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安倍首相退陣を巡る「クーデター説」と「麻生路線への怒り説」

abeasou


安倍晋三首相の非常識なまでに潔い退陣を巡ってある二つの説が人口に膾炙している。マルクスの『共産党宣言』の顰に倣えば、「永田町とマスメディアを2人の幽霊が徘徊している。「クーデター説」と「麻生路線への怒り説」という幽霊が」という具合かもしれません。

ポイントは、いずれの説も現下の自民党総裁選で一騎打ちを演じている片方の候補、我らが麻生太郎幹事長にダメージを与えるものということ。例えば、平成の大宰相・小泉純一郎前首相に政界から締め出された野中広務元自民党幹事長は、麻生氏の総裁選立候補自体を批判してこう述べておられる。以下、引用開始。

●麻生氏の総裁選出馬を批判=野中元自民党幹事長
野中広務元自民党幹事長は21日のTBS番組の収録で、麻生太郎幹事長が自民党総裁選に立候補したことについて「(安倍晋三首相の辞意を)知りながら3日間も隠し、自分が首相になろうとクーデターみたいなことを考えるのは政治家として絶対に許せない」と批判した。(時事通信社:9月21日 21:01配信)


◆クーデター説は蜃気楼
麻生太郎幹事長は安倍内閣簒奪のクーデターを企てたのでしょうか?
大体、「安倍内閣簒奪のクーデター」とはどんなことを意味しているのでしょうか。週刊誌等を見てもその詳細は曖昧模糊としています。おそらく、麻生氏が安倍首相に退陣を迫り、もしくは、退陣を勧めておいて、他者が「安倍首相政権放り投げ」の情報を知らない空白の2日なり3日間に総裁選の準備を進め次期麻生政権の成立を有利に運ぼうとした、とクーデター説なるものは主張しているでしょうか。けれども、退陣表明から10日経った現在もこのクーデター説なるものを証明する事実は対立候補の福田康夫陣営側からも出されていないのです。

つまり、クーデター説は蜃気楼であり、そのような説を言い立てる論者がその主張の根拠を示さない限り、論理的には相手にする必要もないし、そのような言説を述べるマスメディアに対しては、麻生ローゼン閣下を支持する我々保守改革派は(取材源を明かせとは言わないが)メディアがそう信じた理由の説明を求めればよく、もし、当該のメディアが根拠だけでなく理由も示せないようなら「故意か過失かはともかく麻生候補の相手陣営を相対的に有利にする報道を流したことを」批判すべきであろうと思います。批判の手はいろいろありますが、幸いなことに、この最初の幽霊はここ数日勢いをなくしており、上で述べた野中氏の発言がおそらくマスメディアが取り上げる最後のクーデター説への言及になるかもしれません。もちろん、楽観は許されませんけれども。


◆麻生路線への怒り説は文芸評論的言説
クーデター説は終焉に向かいつつありますが、もう一つの幽霊には根深いものがある。その発信源の一つと思われるのはジャーナリストの青山繁晴氏。青山氏ご本人は「私は、麻生-与謝野ラインがクーデターを企てたなどは一言も言っていない」と述べられていますが、他方、【麻生路線への怒り】というキーワードに託し「麻生-与謝野ラインが人事権を安倍首相から譲り受けたのを奇貨として安倍政権を実質的な麻生ヤドカリ政権にしてしまった現状。就中、テロ対策特別措置法の延長問題に関して「給油に中断を生じさせない特措法の延長」ではなく「僅かとはいえ給油の中断が不可避となる新法の制定」を首相に断りもなしに麻生-与謝野ラインが推し進めていること」、これらに激怒して安倍首相は政権を放り投げたと今次の安倍首相の退陣の経緯を説明しておられる。下記動画参照(リンク切れの場合はごめんなさい、です)。


◆安倍退陣は麻生路線への怒りによるもの
 http://vision.ameba.jp/watch.do?movie=574332
 http://vision.ameba.jp/watch.do?movie=574344

および

◆安倍首相の怒りを予想できなかった麻生氏の誤算
 http://vision.ameba.jp/watch.do?movie=581377
 http://vision.ameba.jp/watch.do?movie=581389
 http://vision.ameba.jp/watch.do?movie=581400
 http://vision.ameba.jp/watch.do?movie=581404
 http://vision.ameba.jp/watch.do?movie=581407


確かに、(A)クーデターによる退陣強要と、(B)首相が激怒して勝手に政権を放り投げたことは全く別の類型でしょう。その点で、青山氏をクーデター説の源泉の一つとするのは氏の本意に沿うものではない。このことは理解できます。けれど、麻生氏に悪気があったかどうか、安倍首相をないがしろにする不遜があったかどうかは別にして、危機的な健康状態の首相に対して配慮を欠いた「麻生―与謝野ラインの行動が安倍首相の退陣の理由」であると主張する一点では、青山氏の麻生路線への怒り説もクーデター説もなんら変わることはない(尚、この点に関しては下記拙稿を参照していただければ嬉しいです)。

・首相の退陣表明の意味するもの☆国民は安倍さんに見捨てられた   
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/49500701.html

しかし、「インド洋で中断することなく海上自衛隊による給油を続ける」というご自分の方針が政権として推進できなくなったので、政権維持の熱意をなくし辞職した」とされた安倍首相の心のうちは誰にも(あるいは、今となっては首相ご本人さえも)わからないことなのではないでしょうか。また、衆議院で内閣不信任案が可決されない限り、現職の首相を辞めさせることは憲法上ほとんど不可能なことであり、更に、総理総裁は閣僚と党役員をいつでも理由を付けることなく自由に罷免更迭することが可能なのです。

ならば、「いつの間にか麻生-与謝野ラインに人事権を握られていた」とか「自身の方針が政権として推進できなくなったので政権維持の熱意をなくした」などは、厳しい言い方をすれば、それが安倍首相の健康状態と精神状態を考えれば(安倍晋三首相にとっては)事実であったとしても、そのようなことは、政治家同士、大の大人の政治家が関知する所ではなく、また、他人が容喙配慮することなど土台不可能なプライベートマターでしょう。

大人同士の関係で、例えば、部下が(就業規則からも一般常識からも許容範囲の様態で)当該の上司が不遜と感じる態度をしたことを理由に、その上司が山手線に抗議の投身自殺を図ったとしても(自責の念を捨象すれば)どんな意味でもその部下が責められることはない。法的な比喩を使わせていただければ、上司の抗議の自殺と部下の態度との間には(物理的な因果関係は見出されたとしても)法的-道義的な因果関係は存在しないのです。すなわち、麻生路線への怒り説は文芸評論的な言説にすぎず、それは現実の政治の背景を説明するロジックではない。

けれども、救われる気持ちになるのはこの、「麻生路線への怒り説」を安倍首相ご自身が明確に否定されておられることです。与謝野-麻生ラインに対して「このやろう!」「麻生に騙された!」という発言はしたこともないし、そのような理由で退陣したのではありませんということを(一部報道されている通り)、安倍首相ご自身が病床から多くの(おそらく、50人以上の)関係者に電話され、または、お見舞いの来訪を受けた際に直接ご自分の口から話されている。

ならば、確かに青山氏が「クーデター」という言葉は使われなかったとしても、麻生-与謝野ラインの行動が非常識なまでに唐突な安倍首相の退陣理由であるとして(他の理由を挙げることなく)TVで話されたことは、白黒言えば「間違いである」と思います。

畢竟、麻生-与謝野ラインの言動を安倍退陣の理由なり背景として紹介した青山氏や一部マスコミの報道は、それが取材不足の過失によるものならば「ジャーナリストの看板」を降ろした方がよい失策であり、もし、それが故意によって出されたものであるならば、「麻生路線への怒り説」は、野中広務-古賀誠ラインの妄想に乗った森喜朗-青木幹雄-中川秀直ラインによる情報撹乱戦の尖兵の役を担ったものに他なないと思います。畢竟、故意過失いずれにせよ青山氏等の言説が福田康夫候補擁立策動のために一定程度の役割を果たしたことだけは間違いないでしょう。

而して、「クーデター説」は文字通り根も葉もない怪情報にすぎず、また、「麻生路線への怒り説」も安倍首相ご自身が否定されているように事実ではないか、あるいは、事実であるとしてもそれは大人同士の関係において麻生幹事長が批判されるなんらの理由にもならないと私は思います。


(2007年9月22日:yahoo版にアップロードした記事を加筆)

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