活動を強化。ネットサービスと著作権法との矛盾も指摘され続けている。

そんな中で起きたのが「mixi規約改定騒動」だ。3月3日に公表されたmixiの新規約(4月1日から適用)に新設された著作権に関する条項(18条)について、「mixiに投稿した日記が、無断で書籍にされるのではないか」という憶測が出回り、ネット上で騒動になった。 (中略)

ユーザー投稿型サイトの著作権に関しては、2001年ごろから何度も騒動になっている。ユーザーの著作物を、サービス提供者側が無償・無許諾で広範に利用するといった内容の規約改定についてユーザーが反発し、サービス運営者側が規約を再改定したり、説明に追われたり――掲示板サイトやブログなどでこういった自体がひんぱんに起き、サービス運営者もネットユーザーも、学習してきたはずだ。 だが同じ過ちが、また繰り返された。

◆mixi日記を勝手に書籍化される?
 
今回の騒動の原因は、新規約の「18条」新たに設けられた2つの項目と、新たに付いた「附則」だ。(中略)

これを素直に読むと「ユーザーが投稿した日記や写真を、ミクシィが無断・無償で書籍化したり、映画として公開したり、改変したりできる権利を認めなさい。過去に投稿したコンテンツについても同様だ」と言っているように見える。mixi上に多くのコンテンツが貯まった今の段階になって「昔から蓄積してきたあなたの日記は全部ミクシィが無償で使いますよ」と宣告するという“コンテンツジャック”のようにも受け取れる。

また「友人までにしか公開していない日記まで出版される可能性があるのでは」「日記“など”とあるからには、友人とやりとりしたメッセージも、どこかで公開されたり、出版される可能性があるのでは」といった憶測も呼び、ユーザーを不安に陥れた。

◆クリエイターが悲鳴

「利用規約」は3月4日のmixi日記のキーワードランク1位になった 新規約にネット上でいち早く懸念を表明したのは、商品価値のあるテキストや写真をmixiに投稿してきた、プロやセミプロのクリエイターたちだ。

「オリジナルのイラストや写真、レビューやエッセイなどをUPしてる人、特にプロやセミプロはタダで使われちゃ困るんだよ」――映画評論家の町山智浩さんは3日付けのブログエントリー「ミクシイはあなたの日記をあなたに無断で商品化します」でこう表明。ブログやmixi日記に同様な意見を掲載したり、「この機会にmixiを辞める」と表明するクリエイターも現れた。 (中略)

◆「人格権の不行使」は一般的だが……

新設された18条の2にある「著作者人格権の不行使」について、反発するユーザーが多かった。だがこれは、mixiに限らず、ブログサービスや掲示板など投稿型サービスの多くに定められている一般的な事項で、「gooブログ」「2ちゃんねる」などの規約にも同様な事項がある。

日本の著作権法は、著作者人格権として、著作者に強い同一性保持権(著作者が、意に反する著作物の改変や削除などを受けない権利)を認めており、この権利は一身専属で他者に譲渡できない(中略)。

しかし投稿コンテンツをダイジェスト配信したり、ペットの写真をトリミングして紹介したり、サイトでの紹介時に意図が変わらない範囲で文章を読みやすくするといった編集行為や、サイトレイアウトの変更なども、ユーザーの「意に反して」いれば、同一性保持権の侵害として差し止められる可能性が否定できない。「同一性保持権の不行使を定めておかないと、著作物を利用する側からは安心できないということになる」と、弁理士の栗原潔さんは解説する。

ただ、ミクシィが著作人格権の不行使を定めた理由として挙げた「投稿された日記データなどをサーバに格納する際、データ形式や容量が改変される(ユーザーの著作者人格権《同一性保持権》を侵害する)可能性がある」について、栗原さんは疑問を呈する。

「このケースは、著作権法20条2項4号の『著作物の性質並びにその利用の目的及び態様に照らしやむを得ないと認められる改変』に当たるだろう。わざわざこのような規定を設ける意味が分からない」(栗原さん) (中略)


◆新規約、行き過ぎでは

「ミクシィの説明通り、無断で書籍化するなどといった意図がないなら、著作財産権全体に対する許諾を要求する必然性がよく分からない」と栗原さんは言う。


ミクシィは「日記のバックアップのための『複製』」「日記を他ユーザーなどに見せる際の『公衆送信』」を、ユーザーに無許諾で行うため、18条の1を定める必要があったと説明している。だが栗原さんは「利用規約に『こういう行為をするのでいいですね』と具体的に書けば済む話」と指摘。例えば「mixiサービスの運営に必要な範囲で、複製・再配信することを許諾する」などと、範囲を限定した規約で足りたはずで、「複製、上映、公衆送信、展示、頒布、翻訳、改変などを行う」権利をすべて許諾させる必要はなかっただろう。

他ブログサービスの規約では実際、利用範囲を限定した上で、ユーザーの著作財産権の無償・無許諾利用を定めている。例えばlivedoor Blogの場合は「ユーザーのブログとそれに付随するコメント、トラックバックは、ブログを作成したユーザーに著作権が発生する」と確認した上で、「宣伝、利用促進、出版、マーケティング等を目的としブログサービスの著作物を使用する場合、ユーザーはライブドアに対し、著作物を無償利用することを、期間無制限で非独占的に許諾する」と、具体的な利用範囲を明示している。

<以下より要約転載>
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0803/05/news082.html



◎KABUの考え-mixiにこんなメールを送りました。


規約の改定の件ですが、貴社は3月5日付けで

「mixi利用規約第18条の条文修正」について「ユーザーのみなさまに著作権があることの明記などについて検討しております」 と案内されました。

けれども、mixi利用者に著作権があるとしても「排他的利用権」がmixiにあるのなら(共同著作権の運用の場合になるかどうかは別にしても)mixiが利用者の著作物を利用することは自由でしょう? 利用者が、それに不満な場合には「限度を超えた排他的利用としての著作権を侵害」あるいは「共同著作権」の運用違反として訴訟を起こさなければならない。つまり、損害発生と損害額の証明責任は利用者側にあることになります。また、人格権の違反は金銭賠償がなされたとしても本質的には復旧不可能です。

更に、この規約改訂により利用者の記事・画像等に関してなんらかの「共同著作権」が成立する場合、逆に、利用者は自分が投稿したこれらの著作物を利用するにあたってはmixiの承諾が必要になる。少なくとも法律上はそうなります。

畢竟、これらを考えれば、御社がこの規約改訂の理由にされている事項だけを「免責」にする改訂をされれば御社の法的リスクはなくなるはずであり、しかるに、そうされないのは「御社が利用者の著作物の利用」特に「二次利用」を考えておられるとしか思えません。是非、再考をお願いします。



(2008年3月6日:yahoo版にアップロード)

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