安倍内閣総辞職記念アーカイブ(4): 安倍政権の6ヵ月の<私家版通信簿>

abetsushinbo



●「何とか離陸…だんだん巡航速度」半年振り返り首相
「何とか離陸できた。だんだん巡航速度に移り、音速の壁を突き抜ける気持ちで頑張りたい」――。安倍首相は23日、週明けの26日の就任6か月を前に、これまでの政権運営を飛行機にたとえて振り返った。

官邸機能強化については、「国家安全保障会議(日本版NSC)もまとめた。形で満足するのではなく、実際に機能することが大切だ」と語った。次の半年間の目標を記者団に尋ねられると、「毎日、毎日、積み上げていくことが大切だ」と強調した。 (読売新聞・3月24日3時4分)




安倍政権発足6ヵ月。各種世論調査では低迷を極めているらしい安倍政権の評価を書いておきます。尚、政権発足10日での評価(下記拙稿差参照)の際は、評価する事実が少なかったので政権発足時特有の項目(例:閣僚(副大臣・政務官)&党役員+首相補佐官の人事)と細かな項目(例:国会での演説と答弁、マスメデ ィアを通した国民への語りかけ)を入れていましたが、今回は、曲がりなりにも秋の特別国会を乗り越え、かつ、今次の通常国会で予算も実質成立させた段階での評価ですから、オーソドックスな評価項目でいきます。

安倍政権発足10日間の評価

(1)外交:訪支韓+北朝鮮核実験&6ヵ国協議+豪印&欧州との関係強化
(2)内政:教育基本法改正+防衛省昇格+予算成立確実+国民投票法推進
(3)政局:造反議員自民党復帰+閣僚不祥事
(4)選挙:沖縄・愛知・宮崎知事選+福岡・北九州市長選+補選
(5)発信:マスメディアを通した国民への語りかけ

結論は、
(1)外交:85点, (2)内政:80点, (3)政局:55点, (4)選挙:70点, (5)発信:55点
の総合平均 69.0点


ちなみに、昭和最後の宰相・竹下登と平成の大宰相・小泉純一郎の両元首相、および、大勲位の中曽根康弘元首相につきましては(その全任期通算で)それぞれ次のように考えています。すなわち、

◆竹下政権
(1)外交:55点, (2)内政:65点, (3)政局:70点, (4)選挙:65点, (5)発信:50点
の総合平均 61.0点

◆小泉政権
(1)外交:85点, (2)内政:75点, (3)政局:80点, (4)選挙:81.5点, (5)発信:75点
の総合平均 79.3点

◆中曽根政権
(1)外交:75点, (2)内政:75点, (3)政局:70点, (4)選挙:80.5点, (5)発信:65点
の総合平均 73.1点

総評:
安倍政権が達成したこの半年の実績は歴代の実力派政権に比べても全く遜色ないと私は考えています。特に、外交の天才・金正日総書記率いる北朝鮮を向こうにして、支那とアメリカに北朝鮮処理の責任を引き取らせた手練(韓国外交を完全に死体にした手管)、而して、返す刀で、豪州・印度・欧州との関係強化を短期間で成し遂げた光速の手筋は見事。

所謂「従軍慰安婦」なるものに関して、強制性を完全に否定し、かつ、アメリカ下院決議があろうとも重ねて日本が謝罪することはないと断言したことは十分評価に値する。また、叩かれても叩かれても、戦後の国会審議の中でもこれほど手厚い審議は余り例がないほどの丁寧さで、しかし、きちんと教育基本法改正と防衛省の昇格を達成した意志の強さは見上げた物。

その点で、支持率の低迷自体はそう危惧するようなことではないでしょう。まあ、事務所経費問題とか本来問題にもならない「柳沢大臣発言」とかの下らないネタでバッシングされるのを3ヵ月以上も見せられたら誰でも「もういい加減にしろ」と感じるのではないでしょうか。実際、下がったとはいえ、30%代後半から40% の支持率というのは歴代政権を見てもけして低くはないです。また、「もういい加減にしろ」の気配が形になってきたのか支持率低下もひと段落しつつありますから。

問題は、造反議員を復党させるなら復党させるで、落選議員も含め一気に全員を年末に復党させる覚悟と気合が欲しかったこと。これを含め、下らないネタでのバッシング等に対して安倍首相自身の肉声が乏しかったことだと思います。

その点で、安倍政権のアキレス腱は、国民受けもせず親特定アジア、かつ、あろうことか戦後民主主義への親近感も隠さない中川ブルドック幹事長と根性なしの内弁慶の威張りんぼう塩崎官房長官であることは明白。参議院選挙前にも、官邸の広報と安全保障、および、支那・韓国・アメリカとの外交チャネルはこれら獅子身中の蟲から召し上げること。而して、参議院選挙後には、例えば、麻生太郎幹事長+町村信孝外相+小池百合子官房長官の体制に組み直して欲しいものです。



◆追補:菅直人氏、安倍首相を下降気味のグライダーに喩える
    またもやギロチンブーメランの予感、か?


安倍政権は下降するグライダー=「離陸できた」発言に皮肉-民主・菅代行
「安倍政権は離陸したのか? もともと『小泉飛行機』に引っ張り上げられたグライダーだ」。民主党の菅直人代表代行は27日午前の常任幹事会で、就任半年を前に「何とか離陸はできた」と振り返った安倍晋三首相をこう皮肉った。菅氏は内閣支持率をグライダーの高度になぞらえ、「半年ほど前、高度7000メートルぐらいで自立飛行に入ったが、今は高度3000メートルちょっとぐらいまで下がっている」と指摘。「エンジンがない安倍政権だから、よほどの風でも吹かない限り上昇することはない」と酷評していた。 (時事通信:3月27日)

言論の自由もあり、政権の評価は個人の自由でしょうから「貴方に言われたくはないよ」とまでは言いませんが(笑) 他人事ながら心配ですね。またもやギロチンブーメランになるのでは、と。そんな予感を抱くのは私だけでしょうかね。


(2007年3月24日:yahoo版にアップロード)

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