安倍内閣総辞職記念アーカイブ(1):新たな時代に突入した日本☆安倍改造内閣に期待する

yokosukandn



公私多忙&多難の日々が続いておりブログからしばらく遠ざかっていました。明日(2007年8月27日)の安倍内閣の改造を前に、7月29日の参議院選挙後の政治状況を概観しておこうと思います。


◆参議院選挙の結果をどう見るか?
日本のために大変望ましい結果であったと思います。
理由は、自民党内の獅子身中の蟲にして抵抗勢力、旧田中-竹下派(津島派)を始め国賊・加藤紘一の系列が壊滅したこと。与党内の抵抗勢力、公明党も後退したこと。而して、民主党(として)新たに当選した議員の過半は保守系であり、大東亜戦争終結後のこの社会で跳梁跋扈し猖獗を極めた戦後民主主義を信奉する日本政界のシーラカンス(共産党&社民党)の消滅が決定したことです。

すなわち、国家の安全保障、プライマリーバランスの改善と構造改革を進めるマクロ経済政策、日教組・全教・自治労の解体と官僚支配の打破、皇孫統べる豊葦原之瑞穂國のイデオロギーと歴史認識を核心とする社会統合の再構築→憲法改正、支那・韓国・北朝鮮という特定アジア三国と「政凍経冷」(=平和的共存ならぬ無関係的同時存在)を進め印度・豪州・東南アジア・中央アジア・トルコ・アメリカとの協調を進める「大洋国家」の確立。

トータルにはこれらの政策に賛成する勢力が確実にこの参議院選挙の結果強化されました。更に、参議院で第一党(少数比較第一党)になったことで否が応でも民主党党内での政策論争が真剣さを加速することは必定。蓋し、今後、グローバル化とグローバルなメガコンペティションが益々深化する国際情勢を睨み、そして、「構造改革」を止めることと「ばら撒き財政」の復活など最早国民も認めないだろうことを鑑みれば、而して、日本自体が「失われた90年代」を脱却しつつ国益と国民の生存を全うしようとするならば政界再編もまた加速することは間違いない。

畢竟、(1)平成の大宰相・小泉純一郎前首相が引いた路線をトータルでは支持する我々保守改革派の勢力は強化されこそすれ後退してはいないこと、(2)参議院で(少数比較)第一党になった民主党に対する政界再編圧力が強まること、(3)小泉→「ANA連合政権」(安倍-中川酒豪-麻生の連合政権)の6年半の改革の成果として確定した、特定アジアととの対等な関係の構築・アメリカとの同盟強化および構造改革路線の推進はどの政党が政権を取ろうが(少なくとも)当座は変更不可能なことを根拠として、私は2007年7月29日の参議院選挙の結果は我々保守改革派にとって理想に近いものだったとさえ考えています。

◆なぜ安倍政権は地滑り的敗北を喫したのか?
いささか<春秋の筆法>になりますけれど「安倍政権は小泉政権に敗れた」、否、「安倍政権は安倍政権に敗れた」。私はそう総括しています。蓋し、平成の大宰相・小泉純一郎前首相が敷き「ANA連合政権」が継承した構造改革と戦後民主主義的な妄想の打破の一応の成功がゆえに(実は、改革はいまだ端緒についたばかりであるにせよ)、政治に求める国民のプライオリティーは、確実に、労組と旧田中-竹下派という既得権を壟断する勢力の粉砕および構造改革の推進、ならびに戦後民主主義を死守する勢力の殲滅というマクロ的なものから、生活とコミュニティーの維持というミクロ的なsomethingに移行したという認識です。

安倍政権の敗北の原因は安倍政権の成功である!


簡単に言えば、そして、厳しく言えば、破壊とPublic Relationの天才=小泉純一郎前首相とは違い、安倍首相には更なる破壊の継続と日本再生の同時推進が課されていたにもかかわらず、その重層的な改革の具体的なイメージとスケジュールの提示を怠った。知的に不誠実な戦後民主主義の妄想と55年体制の(=具体的には、旧田中-竹下派支配&官僚の跳梁&労組の跋扈の)破壊を更に進めつつ、「美しい日本」の再生をどう同時に実現するのかに関するconsistentかつconcreteなイメージの提示に失敗したのです。

すなわち、社会保険庁を始めとする官僚組織と労組が国家の寄生虫になっている現状の告発の不発。蓋し、社会保険庁を抵抗勢力にしたてあげられなかったこと。あるいは、民主党のマニフェストに比べれば遥かに誠実ではあるにせよ、例えば、「で、安倍政権の財政・社会保障政策が行われた場合、来年の今頃には自分と自分の家族の生活はどう変わるのか。それは、安倍政権の財政・社会保障改革がなかった場合とどう異なるのか」を理解可能なマニフェストを作成できなかったセンスの悪さ。蓋し、国民の目線に配慮できなかった政治的稚拙さが、安倍政権の地滑り的敗北の理由であると私は総括しています。

構造改革路線の推進は「失われた90年代」から日本が脱却するためにはマストだったでしょう。しかし、破壊の天才=小泉純一郎の後を継ぐ「ANA連合政権」には、(繰り返しになりますが)破壊と再生というより難易度の高い重層的なタスクが歴史的に与えられている。例えば、「失われた90年代」と小泉→「ANA連合政権」による構造改革の中でいかに地方経済が衰退したのか。この20年近くの間にいかに高齢者世帯が経済的に困窮したか、而して、地方コミュニティーが衰微したかを想起すれば、not only 破壊 but also both 破壊 and 再生が「ANA連合政権」の歴史的な使命であることは誰にもわかること(★)。

★地方再生の不可避性:
アーカイブ☆地方再生と日本再生を郷里で思う(上)(中)(下)

郷里で考える地方再生と医師の育成

B29とバブルと地方の再生

Omuta, my Hometown


畢竟、マックス・ウェーバーが『職業としての政治』の中で喝破した如く、「政治とは、情熱と判断力の二つを駆使しながら、堅い板に力をこめてじわっじわっと穴をくり貫いていく作業」であり、「自ら顧みてなおくんば千万人とも雖も我行かん」(吉田松陰)と風雪をものともせず理想一貫して高く掲げながら多様な利害を調整しつつ(不倶戴天の輩とも妥協しつつ)、理想とは程遠くとも一歩でも半歩でも現状を改革する営みに他ならない。ならば、今次の安倍政権の参議院選挙敗北は、歴史的にはより難易度の高いタスクを課されながら政治的にはより未熟な「ANA連合政権」が陥った陥穽と言えるでしょう。しかし、人間も政党も手痛い教訓からのみsomething valuableを学習できる。私はそう考えます。


◆新たな時代に突入した日本→安倍政権に大いに期待する!
保守改革派は多士済々。今次の参議院選挙の結果その傾向は更に強まった。けれども、小泉→「ANA連合政権」の引いた基本線が不可避であるとするならば(上で述べたように、私は民主党政権になろうがその路線は微動だにしないと考えていますけれども)、この基本線を推進する最適な政権が「ANA連合政権」であることも理の当然ではないかと思います。

安倍政権への期待は別にこのような消去法からのものだけ(「よりどちらがましか」のnegativeな判断)ではありません。簡単な話です。安倍政権成立から約11ヵ月。「ANA連合政権」の達成した実績は歴代の本格内閣に比べてもすでに遜色はない(★)。ならば、安倍政権は現在の日本において最も相応しいし、冗談抜きに今次の参議院選挙の保守改革派の勝利を加味すればその政治的な実績は更に厚みを増したとさえ言えましょう。

★安倍政権の実績:
重要法案怒涛の可決成立☆英雄レオニダスもかくばかりか、よくやった安倍総理

保守改革派主導の政界再編が現実味を加速するなか、公明党と自民党の連立、旧自民党の構造改革派と旧社会党との野合などという「わかりにくい政界再編」を最早国民は容認しないでしょう。蓋し、安倍政権は政界再編の議論と動向を透明化するためにも最適な内閣なのです。来る秋の臨時国会あるいは来年の通常国会で行われるだろう具体的な政策論議の中で、民主党の政策パッケージは否が応でも具体性を増すしかない。ならば、秋の臨時国会もしくは来年の通常国会の後に予想される衆議院解散が新たな時代に突入した日本の国益と国民の生存を全うしうる政治構造を日本にもたらすことを期待しています。

1年足らずの間に数々の実績を重ねた安倍政権が、内閣改造により国民の目線を意識できる練達のプロ集団に生まれかわること。而して、参議院選挙の与党の敗北から(具体的な敵を設定する手練、ならびに、改革の納期と具体的なイメージを提示するPublic Relationの手管という)政治技法の経験値を加算した安倍改造内閣(およびその後の麻生内閣)が政界再編に向け政局をリードすることこそ日本の国益に適うのではないでしょうか。内閣改造を前にして私はそう期待しています。


(2007年8月26日:yahoo版にアップロード)

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