捕鯨勢力による反捕鯨勢力の包囲殲滅網完成近しなの、鴨




この四半世紀の間、膠着していた商業捕鯨再開に向けた交渉が動き出す気配を感じています。蓋し、国際法上は、単に、持続可能な商業捕鯨のための協議機関にすぎないIWC(国際捕鯨委員会)が文化帝国主義国に占拠され、実質的にAWC(Anti-Whaling Commission )すなわち「反捕鯨委員会」に堕落してから四半世紀、第一次世界大戦の西部戦線の如き<塹壕戦>が終わるかもしれない。そんな予感を覚える報道に接しました。

畢竟、①捕鯨国も反捕鯨国も事態を打開するのに必要なIWC総会での四分の三以上の票数を集めることができず、よって、②IWCがAWCになった現状でも、「モラトリアム=商業捕鯨の一時停止」に留保をつけ商業捕鯨を継続できるノルウェーも、調査捕鯨という合法的な形式で最低限の捕鯨を継続できた日本もIWCを脱退するほどのモメンタムが溜まることもなく延々と<塹壕戦>が続いてきた。正に、

б(≧◇≦)ノ ・・・西部戦線異状なし!

けれども、食い物の恨みは恐ろしく、日本にも我慢の限界というものがある。そして、「捕鯨反対論=文化帝国主義」というイデオロギー攻撃は、不埒な反捕鯨国の良識ある人々を巻き込んで反捕鯨カルト集団は欧米でも孤立を深めつつある。先日のマグロ規制問題で欧州のカルト的文化帝国主義国の無惨な敗北はこの流れの延長線上のものと言える、鴨。

加えて、

国際法上、日本を始めとする捕鯨国はいつでもIWCを脱退して商業捕鯨を再開することが可能。それに対して、彼等、文化帝国主義諸国はIWCの枠組みが一旦壊れたら(あくまでも国際法上ですが)捕鯨国を牽制することはできない。と、要は、この勝負は、いつでもゲームから降りることができる捕鯨国が法的・政治的・倫理的に圧倒的に有利だったのです。  
 
而して、日本での民主党政権の誕生。それ自体は我々保守改革派にとってはもちろん愉快なことではないけれど、<8・30>政権交代が、反捕鯨の文化帝国主義者に与えた影響は意外と大きい。 

これは、国内のプロ市民的な反捕鯨カルト信者には既知のことだったのですが、日本の多くの善良な素人の反捕鯨論者の中には「自民党政権からリベラルな民主党政権に変わったら、日本は捕鯨停止の方に動くのではないか」という素朴な願望を抱いていた方も少なくない。まして、世界ではそういう見解を表明していた人も多いのです。

けれど、はい。蓋し、はい。

畢竟、はい。こと捕鯨に関しては、日本では、そう、

б(≧◇≦)ノ ・・・自民党から共産党まで捕鯨賛成なんだよぉー!

この分かりきっていた事態が、政権交代によって、彼等、「反捕鯨論者=文化帝国主義者」にも肌で感じられたのが、この7ヵ月なのだと思います。大体、その支持者の約半数が保守系有権者である民主党で、かつ、「保守系有権者の支持を期待できるアジェンダ」の中で民主党党内の意見が割れない数少ないアジェンダがこの捕鯨問題。要は、ある意味、自民党政権にとってよりも遥かに民主党政権は捕鯨問題で妥協できないのです。こんなことは少し考えれば子供でも分かること。而して、この子供でも分かるはずだった現実を突きつけられて、(テロリスト集団グリーンピースを除く)国内外のナイーブでイノセントな反捕鯨論者は慄然としている節もある。

もちろん、油断はできませんが、現下の情勢は、そのようなあれやこれやの事態を契機として、「捕鯨-反捕鯨」を巡る<西部戦線>が、我が帝国陸軍が1905年3月10日、奉天でその包囲網を完成させつつ露西亜軍を殲滅せんと迫った事態にも比すべきものになりつつあるの、鴨。そうであればいいな。否、この動きを是非<奉天決戦>に結びつけねば、と。そう私は考えています。

б(≧◇≦)ノ ・・・西部戦線の塹壕戦から奉天決戦へ!

以下、現下の動向を報じた記事の紹介。出典は、Reuters打電の"IWC may let Japan, Norway, Iceland hunt whales"「国際捕鯨委員会、日本・ノルウェー・アイスランドに捕鯨を許可する、鴨」(Apr 23, 2010)です。尚、捕鯨問題を巡る私の基本的な考えについては本稿末尾の「参考記事」をご参照いただければ嬉しいです。


antihogeis.jpg



Japan, Norway and Iceland may be allowed to kill a limited number of whales for the first time in 24 years under a proposal criticised by whaling nations and opponents of the hunts on Friday.

The three nations established quotas for their whaling industries, despite an international moratorium in 1986, by claiming the hunts were for scientific purposes.


日本、ノルウェー、および、アイスランドの捕鯨が、ある決められた頭数の範囲とはいえ24年ぶりに認められる可能性がでてきた。ただし、金曜日【4月23日】に出された3ヵ国に捕鯨を認める提案は捕鯨国と反捕鯨国の双方から批判されてはいるのだけれども。

捕鯨3ヵ国は、1986年に成立した商業捕鯨の停止協定にもかかわらず、自国の捕鯨産業のために、科学的調査の目的と称して、ある定めた頭数の上限の範囲で捕鯨を継続してきた(★)。   

★註:捕鯨国とIWCの関係
1986年の商業捕鯨モラトリアムが成立した段階で、このモラトリアムを留保した(モラトリアム協定に拘束されない)ノルウェーは、1993年に商業捕鯨実施を自国漁業者に公式に認めた。また、反捕鯨国の文化帝国主義に憤り、1992年に一旦IWCを脱退して2002年に再加盟したアイスランドも2003年から2007年にかけて調査捕鯨を実施したほか、2006年に商業捕鯨再開を自国漁業者に認め、実際、2007年の1期のみ操業した。要は、調査捕鯨名目の捕鯨だけを誠実に実施しているのは捕鯨国の中でも日本だけであり、本文の「捕鯨3ヵ国とも科学的調査目的で捕鯨を実施している」とも読み取れる記述は正確ではない。けれども、ここはテクストに従った。尚、韓国も昨年2009年6月23日の国際捕鯨委員会総会で捕鯨活動を近々再開したい旨を公式に表明した。   



A compromise plan by leaders of the International Whaling Commission (IWC) would force the trio to cut their quotas for 10 years while the IWC worked out a long-term solution by 2020.

"This is a request to whaling nations to give up whaling," said Karsten Klepsvik, a senior Norwegian foreign ministry official who represents Oslo at the 88-nation IWC. "Nobody likes this proposal and accordingly it will not survive."

Between 4,000 and 18,000 whales could be saved over the next decade under the revised IWC deal aimed at preventing the collapse of the commission.・・・

Japan's Fisheries Minister Hirotaka Akamatsu said a proposed cut in minke whale catches in the Antarctic Ocean was "too drastic", Kyodo news agency said. The proposals will be debated at the next IWC annual meeting in Agadir, Morocco, in June.


国際捕鯨委員会(IWC)の執行部によって提起された妥協案は、IWCが長期的解決計画を提出するとされる2020年までの間、捕鯨3ヵ国の捕鯨割当頭数を削減するというもの。

「これは捕鯨国に捕鯨を断念するよう求めるものだ」と、88ヵ国で構成されている国際捕鯨委員会におけるノルウェー代表を務めるノルウェー外務省高官のKarsten Klepsvik氏は述べている。「誰もこの提案には好意を抱いておらず、よって、この提案が通ることはあり得ない」とも。

この提案がIWCで通れば今後10年間で4,000頭から18,000頭の鯨が捕殺から免れることになる、而して、この提案の取決めはIWCを崩壊の危機から救うものなのだ。(中略) 

共同通信によれば、日本の農林水産大臣、赤松広隆氏は、今回の提案で打ち出されている南極海でのミンク鯨の捕鯨頭数削減幅は「あまりにも極端で急激なものだ」と述べたとのこと。而して、今回の提案は、モロッコのAgadirで開催される次回のIWC年次総会で討議されることになっている。   


houten66



Anti-whaling nations also opposed the plan.

"The catch limits proposed in the Southern Ocean are unrealistic. The proposal to include fin whales in the Southern Ocean is inflammatory. New Zealanders will not accept this," New Zealand's Foreign Minister Murray McCully said in a statement.

The United States said it would consider the plan but it would oppose any proposal that lifted the moratorium.


反捕鯨国側もこの提案には反対している

「提案が述べている南極海での捕鯨頭数の上限は非現実的だ。提案が南極海での捕鯨が認めている中にナガス鯨が含まれているのを見て怒りで爆発しそうだ。ニュージーランド人は決してこの提案を受け入れることはない」、と。発表した談話の中でニュージーランドの外務大臣、Murray McCully氏はそう述べている。

アメリカは、この提案を考慮するけれども、しかし、商業捕鯨の停止を解除するいかなる提案にもアメリカは反対することになろうと述べている。 


MORATORIUM

"When the moratorium on commercial whaling began in 1986, it had an immediate beneficial impact," Monica Medina, a Commerce Department official who represents Washington at the commission, said in a statement.

Medina said that, over time, "loopholes in the rules" allowed more whaling, with 35,000 whales hunted and killed since the ban started. Japan, Norway and Iceland say some whale species have recovered and are plentiful enough for hunts.


商業捕鯨停止協定

「商業捕鯨の停止協定が始まった1986年時点では、この協定は即座に良い影響を与えるものだった」と、IWCでアメリカ代表を務めるアメリカ商務省のMonica Medina氏は声明の中で述べている。

而して、時を経る中で「協定ルールの抜け穴」によってより多くの捕鯨が黙認されるようになった。実際、モラトリアムの施行以来35,000頭もの鯨が捕殺されてきたのだからともMedina氏は述べている(★)。他方、日本、ノルウェー、アイスランドは、鯨種によっては個体数は回復しており、捕鯨を再開するに十分なほどの数の鯨が生息していると主張している。    

★註:調査捕鯨はルールの抜け穴か
日本は調査捕鯨を巡るIWCの規約に従い粛々と調査捕鯨を実施している。すなわち、日本は誰からも「loopholes in the rules:ルールの抜け穴」を利用している、要は、ずるいことをしていると言われる筋合いはない。

蓋し、元来、IWC自体が「持続可能な捕鯨を実施するための国際会議組織」であり、捕鯨自体を禁止するための機関ではない。ならば、商業捕鯨の再開に向けて、そのマーケットを維持し、すなわち、食文化と捕鯨の技術を継承するための捕鯨は、それがルールにのっとった上で「科学的調査」も行なっている以上、完全に合法である。畢竟、たとえ、鯨を殺さない、「目視調査:sighting survey」等の「非致死的調査:non-lethal research」が可能であるとしても、「致死的調査:lethal research」を継続することは全く正当である。要は、「調査捕鯨」の目的は科学的調査だけに限定されなければならないなどのルールは存在せず、ならば、(繰り返しになるけれど)科学的調査も行なっている以上、科学的調査以外の目的が「調査捕鯨」に付随していることはなんら問題ではない。ただし、ここでの訳はテクストに従った。   



houten.jpg



The European Commission, which coordinates the European Union's position at the IWC, said it would study the proposal with EU member states and try to reach a common position before the Morocco meeting.

Environmentalists were scathing of any approval for hunts of the giant mammals, which are eaten in dishes from sushi to steaks. "This proposal keeps dying whaling industries alive and not the whales," said Junichi Sato of Greenpeace Japan.


IWCの場では【EU(ヨーロッパ共同体)がIWCの参加主体になっていないため】EU加盟諸国の立場を調整する役回りのEC(ヨーロッパ委員会)は、EU加盟諸国とともに今回の提案を検討したい、而して、モロッコの年次総会までにはEU加盟国の統一的な主張を取りまとめるようにしたいと述べている。

環境保護活動家は、寿司からステーキに至る様々な料理として食されているこの巨大な哺乳類を捕殺するどのような同意についても痛烈に批判してきた。テロリスト集団グリーンピースジャパンの佐藤潤一【刑事被告人】は「この提案は、死に絶えつつある捕鯨産業を生きながらえさせるものであり、絶滅しつつある鯨をその消滅の危機から救うものではない」と述べている。   


Maquieira said compromise was the only way forward: "For the first time since the adoption of the commercial whaling moratorium, we will have strict, enforceable limits on all whaling operations."

There would be rigorous monitoring of whaling and no other nations could start whaling. The Southern Ocean would be designated as a sanctuary. (★)


【チリ選出のIWC委員長Cristian】Maquieira氏は。今回の提案は唯一の道であると断言している。すなわち、「商業捕鯨停止協定が採択されてから初めて、この提案によって我々は捕鯨に関して厳格で実効性のある制限を手にすることができるにちがいない」、と。

而して、捕鯨の実施に関する厳格な監視が実行されるだろうし、また、捕鯨3ヵ国以外に捕鯨に参入しようという国は現われることもないだろう。そして、南極海は聖域として指定されるだろう。と、そうMaquieira氏は語っている。

★註:捕鯨を巡るIWC執行部の動向
ここに紹介しているMaquieira氏等の現在のIWCの幹部連中の新たな動きは、実は、ブッシュ政権が任命していたアメリカ選出の前のIWC委員長、ウイリアム・ホガース氏がブッシュ政権からオバマ政権に移行する直前に(IWC委員長を辞任する直前に)提案した線上のものです。それは2009年初頭から2009年6月にかけてのこと。

蓋し、その意味では今回のIWC執行部の提案は「新しい提案」とは言えない。けれども、前のホガース氏の動きの際には、辞任直前の委員長の個人プレーの如き様相であったものが、今回はIWC執行部全体の組織的動きになっている節があることは注目すべきだと思います。尚、前のホガース氏の動きに関しては下記拙稿を参照いただければ嬉しいです。


・海外報道紹介☆国際捕鯨員会葬送の宴「61回IWC年次総会」
 に向けて水面下の日米交渉を振り返る(上)(下)
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/58078510.html


Klepsvik said that whaling nations had felt betrayed before -- the 1986 moratorium was initially agreed in 1981 with a promise of a long-term solution for whaling by 1991, he said.
   

しかし、ノルウェー外務省高官のKlepsvik氏は、捕鯨国は過去に裏切られたと感じていると語った。すなわち、1986年のモラトリアム協定は当初1981年に合意されたのだけれども、その1981年の協定は、捕鯨に関する長期的解決計画を1991年までには成立するという約束の上で採択されたのだから、と。そう、Klepsvik氏は語った。 


houten22.jpg



■捕鯨問題を考えるための参考記事

・鯨と日本の再生
 http://kabu2kaiba.blog119.fc2.com/blog-entry-306.html

・反捕鯨論の文化帝国主義的で傲慢な謬論を逐条撃破する
 http://kabu2kaiba.blog119.fc2.com/blog-entry-313.html

・書評☆星川淳GPJ事務局長『日本人はなぜ世界で一番クジラを殺すのか』
 http://kabu2kaiba.blog119.fc2.com/blog-entry-318.html

・文化帝国主義を理解するための好材料としての<The Cove>
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/59444158.html



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(2010年5月2日:yahoo版にアップロード)

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