本来は反対すべき解散総選挙の可及的速やかな実施を求める




東日本大震災の復興が遅々として進みません。多くの羅災者・被災者・避難者の皆さんは将来の生活設計が立てられず、また、少なくない羅災者・被災者・避難者の皆さんは、経済的・体力的・精神的に困窮・困憊・消耗の度を高めておられる。まして、子供たちの心に圧し掛かっているストレスは半端ではありません。羅災者・被災者・避難者の皆さん、そして、それを支援している同志の皆さんと、個人的にこの2ヵ月半やりとりをしている私の経験からだけでもそう断言できる。

而して、内閣不信任案。

今の段階では、来週、衆議院に提出されると噂されている菅内閣不信任案が可決成立するのかは五分五分とのこと。その確率は、例えば、昨日と今日(2011年5月28日-29日)実施されている報道各社の世論調査の結果によっても左右される極めて流動的なものであり、正直、あまり多くを現実政治に期待しない私は、まだまだ成立しない可能性の方が高いと踏んでいます。

しかし、間違いないことは、不信任案がの可否に係わらず、最早、菅内閣は死体ということ。実際、否決の場合には、自民党と公明党、そして、みんなの党が参議院で問責決議を通すこと、そして、予算関連法案の審議が立ち往生することは規定路線。

そこで、菅直人首相に与えられる選択肢は次の二つ。

(Ⅰ)内閣総辞職と引き換えに予算関連法案を成立させること
(Ⅱ)衆議院の解散



而して、解散総選挙。

冒頭にも述べましたが、朝日新聞の如き慇懃無礼なリップサービスなどではなく、被災地の現状を見るにつけ、今総選挙などは論外です。畢竟、総選挙ということになれば、

①各種補助金・社会補償に関する支給基準の微調整、その他、既存の行政法規の適用除外範囲の微調整等々、日々、行政実務の現場で発生している、謂わば政治判断を踏まえた「グレーゾーン領域」の行政判断、②二次補正予算・三次補正予算、そして、来年度予算の策定手続・・・、が2ヵ月程ストップする。


だから、最高裁判所の判決によって国会に対してリーチが掛けられている「一票の格差の是正」、そして、大震災で壊滅した被災地域の選挙事務実施の手当ての問題とは別に、今、解散総選挙などはあってはならない。もちろん、この状況は、政治道徳的に首相の解散権を制約するもにすぎず、現行憲法上、首相の解散権はこれらの状況によって法的にはなんら制約を受けないと解すべきでしょうが、しかし、政治社会学的と政治道徳的には現在の解散総選挙などは問題外の外のことでしょう。

と、そう私は考えています。

と、というのが、政局の本来の筋論のはず。


DarthVaderAndGirls_20110529121601.jpg


しかし、名人に鬼手なし、民主政権に常識なし。

ところが、現下の民主党政権のパフォーマンスは、そんな筋論さえ吹き飛ばす「非常識」さ、正に、前代未聞。絶後ではないかもしれないが空前の凄まじさである。例えば、「現在は、解散総選挙などは行なうべきではなく、未曾有の国難の時であるから、大連立。否! 「大連立」などというケチな話ではなく、冗談抜きに共産党から自民党まで加わった挙国一致の体制を政治は構築すべき」という議論も間違いではないと思います。而して、逆に言えば、その挙国一致内閣なるもののタスクは、

()震災復旧・復興の補正予算の策定
()最低限の国家サービスのメンテナンス
()可及的速やかな解散総選挙の実施と選挙管理  


にほぼ限定されるはずだから、鬼面人を威ろかす類の話ではなく、その首班は籤で決めても良いくらいだ、と。固有名詞を挙げてこの点を敷衍すれば、この5-6年間の政局で、自民・民主の両極からはニュートラルを通したという意味で、平沼赳夫氏や共産党の委員長でもかまわないのです(尚、この政党政治が機能するための諸条件とその帰結に関しては下記拙稿をご参照ください。特に、最後者は「草稿」ですがこの問題の問題性を大枠整理していると思います)。

・政党政治が機能するための共通の前提
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/60191847.html

・桶狭間で勝負できない自民党総裁は速やかに職を辞せ
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/60478911.html

・議会制民主主義の黄昏と保守主義の再生(草稿)
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/60487852.html


そんな挙国一致の政治に国民が飢えている大震災後の日本。大連立にせよ挙国一致内閣にせよ、あるいは、現下の民主党政権の形態にせよ、いずれにせよ、そんな現下の日本の政治状況において、与党が野党の協力を得たいと思うならば、そこには、自ずとルールとマナーがあるのではないか。危機に臨んだ議会制民主主義における憲政の常道があるのではないか。と、そう私は考えています。

例えば、防衛大学校長でもある、五百籏頭真復興構想会議議長は「偉大な国は、国家的危機に際して挙国一致で対応してきた。【東日本大震災後の現在】日本も政争などしている場合ではない」と述べられた由。正に、同感です。けれども、五百旗頭氏は些かずるいとも思う。

なぜならば、英国を見てもアメリカを見ても、また、私が尊敬してやまない鉄血宰相ビスマルク閣下のプロシアも、確かに「偉大な国は、国家的危機に際して挙国一致で対応してきた」のでしょう。でもね、ルーズベルトの三期目、チャーチルを首班とする英国の内閣という、いずれも挙国一致体制確立の際には、時の与党が大幅に野党に政策と人事を譲って始めてその体制ができたのです。
   

ならば、皮肉ではなく、私もその分野では尊敬するにやぶさかではない極めて優秀な国際政治研究者である五百旗頭氏がそのような「挙国一致体制のレシピ」を知らないはずはないと思う。而して、その彼が、その<レシピ>の前段に触れずに後段の結論だけ述べたのは、蓋し、朝日新聞並みの姑息さではないか。と、そう私は考えます。閑話休題。


ことほど左様に、残念ながら、この2ヵ月半の間、民主党政権は「挙国一致体制のレシピ」、そのルールとマーナー、すなわち、議会制民主主義の危機における憲政の常道を尊重してきませんでした。民主党政権は、あろうことか、この大震災を奇貨として自党のマニフェストの実現化を画策してきた節さえある。他方、菅内閣はと言えばその政権延命が自己目的化する私利私欲の純粋結晶体になってしまった。そして、その結果、冒頭にも記したように、民主党政権による大震災の復旧・復興は完全に泥沼状態に入り込んで現在に至っています。要は、

(甲)戦争や大災害等々、国家が国難に臨んだ場合、時の与党はイデオロギッシュなイシューは避けるべきもの。それが挙国一致体制の際の与党が野党に示すべき礼儀。にもかかわらず、例えば、子供連れ戻しに関するハーグ条約締結の表明や、日韓図書協定による韓国への図書の引渡しの決定を、民主党政権は、2011年3月11日午後2時46分以降に行なった

(乙)もうすでに、中央官庁は、民主党政権の黄昏を見込んで、サボタージュとかの悪い意味ばかりではなく(だって、政治主導を錦の御旗にする政権下において、その「政治判断」が降りてこないなら動きようがないのも事実ですから。中央官庁のキャリアーと言えども、例えば、福島第一原子力発電所の吉田所長の如き「スペシャリスト兼司令官」では必ずしもないのですから)、実は、もう開店休業中


つまり、(乙’)今総選挙があってもなくても、被災地の方々には大変酷な言い方になりますが、2ヵ月の空白が起きるのは同様。また、(甲’)→そんな礼儀を弁えない与党に野党が協力する義理はないのではないか。而して、このような民主党政権と現下の政治状況に関する見方が満更間違いではないとするならば、蓋し、道は自ずと明らかではないしょうか。すなわち、本来、問題外の外の選択肢であったはずの解散総選挙が、逆に、必然の流れになってきている、と。

ならば、菅内閣打倒に邁進するのみ。而して、そのプロセスで、もし万が一、菅首相が解散総選挙に打って出てくれれば「想定外のラッキー」というものでしょう。その場合には、現行の日本国憲法を尊重する我々自民党支持者は喜んでその首相の、政治道徳的には邪道ではあるけれど憲法的に正当な決断に従うのみ。と、そう私は考えています。



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(2011年05月29日:yahoo版にアップロード)

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